国際収支 2007年6月1日
国際収支表の考え方 4つの原則 一定期間の居住者と非居住者の取引を 所有権移転の時点で 市場価格により 複式計上で記入する。
経常収支 取引の対象 貸し方（＋） 借り方（ー） 商品貿易収支 輸出 輸入 サービス貿易収支 サービス輸出 サービス輸入 所得収支 受け取り 支払い 経常移転
資本収支と外貨準備 取引の対象 貸し方（＋） 借り方（ー） 投資 （直接投資） （証券投資） 外国からの投資（資産の減少・負債の増加） 外国への投資（資産の増加・負債の減少） その他の投資 資産の減少・負債の増加 資産の増加・負債の減少 その他資本収支 受け取り・処分 支払い・取得 外貨準備 減少 増加
輸出取引 日本企業が自動車を輸出し、その代金100万ドルが企業のメインバンクの海外預金口座に入金。（1ドル100円とする。） 貸し方 借り方 輸出：1億円 その他の投資：-100億円
直接投資 海外企業が日本企業を50億円で買収し、その支払いが日本企業の銀行口座に送金された。 貸し方 借り方 直接投資：50億円 その他の投資：-50億円
経常収支 貿易収支：商品の輸出額－商品輸入額 サービス収支：サービスの対価の受け払い 所得収支：労働力の輸出・入の対価、国際投資の利子・配当の受け払い 経常移転：海外援助・寄付 経常収支尻＝157,668億円（受け取り） 2003年の経常収支は黒字（資本の流入）
資本収支 直接投資：海外に子会社設立、海外の会社買収など、実質的な支配権取得のための投資（投資先企業への出資割合が10％以上の場合） 証券投資：株式や債券の売買（直接投資・外貨準備を除く） その他の投資：貸付・借り入れ、貿易信用など 資本収支尻＝77,341億円（受け取り） 2003年の資本収支は黒字（資本の流入）
2003年の国際収支 経常収支＋誤差脱漏＝－（資本収支＋外貨準備） 経常収支尻（157,668億円）＋誤差脱漏（－19,722億円）＝137,946億円 資本収支尻（77,341億円）＋外貨準備増減（－215,288億円）＝－137,947億円 経常収支と資本収支の黒字で流入した資本を外貨準備の増加により海外へ還流 この年は財務省が総額35兆円もの円売り介入を実施