JAISDAQ 逆評価型・新感覚投資エンターテイメント

Slides:



Advertisements
Similar presentations
ActionScript を用いた 新世紀型物理教育のための シミュレーション教材開発 日本物理学会 2005 年春季大会 ePhysics プロジェクト.
Advertisements

ビジネスプランセミナー 第 5 回 事業計画書の作成 時 山 山
株式投資とは 2013 年 6 月 27 日 そうへい. 目次  株式とは  投資方法  株式投資の良いところ  投資方法  注意点  考察  参考文献.
増資インサイダー問 題 2012/06/22 加島 小泉 林. 増資インサイダーとは 企業の公募増資等のインサイダー情報を 入手したヘッジファンド等が 空売りを用いて利益を得ること 公募増資の 情報を得る 買い戻し 公募増資発表 &空売りで 株価下落 空売りを 行う 利益 を 得 る!
証 券 市 場証 券 市 場証 券 市 場証 券 市 場 証券の種類 ・株式 発行市場と流通市場 ・債券 ・投資 信託 ・投資 信託 ・デリ バティブ ・デリ バティブ
金融経済論(小川英治) 1 企業の金融活動. 金融経済論(小川英治) 2 企業の意思決定 企業は、第一段階で投資額を決定する。 第二段階で、企業は、どのように資金 を調達するか、資金調達を決定する。
株 式 を 活 か す! ● 融資額 100 万円~ 3 億円 ● 融資期間 1 年(延長可能) ● 金利 年 4.05 %(金融情勢により変わりま す。 ● 返済 随時可能 ● 担保掛目 株式の場合、時価の 60 %以内 ※担保内容により変わります。また、取扱で きない銘柄もございます。 ● 担保差替.
第4章:資産価格とそのバブル P.115~137 08bc134k 畑 優花.
第1章 金融の基本的要素 Q.4~Q /5/6 棚倉 彩香.
「ストレスに起因する成長」に関する文献的検討
「ソフト・オン・ネット ジャパン株式会社」のご紹介
不動産証券化とまちづくり 中前太佑.
第9章 ファイナンスの基本的な分析手法 ファイナンスの分析手法は、人々が金融市場に参加する際の意思決定に役立つ 扱うトピックは
お金の教育 12-2 曽我部 友紀.
座 席 表(CP教室) 出席番号.
現代の金融入門   -第1章 金融取引- 08BA210Y  一二三 春菜.
ファンド・スーパーマーケット型投信販売について
2004年11月22日 第2分科会 国際競争力のある人材育成.
REITとは 投資法人(日本ビルファンド) アセット提供 金融機関 Asset Debt 借入金 投資法人債 スポンサー (御社)
情報処理学会・経営情報学会 連続セミナー第3回 情報システム構築アプローチ 主旨
これだけでわかる日本の金融(6章9~16節) 08ba036z 入江 洋志.
ラーニング・ウェブ・プロジェクト(Learning Web Project) -自立・共愉的な学習ネットワークの形成に向けて-
第6回人材育成シンポジウム ネットワークゲーム制作に必要な人材像 株式会社ドワンゴ   第二研究開発部 部長 浅井 敏典.
3章 なぜ政府が必要なのか 渡辺真世.
監査とは テキスト第8章 田宮治雄.
卒業論文 最終発表 WWW情報検索 ナビゲーションシステムの設計と実装
証券取引所について 09BD135D 柿沼 健太郎.
アジア恊働大学院(AUI)構想 AUI推進機構/設立趣意書
民営化とグローバリゼーション 国家の役割は何か.
6月26日 第9回発表 藤井 海太.
インターネット大学へ向かって ムードルにいたるまでの道.
手に取るように金融がわかる本 PART6 6-11 09bd139N 小川雄大.
株式と投資信託の双方の特性を兼ね備えた商品
データベース設計 データベース設計 第0回 オリエンテーション 坂口利裕.
スポーツ経営学 第4回目 スポーツ経営学の特徴.
 クリティカルケア領域に             おける家族看護     ICU入室中の患者家族の      ニードに対する積極的介入について              先端侵襲緩和ケア看護学                    古賀 雄二 
地図上の対象地点の不動産価格を表示 (売買・投資物件、自宅の資産価値の検討等に有効)
Global Exploration Program in Beppu
Value Engineering の 紹介 経営学部 教授 吉 井 康 雄 2001年12月14日.
管理的側面 管理者に必要な経営知識 経営学の基本 ①マネジメントと組織.
「経理・財務サービス スキルスタンダード」の作成について - ダイジェスト版 -
近畿大学工学部情報学科情報システムコース 切戸健勝
オランダの教育 最も自由な教育制度.
高等学校(工業) 工業高校におけるキャリア教育 品質管理とは 品質管理の意味を説明することを伝える.
経営者の役割は?? 企業論 経営者の 経営実践 組織論 経営学総論第23回講義 2008/06/30
管理的側面 管理者に必要な経営知識 経営学の基本 ②環境と戦略と競争優位.
組織論による特色ある カリキュラムの理論と実際 第11回 特色あるカリキュラムづくりの理論と実際 兵庫教育大学大学院 教授
言語XBRLで記述された 財務諸表の分析支援ツールの試作
NPOマネジメント 第3回目 NPO と 法律.
社員育成 ~企業変革における社員教育の重要性と戦略との適合性~
多文化共生社会への取り組み: 多文化共生教育の現状 2
『組織の限界』 第1章 個人的合理性と社会的合理性 前半
~求められる新しい経営観~ 経済学部 渡辺史門
顧客管理、商談活動、フィードバック、 資産形成を通じて、顧客と長期的な関係を
理論研究:言語文化研究 担当:細川英雄.
エコアクション21で企業価値を高めることができます
資料10-1 エコアクション21  事業概要.
ユーザコンテキストを反映した セマンティックキャストの基盤技術
All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi
2. 株式交換と株式移転 両方の会社が法人格を保持したまま合併と同様の経済効果を生じる取引 →
教育学の授業について 具体的事例から自ら課題を.
社会的企業(Social Business)
CSR 5 すぅ.
「投資」の新たな展開 -株式会社以外に…-
図15-1 教師になる人が学ぶべき知識 子どもについての知識 教授方法についての知識 教材内容についての知識.
企業ファイナンス 2009年9月30日 ガイダンス: 企業ファイナンスとは? 名古屋市立大学 佐々木 隆文.
事例Ⅳ 企業価値計算 企業価値の評価方法 分類 概要 方法 詳細 インカム アプローチ
教育行政・財政 導入説明.
情報処理の概念 #0 概説 / 2002 (秋) 一般教育研究センター 安田豊.
考えるための日本語 インターアクションとは何か 2
Presentation transcript:

JAISDAQ 逆評価型・新感覚投資エンターテイメント 藤崎啓司* , 岡本崇宏 , 海原康人 , 松原孝志 , 藤波努 (北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科)

発表内容 背景と動機 目的 アプローチ コンセプト 設計思想 システム機能と一連の流れ 考察 まとめ 今後の課題

背景と動機(1) JAISTを対象としたウェブアプリケーション 「研究機関」であると同時に「教育機関」でもある ・設立の目的 <知識科学研究科の特異性> ・設立の目的 文系理系にとらわれない新たな学問領域の創造 知識社会のパイオニア ・構成員 様々な分野の教授陣 様々な専門性を持った学生 多くの社会人経験者 「研究機関」であると同時に「教育機関」でもある

背景と動機(2) 知識科学研究科における教育をテーマにして、何かできないか? 「教育」のおかれている状況や「知識社会」 との関係を把握する必要がある

背景と動機(3) 日本における知識社会への教育の備え 知識社会における教育の重要性 教育現場における機能不全 教育現場での「教育力」低下     競争原理が働いていない     知識社会における教育の重要性 米国バイオ・ITベンチャーでの資本の論理 シンガポールの国家施策  <資本主義社会から知識社会への移行> 日本における知識社会への教育の備え 行政レベルと現場レベルでの認識のズレ 情報化教育への対応の遅れ

背景と動機(4) 教育をサービスととらえ、 教育現場への競争原理を導入する 教育力の改善に対する各国の取り組み 例:米国での教育改革の取り組み バウチャ―(教育券)制度・・・低レベルの公立校からレベル    の高い私立校へ転校の奨励 チャータースクール・・・税金を使った民営の学校                学区を越えた入学の許可 教育をサービスととらえ、       教育現場への競争原理を導入する 貫かれている理念とは?

教育サービスの「評価」に競争原理を導入する 目的  (従来)教育は聖域である    (本来)医療はサービスである     教育はサービスである 日本型教育システムへのひとつの提言 「教育力の改善」を「教育サービスの改善」ととらえ、システムとして支援する 教育現場に適切な競争原理を導入する 教育現場における 教育サービスの「評価」に競争原理を導入する ただし制度的な制約があり米国のような直接的な関与は不可能!

人々の「希望」を銘柄にし、価格による意見の表出も可能 アプローチ 市場原理の導入「バーチャルな株式市場」 株式銘柄は? 教官や事務職員などの「人」 講座・施設などの「モノ」 価格メカニズムを活用すると、これまでにないメリットが・・・ 株式銘柄は現存するものに限定する必要がない 現存しない「人」「モノ」を銘柄とすることも可能   人々の「希望」を銘柄にし、価格による意見の表出も可能 価値観を共有するコミュニティーの創出

バーチャルな株式市場は評価のシステムとして実現可能なのか? 参加者間の「共通理解」と「心理的共振」が必要! バーチャル市場が「場」として機能することが必要 意識・無意識のうちに相互観察をし、 コミュニケーションを行い、 相互に働きかけあい、 共通の体験をする。           このような状況の枠組みを 「知識」が醸成される「場」という。    (伊丹敬之)

「場」としての成立要件 「場」の基本要素 アジェンダ :何に関する情報か? →教育サービス 解釈コード :情報をどう解釈すべきか? アジェンダ :何に関する情報か? 解釈コード :情報をどう解釈すべきか?  情報のキャリアー :情報を伝えている媒体は何か? 連帯欲求 :共通理解と心理的共振 →教育サービス →教育サービスの評価 →価格・掲示板 →共通の価値観・ゲーム性

コンセプト 逆評価型・投資エンターテイメントJAISDAQ 逆評価 :教育環境の逆評価システム 投資 :市場原理、価格メカニズム 逆評価 :教育環境の逆評価システム 投資  :市場原理、価格メカニズム エンターテイメント:株式投資の学習、連帯欲求             新たなコミュニティー創出

2.1 設計思想(1) すぐれた教育現場の実現 教育環境の逆評価システム 市場原理,株式投資の学習 新たなコミュニティーの創出 2.1 設計思想(1) すぐれた教育現場の実現 教育環境の逆評価システム 市場原理,株式投資の学習 新たなコミュニティーの創出 ビジネスとしての可能性

2.1 設計思想(2) ユーザからの要求 個人口座(資産)の管理が容易である 市場情報(市況)を効率的に入手できる 2.1 設計思想(2) ユーザからの要求 個人口座(資産)の管理が容易である 市場情報(市況)を効率的に入手できる リアルタイムに変動する株価を確認できる 使いやすいインターフェイスである ユーザ間のコミュニケーションができる

メインページ 参加登録 株式取引 市況 推薦/公募 使いやすいボタン 口座情報 利用案内 銘柄一覧 株式売買 ランキング Q&A

JAISDAQの流れ 新規登録 口座管理 市況情報の入手 株式取引 資産増減 市況情報の再入手 個人情報の登録・口座の取得 市場への参加 バーチャルマネーの資産管理 指標の取得・管理 市況情報の入手 市況と自分の価値観を比較し銘柄を評価 評価の相対比較 株式取引 自己の評価の株価への反映 教育環境の逆評価 資産増減 他者の評価の株価への反映 他者の逆評価 市況情報の再入手 自己と他者の評価の比較 共通理解

JAISDAQの流れ 新規登録 口座管理 市況情報の入手 株式取引 資産増減 市況情報の再入手

JAISDAQの流れ 新規登録 口座管理 市況情報の入手 株式取引 資産増減 市況情報の再入手

JAISDAQの流れ 新規登録 口座管理 市況情報の入手 株式取引 資産増減 市況情報の再入手

JAISDAQの流れ 新規登録 口座管理 市況情報の入手 株式取引 資産増減 市況情報の再入手

JAISDAQの流れ 新規登録 口座管理 市況情報の入手 株式取引 資産増減 市況情報の再入手

JAISDAQの流れ 新規登録 口座管理 市況情報の入手 株式取引 資産増減 市況情報の再入手

考察(1):よくある質問・意見 携帯電話からも取引できるといいのでは? 株の練習に使いたいので、使いやすいことを願う 「遊びの世界」へ引き込む仕掛けが重要 配当金は教官による大判振る舞い? 調査レポートがあるといいのでは?

考察(2):既存のバーチャル市場との比較 株式市場 人気投票 JAISDAQ 法人 教育サービス 価格 資産時価 人気の指標 ・配当 参加者 資本家 趣味人 教育現場参加者 対象 法人 有名人・映画 教育サービス 価格 資産時価 人気の指標 評価・希望の指標 参加動機 ・配当 ・Capital gain ・金銭商品券 ・評価への参加 ・現実への  フィードバック 発生する コミュニティーの目的 利益の追求 趣味の追求 教育サービス改善 知識創造      

まとめ JAISDAQ[逆評価型・投資エンターテイメント] 「株価」という新たな「評価の指標」 を教育現場にを導入した。 銘柄は、JAISTに関係する「ヒト」「モノ」とした。 教育現場での「評価」に「競争原理」を導入した。 自己の評価と他者の評価を連続的に比較し、評価に対する「共通理解」や「心理的共振」が生まれる。 各銘柄に「掲示板」を付随し、価値観を共有するコミュニティーを支援した。

今後の課題 運用上解決すべき問題 人為的関与が必要! 管理者支援環境の整備! 本質的な問題 価格メカニズムがうまく機能するか? 本質的な問題       運用上解決すべき問題 価格メカニズムがうまく機能するか? 市場参加者が少ない 悪意を持った市場参加者は、システムでは排除できるか? 「IR」活動などを活用しても排除不可能! 「IR」とは、「投資家向け広報」 人為的関与が必要! 管理者支援環境の整備!

以上