ユーレップギャップ EurepGAPの包括的農業保証

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個人情報保護講座 目 次 第1章 はじめに 第2章 個人情報と保有個人情報 第3章 個人情報保護条例に規定されている県の義務 第4章 個人情報の漏えい 第5章 個人情報取扱事務の登録 第6章 保有の制限 第7章 個人情報の取得制限 第8章 利用及び提供の制限 第9章 安全性及び正確性の確保 第 10.
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堆肥を使用する際にはご留意ください! 〇 耕種農家・育苗業者の皆様へ 〇 輸入飼料を給与した家畜に由来する 被害を未然に防止するために
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○ 大阪府におけるHACCP普及について S 大阪版 評価制度を設ける 大阪府の現状 大阪府の今後の方向性 《従来型基準》
Presentation transcript:

ユーレップギャップ EurepGAPの包括的農業保証 (Euro-Retailer Produce working group) 1997年に 創設され、生産段階における品質・安全性認証システムとしては世界の最先端とみなされている。 安全な持続的農業のための地球的規模での提携 (The Global Partnership for Safe and Sustainable Agriculture) EurepGAPの包括的農業保証 (EurepGAP Integrated Farm Assurance) 総則 第2版(2005年5月) 1.EUREPGAPの委任事項(Terms of Reference)  食品の安全性に関する消費者の関心、動物福祉、環境保護ならびに農業者の健康・安全・福祉を確保するために、以下のことを実行する。

EUREPGAPの委任事項 1.1. 商業的に利用できる農業保証計画の採用を推進し、それによって欧州内および世界的に、農業化学資材と農業薬物の使用を最小限にする。 1.2.  遡及調査(traceability)を含む既存の保証計画と基準にベンチマーキングを行うために適正農業規範(GAP :Good Agricultural Practice)を作成する。 1.3. 最優良事例を目指した不断の改善ならびに実践と理解のための指導を行う。 1.4. 第三者認証のための単一の認定枠組みを確立する。 1.5. 消費者と主要な生産者、輸出業者および輸入業者を含めて公開のコミュニケーションと専門的助言を行う。

3. 目的 3.1.  EUREPGAP計画の体系は、EUREPGAPの委任事項および以下の考え方に基づいている。 3.1.1. 食品の安全性   この基準は、一般的HACCP原則の適用による食品安全の基本的考え方に基づく。 3.1.2. 環境保護   この基準は、農業生産の環境への悪影響を最小限にするために計画された「環境保護GAP」による。 3.1.3.  労働衛生、安全性および福祉   この基準は、農場における労働衛生と安全性の基準、それと同時に、社会的に関連した問題に関する認識と責任に関する国際水準を確立するものである。しかしながら、企業の社会的責任に関する詳細な監査に代わるものではない。 3.1.4.  動物福祉(該当する場合)   この基準は、農場における動物福祉の基本的考え方に関する国際水準を確立するものである。

EUREPGAP: 包括的農業保証における管理点と準拠基準 (Version 2.0、2005年5月) EUREPGAP: Control Points and Compliance Criteria Integrated Farm Assurance (Version 2.0 Mar-05) INTRODUCTION SECTION 1. ALL FARM BASE MODULE SECTION 2. CROPS BASE MODULE SECTION 3. COMBINABLE CROPS MODULE SECTION 4. FRUIT AND VEGETABLE MODULE SECTION 5. LIVESTOCK BASE MODULE SECTION 6. CATTLE AND SHEEP MODULE SECTION 7. DAIRY MODULE SECTION 8. PIG MODULE SECTION 9. POULTRY MODULE はじめに 第1節. 全ての第一次生産に共通する基礎要件 第2節. 植物生産分野に共通する基礎要件 第3節. 刈取り作物 第4節. 果樹と野菜 第5節. 畜産分野に共通する基礎要件 第6節. 牛と羊 第7節. 乳牛 第8節. 豚 第9節. 家禽 たとえば、肉牛を飼育している農場は、「全ての第一次生産」、「畜産+水産+飼料」、「畜産共通」、ならびに「牛と羊」に記載されている管理点と準拠基準を満たさなければなりません。 満たしたことを第三者が確認できるためには、<記録>が不可欠となります。管理項目が多くなると、記録作業は大変です。 商取引における 契約条項の履行 信頼性=経費 全ての第一次生産 全ての植物生産共通 畜産+水産+飼料 *作物繁殖用素材 果樹と野菜 花卉と鑑賞植物 刈取り作物 コーヒーと茶 その他、綿花等 畜産共通 水産共通 牛と羊 乳牛 豚 家禽 その他、卵等 鮭 テラピア 大ナマズ類 その他(エビ)

飼料、飼料作物、獣医療、輸送の外的基準に関する EUREPGAP認証の一般的構造 EUREPGAP包括的農業保証(IFA)の「管理点と準拠基準: CPCC(Control Point and Compliance Criteria)」ならびに監査/検査」が包含する生産工程の段階 農場外 と殺/処理 全ての農場の基本的要件(1.0) 植物生産に共通する基礎要件(2.0)   刈取り作物  (3.0)   果樹と野菜  (4.0) 畜産に共通する基礎要件(5.0) 家禽(9.0) 家畜の輸送(10) 豚(8.0) 牛と羊(6.0) 乳牛(7.0) 飼料、飼料作物、獣医療、輸送の外的基準に関する EUREPGAPの認知 : EUREPGAP 認証の流れ : EUREPGAP 特定分野 (数値) : EUREPGAP 認証要件の番号 : EUREPGAP 特定共通分野

基本単位における非適合の準必須管理点の数 EUREPGAPの管理点と準拠基準  EUREPGAP包括的農業保証における単位は、「産業部門」と「基礎」に分けられ、「産業部門」は作物、果物と野菜、牛と羊、乳牛、豚および家禽、それらに共通して適用される「基礎」は全ての農場、全ての作物、ならびに家畜に分かれています。  農業者や農業者組織は、該当する「産業部門」と「基礎」に記載された全ての管理点と準拠基準に従い、準拠を検証するために監査を受けなければなりません。各管理点に対する準拠基準の重要度は、一覧表の準拠基準の右の欄に示され、必須(Major Must)、準必須(Minor Must)、推奨(Recommend)に分かれています。必須管理点については、100%準拠することが義務とされています。 基本単位における準必須管理点の総数 基本単位における非適合の準必須管理点の数 ×10% = 非適合の準必須 管理点の許容数 ー 7.1.2.  準必須: 申請する基礎単位を含む全ての単位に適用される全ての準必須管理点については、それぞれの単位について、90%準拠することが義務である。計算のために、次の公式がそれぞれの単位に適用される。

畜産分野のEUREPGAP IFA CPCCが含む生産工程 誕生/導入 農場外 適用/非適用 適用/非適用 適用/非適用 交配 育成/ 幼獣 餌と水 畜舎/ 設備/ 機械備品 医薬品、 福祉と 健康、 衛生 出荷 輸送 淘汰 廃棄物と有害物質、作業員の健康、安全と福祉、環境、緊急事態 記録、遡及可能性、訓練、獣医療 農業団体に要求される追加的品質管理システム (「総則」を参照) : 生産工程の流れ : EUREPGAPの追加的要件 : 工程段階

(CPCC IFA Livestock base module) 家畜共通の管理点と準拠基準 (CPCC IFA Livestock base module) 整理番号 管理点 準拠基準 重要度 5 5.1 5.2 5.3 5.4 5.4.1 5.4.2 5.4.3 5.5 5.6 5.7 5.7.1 5.7.2 5.7.3 5.7.4 5.8 家畜分野共通 サイト(訳註:同一経営者が保有する複数農場を含む事業体) 作業員 家畜の供給元、特定および遡及可能性(traceability) 家畜への給餌と給水 一般的事項 飼料記録 飼料の保管と管理 畜舎と設備 家畜衛生 医薬品 医薬品記録 医薬品の保管 医薬品の空容器 死亡家畜の処分 必須 Major Must 準必須 Minor Must 推奨 Recommend 数ヶ月から数年に及ぶ家畜の繁殖、育成、肥育を通した日常的健康管理作業の全てを記録することは不可能であり、「管理点」に設定した項目はそれらの極一部に過ぎない。 しかし、ここに挙げた「管理点」を遵守することによって、より安全性の高い畜産物が提供可能となることを、多数の専門家、農業者、流通業者、消費者が合意して出来上がったものである。

(CPCC IFA Livestock base module) 家畜共通の管理点と準拠基準 (CPCC IFA Livestock base module) 整理番号 管理点 準拠基準 重要度 5.3 家畜の供給元、特定および遡及可能性(traceability) 記録簿の一部を検査し、最小限、次の事項が記録されていることを確認する:出荷農場の出発日/受取日、移動頭数、個体標識(耳票、標識札、入れ墨)、出荷農場の住所。適用除外はない。 畜産事業体に属する全ての農場は、移動記録を保管しているか? 必須 5.3.1 全ての家畜が、EUREPGAP(または、ベンチマーキング計画)によって保証された農場において誕生/孵化し、育成されたことを確保するための導入手順書があるか? EUREPGAP認可農場が同一敷地内で保証家畜と非保証家畜の両者を飼育することは許されない。 牛と羊および家禽を除き、移動記録を含む手順書、ならびに、EUREPGAPが認可した出荷書類または同じ情報を含む同等の文書が保管されていなければならない。記録には、供給元の住所および保証内容の詳細が記載されていなければならない。適用除外はない。 5.3.2 必須

(CPCC IFA Livestock base module) 家畜共通の管理点と準拠基準 (CPCC IFA Livestock base module) 整理番号 管理点 準拠基準 重要度 全ての家畜は、必ずしも一意の番号である必要はないが、個体別に特定されているか(家禽は群の識別番号 IDで良い)? 全ての家畜は、家畜の種類に基づいて、個体別または群別に特定できなければならない。 5.3.3 必須 誕生/孵化した農場まで遡る家畜の遡及可能性を実証するための手順が実施されているか? 誕生/孵化した農場に辿り着く移動歴が記録されていること。豚と家禽は群/畜舎のIDで良い。 5.3.4 推奨 全ての家畜が一意に特定され(家禽は群のIDで良い)、誕生/孵化した農場まで遡る家畜の遡及可能性を実証するための手順が実施されているか? 誕生/孵化した農場まで遡る移動歴と合わせて家畜個体の一意的特定が、集中化したデーターベースに登録されていること。家禽は群/畜舎のIDで良い。 5.3.5 推奨

(CPCC IFA Livestock base module) 日本ではBSE騒動の産物として、肉牛を含めて全国を通した総背番号制が実施されているが、単なる生産者の特定に留まっており、家畜衛生情報が連結されていない。実際に農家が必要なのは、ワクチン接種や病歴を含む健康管理情報であり、農家が活用できるものに改良しなければならない。 家畜共通の管理点と準拠基準 (CPCC IFA Livestock base module) 整理番号 管理点 準拠基準 重要度 処置を必要とするかまたは処置された(そのために休薬期間が設定される)所定の家畜または群/畜舎を、少なくとも休薬期間が終了するまで特定するために用いる仕組みが用意されているか? 可能な場合には査定する。面談において作業員の知識を実証する。適用除外はない。5.7.2.3と相互点検する。 必須 5.3.6 全ての家畜について、移動時に、EUREPGAP基準および国の法律要件を満たした出荷書類が添付されているか? この出荷書類は、所有権の変更ならびに20kmを超える移動の際に使用すべきものである。 EUREPGAPが認可した出荷書類は、農場を離れる家畜の全ての移動(EUREPGAP出荷書類の手引きを参照)について正確に記入され、家畜の出荷に関して追加的に適用されるあらゆる法律要件に適合する証拠があること。適用除外はない。 5.3.7 必須

家畜共通の管理点と準拠基準 5.6 家畜衛生 (必須項目の管理点) 畜産事業体に属する全ての農場は、指定獣医師と診療契約していなければならない。獣医師の往診は、少なくとも毎年、あるいは、本書において特定単位の事業体に要求されている場合にはもっと頻繁に、要請しなければならない。 5.6.1 指定獣医師の助けを借りて、文書化された獣医療計画を作成・実施し、少なくとも毎年、再検討し、更新しているか? この文書には次のことが規定される:   • 疾病予防戦略(耕種的防除を含む)。  • 常在または発生の恐れが    ある主な病気。  • 日常的に遭遇する状態に施す処置。  • 推奨    される予防接種実施要項。  •推奨される寄生虫対策。  • あらゆる    投薬(飼料/飲水添加)に関する要件。 再検討には、次の項目を含まなければならない:   • 群成績。  • 飼養環境。  • 生物学的安全性。   • 作業員の適格性/訓練が必要か? 5.6.2

牛と羊の管理点と準拠基準 乳牛の管理点と準拠基準 整理番号 管理点 7 乳牛分野 7.1 法的登記 7.2 牛と羊の分野 6 給餌 7.3 7.3.1 7.3.2 7.3.3 7.3.4 7.4 7.5 7.6 7.6.1 7.6.2 7.6.3 7.6.4 7.6.5 7.7 7.8 乳牛分野 法的登記 給餌 飼育と設備 全般 病畜ペン 小屋と小部屋の収容施設 牧野の収容施設 乳牛の健康 搾乳 搾乳設備 搾乳機材 搾乳室 搾乳場(集乳/保管) 集乳機材(バルク・タンク、撹乳器等) タンクローリー/駐車場 衛生 洗浄剤およびその他の化学物質 6 6.1 6.2 6.3 6.4 6.5 6.6 牛と羊の分野 特定と遡及可能性 繁殖と幼牛 飼料、粗飼料 畜舎と設備 衛生 取扱い 肉牛は「牛と羊の管理点と準拠基準」を満たせば足りるが、乳牛はそれに加えて「乳牛の管理点と準拠基準」も満たさなければならない。 その理由は、牛肉は一般健康成人を対象とし、牛乳と乳製品は乳幼児、高齢者、病弱者が食べる主要な栄養補給源であり、より高度の安全性を求められることによる。法令上も、乳及び乳製品には特別の要件が設定されている(「乳等省令」)。

牛と羊の管理点と準拠基準(CPCC IFA Cattle and Sheep module) 整理番号 管理点 準拠基準 重要度 6.1 特定と遡及可能性 EUREPGAP非参加農場からEUREPGAP登録農場へ導入予定の家畜について、EUREPGAPの家畜として資格認定する前に、認可された農場で予備飼育期間を設けているか? 牛は90日間、羊は60日間である。子羊を購入して少なくとも60日間の予備飼育期間を確保していない場合は(予備飼育期間は認証農場の間で分担することができる)、購入元の農場は認証を受けていたか? 購入元の農場主から入手した家畜の認証状態の証拠を記録しているか? EUREPGAP認証状態を含めて、全ての導入家畜の記録があること。EUREPGAP非認証の全ての家畜について、60日間(羊)/90日間(牛)以上の予備飼育期間を確保するシステムがあること。適用除外はない。 必須 6.1.1 家畜衛生情報の記録がない場合には、病気である危険性を排除するために、90日間の検疫を行うこととされているのであって、日本のトレーサビリティーも家畜衛生情報がないものと看做され、この項目が適用されるでしょう。

牛と羊の管理点と準拠基準(CPCC IFA Cattle and Sheep module) 整理番号 管理点 準拠基準 重要度 6.4 畜舎と設備 施設を検査し、縄で繋いでいる証拠があれば、作業員/農場主は拘束/運動についての考え方を説明すること。縄で繋いでいない場合は適用除外。 長期間(7日以上)の閉じ込め飼育は禁止されている。牛舎内に縄で繋ぐ場合には、少なくとも毎日運動に連れ出しているか? 6.4.1 推奨 舎飼い家畜は、昼間の期間(1日8時間)を通して、全ての家畜がはっきり見える明るさで(自然光または電灯)照明されているか? 分娩場所は、全ての家畜を十分に検査できる照明設備が整っているか? 新聞を読める程度の照明設備が整っていることを点検する。舎飼いしていない場合にのみ適用除外。 6.4.2 必須 6.4.3 全ての家畜が、清潔で乾燥した場所に横たわることができること。舎飼いしていない場合にのみ適用除外。 必須 全ての家畜が、排水の良い、乾燥した場所を利用できるか?

乳牛の管理点と準拠基準(CPCC IFA Dairy module) 整理番号 管理点 (準拠基準は省略) 重要度 7.4 乳牛の健康 全ての乳牛が、凡そ3ヶ月間隔で年4回、獣医師の診察を受けているか? 観察すべき牛群の健康と福祉の状態について完全で正確な記録が保管され、獣医師が指摘した問題について是正措置が採られたか? 7.4.1 推奨 日常的予防措置(削蹄、乳房炎予防、ワクチン接種、駆虫計画など)を明示した獣医学的健康管理計画があるか? 7.4.2 必須 以下に示すような、牛群の健康を監視し、その記録を保管しているか? ◆ 牛群の一般的健康状態(死亡、病気および獣医師の来診)、脚の状態(処置、薬と治療、処置の効果)、個体の健康―主な牛の伝染病とそれ以外の病気の記録、分娩時の問題―分娩困難、後産停滞、感染など ◆ 不適切な栄養状態による代謝病―ふらつき、乳熱など ◆ 乳房炎の発生率(再発防止と治療)、繁殖と関連した病気 6.4.3 準必須

乳牛の管理点と準拠基準(CPCC IFA Dairy module) 整理番号 管理点 (準拠基準は省略) 重要度 7.5 搾乳 7.5.1 泌乳中の牛は規則的に搾乳されているか? 必須 床を含めた搾乳設備は、牛への危害を最小限にするように作られているか? 7.5.2 必須 搾乳室の搾乳機材は、搾乳時の牛に対して動物福祉上の問題がないか? 7.5.3 必須 動物薬の使用記録に関する要件に加えて、あらゆる動物薬について休薬期間内の牛から搾った乳が、廃棄処分されフードチェーンに入り込まないことを保証するためのシステムが定められ、実施されているか? 7.5.4 必須 搾乳前に乳房を清潔にして乾燥させることを、日常的搾乳で確実に行っているか? 7.5.5 必須

乳牛の管理点と準拠基準(CPCC IFA Dairy module) 整理番号 管理点 (準拠基準は省略) 重要度 7.6 搾乳設備 7.6.1 搾乳機材 搾乳機材は、年に1回検査し、業界と製造者の要件を満たすように保守を受け、その報告書、結果および検査の記録を保管しているか? 7.6.1.1 必須 製造者の指示書に従ってティートカップやその他の磨耗部品を交換した記録が保管されているか? 7.6.1.2 準必須 以下の記録を保管しているか? ◆ 洗浄工程で用いる水の温度が適切で一定であるように管理されているか? ◆ 機材の洗浄剤が指示書に従って使用されるように管理されているか? 7.6.1.3 必須

乳牛の管理点と準拠基準(CPCC IFA Dairy module) 整理番号 管理点 (準拠基準は省略) 重要度 7.6.2 搾乳室 必須 搾乳室に以下の条件が整っているか? ◆ 害虫、野鳥、愛玩動物が侵入した形跡がないか? ◆ ガラス破片による潜在的危害がないか? ◆ 壁、ドアおよび床が簡単に清掃できるか? ◆ 照明は十分か? ◆ 外に面したドアと窓は耐候性であるか? ◆ 害虫の隠れる場所がないか? ◆ 製造者の取り扱い説明書にしたがって機材の清浄性が保たれているか? ◆ 余剰製品がないか? ◆ 埃がたまっていないか? ◆ 床の排水が適切かつ良好か? 7.6.3 搾乳場(集乳/保管) 、7.6.4 集乳機材(バルク・タンク、 撹乳器など) 、7.6.5 タンクローリー/駐車場

家畜共通のチェックリスト(CL IFA Livestock base) 適合 (合否) 非適用および 正当性の根拠 整理番号 管理点 重要度 備考 全ての家畜は、必ずしも一意の番号である必要はないが、個体別に特定されているか(家禽は群の識別番号 IDで良い)? 5.3.3 必須 「整理番号」、「管理点」、「重要度」は、「家畜共通の管理点と準拠基準」と同じである。 「適合(合否)」は、要件を完全に満たした場合に「合」、要件の全部または一部を満たしていない場合は「否」となる。 「非適用および正当性の根拠」の欄は、「否」となった場合で「実施しない正当な理由」を農場管理者が主張した時に記入する。ただし、ほとんどの必須項目についてはこの欄に斜線を引いてあり、弁明は認められない。弁明を認める一部の必須項目についても、「100%準拠することが義務である」ことから、認証には至らない。 このチェックリストは、内部の自己検査にも使われ、是正措置を採るための資料とする。

ChinaGAP Ready to Start EurepGAP Benchmarking Procedure 12.04.2006 ChinaGAP Ready to Start EurepGAP Benchmarking Procedure in Fruit and Vegetables, Integrated Farm Assurance One year after starting the process to develop ChinaGAP on the basis of EurepGAP, the CNCA Vice-chairman Cheng Fang signed a second Memorandum of Understanding with Kristian Moeller, Secretary EurepGAP, on 11 April 2006 in Beijing. This agreement will initiate the formal benchmarking procedure and covers the rules on the surveillance of ChinaGAP after achieving full recognition. CNCA, The Certification and Accreditation Administration of the People’s Republic of China, has published the ChinaGAP code, rules and training documents and will start with first pilot certification activities in 14 provinces of China. ChinaGAP は EurepGAPの ベンチマーキング手順 の開始を準備 果物と野菜分野の包括的農業保証 EurepGAPに基づいたChinaGAPの開発に取り掛かってから1年 経った2006年4月11日に、 CNCA のCheng Fang副委員長は EurepGAPのKristian Moeller長官と北京において第2の覚書に署 名した。この協定は、公式のベンチマーキング手順を開始し、完全な 認知が行われた後のChinaGAPの監視規則を包含するものである。 中華人民共和国の認証・認定機関であるCNCAは、 ChinaGAPの 規約、規則ならびに訓練の文書を公刊し、中国の14自治区において 最初の認証準備活動を開始することになった。

植物生産分野のEUREPGAP IFA CPCCが含む生産工程 作付け 収穫 適用/非適用 播種、 苗床 農地の 割付 植物 生産 収穫と輸送 貯蔵、洗浄、処理 環境、廃棄物と有害物質、作業員の健康、安全と福祉 文書化、遡及可能性と品質システムの要件 農業団体に要求される追加的品質管理システム (「総則」を参照) : 生産工程の流れ : EUREPGAPの追加的要件 : 工程段階

SECTION 1 ALL FARM BASE MODULE SECTION 4 FRUIT AND VEGETABLE MODULE 1 . 1 RECORD KEEPING AND INTERNAL SELF-ASSESSMENT 1 . 2 SITE HISTORY AND SITE MANAGEMENT 1 . 3 MACHINERY AND EQUIPMENT 1 . 4 WORKER HEALTH, SAFETY AND WELFARE 1 . 5 WASTE AND POLLUTION MANAGEMENT, RECYCLING AND RE-USE 1 . 6 ENVIRONMENT ISSUES 1 . 7 COMPLAINTS SECTION 4 FRUIT AND VEGETABLE MODULE 4 . 1 VARIETIES, SEEDS AND ROOTSTOCKS 4 . 2 SITE HISTORY AND SITE MANAGEMENT 4 . 3 SOIL AND SUBSTRATE MANAGEMENT 4 . 4 FERTILISER USE 4 . 5 IRRIGATION/FERTIGATION 4 . 6 CROP PROTECTION 4 . 7 HARVESTING 4 . 8 PRODUCE HANDLING 4 . 9 WORKER HEALTH, SAFETY AND WELFARE 4 . 10 ENVIRONMENT ISSUES 第1節 全ての第一次生産に共通する事項 1 . 1  記録の保管および内部自己査定 1 . 2  農場の歴史および農場の管理 1 . 3  機械と設備 1 . 4  作業員の健康、安全、および福祉 1 . 5  廃棄物と汚染物質の管理、リサイクルと再使用 1 . 6  環境案件 1 . 7  苦情 第4節 果樹と野菜 4 . 1  品種、種子、ならびに台木 4 . 2  農場の歴史および農場の管理 4 . 3  土壌と底床添加剤 の管理 4 . 4  肥料の使用 4 . 5  潅漑/滴下施肥 4 . 6  農薬 4 . 7  収穫 4 . 8  生産作業 4 . 9  作業員の健康、安全性、ならびに福祉 4 . 10  環境案件 ポジティブ・リスト制度が実施され、一律基準によるドリフト問題が関心を集めていますが、「農薬問題」をどのように考えたら良いのでしょうか? 世界人口がここまで増加した基礎は、食料の増産にあります。食料生産の最大の課題は病害虫の制御であり、これを除外して農薬問題は語れません。 また、過去において農薬による健康障害が発生したのは、農村部であり、都市部ではありません。食の安全は、生産者も消費者も係わることですが、病害虫との戦いにおいて犠牲となったのは生産者であることを忘れてはなりません。

第1節 全ての第一次生産に共通する事項 1.4 作業員の健康、安全、および福祉 原則 1.4.1 作業員の健康と安全 (一部を紹介) 第1節 全ての第一次生産に共通する事項 整理番号 管理点 (準拠基準は省略) 重要度 1.4 作業員の健康、安全、および福祉 作業員は、いずれの農場においても、安全で効率的な作業の鍵となる。この節では、作業場所における安全習慣の確保、ならびに、全ての作業員が、任務を遂行するために理解し、適格であること、安全に作業するために適切な機材の使用が用意されていること、事故が発生した際に適切で速やかな援助が得られることを目的としている。 原則 1.4.1 作業員の健康と安全 (一部を紹介) 5人以上が働く農場では、完全な文書化されたリスク・アセスメントに基づく健康と安全についての包括的な方針を用意しているか? その方針は、健康危害となる物質および状況を網羅し、農場の全ての局面を含んでいなければならない。リスク・アセスメントと方針は、何らかの重要な変更が行われた際、ならびに、少なくとも年1回は再検討し、更新しなければならない。 1.4.1.1 準必須 健康と安全の方針は、以下の項目についての詳細を含むものでなければならない。・健康と安全の課題の管理、・事故報告の手順、・救急箱および重大事故手引書の配置、・作業員訓練要件、・安全装置と防護服、・塵埃、騒音、有害ガスおよびその他の危害への作業員の暴露を減じる予防措置、・誰に偶発事故と重大事故の報告するか、・地域の医者、病院およびその他の救急隊とどのように連絡するか 1.4.1.3 準必須

整理番号 管理点 (準拠基準は省略) 重要度 1.4.2 1.4.2.2 準必須 1.4.3 1.4.3.1 準必須 1.4.3.2 準必須 訓練 (一部を紹介) 医薬品、化学物質、消毒剤およびその他の危険物を取扱い・使用する全ての作業員、ならびに、危険または複雑な機材を操作する全ての作業員は、特定職務に関する法令で定められた技能の認証または免許を持っていなければならない。 1.4.2.2 準必須 1.4.3 危害、救急処置、記録様式、防護服/防護装備 作業員の健康に危害を及ぼす物質の全てについて、製造者の説明書またはその他の適用情報が保管されているか? 1.4.3.1 準必須 1.4.3.2 救急箱が、全ての常設施設および野外作業の近くに置かれているか? 準必須 危害が、警告標識によって明確に特定され、適切な場所に置かれているか? 1.4.3.3 準必須 防護装備は、必要な時に全ての作業員(下請業者を含む)が利用できるか? 1.4.3.4 準必須 1.4.4 作業員の福祉 (一部を紹介) 5人以上が働く農場では、作業員、安全ならびに福祉の課題について責任を持つ管理者を明確に特定しているか? 1.4.4.1 準必須 1.4.4.3 農場の休憩所は、居住に適し、基本的な設備と用具が揃っているか? 準必須

第1節 1.5 廃棄物と汚染物質の管理、リサイクルと再使用 第1節 1.5 廃棄物と汚染物質の管理、リサイクルと再使用 整理番号 管理点 (準拠基準は省略) 重要度 1.5.1 エネルギー効率 1.5.1.1 全ての農場がエネルギー消費を最適化し、無駄を最小化しているか? 推奨 1.5.2 廃棄物と汚染物質の特定 全ての農場が、有害汚染物質による大気、土壌ならびに水の汚染を防止するための文書化された農場廃棄物管理計画を用意しているか? 1.5.2.1 推奨 1.5.2.2 廃棄物となりうる全ての副生物が、事業体の全ての場所で特定されているか? 推奨 1.5.2.3 汚染物質の発生源が特定されているか? 推奨 1.5.3 廃棄物と汚染物質についての行動計画 1.5.3.1 廃棄物の再利用によって、廃棄物と汚染物質をなくすか減らし、埋却や焼却を避けるための文書化された計画があるか? 病気の持ち越しとなるリスクがない条件で、有機廃棄物を農場内で堆肥化し、土壌改良に活用しているか? 推奨 1.5.3.2 その廃棄物管理計画は、実施されているか? 推奨 1.5.3.3 農場と施設は、ゴミや廃棄物で汚染されていないか? 準必須 1.5.3.4 施設には、廃棄物処理のための適切な規則を設けているか? 推奨

第4節 4.6 農薬 付属文書10: EUREPGAPにおける定義 4.6.2 使用機材 整理番号 管理点 準拠基準 重要度 4.6.1 第4節 4.6 農薬 整理番号 管理点 準拠基準 重要度 4.6.1 農薬の基本的要素 農場において技術的に責任のある人物が、公式の文書による訓練を受けているか、または、外部のIPM相談員が彼らの技術的適格性を証明できること。 包括的有害生物管理( IPM )システムの実施に関する援助を、訓練や助言を通して得ているか? 4.6.1.1 準必須 付属文書10: EUREPGAPにおける定義 包括的有害生物管理(IPM: Integrated Pest Management)  ー 包括的生産管理(Productlife International: Integrated Product management ): 全ての利用可能な有害生物の制御技術、ならびに、その結果としての有害生物群の発生を阻止し、経済的に正当化され、農薬およびその他の手段をヒトの健康と環境に対するリスクを減少させるか最小限にする水準に維持する適切な包括的手段 に関する細心の考慮。 IPMは、農業・生態系の撹乱を最小限にし、自然のまたは合成化学物質によらない有害生物制御技術を推進することに関し、健全な生産の育成を強調する。 10.56 4.6.2 使用機材 農場主は、自主的な校正認証計画に参加しているか? 自主的な校正認証計画への農場主の関与が文書化されていること。 4.6.2.1 推奨

農場主が製品を販売しようとしている市場のMRL基準に適合するための活動が行われているか? 4.6.3 残留農薬の解析 農場主またはその取引先は、農産物を販売しようとする(地域的または国際的)市場において現在適用されているMRLの一覧を入手できなければならない。 MRLは、取引先が製品を販売しようとしている市場、あるいは、国または一連の国々を決めることによって特定され、現在適用されている当該国のMRLへの適合を残留スクリーニング・システムによる証拠を提示することになる。一連の国々を販売先とする場合には、残留スクリーニング・システムは そのグループにおける最も厳しいMRLに適合しなければならない。 農場主(またはその取引先)は、自分の農産物を販売しようとする市場、ならびに、その市場における残留基準値(MRL: maximum residue level)に関する情報を保持していることを証明できるか? 4.6.3.1 必須 農場主が製品を販売しようとする市場のMRLが生産国のMRLより厳しい場合、農場主またはその取引先は生産工程を通してそれらのMRLに配慮していることを証明することができる(すなわち、必要に応じた、農薬適用基準の変更および残留試験の実施基準の変更)。 農場主が製品を販売しようとしている市場のMRL基準に適合するための活動が行われているか? 必須 4.6.3.2

キュウリ 60.7 トマト 39.1 バレイショ 31.4 水稲 27.5 小麦 35.7 大豆 30.4 リンゴ 97.0 キャベツ 農薬を使用しない場合の減収率(%) キュウリ 60.7 トマト 39.1 バレイショ 31.4 水稲 27.5 小麦 35.7 大豆 30.4 リンゴ 97.0 キャベツ 63.4 ダイコン 23.7

連合軍総司令部公衆衛生福祉局長 C.F. サムス 「DDT革命」より DDT: P.H. Mullerが1938年に開発し、農作物の害虫防除およびマラリアを媒介する蚊の防除に卓越した効果を示し、人類の健康増進に多大の貢献をした功績によりMullerは1948年にノーベル賞に輝いた。 米軍が日本に降り立つ際に、各種の伝染病が蔓延していることを予測し、東京の上空から大量のDDTを散布した。当時の学童は、ノミやシラミがいることが普通で、発疹チフスなどが流行していた。学校では伝染病の怖さを教え、頭からDDTを散布していた。 Rachel Carsonが1962年に書いた「沈黙の春」は世界的ベストセラーとなり、農薬の生態系破壊が共通認識となった。 連合軍総司令部公衆衛生福祉局長 C.F. サムス 「DDT革命」より 1967年の「公害対策基本法」を受けて1971年に環境庁が発足し、 DDT等のヒトの健康や環境に重大な影響を及ぼす農薬については、製造、販売、使用が全面的に禁止された。 1997年にゴア副大統領が序文を寄せた「奪われし未来(Our Stolen Future)」が出版され、フロリダのApoka湖に周辺工場事故によってDDTが流れ込んだことによってワニの精巣が萎縮し、生息数が減少したことなど、「環境ホルモン物質」として再認識された。

戦後食料難を解決するために、「物言わぬ農民」が犠牲になった 有機リン系殺虫剤 パラチオン: 稲の害虫ニカメイチュウ防除のために1952年に許可されたが、強力な毒性についての情報が普及しないまま使用されたため、1954年には散布時の中毒患者1957名、死亡者307名に及んだ。その対処として、1955年に「特定毒物指定制度」が導入され、個人での購入・散布は禁止され、農協等の共同防除が行われるようになった。 農薬(殺虫剤)の選択毒性 マウスのLD50 (mg/Kg) ニカメイチュウLD50 2 5 48 347 870 300 100 1500 0.2 1 20 386 4 882 TEPP パラチオン ダイアジノン マラチオン フェニトロチオン DDT BHC ピレトリン(除虫菊) 有機リン剤 塩素剤 有害生物のみを殺し、ヒトには全く無害な農薬が理想であるが、生物は生きるための代謝システムが共通している。それを考慮した選択毒性が高い農薬が開発されてきたが、パラチオンはニカメイチュウを殺す濃度でマウスも死亡した。すなわち、散布する農業者も死ぬ危険性を伴っていた。 戦後食料難を解決するために、「物言わぬ農民」が犠牲になった

農薬による不慮の事故: 死亡者数および中毒者数の推移 70 700 :死亡者数 60 600 :中毒者数 50 死亡者数 500 中毒者数 40 これらは全て、農村で起きたことであり、都会の消費者とは無縁の話である。 400 30 300 20 200 10 100 1996 1997 1998 1999 1957~1960 1961~1965 1966~1970 1971~1975 1976~1980 1981~1985 1986~1990 1991~1995 農薬による不慮の事故: 死亡者数および中毒者数の推移

食生活における不安をなくし、安全性についての自信を取り戻すためには、農場から食卓までの関係者すべての努力が必要とされています。  食生活における不安をなくし、安全性についての自信を取り戻すためには、農場から食卓までの関係者すべての努力が必要とされています。  衛生対策の強化には、モノも労働も必要です。その経費を公正に負担する社会システムを皆で考え、作り上げましょう。  安全性についての正しい知識と理解を広げることが、何よりも大切です。 <その他の視聴覚資料> HACCP手法研修用教材 「基礎編」、 「養鶏編」、「ブロイラー編」 、「養豚編」、 「肉牛・乳牛編」  (日本獣医師会 )、最後の2編は秋以降になります。 獣医師の生涯研修用教材であり公開されていませんが、知合いの獣医師から借用できます。