分子・物質合成プラットフォームにおける利用成果

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くろまとぐらふぃー その1.
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分子・物質合成プラットフォームにおける利用成果
農学部 資源生物科学科 加藤直樹 北村尚也 菰田浩哉
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下水試料中の女性ホルモン 測定法の課題 -LC/MS/MSとELISAの比較から-
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リチウムイオン内包フラーレン修飾体の13C NMR測定
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分子・物質合成プラットフォームにおける利用成果
LC/MSを用いた生物試料中の ベンゾトリアゾール系化合物定量法
GPCクリーンアップを用いた PCBs、PCNs、PCTs及びPBBsの 同時分析
○清家伸康・大谷 卓 (農業環境技術研究所)
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産学連携BICSシンポジウム シリーズ3回 (日本化学会春期年会 平成18年3月28日)
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22章以降 化学反応の速度 本章 ◎ 反応速度の定義とその測定方法の概観 ◎ 測定結果 ⇒ 反応速度は速度式という微分方程式で表現
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A4-2 高強度レーザー テーマ:高強度レーザーと物質との相互作用 井上峻介 橋田昌樹 阪部周二 レーザー物質科学分科
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フィルター利用 対象物は何か? 細胞をフィルターにかけるという従来技術は? どういった点で勝てそうか?夢ある応用は?
GC/MSによるノニルフェノキシ酢酸類の分析
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名古屋市内河川におけるネオニコチノイド系農薬および代謝物の濃度分布
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分子・物質合成プラットフォームにおける利用成果 分子・物質合成プラットフォーム (千歳科学技術大学) Molecule & Material Synthesis/Chitose Institute of Science and Technology 平成25年度トピックス 分子・物質合成プラットフォームにおける利用成果 利尻島外来種褐藻ヨレモクの有効利用、特に脂溶性物質の構造解析と創薬の試み(課題番号:S-13-CT-0009) シンゲンメディカル株式会社:高橋延昭 【研究目的】  利尻島では道南から持ち込まれた褐藻類ヨレモクがリシリコンブ生息域に侵入し、特産品の存在を危うくしている。それを駆除した後の有効活用を試み、抗がん剤としての医薬品の開発を目指す。 ヨレモク(Sarugassium siliquastrum) 【成  果】  ヨレモクを夏季に採集、乾燥粉末化。アセトン抽出。上清をシリカゲル分配クロマトグラフィーに適用。展開剤はアセトン:n-ヘキサン=6:4で、オレンジ色分画帯より早く溶出してくる黄色の分画帯を分取。ロータリーエバポレターで濃縮乾固。DMSOに溶解。各種がんの増殖阻害生物試験と、さらなる精製のため逆相高速液体クロマトグラフィーに適用。0-15min, 15-25min, 25-35minの保持時間のアセトニトリル勾配は、それぞれ5-100%, 100-100%, 100-5%であった。HPLCの流速:0.5ml/min、吸光度:254nmの条件で、保持時間19minに溶出してくるピークにヒト胃がんKATO III株増殖阻害活性モニタリングの結果、活性があった。それを物質Aと命名し(下図)、分取乾固。質量測定およびNMRによるスペクトル解析を行った。 分画(A)の各種がん細胞への増殖阻害試験 (A) 分配クロマト 分画(A)のHPLC溶出パターン 生残率(%) ← 物質A DQF-COSY 質量分析(北陸先端科学技術大学院大学 FT-ICR MS) 1