薬品分析学3.

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薬品分析学3

質問 Q: 向流分配法を行うことで何がわかるのですか? A: 分配クロマトグラフィーの精製原理がわかります。

分離メカニズムによる液体クロマトグラフィ分類 液体クロマトグラフィー 分離メカニズムによる液体クロマトグラフィ分類 吸着クロマトグラフィー 水素結合、静電相互作用 分配クロマトグラフィー 2相間の分配平衡 イオン交換クロマトグラフィー 静電相互作用 サイズ排除クロマトグラフィー (ゲルろ過クロマトグラフィー) 分子サイズ 水素結合、静電相互作用 疎水性相互作用、配位結 合を総合的に使用 アフィニティークロマトグラフィー

イオン交換クロマトグラフィー 陽イオン交換体(樹脂) + + ー + ー ー ー ー ー ー ー + ー ー + ー ー 陰イオン交換体(樹脂) ー ー ー + + + + + + + + ー ー + + + +

イオン交換クロマトグラフィー 陽イオン交換体(樹脂) 例) 陽イオン性の 強いものほど ー 強く結合 ー ー ー ー ー 陰イオン交換体(樹脂) 例) 陰イオン性の 強いものほど 強く結合 + + + + + +

イオン交換クロマトグラフィー 陽イオン交換基 強陽イオン交換基 スルホン酸 (-SO3−) 強酸 弱陽イオン交換基 カルボン酸 (-CO2−) 弱酸 陰イオン交換基 4級アミン (-NR3) + 強イオン性 強陰イオン交換基 3級アミン (-NHR2) + イオン性がpH に依存 2級アミン (-NH2R) + 弱陰イオン交換基 イオン交換基の電荷が大きい程イオン交換能は高い

イオン交換クロマトグラフィー 陽イオン交換体(樹脂)からの溶出法 過剰量のNa+源(NaCl): 量的に目的化合物を 遊離させる。 Na+ + Cl− Na+ + Cl− Cl− Na+ ー ー Na+ Na+ ー ー + イオン性の高いもの 又は電荷の多いもの ほど遅れて溶出。 + Cl− ー Cl− ー Na+ Na+ ー Cl− Na+ Na+ + ー Na+ ー ー Na+ + Na+ Cl− 樹脂上のカチ オンが交換された Cl− ー Na+ ー

イオン交換クロマトグラフィー 陽イオン交換体(樹脂)からの溶出法 pHを変えてイオン性 官能基の電荷を消失 させる。 + + ー ー ー ー 樹脂上のカチオン が交換された H+ ー X− + ー H+ ー H+ ー H+ + X− X− ー H+ H+ ー

演習 空欄に入る言葉を書きなさい。 イオン交換クロマトグラフィーではイオン性の強い物質が 遅く 溶出する 遅く 溶出する 陽イオン交換クロマトグラフィーの樹脂表面には 陰 イオン 性の官能基が連結されている。 陰イオン交換クロマトグラフィーの樹脂表面には 陽 イオン 性の官能基が連結されている。 サイズ排除クロマトグラフィーでは分子量の     分子が 早く溶出する。

宿題(締切: 5/28; 田中の部屋前のカゴ) 1 下記のイオン交換基(官能基)に関する以下の問いに答えなさい。 スルホン酸 3級アミン カルボン酸 4級アミン 2級アミン (1) 最も強い陽イオン交換能をもつ樹脂の交換基(官能基)を持つ ものはどの交換基か。その理由も答えなさい。 スルホン酸 理由:スルホン酸は強酸の共役塩基であるため、酸解離度が 最も大きく、選択肢の中で最も強く負電荷を帯びているため (2) 最も強い陰イオン交換能をもつ樹脂の交換基(官能基)を持つ ものはどの交換基か。その理由も答えなさい。 4級アミン 理由:4級アミンは窒素上の4つの置換基が共有結合し、pH に関わらず正電荷を帯びている。一方、2級、3級アミンは 溶液が塩基性になると脱プロトン化して電荷を失う。

サイズ排除クロマトグラフィー 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー 巨大分子 小分子 ゲルろ過樹脂 多孔質ゲル 移動距離 長い 短い 溶出 遅い 早い

サイズ排除クロマトグラフィー 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー でこぼこ道転がるのが早いのは ビー玉か、それともボール大か? ビー玉

サイズ排除クロマトグラフィー 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー ボール大のほうが転がるのが早い! ビー玉 路面の穴よりボール大のほうが大きい ボール大には路面は平に等しい ボール大

サイズ排除クロマトグラフィー 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー ボール大 ビー玉は路面の穴にはまりながら進む その結果、ビー玉は速度を失う。 穴にはまりながら進む行程はゲルろ過樹脂表面の出来事と 非常に良く似ている。 ビー玉

アフィニティクロマトグラフィー アフィニティ:親和性 用例)生体分子が標的分子に特異的に結合できるのは、 アフィニティが高いため。 歴史:生体分子をリガンドの特異的かつ強い結合を利用 例)ビオチン(低分子) − アビジン(蛋白質) Kd = 10-15 M + 4

アフィニティクロマトグラフィー アフィニティービース ビオチン(リガンド) アビジン(生体分子) 標的分子−ビオチン 連結体 ビオチンの連結された分子のみがビーズ上に残る(単離できる)

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート断面図 シリカゲル塗布面 ガラス板、又は、アルミ版 溶媒が吸 い上がる 溶媒 上面図

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 溶媒が吸 い上がる 展開溶媒

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 吸い上がった溶媒の先端 溶媒が吸 い上がる 展開溶媒

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 吸い上がった 溶媒の先端 B cm A cm A Rf値 = 化合物固有の値 溶媒が吸 い上がる B 展開溶媒

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 吸い上 がった 溶媒の 先端 化合物 (分析対象) の疎水性 が上がるほどRf値が大きく なる。 B cm A cm 展開溶媒の極性が上がるほ どRf値が大きくなる。 A Rf値 = 化合物固有の値 B

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) 順相系TLC 化合物の極性 ↑ Rf値 ↓ Rf値 ↑ 展開溶媒の極性 ↑ Rf値 ↑ Rf値 ↓ Rf値の高い化合物は固定相との相互作用が弱い 固定相とあまり結合せず展開溶媒の流れにのって運ばれやすい

演習 空欄に入る言葉を書きなさい。 イオン交換クロマトグラフィーではイオン性の強い物質が 遅く 溶出する 遅く 溶出する 陽イオン交換クロマトグラフィーの樹脂表面には 陰 イオン 性の官能基が連結されている。 陰イオン交換クロマトグラフィーの樹脂表面には 陽 イオン 性の官能基が連結されている。 サイズ排除クロマトグラフィーでは分子量の     分子が 早く溶出する。

演習 空欄に入る言葉を書きなさい。 イオン交換クロマトグラフィーではイオン性の強い物質が 遅く 溶出する 遅く 溶出する 陽イオン交換クロマトグラフィーの樹脂表面には 陰 イオン 性の官能基が連結されている。 陰イオン交換クロマトグラフィーの樹脂表面には 陽 イオン 性の官能基が連結されている。 サイズ排除クロマトグラフィーでは分子量の 大きな 分子が 早く溶出する。

宿題(締切: 5/28分; 田中の部屋前のカゴ) 演習 2 以下の化合物がサイズ排除クロマトグラフィーから溶出してく る順を答えなさい。 NaCl ショ糖 リゾチーム 答 1) リゾチーム, 2) ショ糖, 3) NaCl 演習 3 以下の化合物A, BのRf値を求めなさい。 A 吸い上 がった 溶媒の 先端 3.6 cm B 2.8 cm 1.2 cm

宿題(締切: 6/5; 田中の部屋前のカゴ) 4 以下の化合物のRf値を求めなさい。 吸い上 がった 溶媒の 先端 3.2 cm ある化合物が順相系TLC上で上に上がりすぎた。TLC上の位置 を下げるためにはどうすれば良いか。