転移のバラエティ.

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転移のバラエティ

フロイトのメタ心理学第二モデル 不安信号説の形成と自我、エス、超自我のモデル  外傷を含めたDangerを自我が認識することを防衛しようとして、衝動が不安を信号として認知して、その結果症状形成するような形で道筋を考えるようになった。  自我が防衛の中心的な場になっていく  (精神分析概説、1938)

フロイト晩年の自我のモデル 発表原稿のほとんどがアンナ・フロイトの手によるものだった可能性が示唆されている。  フロイト晩年の自我のモデル 発表原稿のほとんどがアンナ・フロイトの手によるものだった可能性が示唆されている。 アンナは当初、人間の発達を10個の防衛によって成り立つものと考えようとしていた ⇒あんな自身はそれに「攻撃者との同一化」と「愛他主義」とを付け加えた。

構造論の発展 「想起、反復、徹底操作」(1914)における技法の完成 自我とエス」(1923)における定式化 「制止、症状、不安」1926年の病理モデル    →自我の精神装置論

対象関係という考え方 対象関係という言葉が最初に使われたのは、フロイト『ナルシシズムへの導入』(1914)という論文のなかだったt。  対象関係という考え方 対象関係という言葉が最初に使われたのは、フロイト『ナルシシズムへの導入』(1914)という論文のなかだったt。 そこで彼は自己愛に向かう筋と対象愛に向かう筋の方向を明確に分けた。そして対象に向かうリビドーの流れが転移を生み出すと考えていた。

自己愛と精神病理 発症 病前性格 メランコリー(躁うつ病) 自己愛的対象選択 自己愛的同一化  自己愛と精神病理 病前性格 発症 メランコリー(躁うつ病) 自己愛的対象選択 自己愛的同一化 対象喪失=自我喪失→見捨てた対象への怒り→自己批判→躁状態(対象との一体)とうつ(自我への自責)の繰り返し 統合失調症 (パラフレニー) 自己愛への退行素因 リビドーの外界からの関心の離反(陰性症状)→自我に向かう(誇大妄想)、→修復による幻覚妄想(陽性症状) 心気症 自己の身体への関心 特定の器官にリビドーの関心を向けることで、エネルギーの調整を行う

転移概念の二つの側面 抵抗において出現するという理解 →全体的な関係において出現するという理解 退行と転移神経症 反復としての転移

退行とは何か なぜ逆に戻ろうとするのか?    1. 精神分析の特殊な状況    2. 精神病理学の特徴

精神分析の特殊性(Waelder,R. 1956) 患者は苦しんでいて、助けを期待して治療に来る。大人に対する子どもの立場に近い。 人生の親密な部分を包み隠さずに暴露する。大人の前で丸裸な子ども 自由連想法の分析規則が目的的な行動や衝動への防衛を放棄させる。自我とエスのバランスを変え、退行をもたらす。 無意識的不安に対する分析家による安心がもたらされる。守られた子どもの立場になる。 分析家の受動性によって、患者の空想が守られる。外界の行動で空想が疎外されない。

ジャクソニズム 進化と退行 退行概念はもともとその出発点から、障碍degeneration概念と近縁のものである。だからそれは新皮質の破壊や崩壊を意味している。 退行

重篤な精神障害 対象関係論:早期の幼児期の退行による復活あるいは反復とみなす(クラインら)   重篤な精神障害 対象関係論:早期の幼児期の退行による復活あるいは反復とみなす(クラインら) 自我心理学:パーソナリティの基底組織が阻害されている(アーローら)

転移神経症の取り扱い 論点1:転移神経症が発展する人なら分析可能である 論点2:治療同盟を形成することができる健全な自我の部分を持っている人なら分析可能である。 Sterba(1934):観察自我、Zetel(1956):治療同盟、Greenson(1965):作業同盟:本書の論点⇒「

acting in 泣く 倒れそうになる 寒そうにする 横になる  discourse 申し訳ない   →来るべきではなかった。人生が終わった。 ずっと待っていた。ひとりでいられないのでタクシーで来たの。 携帯電話で待っていた。死体みたいに。 申し訳ない。

acting in 泣く 倒れそうになる 寒そうにする 横になる Therapist Action 不愉快ではない と反論 気にかけながら、    と反論 気にかけながら、 支える   (Cl追いかけてきた) ラグをもってくる。 来るべきだったと反論 acting in 泣く 倒れそうになる 寒そうにする 横になる

恐ろしいことをした。 アンドリューと喧嘩をした。 間に入ってきたアンドリューに腹が立つ 気持ちが悪い   携帯電話の音 立ちあがろうとする

電話は待ってくれるよと制止する。 気持ちが悪い   携帯電話の音 立ちあがろうとする ここにあるのはアンドリューと治療者の「究極の選択」             →Therapistが動いて、制止した。

アンドリューは究極の選択を迫った。だしぬけに。 脱線した。泣きだした。アローナと飲みに出た。彼女はうらやましい。 男がいて近寄ってきて、ついてきた。 そして究極の選択を迫った。 恋人は究極の選択をした(to CL) 彼女は怒り、友人と出て行った。 TH-CL 男性がついてきた。 究極の選択を迫った→興奮した。 恋人と他の男。

談話とイメージの相互作用 前後関係(文脈) イメージ 語られた関係 今ここでの関係 行為

転移におけるPCTの影響力 今ここでの治療関係 イメージ 語られた関係 前後関係 行為

治療者は最初の話に戻そうとしている。あたかも性的な文脈を回避しているように見えるし、ここでの実演が転移理解を超えているように見える。   吐き気について、吐くことについての実現が起き、身体化=実演が起きている。ここでトイレについていくのが治療者であることは、先ほどの男性と恋人との対比のなかで男性がついていく関係が実現している。 トイレに立つ →TH   治療者は最初の話に戻そうとしている。あたかも性的な文脈を回避しているように見えるし、ここでの実演が転移理解を超えているように見える。 行動でついていってしまった治療者は話に「ついていけない」

  行為や実践>理解 治療者は限界設定については語るが、これまでの実演に対して、あまりにも動かされていて、別の男性から恋人に移行している。それは転移理解ではなく、わけがわかっていない。      語られた内容と実演:イメージと行為   文脈適応から転移理解を行うこと:          考える治療者→性的治療者

 転移・逆転移/実演/抵抗/行動化 転移と逆転移はマトリックスであり、実演、抵抗、行動化のなかで、治療者の仕事は、それらを言語化していく作業をしていくことである。 ただそこには病理(患者)よりのものと、関係(治療関係)よりのものとがある。そして病理よりに理解を深めることで、理論が発展したものもある。

難しい転移(1)性愛化 患者が分析者に最初から依存的で、性的である。 フロイトにとって、恋愛転移(1915)  難しい転移(1)性愛化 患者が分析者に最初から依存的で、性的である。  フロイトにとって、恋愛転移(1915)   愛情を示し、その見返りを分析者に懇願する。時に転医が必要。転移の特徴からくるもの*。治療に対する抵抗となる。

Blitzsten,L (ラパポート,E.A 1967) 転移の性愛化において、分析家は親である。=最初の夢に分析家が現れること。 「かのようではなく」→「である」    依存転移     =分析家に親のようにいてほしいと甘える 重大な障害(Gitelson) 転医(Blitzsten)  重症の歪曲がある → 空想が現実に

性愛化された転移 親の代理? ナンバーグ(1951) それは転移ではない。「父親のイメージに従って分析家を変えようとした」   それは転移ではない。「父親のイメージに従って分析家を変えようとした」   転移は投影である。「同じ人と知覚しようとするが、たいてい失敗する」 メニンガー(1958)「性愛化は抵抗である」 ★ソール(1962)やグリーンソンら(1967) 「性愛化された転移は、根底にある憎しみから派生する抵抗性転移である」。 性愛化することで抵抗する。充分な治療同盟が不可能で、洞察に至らないし、破壊的である。

Blum,1973の総括 性愛化転移と性愛転移は異なる それは情熱的、性急である 意識的な性的な転移的要求である 適度な性愛が育たない不適切な環境の問題が背景にある   →「性愛化転移は活動的な反復を通して、外傷を支配しようとする歪んだ試みである」

難しい転移(2)精神病 治療者の専門的姿を認知できない かのように思えない 現実吟味が失われる 妄想的な確信が現れる 強力な逆転移 治療の間に生じる精神病的な体験    治療者の専門的姿を認知できない    かのように思えない    現実吟味が失われる    妄想的な確信が現れる    強力な逆転移

精神病の精神分析 フロイトのシュレーバー 自己愛精神障害(神経症) エネルギーの内向=自己愛 ⇔精神病でも転移が起きる   自己愛精神障害(神経症)     エネルギーの内向=自己愛 ⇔精神病でも転移が起きる        ローゼンフェルド(1952から)        サリヴァン(1931)          転移=パラタクシス的歪曲

フェダーン(Federn,P) 1. 精神病との間に陽性転移を確立する 2. 自我備給の回復と抑圧の再確立 自我、自我感情、自我境界、自我備給、自我状態 1.        精神病との間に陽性転移を確立する 2.        自我備給の回復と抑圧の再確立 3.        一対一対の治療関係ではなくて、 治療環境の協力 4.        上記の条件で健康な部分をよりどころ とした洞察や現実検討   →シュヴィング

ローゼンフェルド 部分対象関係の迫害不安 転移関係における投影同一視     転移関係における投影同一視 性愛と破壊衝動との対象関係の混同によって生じる→混乱状態=羨望に対する防衛 その後(破壊的自己愛の研究=治療者との情緒的な接触が可能になると自殺や反社会的な行為、症状の悪化、破壊的な攻撃性が現れる、つまり破壊的な自己の部分が性愛的な対象関係をもとめて依存しようとする組織構造、破壊的自己愛組織)

リトル(1960) ウィニコットの抱えること 『精神病水準の不安と庇護』 環境欠損病としての精神分裂病 リトルによれば 妄想転移によって    『精神病水準の不安と庇護』   環境欠損病としての精神分裂病 リトルによれば  妄想転移によって  原初的な一体感を体験して、治癒が起きる

フロム-ライヒマン(1938) *サールズの転移精神病 四つのタイプ 転移関係の中で親との関係が再現されるために、混乱期において、それを受け止める。 →分裂病を生み出す母親    集中的な精神療法  *サールズの転移精神病              四つのタイプ

転移精神病 治療者が患者との間に関わりをもてないと感じる転移状況 患者と治療者の間に明確な関係性がすでにできていて、治療者が患者ともはや関係がないとは思わないのに、その関係性が非常に両価的である状況 転移のなかで患者の精神病が治療者の人格をより全体的なものにしようとしたり、治療者=親を分離した全体的人物として確立する努力を表現している状況 慢性重症患者が、自分にかわって考えてくれる治療者を得ようとしつつ、同時にそのような密接な関係性から逃れようとしている状況       →逆転移が重要である

サールズ:治療 分裂病におけるノンヒューマンなもの ・治療体験 1.病的共生 2.自閉 3.治療的共生 4.個体化   →発生する逆転移と患者の努力

サンドラーらの意見 :転移内容は特異なものではない。形が特徴的であり、妄想的な確信、つまりパーソナリティの自我の機能上の現実検討能力の欠陥。もちろん、治療同盟が可能な精神病患者がいる。

諸特徴  患者は自己批判や吟味的要素を持たないし、利用しない。「かのような」の消失=患者の自分自身の行動への態度を反映している(妄想的な確信)。患者は治療者の職業的な役割や働きを見失い、正常な距離や洞察を維持できない。これらは過去の単なる反復ではなく、どちらにしろ、防衛である。精神病やその転移をもたらす特異的な欠陥は、統制、調整、統合、分析、および知覚といったパーソナリティ機能の領域にある。この種の転移は、精神分析場面以外でも見出される。

転移精神病のもうひとつの意味 フェレンチィ(1912) 治療中に精神病を発症する。 転移関係の中で解体現象がおきる ライダー(1957)   治療中に精神病を発症する。   転移関係の中で解体現象がおきる  ライダー(1957)    精神分析の間に生じる一時的に精神病的なエピソード     →ある種のパーソナリティ構造 

潜在性精神病 潜在性精神病を主に概念化したBychowski(1950)を含めて、フェダーン以降の多くの人々がこの障害を前もって査定することが可能であるという視点で論じている。 Martin(1958)はパニック障害をもつ女性クライアントが四年の分析の結果、潜在性の精神病を発症した事例について述べている 反論:Knight(Robbins,1956)のように、一時的な精神病のエピソードは臨床的に多かれ少なかれ偏在しているのだから、そうした概念を最初から明確化することに反対している。       →境界例の概念化

M.Littleの分析体験 M.I.Little(1901-1994) 「逆転移と患者の反応」論文(51) 転移性精神病、妄想性転移   「逆転移と患者の反応」論文(51)   転移性精神病、妄想性転移      →『原初なる一』 ウィニコットとの分析体験(49-55)    混乱期とその治療体験    『精神病水準の不安と庇護』

Margaret Isabel Little(1901-1994) 1907年 病気で不登校 1909-19年 女子高校 1919-26年 ロンドン大学-ベッドフォード大学‐聖マリア医学校 1927年 医師になる 1929年 G.P.を始める 1939年 開業場面を売り、精神科医を目ざす 1941年 シャープとの分析

1945年 英国精神分析学会準会員 1946年 会員としての資格を得る 1947年 シャープ死去。ウィニコットが空くまでの間、ミルナーとの分析 1971年 英国精神医学大学協会の会員 1971年 引退 1981年 論文集『原初なる一』 1990年 ウィニコットの治療体験の本 1994年 11月27日ケントの自宅で死去

臨床的問題(リトル) 1. 何も言わずに面接室を出て行く 2. 何も言わずにつぼを代える。 1. 何も言わずに面接室を出て行く 2. 何も言わずにつぼを代える。 3. クライアントの手を握り続ける(現実に抱きかかえる) 4. 状態に合わせて面接を延長する 5. 入院中に訪ねて行く(外でも抱きかかえる)  →枠組みからの逸脱=フェレンチィ的伝統

境界例の問題群 1960年代(関心が境界例や自己愛にシフト) →それは人格か、プロセスか。 カーンバーグ(1967)  →それは人格か、プロセスか。 カーンバーグ(1967)   同一性拡散症候群(エリクソン)を基盤とした自己の統合と、対象概念の欠如を基盤とした人格障害 アドラー、G(1981)らの仕事    自己対象と抱える環境 マスターソン(1972)あるいはリンズレイ   治療同盟の能動的な育成によって治療者と患者の距離を適正化する   

境界例のなかでの問題 いくつかの臨床的な問題 事故への不安 表現行為の強さ 衝動の問題 →逆転移の問題 境界例現象   事故への不安   表現行為の強さ   衝動の問題       →逆転移の問題         境界例現象    (Kernberg,Masterson,Adlerら)

難しい転移(3)自己愛 フロイトが自己愛を発見した筋 シュレーバーから自己愛精神障害の定式化 →転移が起きない   シュレーバーから自己愛精神障害の定式化     →転移が起きない コフートが発見した人格障害の一群     →独特な転移が起きる

コフートの理解 自己愛人格障害の臨床から 「自己の分析」 理想化転移 鏡転移(融合、分身、狭義の鏡) 「自己の修復」 双極性の自己  コフートの理解 自己愛人格障害の臨床から 「自己の分析」  理想化転移            鏡転移(融合、分身、狭義の鏡) 「自己の修復」  双極性の自己 「分析的治癒の機序」    自己対象転移 1.鏡転移              2.理想化転移              3.双子(分身)転移

自己愛・自己対象転移 共感不全と自己愛憤怒 変容的内在化のための共感的な治療者 適度なフラストレーションのなかでの共感 ↓   適度なフラストレーションのなかでの共感        ↓    子供のころに十分に得られなかった発達促進的な状況を与える  

 ハインツ・J・コフート 1913-1981 1913年5月3日にウィーンで生まれた。父親は第一次世界大戦に服役後、コンサート・ピアニスト、1936年に亡くなっている。母親は難物で、強迫的で潔癖、彼が学会の60年まで生きている。1979年に出版された「Z氏の二つの分析」において、同性愛体験をはじめほぼ自伝的症例を書いている。 19歳でウィーン大学医学部に入学、学生時代から精神分析に興味を持ち、アウグスト・アイヒホルンの分析を受ける

1938年、ウィーンを去るフロイト一家を見送り、「汽車のなかのフロイトが帽子に手をかけて、見送りの人々に会釈をしたが、その視線は自分に向けられていた」と思う。 英国に渡るが、移民キャンプに住み、母方叔父のハンス・ランプルを頼って、ロンドンに、そして1940年にビザを発行してもらって、米国へ、当時25セントしかポケットになかったという。 1945年市民権を得る。友人のレバリーを頼って、シカゴへ、病院でインターンシップをはじめて、神経学科の住み込み意になり、1947年以降は精神医学に専念、その間、シカゴ精神分析研究所を卒業した。ルース・アイスラーに分析を受ける。シカゴ精神分析研究所、およびシカゴ大学教授をつとめる。1964-66年には全米精神分析協会の会長をつとめている。「ミスター精神分析」と呼ばれる。ハインツ・ハルトマンから尊敬されていた。

『自己の分析』1971年以後 アンナ・フロイトはこれをあまり評価せず、アイスラーは「よく分からない」と語ったという、1970年のシカゴ精神分析研究所の委員に再選されず、国際精神分析学会の会長にも、ランジェルらの策によって、選出されなかった。 正統派からはみ出していく、自己研究会を開催した。ジェド(後に離反)、ゴールドバーグ、バッシュ、オールシュタイン、ウォルフなどの弟子を輩出した。 →1977年『自己の修復』を出版、1981年になくなっている。没後、三部作と呼ばれる『分析治療はどう行うか(自己の治癒』が出版されている。

自己人格障害の発見 自己愛人格障害の分析治療における発見   傷つきやすい人々 治療的な接近によっては防衛を固くする、あるいは怒りが爆発する。神経症者のようにアンヴィバレントな感情を向けてくるのではなく、自分の延長のように治療者を考える。 自己愛転移→自己対象転移

自己愛転移 自己愛転移が起きる→自己愛人格障害と診断 幼児期には自己愛を充足する人間関係が必要である 対象愛 原始的自己愛    対象愛 原始的自己愛        誇大的自己(太古的自己)  ---- 鏡転移(称賛されるべき自己が排除 されたために生じた母親に見た姿を見出す) 理想化対象(理想的 両親像)-- 理想化転移―双子転移(見失った自分、欠けた自分を治療者がもっている。それを補い、取り入れたい。父親)

パラレルな発達 自己愛と対象愛は並行して発達する 抑圧 自己愛の領域  垂直分割 水平分割

自己対象の発見 → 間主観性 写し返された自己対象 mirroring self-object 理想化された親イマーゴ

双極性の自己 bipolar self 執行機能 緊張のバランスのなか 誇大的自己(野心) 理想化対象(理想)

経験に近い臨床感覚と理論 自己(自我という精神装置ではない) -- イニシアティブ 自己と対象との相互作用=変容性内在化    自己と対象との相互作用=変容性内在化 一貫性のある(断片化されたボーダー)  →新しい臨床的知見     (怒りは二次的で、防衛は自己の保護) 変容性内在化 :自己対象としての親の機能の共感不全に対して自己対象が機能するように確かな対象となる。

ストロロウ、R,D 1942- 1964年 ハーバード大学、生物学専攻を卒業し、1970年に臨床心理学を卒業して、その間ニューヨークで精神分析を受けたという。「理論はその人の心理生活に起源があるとした」トムキンスやアトウッドらの理論に傾倒し、しだいに人格理論における主観性の役割についての理論を構成していった。→Faces in a Cloud(1979) コフートの著作に関する書評から、交流が始まり、コフートは彼を自己心理学会に招聘講演に招いた。その後の彼とコフートの交流が自己心理学が新たに発展する機会となった。 Structures of Subjectivity(1984) Intersubjective Approach(1987)

中立的な治療者の脱神話化 「精神病理学があたかも患者の中だけに所在するかのように扱う古典的精神分析」 禁欲原則は患者の目に中立的な姿勢として映ることはない 治療の目標は主観的世界の展開、解明、変形にある:持続的共感的探索 探索態度は一環して患者の主観的な準拠枠から考える 作業同盟は独特な転移の枠であり、治療者の要求によって合わせるものではない 治療場面における抵抗はつねに外傷体験の再現の切迫を意味する 自己対象としての母親の仕事は情動調律である。

間主観性の場 分析家は被分析者の人生や発達に関して客観的な知識をもっているわけではない。 →診断やアセスメントに対する異議  →診断やアセスメントに対する異議 分析の仕事:分析データを筋のある主題や関係性のなかでオーガナイズすること 二つの主観性の交差が構成する   →相互作用と文脈を無視できない

転移倒錯(転移依存) エチゴーエン 転移が性的な倒錯として用いられる。 あるいは転移に対する中毒的な反復が生じる。   これらは転移(治療者という対象への感情的な幻想)を使って、充足が得られる。