平成15年( 2003 )7月16日 厚生労働省 医政局 研究開発振興課 医療技術情報推進室 武末 文男

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平成15年( 2003 )7月16日 厚生労働省 医政局 研究開発振興課 医療技術情報推進室 武末 文男 厚生労働省から見たIHE  国際モダンホスピタルショウ2003 IHEセミナー 平成15年( 2003 )7月16日 厚生労働省 医政局 研究開発振興課 医療技術情報推進室 武末 文男

本日の内容 医療の情報化の5カ年計画 標準的電子カルテ推進プロジェクト 情報化における標準化の課題と論点

正確で使える情報が少ない

日本の医療界には標準語がない! バベルの塔(ブリューゲル)

標準化されていない用語・コードの問題 A A B 標準化した用語・コードによる 医療情報の交換 ローカル用語・コードを使い 続ければ、いずれ 2000年問題を遙かに超える リスクを抱えることは必至!!

保健医療分野における 情報化にむけてのグランドデザイン (医療の情報化5カ年計画) 目的 医療の分野における情報化を確実に推進するため、達成目標と推進方策を示したアクションプランを含む保健医療分野における情報化グランドデザインを作成 平成13年12月に最終報告として5年後の電子カルテやレセプト電算処理システムの具体的な普及目標を提示

医療施設のネットワークを活用した新たな基盤整備の開始 現 状   平成13年度  平成14年度   平成15年度   平成16年度   平成17年度   平成18年度 医 療 情 報 活 用 の 高 度 化 医療施設の情報化 普及率 オーダリング 31.1% 電子カルテ 1.1% 医療用語・コードの標準化 医療施設内の情報化の基盤整備完了 完了 目標 ・    400床以上の   病院の6割以上 ・  全診療所の6割以上 ・医療機関における 部門間連携の改善 ・チーム診療の充実 クリティカルパスを相互に共有、利用するシステム開発 完了 医療施設間のネットワークへ発展   中間目標 全国の二次医療圏毎に少なくとも一施設は電子カルテを導入するよう普及を図る。特に、地域連携医療の核となるような病院(地域医療支援病院、臨床研修指定病院等)が導入するよう推進する。   平成12年度 補正予算 院内情報化推進   医療施設ネット化 ネットワーク セキュリティ技術 医療施設のネットワークを活用した新たな基盤整備の開始 整備完了 電子カルテ導入モデル事業   地域医療施設の ネットワーク化 ・地域医療連携の充実 ・遠隔診療支援の普及 カルテの 外部保存 (規制緩和) 医療情報の有効活用 保健医療情報 データベース   大量に蓄積された医学情報の分析を行い保健医療行政や臨床研究に活用 診療情報 データベース   地域医療連携に利用 個人情報保護 制度整備 EBMデータベース 医療情報提供 開始 EBMデータベース 臨床データを活用した 双方向性のデータ ベースへ発展 最新の科学的根拠に基づく医療情報を速やかに診療の現場や国民に提供 EBM支援 診療ガイドライン 主要5疾患完成 診療ガイドライン作成支援  主要疾患のガイドラインを逐次作成 主要20疾患のガイドライン 完成

標準病名マスター Ver.2.12 (ICD10・レセ電算システム対応) 18,805レコード+修飾語・キーワードテーブル 病歴管理のためにICD10への対応 医事会計用レセプト電算処理システム対応 (平成14年6月公表)  日常診療や診療報酬請求業務はもちろん、電子的に蓄積された病名に基づく研究や分析が可能

標準的電子カルテシステムの推進 (平成14年度より開始) 標準アーキテクチャーによる システムのモジュール化へ

標準的電子カルテ開発コンセプト ・ 病院を中心とした大規模な医療情報 システムが対象  ・ 病院を中心とした大規模な医療情報 システムが対象  ・ 電子カルテシステムのコンポーネント化とそのモジュール化  ・ 産業界との協力の下に推進  ・ 平成18年度までに実用化を目指す

標準電子カルテ推進体制(案) - 産・学・官・民 共同開発プロジェクト - 標準電子カルテ推進体制(案) - 産・学・官・民 共同開発プロジェクト - 厚労省・経産省・文科省によるバックアップ 工業界の技術力 病院団体など フィールド 医療情報関連学会 知識 標準コンポーネント型 電子カルテ開発

標準的電子カルテプロジェクト推進体制 標準的電子カルテ推進委員会(案) 上記の取組における関連テーマ 標準用語 ・コード 業務フロー分析 IHE の活動 HIS 規格 モデル 開発 情報 セキュリティ 遠隔医療 技術評価

標準的電子カルテプロジェクト推進体制 標準的電子カルテ関連研究報告会 研究成果の公表・共有 → 着実な取り組み 研究者同士の研究のピアレビュ 研究成果の公表・共有 → 着実な取り組み 研究者同士の研究のピアレビュ 研究班相互の協力 医療情報業界の問題意識の共有・提示 情報化を行っている病院・業界との意見交換 研究成果を医療の情報化の現場での活用と理解の推進

標準的電子カルテ関連研究報告会

達 成 課 題 課題の提示と経験・ノウハウ・解決策の共有 システム間・時系列における医療情報の可用性確保 真正性・見読性の確保(ガイドラインの見直し?) 情報化におけるスキーム(導入マニュアル)提示 システムコアとなる基本要件の策定 システムの機能定義 システム間の部門間連携→IHEのスキーム? 互換性を確保するための企画の維持・更新の枠組み 課題の提示と経験・ノウハウ・解決策の共有

情報システムのマルチベンダー化 国際規格への対応 (保健医療分野における情報化にむけてのグランドデザインより抜粋) IHE-Jとして、電子カルテシステムにおける標準規格(HL7,DICOMなど)利用のガイドラインづくりがユーザー、   ベンダーの連携のもとに進められている 画像検査部門を中心としたガイドラインを平成14年度末に完了しその成果を全部門へ拡張できるように検討を進める

技術のハイプサイクル 黎明期 過度の期待 幻滅期 啓蒙活動期 安定期 期待度 電子カルテ オーダリング レセコン レセ電 成熟度 Gartner research IT Hype cycle