現代の経済学B 橘木俊詔「ライフサイクルの経済学」第3回 第5章 消費と貯蓄 第6章 引退後の生活 京大 経済学研究科 依田高典
第5章 消費と貯蓄
課税前でも課税後でも不平等は拡大している 所得の構成: ・労働所得 ・不労所得 ・移転所得 労働所得の不平等は小さいが、 不労所得の不平等は大きい 課税前でも課税後でも不平等は拡大している マクロ消費関数論争: ・ライフサイクル仮説 ・恒常所得仮説 ・相対所得仮説 ・流動資産仮説 エンゲル係数とエンジェル係数 独身貴族はパラサイト族
耐久消費財の消費: 住宅、自動車、電気冷蔵庫 住宅ローンや消費ローン 持家か借家か: ・住宅売買の取引費用 ・遺産手段 ・帰属家賃の税金優遇 ・土地神話 一軒家か集合住宅か: 郊外か都心か
貯蓄の決定: ・ライフサイクル貯蓄仮説 予備的動機 遺産動機 遺産と教育投資のトレードオフ: 優秀な子供と老後の世話 貯蓄と公的年金のトレードオフ: 公的年金は政府が行う強制貯蓄 日本の代替効果は50%程度
日本の貯蓄率が高い理由: ・予備的動機 ・公的年金、医療保険制度の未発達 ・高度経済成長と過少消費説 ・ボーナス仮説 ・目標貯蓄仮説 ・遺産動機 など 安全志向の強い日本人: ・高い生命保険契約率 ・株式よりも預貯金を好む など
第6章 引退後の生活
公的年金の役割: ・雇用労働者の増加 ・公共部門の拡大 公的年金の運営方法: ・税法式 ・社会保険方式: 賦課方式と積み立て方式 完全な税法式への移行が望ましい? 公的年金民営化には反対? 基礎年金部門と報酬比例部門の二分化?
企業年金の役割: 賃金か、退職金か 一時退職金か、企業年金か 確定拠出型か、確定給付型か 私的貯蓄の役割: 金融商品、実物投資
・先端医療は高額医療(私的医療保険の利用) 定年制の意味: ・老齢と健康 ・生産性と賃金 ・公的年金の支給開始年齢 公的年金財政の破綻と、 年金支給開始年齢の引き上げ 医療費の高騰抑制: ・先端医療は高額医療(私的医療保険の利用) ・医療の質の重視 ・医療情報の公開 ・患者モラルハザードの抑制 以上 ここまで