計画経済→改革開放政策→社会主義市場経済→新常態

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井手 鑑人 岡村 佳祐 中嶋 仁 橋本 佳奈.  生活水準の向上には、物価上昇しないことが関係  衣料費の場合 ファストファッションブランドが多数誕生  その背景には 安価 安価 良質 安い労働力を提供する中国などの発展途上国が役割担う安い労働力を提供する中国などの発展途上国が役割担う.
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計画経済→改革開放政策→社会主義市場経済→新常態

社会主義的改造の急展開 第一次5カ年計画(1953-57) *工業化~ソ連型の重工業優先発展方式  (694の重点プロジェクトのうち156はソ連からの援助) *社会主義的改造  国家資本主義→国有化  農民や個人経営者→集団化 15年かけて→スピードアップ

1.2.1 農業の集団化 加藤・陳(2001) 3

人民公社好 4

集権的社会主義の30年 計画経済システムに基づく社会主義 (集権的社会主義) 工農業の「社会主義改造」 「土地改革」によって自分の耕地を入手した農民→集団化 都市→私的資本の国有化、集団化 第1次5カ年計画~国家が希少な資源を掌握  急速な工業化を目指す →年率9.4%の成長、しかし問題噴出

急速に拡大した公有制経済(国有企業と集団所有制企業) 1.2.1 急速に拡大した公有制経済(国有企業と集団所有制企業) 加藤・陳(2001) 6

大躍進政策 1957年 百花斉放・百家争鳴→党や政府への厳しい批判→反右派闘争 社会主義建設への呼びかけ「社会主義建設の総路線」 1957年 百花斉放・百家争鳴→党や政府への厳しい批判→反右派闘争 社会主義建設への呼びかけ「社会主義建設の総路線」 大衆動員→労働力不足→女性が労働→公共食堂や託児所 行政組織と経済組織の一体化 三本の紅旗(総路線、大躍進、人民公社)

統一買付・一手販売制度~主要農産物の全量を公定価格で政府に売り渡す →農産物価格を低位に据え置く 戸籍制度~都市戸籍と農村戸籍 (都市人口の増加を抑制)

大躍進の失敗 大衆製鋼 密植農法 生産量増えず →各地方が誇大化して報告→誤った統計をもとに穀物を徴発+公共食堂(消費増) 密植農法   生産量増えず →各地方が誇大化して報告→誤った統計をもとに穀物を徴発+公共食堂(消費増) →深刻な食糧不足(農村で2000万人もの餓死者) 中ソ対立~旧ソ連技術者の引揚げ →国民経済を一層困難に

土法高炉 10

土法高炉2 11

調整政策 1961年 調整・強化・充実・向上 中央へ計画管理や財政の権限を集中 経済効率の向上 自留地の復活 1961年 調整・強化・充実・向上 中央へ計画管理や財政の権限を集中 経済効率の向上 自留地の復活 (米ソと敵対し、国際的に孤立化) →自力更生を ソ連への借款返済 核実験(1964年)

文化大革命 左派と右派の対立(毛沢東の奪権闘争) 精神主義的運動、三線建設、下放 (1971 林彪の死) 1971年 国連復帰 (1971 林彪の死) 1971年 国連復帰 1975年 周恩来 農業・工業・国防・科学技術   「4つの近代化」 石油輸出で得た外貨でプラントを導入することに対し、文革派は「洋奴哲学」として批判

1.4.2 三線建設の範囲 出所:丸川知雄「三線建設(1)」『アジア経済』第34巻第2号 14

1975年1月13日,周恩来总理在第四届全国人民代表大会一次会议上作《政府工作报告》 2.1.2 1975年1月13日,周恩来总理在第四届全国人民代表大会一次会议上作《政府工作报告》 http://www.stdaily.com/special/content/2009-09/17/content_105491.htm 15

洋躍進 76年9月 毛沢東の死→4人組の逮捕→華国鋒 国民経済発展10ヵ年計画 (プラントの導入計画 73億ドルにも) 76年9月 毛沢東の死→4人組の逮捕→華国鋒 国民経済発展10ヵ年計画 (プラントの導入計画 73億ドルにも) Cf.76年の輸出額68.5憶㌦、輸入額65.8億㌦ 78年末 改革開放政策の開始

改革開放30年 1)出発点としての農村改革 (請負制の導入と買付価格の引上げ) 2)都市改革への重点移行(84年より)  (請負制の導入と買付価格の引上げ) 2)都市改革への重点移行(84年より)   放権譲利(国家が握っていたマクロ経済管理の権限を地方政府や企業に譲渡)   金融・財政制度の見直し(国有企業への支出は無償から有償へ、証券取引所)  地方財政請負制度→分税制

安徽省鳳陽県小崗村の18戸の農家が請負制を実施することを約した誓約書には、血判が押されている。 2.2.1 安徽省鳳陽県小崗村の18戸の農家が請負制を実施することを約した誓約書には、血判が押されている。 http://news.sina.com.cn/c/p/2008-10-14/200016452866.shtml 18

郷鎮企業 19

2.2.1 急増した郷鎮企業の従業員数 加藤・陳(2001) 20

3.1.1 上海浦東新区にある上海証券取引所 http://ja.wikipedia.org/wiki 21

国有企業改革~所有制には手をつけず企業自主権拡大  大中型企業~企業請負制度  小型企業~企業の売却、リース経営 90年代半ば 所有制改革 余剰人員問題~下崗の問題 対外開放  外国直接投資の導入  輸出振興策  2001年WTO加盟

2.2.2 企業自主権の拡大 加藤・陳(2001) 23

経済特区、経済開発区、開放区の位置 http://kccn.konan-u.ac.jp/keizai/china/05/03.html 2.2.3 経済特区、経済開発区、開放区の位置 http://kccn.konan-u.ac.jp/keizai/china/05/03.html 24

25年目の深圳経済特区2.2.3 25

対外借款、外国直接投資受け入れ額の推移(1978-98年) 2.2.3 対外借款、外国直接投資受け入れ額の推移(1978-98年) 加藤・陳(2001) 26

計画が主、市場が従 国家統一計画を前提 より多くの経営管理自主権を与える まず農業分野から 陳雲 鳥籠経済論 (82年)   より多くの経営管理自主権を与える  まず農業分野から 陳雲 鳥籠経済論 (82年) 社会主義経済は公有制を踏まえた計画的な商品経済 (83年 12期三中全会)   cf.物資     商品

計画と市場の比重が同じ 社会主義初級段階論(87年) 13回党大会 国家が市場を調整し 市場が企業を導く 所有権と経営権の分離 社会主義初級段階論(87年) 13回党大会  国家が市場を調整し  市場が企業を導く  所有権と経営権の分離  社会主義市場体系の確立→価格調整  (二桁のインフレに)

市場が中心 鄧小平の南巡講話(92年1月~2月) 姓社姓資論争 計画経済≠社会主義 市場経済≠資本主義 判断の基準は  姓社姓資論争  計画経済≠社会主義  市場経済≠資本主義  判断の基準は   社会主義社会の生産力の発展に有利かどうか   総合国力の増強に有利かどうか   人民の生活水準の向上に有利かどうか    (3つの有利論)  条件の整ったところから豊かに(機会をつかめ)

社会主義市場経済論 14回党大会(92年) ・市場に資源配置の基礎的役割を果たさせる ・全人民所有制と集団所有制を含む公有制経済を主体とし、個体経済、私営経済、外資経済で補う 

15回党大会以降(97年~ ・公有制を主体とし、多種類の所有経済がともに発展する ・公有制の主体的地位を主に、公有資産が社会層資産の中で優位を占め、国有経済が国民経済の命脈を握り、経済発展に対し主導的な役割を果たす ・非公有経済は我が国の社会主義市場経済の重要な構成部分 ・02年 私営企業家が党員に

政府の政策・規定の変化 時期区分 主要規定 主たる内容 第一段階(1978-84年) 公有制を基礎とした計画経済 2.2.2 政府の政策・規定の変化 時期区分 主要規定 主たる内容 第一段階(1978-84年) 公有制を基礎とした計画経済 計画経済を主とし、市場調整を従とする 鳥かご経済(陳雲):計画経済という「鳥かご」の中で「市場」という鳥を飛ばす。 第2段階(1984-89年) 公有制に基づく計画的商品経済 国家が市場をコントロールし、市場が企業を誘導する 商品経済という表現で市場経済を事実上容認 第3段階(1989-92年) 計画経済と市場調節との有機的な結合 市場化の一時後退 第4段階(1992年~ 社会主義市場経済 ①現代企業制度の確立、②統一した国内市場の形成 ③間接的なマクロ調整 33

和諧社会→中国の夢 和諧社会の構築 →所得格差の拡大、集団抗議活動 →ジニ係数は1978年の0.317から06年には0.496へ(極端な不平等社会へ) 人間本位の社会へ  発展は人民のためにあり、発展は人民に依拠し、発展の成果は人民がともに享受 胡錦濤から習近平へ(量から質への転換図れるか) 中国の夢とは~世界(平和、発展、協力、双赢)   国内(富強、民主、文明、調和)、中華民族の偉大な復興 新常態(安定成長の維持、構造調整、改革の推進)2015年全人代

社会主義はなぜ失敗したか 社会主義の欠陥:1)階層社会の形成、ノーメンクラツーラ、2)情報の非対称性がもたらす非効率 「2級市民」とされた農民、いまなお続く都市・農村間格差の構造 大躍進の失敗に現れた情報の非対称性 35

計画経済VS市場経済 計画経済 特徴 ①政府(計画当局)が資源配分を決定 ②価格統制(コストをもとに政府が決定) 問題点 3.1.2 計画経済VS市場経済 計画経済 特徴 ①政府(計画当局)が資源配分を決定 ②価格統制(コストをもとに政府が決定) 問題点 ①財の配分基準が不明確(特権階層の出現) ②情報の非対称性が計画を台無しにする。 市場経済 特徴 ①市場において資源配分を調整 ②価格は自由(財の希少性を反映して変動) 問題点 ①激しい景気変動が起きる。 ②所得格差を調整するメカニズムがない。 36

市場移行の中国的特徴 青写真なき改革開放 ①改革の目標モデルが明確に示されず ~なし崩し的に ②(1) 増量改革 (2)試験・普及方式   ~なし崩し的に ②(1) 増量改革  (2)試験・普及方式  (3)改革それ自体の「漸進性」 ③経済発展が低かったこと(農業国であった)

粗鋼生産量と計画配分量 出所)Naughton(2007)93頁。 38

コルナイの2段階区分 体制移行(狭義の市場移行) 構造変化(広義の市場移行) 体制移行の3条件: ①共産党が政治的な独占的権力を失うこと  ①共産党が政治的な独占的権力を失うこと  ②生産手段の大部分が私的所有で、私的セクターがGDPの大部分を担うこと  ③市場が経済活動の支配的な調整システムであること 39

中国における市場移行 第1指標: →共産党自身の変容 →ただし政治的地位はしばらく不変 第3指標:1997年までに条件クリア 第2指標:法人企業をどう捉えるかによって異なる判断 →土地の請負権(3年→15年→30年→さらに延長?限りなく私有化に近づく →小型国有企業の私有化、国有株の放出 →企業は厳しい競争(「ソフトな予算制約」はもはやない) 中東欧のEU加盟と同様に、WTO加盟を境として中国では狭義の市場移行が終了 40

企業類型別のシェアの変化 出所)Huang(2008), 15頁。 41

3.中国資本主義、3つの特徴 社会主義市場経済の3本柱:西側資本主義国のシステムとの本質的な違いはない。 1)政府が強大な権限を保持して、直接、間接に市場に介入 2)地域間、企業間、個人間での激しい競争の存在 3)政府の介入が、経済の効率性を大きく損なうことなく実現 42

周黎安の「昇進競争モデル」 明確な指標を事前に与えて官僚を競争させ、競争の勝利者を昇進させる仕組み 前提条件:①上級政府に人事権が集中、②指標が客観的に測定可能、③官僚の成績が分離可能で、比較可能、④参加者の政策決定への影響力が大きい、⑤参加者間での共謀がないこと 43

改革をめぐる論争 分配問題:発展がなければ所得分配の問題は解決しない。 市場と再分配との関係:いまの中国は「絶対に結婚すべきでない2人が結婚し、かつうまく過ごしている状態」(孫立平) 経済改革と政治改革との関係 政府の役割 44

新自由主義者VS新左派 関志雄:http://www.heri.or.jp/hyokei/hyokei101/101kouen.htm 3.1.1 新自由主義者VS新左派 関志雄:http://www.heri.or.jp/hyokei/hyokei101/101kouen.htm 45

和諧社会を訴えるポスター(上海) 46

「国進民退」 http://www.my1510.cn/article.php?id=72cb27f99a8ea878 47

どこへ行く中国の資本主義 ワシントン・コンセンサスVS北京コンセンサス 「国進民退」現象をどう捉えるか 中国独自の資本主義の模索 48

中国の特色ある社会主義? http://www.shxb.net/html/20071021/20071021_69978.shtml 3.1.2 中国の特色ある社会主義? http://www.shxb.net/html/20071021/20071021_69978.shtml 49

「新常態」下の中国経済 ・高度成長から安定成長へ(「保八」言及せず) ・中所得国の罠 ・未富先老(人口ボーナスから人口オーナス) 若年労働力の減少(人件費の高騰) ・「三期重複(成長の変換期、構造調整の陣痛期、過去の刺激策の消化期の同時到来)」 ・現在のGDPの1pは5年前の1.5p ・なぜ「一帯一路」なのか

一帯一路