? リサイクルはなぜ うまくいっていないのか ? ? 同志社大学経済学部経済学科 14050262 木村千花 ?
世論調査① あなたのご家庭では、日頃からごみの減量やリサイクルに取り組んでいますか。
世論調査② あなたは、ごみ処理やリサイクルについて、どのようなことに関心がありますか。
リサイクルを行う理由 つまり、 「大量消費はもう止めよう!」 しかし リサイクルとは、製品化された物を再資源化し、新たな製品などの原料として利用すること。 つまり、 「大量消費はもう止めよう!」 という環境に対する善意から始まった …はずである。 しかし
新聞社が変えたリサイクルの流れ 一方 日本社会がペットボトルを扱いかねていたとき… この社説をきっかけに、リサイクル社会へ突入! 1994年10月24日朝日新聞社説より 「ペットボトルのリサイクルは私たちの暮らしから自治体のごみ収集、企業の生産まで、幅広く影響が及ぶ。しかし、深刻なゴミ問題を乗り切るために、みんなが新たな役割を担う次代になったと考えよう。使い捨てが増え、こうした資源のリサイクル率は、まだ3%に過ぎない。資源を有効に利用し、ゴミを減らすために、厚生労働省の新方針は支持できる。」 この社説をきっかけに、リサイクル社会へ突入! 一方
環境団体の反対 「(小さなペットボトルが販売されると)、小さくて気軽に飲むようになり、量が増えると、それだけ回収しにくくなる。空き缶みたいな間隔で、道路に捨ててしまう人もいるだろう。 つまり大量投棄に拍車をかける。」 「あいちごみ仲間ネットワーク会議」 岩月宏子さん ペットボトルの回収が始まると、自治体が負担する年間の回収費が、清涼飲料水関係だけで563億円になる。 「ペットボトルを辞めさせる会」 事務局長 結果は
【ペットボトルの消費量と回収量、再利用料の変化】 環境団体は 正しかった! (年間量/万トン) 51 27 ごみ4倍! 48 24 21 12 回収したけど 再利用しなかった… 12 ↓ リサイクル? 3 年度(平成) 「容器包装リサイクル法」の制定(平成7年)
焼却してもリサイクル? すべて「環境」とは無関係 体面を取り繕ったり、金銭的理由から 〈リサイクルにこだわる理由〉 ①リサイクルといわないとお金が来ない。 ②リサイクルをすると言って法律まで作り、国民に分別をさせているのに、今更、リサイクルはだめだったとは言えない。 ③リサイクルをすると言って国民に分別させて業者に渡しさえすれば、その後、捨てても「産業廃棄物」になるからお役所の責任ではない。
【リサイクルとお金の流れ】 ×再利用されない! 原料製造業 容器・商品製造業 容器包装 小売業 リサイクル協会 リサイクル事業者 消費者 (再び同じ素材製造者に回ることはない) ×再利用されない! 容器・商品製造業 容器包装 リサイクル協会 小売業 リサイクル事業者 リサイクル費用 落札 分別収集・中間処理 分別廃棄 消費者 自治体 焼却・埋立・海外 ものの流れ 1トンあたりの お金の流れ 税金 政府 研究機関・大学・原料製造量
つまり… 「自治体は助かり、業者は潤う」 一方で、 「国民だけが分別し、税金を払う」 というメカニズムが存在 では、我々はリサイクルのために、どれくらいの お金を取られているのか?
【リサイクルによる費用増加と費用減少】 対象 費用 リサイクルのための費用増加 事業者 リサイクル費用 ペットボトル プラ容器包装 その他 単位:億円 対象 費用 リサイクルのための費用増加 事業者 リサイクル費用 ペットボトル 84.2 プラ容器包装 290.4 その他 160.8 小計 535.4 自治体 リサイクル費用 1178.7 合計 1714.1 費用減少 自治体 一般ごみ処理費用削減 946.5 全体的な負担増 767.6
結局… 国民は、 「税金で取られる」のと、 「製品の値段に上積みされる」のとで、 ダブルパンチを受ける!
まとめ 容器包装リサイクル法の施行以後、 「生産量=消費量」 が増加し、 「大量消費-大量リサイクルー大量焼却」 であることが現状である。
今すぐ廃止すべき!! 「環境にも、経済にもいいとこなし!」 国民が望んでいる環境の改善という問題を私物化し、それによって利益を得ようとする 日本社会の構造こそが問題 ↓ この問題を放置してしまっていることに原因あり 「環境にも、経済にもいいとこなし!」 の官制リサイクル運動は、 今すぐ廃止すべき!!
参考文献 国勢調査http://www.city.meguro.tokyo.jp/yoron/13.htm 武田邦彦 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』 洋泉社、2007年3月 ←コレ 目からうろこでした! おすすめです♪
おわり