タバコを吸わない人の ニコチン依存? 社会的ニコチン依存と 加濃式社会的ニコチン依存度調査票 埼玉県北部喫煙問題研究会

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山口県医師会 禁煙推進委員会 タバコのない社会づくり ~ 吸わない 。 吸わせない 。 禁煙指導 ~ © 山口県.
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タバコを吸わない人の ニコチン依存? 社会的ニコチン依存と 加濃式社会的ニコチン依存度調査票 埼玉県北部喫煙問題研究会 2009-05-29 大谷 哲也

目次 タバコは嗜好品か? 依存症とは 「社会的ニコチン依存」とは 加濃式社会的ニコチン依存度調査票 加濃式調査票の妥当性 社会的ニコチン依存度測定―今後の展望

タバコは嗜好品か?

一般的にはそう考えられているが、事実は異なる タバコは嗜好品か? しこうひん(シカウ‥)【嗜好品】 栄養を摂取するためでなく、香味や快 い刺激など、個人の嗜好を満たすため に飲食するもの。主食、副食物のほか に好みで食べたり飲んだりするもの。 酒、茶、コーヒー、タバコの類。 Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) Shogakukan 1988/国語 大辞典(新装版)小学館 1988 一般的にはそう考えられているが、事実は異なる

嗜好品ではなく依存性薬物 使用者における依存性 使用中止困難 耐性 離脱症状 急性毒性 超過死亡 ニコチン>ヘロイン>コカイン>アルコール>カフェイン 使用中止困難 (ニコチン=アルコール=コカイン=ヘロイン)>カフェイン 耐性 (ニコチン=アルコール=ヘロイン)>コカイン>カフェイン 離脱症状 (身体的依存) アルコール>ヘロイン>ニコチン>コカイン>カフェイン 急性毒性 アルコール>(コカイン=ヘロイン)>ニコチン 超過死亡 ニコチン>アルコール>(コカイン=ヘロイン)>カフェイン Royal College of Physicians 『Nicotine Addiction in Britain』 http://www.rcplondon.ac.uk/pubs/books/nicotine/ 離脱症状(身体的依存)や急性毒性が他の薬物に比べて強くないの で害が過小評価されている 依存性(心理的依存)や健康障害の度合いは違法な薬物と同等また は同等以上

脳内報酬系(正常) 満足感 多幸感 脳内 覚醒効果 報酬系 緊張緩和効果 の賦活 タバコを吸っていない人は、正常 ドーパミン 充実してるなー 受容体 どーぱ君 ほーしゅーさん 満足感 多幸感 覚醒効果 緊張緩和効果 脳内 報酬系 の賦活

タバコを吸うと・・・ 脳内報酬系の変化(ニコチンへの依存) ドーパミン↑ ニコチン 受容体↓ きつー どーぱ君 ほーしゅーさん タバコを吸うと・・・  脳内報酬系の変化(ニコチンへの依存) ドーパミン↑ 一時的にはクラクラする きつー ニコチン どーぱ君 ほーしゅーさん 刺激過剰→受容体↓ ドーパミン 受容体↓ 足りない どーぱ君 ほーしゅーさん タバコを吸えば、満たされるはず! =ニコチン依存症

禁煙ガイドラインでの「喫煙」とは ・・・わが国では保健医療従事者ですらいま だに喫煙は個人的趣味・嗜好の問題と思わ れている方があるがそうではなく、喫煙は “喫煙病(依存症+喫煙関連疾患)”  という全身疾患であり、喫煙者は“積極的 禁煙治療を必要とする患者”という認識が 本ガイドラインの基本精神である。 9学会合同 「禁煙ガイドライン」(2005年)前文より http://www.j-circ.or.jp/guideline/

依存症とは

「依存症候群」 ICD-10 離脱症状 耐性(量が増える) ニコチン摂取の渇望 喫煙制御困難 そのほかの楽しみを次第に無視 過去1年間のある期間、3つ以上ともに存在 離脱症状 耐性(量が増える) ニコチン摂取の渇望 喫煙制御困難 そのほかの楽しみを次第に無視 明らかに有害な結果が起きているにもか かわらず、いぜんとして物質を使用する 。 F 17 タバコ使用<喫煙>による精神および行動の障害

「物質依存」 DSM-IV 離脱症状(不快、集中困難、落ち着かないなど) 耐性(量が増える) 意図したよりも多く吸う 3つまたはそれ以上が、同じ12カ月の期間内のどこかで起こる 離脱症状(不快、集中困難、落ち着かないなど) 耐性(量が増える) 意図したよりも多く吸う やめようとしてもうまくいかない タバコを得るために必要なら時間を費やす 喫煙のために重要な活動をあきらめる 身体的・心理的問題を生じているのに気づい ていながら喫煙し続ける ニコチン使用障害 305.10 ニコチン依存

身体的依存と心理的依存 生理:離脱、耐性 行動:渇望 使用制御困難 認知:害の過小評価 使用価値の増大     使用制御困難 認知:害の過小評価     使用価値の増大 出典:今日からできるミニマム禁煙医療 http://kieniryo.cocolog-nifty.com/blog 加濃正人 日本アルコール精神医学雑誌 2008;15:3-14

認知的症状 有害な結果をもたらすことを知りなが らも喫煙し続ける。価値が高まる。 →認知的症状 認知の歪み “cognitive distortions” 害の否定(過小評価) 効用の過信(過大評価) 禁煙障害の過大評価

害の否定(過小評価) 「運動やビタミン剤で有害性は打ち消せる」 「タバコを吸っていても長生きする人もいる」 「うちの爺さんはタバコをすって80まで生きた 」 「そんなにたくさんは吸っていない」 「習慣みたいなもの」 参考:非現実的な楽観主義 (unrealistic optimism)     Weinstein et al. Tob Control 2005;14:55-59.

効用の過信(過大評価) 「ストレス解消になる」 「考えがまとまる」 「一息入れるのに必要」 「酒を飲んでいるときのタバコはうまい」 「タバコ部屋コミュニケーションは捨てが たい」 確認! タバコの唯一の効用・・・ニコチン切れのストレスを解消 (離脱症状の緩和)

禁煙障害の過大評価 「仕事のストレスが多いので今は無理」 「家庭がごたごたしているので今は無理」 「吸わないと落ち着かない」 「友人はパッチを使ってもやめられなかった」 「前回やってみたときは長続きしなかった」

認知の歪みの結果 好きで吸っている 禁煙する気はない という言葉が出てくる

「社会的ニコチン依存」とは

社会的ニコチン依存の定義  「喫煙を美化、正当化、合理化し 、またその害を否定することにより 、文化性を持つ嗜好として社会に根 付いた行為と認知する心理状態」 加濃正人医師 提唱 2003年 吉井ら、日本禁煙医師連盟通信 2004; 13 (4); 6-11.

喫煙マナーに重点を置く日本 日本ではマナーに重点が置かれている。す なわち、「特に喫煙者はそうであるが、非 喫煙者もお互い思いやりを持つべきである ‥‥マナーを守るだけでも、喫煙に関して 生じるであろう軋轢や紛争を解決するのに 大いに役立つ」というのである155。 155. Author unknown. Introducing Accommodation in Hospitality and Related Communications. Philip Morris, May, 1996. Access Date: June 11, 2003. Bates No.: 2065185227/2065185241. Tobacco Free * Japan:ニッポンの「たばこ政策」への提言(2004) 補遺B. 日本におけるたばこ産業とその活動 303ページ

社会はタバコ依存症である ・・・折しも本稿を執筆中にたばこ自販機の年齢認証シス テムが実用化されることがニュースとして報道された.わ が国がすでに批准しているたばこ枠組み条約に基づけば, 自販機廃止,税率のアップ,公共空間,飲食店などの禁煙 化の徹底など,大人子どもを問わずたばこ不使用の社会的 圧力を増やさなければならないはずであるが,自販機によ る販売方法を継続し,大人の喫煙への利便性の提供を維持 するこのようなシステムをこの機に登場させることこそ, 社会がどっぷりとたばこに依存していることを象徴してい る. 北山敏和 保健医療科学 2005;54:326-329.

非喫煙者の社会的ニコチン依存 喫煙者が抱える喫煙に対する認知の歪み 喫煙者による意見は喫煙に対して歪んだ認知 非喫煙者の誤認識を生む 喫煙者から端を発して 非喫煙者に拡大 非喫煙者の誤認識を生む 誤認識例: ストレス解消にはいいらしいが、体に悪いからやめておこう 喫煙させてあげないのはかわいそう 路上喫煙防止条例に反対だ 灰皿がある場所は周囲を気にせず喫煙できる場所と受け入れる 【重要】やめさせてあげるのが「愛」=「禁煙推進は愛」

加濃式社会的ニコチン依存度調査票

加濃式社会的ニコチン依存度調査票(KTSND) タバコを吸うこと自体が病気である。 喫煙には文化がある。 タバコは嗜好品(味や刺激を楽しむ品)である。 喫煙する生活様式も尊重されてよい。 喫煙によって人生が豊かになる人もいる。 タバコには効用(からだや精神に良い作用)がある 。 タバコにはストレスを解消する作用がある。 タバコは喫煙者の頭の働きを高める。 医者はタバコの害を騒ぎすぎる。 灰皿が置かれている場所は、喫煙できる場所である 。 設問1:そう思う(0)、ややそう思う(1)、あまりそう思わない(2)、そう思わない(3) 設問2-10:そう思う(3)、ややそう思う(2)、あまりそう思わない(1)、そう思わない(0) 30点満点; 暫定規準(禁煙指導等での目標):合計9点以下

喫煙者は高得点 平均値比較 対象集団 n 吸わない やめた 吸う 製薬会社 344 12.1 14.2 18.4 北田ら、2006 大学生 喫煙者は高得点 平均値比較 対象集団 n 吸わない やめた 吸う Yoshii et al., 2006 製薬会社 344 12.1 14.2 18.4 北田ら、2006 大学生 358 10.8 15.2 18.2 吉井ら、2007 病院職員 269 12.2 18.0 Jeong et al., 2007 一般住民 741 13.2 14.3 17.1 栗岡ら、2007 1326 11.0 16.3 18.1 1296 10.6 16.4 遠藤ら、2008 中学生 607 9.0 NA 15.5 高校生 423 10.0 16.0 吉井ら、2008 禁煙推進 139 5.2 6.0 稲垣ら、2008 171 11.1 14.6 17.4 妊婦 95 8.8 13.5 9 竹内ら、2008 歯科衛生士 26 8.6 栗岡ら、2009 1379 9.9 16.6

禁煙準備ステージが高いとKTSND低い Yoshii et al. J UOEH 2006;28:45-55.

禁煙成功群と不成功群のKTSND変化 加濃ら KTSNDの禁煙外来試用 みやこ禁煙学会 2007年2月(京都) 2回目前-初診後 みやこ禁煙学会 2007年2月(京都) 2回目前-初診後   -0.8±3.9    3.5±4.8 p=0.049

喫煙本数、最初の一本までの時間との関連は弱い Jeong et al. Tuberc Respir Dis 2007;62:365-373.

友人が喫煙者であるとKTSND高い 栗岡ら 日本禁煙学会雑誌 2007;2(5)

受動喫煙を気にしない非喫煙者は高得点 北田ら 日本禁煙医師連盟通信 2006;15(3):9-10.

路上喫煙防止条例に反対する非喫煙者は高得点 北田ら 日本禁煙医師連盟通信 2006;15(3):9-10.

喫煙防止教育講演で得点減少 発表 対象集団 n 講演前 講演後 大学生 171 12.6 7.7 妊婦 95 9.5 4.6 歯科衛生士 稲垣ら2008 大学生 171 12.6 7.7 妊婦 95 9.5 4.6 竹内ら2008 歯科衛生士 26 8.6 3.5 遠藤ら2008 高校生 423 12.0 3.0 中学生 607 9.0 遠藤ら2007 小学生 221 5.3 2.0 星野ら2007 小中学生 770 *7.8 *4.3 *結果の一部。小学5年生の結果。

加濃式社会的ニコチン依存度調査票(小児用) タバコを吸う人は、やめたくてもやめられないでいると思う。 タバコを吸うことは大人っぽくてかっこいいと思う。 タバコはお茶やコーヒーのように味や香りを楽しむためのものだと 思う。 タバコを吸う生活も大切にするほうがよいと思う。 タバコを吸うと、生活が楽しくなることもあると思う。 タバコを吸うと、からだや気持ちにいいこともあると思う。 タバコを吸うと、気分がすっきりすることもあると思う。 タバコを吸うと、頭のはたらきがよくなると思う。 お医者さんや学校の先生は『タバコを吸ってはダメ』と言いすぎる と思う。 灰皿が置いてあるところなら、タバコを吸ってもよいと思う。 設問1:そう思う(0)、すこしそう思う(1)、あまり思わない(2)、思わない(3) 設問2-10:そう思う(3)、すこしそう思う(2)、あまり思わない(1)、思わない(0) 30点満点

Otani et al. Ann Epidemiol 2009 in press 加濃式調査票の妥当性 Otani et al. Ann Epidemiol 2009 in press

妥当性研究 信頼性 妥当性 因子パターンの確認 内部的な整合性がある 繰り返し行っても同じ結果が得られる 同じような尺度得点と相関する 異なる内容の尺度得点と相関しない 外部基準に関連する(同時および予測) 因子パターンの確認

内的整合信頼性 クロンバックのα係数を計算 0.7以上が整合性ありの水準 10問 0.77 Q2-Q9の8問 0.80 内部的な 整合性あり          10問 0.77     Q2-Q9の8問 0.80 内部的な 整合性あり 注 整合性が高いばかりがすばらしいわけではない Q1やQ10は社会的ニコチン依存には必要不可欠な問い

加濃式社会的ニコチン依存度調査票(KTSND) タバコを吸うこと自体が病気である。 喫煙には文化がある。 タバコは嗜好品(味や刺激を楽しむ品)である。 喫煙する生活様式も尊重されてよい。 喫煙によって人生が豊かになる人もいる。 タバコには効用(からだや精神に良い作用)がある。 タバコにはストレスを解消する作用がある。 タバコは喫煙者の頭の働きを高める。 医者はタバコの害を騒ぎすぎる。 灰皿が置かれている場所は、喫煙できる場所である。 設問1:そう思う(0)、ややそう思う(1)、あまりそう思わない(2)、そう思わない(3) 設問2-10:そう思う(3)、ややそう思う(2)、あまりそう思わない(1)、そう思わない(0) 30点満点; 暫定規準(禁煙指導等での目標):合計9点以下

喫煙状態別のKTSND得点 外部基準との関連 分散分析の結果は 有意に異なる (P<0.001) どの群間でも有意差あり 調整済み) 外部基準との関連

禁煙準備ステージとKTSND 外部基準 との関連

ファガストロームテストとの相関 喫煙者のみ 身体的依存の 指標 FTND とは相関が弱い 異なる内容の 尺度得点と 相関しない

因子パターン 嗜好・文化性の主張 2.喫煙には文化 3.タバコは嗜好品 4.喫煙も尊重 5.人生豊か 効用の過大評価(害の否定) 1.吸うこと自体病気 6.効用がある 7.ストレス解消 8.頭の働き高める 9.害を騒ぎすぎ 10.灰皿ある場所、喫煙可能

妥当性研究まとめ 内的整合信頼性は十分 喫煙状態、禁煙ステージと関連あり FTNDとの相関は弱い 「効用の過大評価」と「文化性の主張」 Otani et al. Ann Epidemiol 2009 in press

社会的ニコチン依存度測定 今後の展望

今後の利用場面 禁煙外来の効果予測 小児集団への適用 成人集団への適用 禁煙支援者や禁煙外来担当者への適用 認知的症状の改善度合いのチェック 再喫煙予知マーカー:上昇したら再指導 小児集団への適用 喫煙防止教育講演の理解度チェック 家庭内受動喫煙との関連性 成人集団への適用 各種研修会等での理解度チェック 非喫煙者への教育・啓発 生活習慣や他の指標との関連性 禁煙支援者や禁煙外来担当者への適用 禁煙支援者や禁煙外来担当者の知識や認識のチェッ ク

禁煙医療のための基礎知識 神奈川県内科医学会編 『禁煙医療のための基礎知識』 中和印刷株式会社 2,000円(税込) 参考書籍

ミニマム禁煙医療 参考書籍 神奈川県内科医学会 編 「今日からできる ミニマム禁煙医療」 (PDFファイル) http://kieniryo.cocolog-nifty.com/blog 参考書籍

リセット!―タバコ無用のパラダイス 磯村 毅 著 「リセット! タバコ無用のパラダイス」 幻冬舎 1200円+税 参考書籍

興味をもたれた方はご一報を 大谷哲也(おおたに てつや) 国立成育医療センター研究所 成育政策科学研究部 共同研究員 国立成育医療センター研究所  成育政策科学研究部 共同研究員 E-mail: tetsuya-otani@umin.ac.jp KTSNDのホームページ: http://homepage3.nifty.com/tobaccobyo/KTSND.html 禁煙心理学研究会のホームページ: http://web.me.com/yoshiichiharu/site/smoke-free_psychology.html ご清聴ありがとうございました。