体験的参加型の手法を活用した研修をどう進めるか 本日のアウトライン 1 大分県人権教育連携推進事業の説明 2 戴星学園で、具体的にどのように進めていくか 大分県教育庁人権・同和教育課 平成27年5月25日(月) 指導主事 新名 敦
大分県人権教育推進の取り組み 学校教育における人権教育の日常的推進 (H27~)更に、児童生徒の実践的行動力を育てることが重点課題 大分県教育庁 人権・同和教育課 大分県人権教育推進の取り組み 体験的参加型学習(授業手法)の 普及が重点課題(H24~26) ・体験的参加型学習の研究校を指定して手法を普及を図る 〈人権教育確立推進事業 受講率85.8%(H25)〉 学校教育における人権教育の日常的推進 大分県人権尊重施策基本方針 (H27.5改訂予定) 大分県人権教育推進計画(H27.2改訂) ○学校教育における課題(新たな個別人権課題:性同一性障がい、ヘイトスピーチなど) ○校種間連携の推進 (H27~)更に、児童生徒の実践的行動力を育てることが重点課題 ・これまでの『体験的参加型学習の成果』を生かすとともに、『発達段階に応じた校種を超えた系統性のある学習計画』を構築する ・校内研修等に指導主事を派遣して、第三次とりまとめの周知 ・体験的参加型学習受講率をプランの指標に策定(H22) ●人権教育指導の在り方について(第三次とりまとめ):文部科学省 ・これまでの人権教育での知識としてだけの人権ではなく、他者の人権を守るための実践的行動力を育てる教育が必要 ・自らの経験を通した学習(体験的参加型学習)の指導方法で、「現実生活と関連させた思考」を付け「自己の行動や態度への 適用」へと導き、実践行動力を育てる。 ・児童生徒の発達段階を踏まえ、卒業までに育てたい資質・能力を見据えた系統的な学習計画とする。
人権教育連携推進事業について 目的 小・中・高の一貫した人権教育年間指導計画を確立することで系統的な人権学習を実践し、児童生徒の更なる実践的行動力を育てる。 キーワードは、体験的参加型学習の手法の活用 と 校種間(小・中・高)連携の推進 内容 (1)2教育事務所管内(中津教育事務所、別府教育事務所)の ○各1中学校区(中学校1校・小学校1校)を研究指定(合計2中学校区) ○各1県立高等学校を研究指定(合計2校) (2)2年計画の研究指定 (3)校種間連携を図るための以下の取組を実施する。(各校の実情に配慮して行う) ①定期的な連絡会の開催 ②相互の授業公開、合同教員研修(互見授業含む)、 合同研究発表会(小・中・高で日時や形式等を検討) ③校種間で一貫性、系統性を確保したカリキュラムの研究 (4)人権教育の指導方法等の在り方について[第三次とりまとめ]記載の手法を活用し、 児童生徒の主体的な学習へつなげる。 (5)指定校区で研究発表会を開催し、管内全小・中学校から1名以上参観。 県立学校ではすべての学校から1名以上参加。
人権教育における指導方法の原理から 体験的参加型学習の推進 なぜ、体験的参加型なのか① 人権教育における指導方法の原理から [自分の人権を大切にし、他の人の人権も同じように大切にする]といった価値・態度や、コミュニケーション技能、批判的な思考表現などの技能は、ことばで教えるものではなく、児童生徒が自らの経験を通してはじめて学習できる。児童生徒が自ら主体的に他の児童生徒たちと学習活動に参加し、協力的に活動し、体験することを通してはじめて身に付く。(第3次とりまとめより) つまり 教職員が一方的に説明するだけの授業ではダメということ。 <大分県の重点> 体験的参加型学習の推進
児童生徒の学びの姿から ○学ぶ者が主体的に学ぶことができれば、一方的な教え込みよりも教育の成果が大きい(学習スタイル)。 なぜ、体験的参加型なのか② 児童生徒の学びの姿から ○学ぶ者が主体的に学ぶことができれば、一方的な教え込みよりも教育の成果が大きい(学習スタイル)。 ○予測困難な時代となり、答えのない問題に取り組むことができる専門的知識や汎用能力が必要となってくる。また、解決策を見つけるには協働作業が求められ、そのための表現力や協調性が必要となってくる(つけたい資質・能力)。 関連 <参考>新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について平成26年12月22日中央教育審議会答申 アクティブ・ラーニング(主体的・協働的に学ぶ学習) 学生が主体性を持って多様な人々と協力して問題を発見し解を 見いだしていく能動的学修(具体的には、体験学習や調査学習、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワークなど。)
しぼる⇒研究主題の手立てに関連 体験的参加型学習の手法の活用 校種間(小・中・高)連携 の推進 児童生徒の主体的な活動のある授業 A中学校近隣高等学校1校(指定校) 連 携 A中学校区の 小学校(指定校) A中学校(指定校) 校種間(小・中・高)連携 の推進 一貫性のある人権教育の確立 <めざす授業スタイル> 児童生徒の主体的な活動のある授業 (先生の教え込みではなく、自分から考えさせる授業) 日常的推進 人権教育 教科 領域(道徳・特別活動) どのような研究の枠組みを共有するか! ・学習サイクルを意識 ・学習の場を意識 ・様々な手法を活用 等々 しぼる⇒研究主題の手立てに関連
戴星学園でどのように進めるか(連携に関して) A中学校近隣高等学校1校(指定校) 連 携 A中学校区の 小学校(指定校) A中学校(指定校) 校種間(小・中・高)連携 の推進 一貫性のある人権教育の確立 小・中連携について、戴星学園は、実践をすでに積み重ねていることと思います。 ですので、発表については、「一貫校だからできたこと」と「通常校でもできそうなこと」を整理すればよいと思います。
戴星学園でどのように進めるか (研修内容に関して) 学校教育目標と 児童生徒の実態 2年後の発表イメージ(発表、授業内容) + ○つけたい力やめざす生徒像をなるべく具体的に設定する。 ○どの教科、領域、単元、 内容(人権課題)でいくかをある程度しぼる。 ここは、かなり議論されていると思います ①研究主題を設定 ↓ ②(研究目標、研究仮説等を設定) ③研究内容や方法の焦点化
学校教育目標と関連させた研究主題を設定する ⇒(つけたい力を意識した目指す子どもの姿の設定) <めざす学校像> ○児童・生徒が主体的に学び、明るく活力のある学校 ○豊かな心と健やかな体を育む学校 ○保護者、地域から信頼され開かれた学校 ブレイクダウンして 研究主題を設定 (あくまで、例です) 研究主題 「 (めざす姿やつけたい力等) の育成」 副主題 ~(研究分野や領域や手立て等) を通して~ 副主題の中に、「体験的参加型」の視点を考慮して入れる。「体験的参加型」はあくまで『手立て』
(どの授業でも・どの教科領域でも意識して行う) 体験的参加型の授業 <めざす授業スタイル> 児童生徒の主体的な活動のある授業 (先生の教え込みではなく、自分から考えさせる授業) 日常的な推進をめざす (どの授業でも・どの教科領域でも意識して行う) そのために 学習サイクルを意識した授業 学習の場を 意識した授業 等の視点が 使えそう
学習サイクルを意識した展開 (1時間や1単元の中で意識して設定) 「第3次とりまとめ」参考 体験する (学習活動・ 結果の予想) 第1段階 体験する (学習活動・ 結果の予想) 第5段階 適用すること (学習の発展) 第2段階 話し合う (協議・発表) 第4段階 一般化すること (学習の活用) 第3段階 反省すること (振り返り) (1時間や1単元の中で意識して設定)
・自己決定の場(自分の考えを持たせる場面がある) ・自己存在感を与える場 ・共感的人間関係をはぐくむ場 学習の場を 意識した展開 「生徒指導の三機能」 参考 ・自己決定の場(自分の考えを持たせる場面がある) ・自己存在感を与える場 (自分の考えを書いたり話したりしてみんなの前に示す場面がある) ・共感的人間関係をはぐくむ場 (「そういうことか(受容)」「話し合ってよかった」と実感できる場面がある) 発達段階や学級の実態に応じて具体的にそれぞれの場を設定する。 (1単位時間や1単元の中で意識して設定)
研究内容 ☆どこでやってもよい(教科・道徳・特別活動)が、共通の枠組みを持って研究を進めたい。 ☆『人権課題』はしっかり扱ってほしい。 8つの個別課題(①同和問題②女性の人権問題③子どもの人権問題④高齢者の人権問題 ⑤障がい者の人権問題⑥外国人の人権問題 ⑦医療をめぐる人権問題⑧様々な人権問題) ↑特に同和問題に力点
戴星学園の先生方の話し合いを通じた 「みんなの納得による合意形成」 の上で研究を進めてください。