カネボウ再建にむけて 3回生 0400142661 櫟木良太
カネボウの歴史 カネボウは1887年、東京、鐘ヶ淵で東京綿商社として設立した。89年に紡績事業を始め、93年に鐘淵紡績に改称。 カネボウの経営は繊維、化粧品、食品、日用品、医薬品の5事業を均等に拡大させることを目的としておりペンタゴン経営と呼ばれ、中でも化粧品はドル箱だった。
カネボウ本体の事業再生計画 5月31日、5月7日に分離した化粧品事業に続いて産業再生機構とカネボウはカネボウ本体の事業再生計画を正式に発表した。 ①大幅な事業縮小 ②多額の金融支援 ③99.7%の減資
①大幅な事業縮小 新生カネボウが業務の柱に据えるのは医薬品と日用品である。 伝統の繊維と食品事業から大幅に撤退する。
②多額の金融支援 取引金融機関に995億円の債権放棄を要請 三井住友銀行が300億円、再生機構が債務の株式化に応じた 再生機構が100億円を新たに出資 金融支援・出資の総額は1495億円となる。
③99.7%の減資 株主責任を明確にするため99.7%の減資を実施し、再生機構は議決権ベースで過半数の株式を保有して経営権を握る方針(読売新聞6月1日)
厳しい経営状況1 人員は現在の約4800人を3年後に約3000人に減らす | 収益率の深刻な下落を考えるとさらなる合理化 が必要との指摘も
厳しい経営状況2 中核となる日用品・医薬品は業界では中堅 ・日用品(シャンプーを例にして) 1、ここ数年3%程度ずつ価格が下がり続けている 中核となる日用品・医薬品は業界では中堅 ・日用品(シャンプーを例にして) 1、ここ数年3%程度ずつ価格が下がり続けている 2、市場での地位は業界では5番手 3、新商品開発や広告投資増大には重い負担 ・医薬品 1、漢方薬は国内シェア30%強でトップ 2、「葛根湯」「コッコアポ」の売上伸びず
厳しい経営状況3 食品と繊維事業について ・食品 残ることになった菓子部門もヒット商品があるもののライバルの競合商品により苦しい ・繊維 食品と繊維事業について ・食品 残ることになった菓子部門もヒット商品があるもののライバルの競合商品により苦しい ・繊維 1、産業構造の変化で国際競争力の低下 2、合成繊維を北陸工場に集中させてその他の 国内外の拠点は清算または売却 3、これまで誇りにしてきた事業が消える痛手
カネボウの今後 債務の圧縮で法人税支払った後の当期損益で3年後に黒字化する計画 缶飲料、めん事業、天然繊維などの撤退で本体の売上高は04年度が約2700億、05年度からは1600億円後半で推移 有利子負債は化粧品部門の売却益や債権放棄で06年度に約810億円、08年度に約550億円に削減 支払利息も減り当期利益は06年度に28億円、08年度に43億円 営業利益は08年度に97億円
カネボウ再建の道を考えよう カネボウの取り組み 1、最高事業再構築責任者(CRO)を外部から登用 カネボウの取り組み 1、最高事業再構築責任者(CRO)を外部から登用 ・いずれよくなるという甘い通しで問題を先送りにしてきた経営体質 ・労働組合の力強い このためリストラを進めるためには会社のしがらみのない人に強い権限をもたせる必要あり
カネボウ再建の道を考えよう 2、商品開発力の強化 2、商品開発力の強化 主力の家庭用品部門では04年度中に「ビューテイーケア研究所」を新設し、看板商品の「ナイーブ」や基礎化粧品などで新商品を開発。 再建への指針 1、カネボウの化粧品購入女性の8割弱購買欲変化なしーブランド落ちていないから商品の質が大事 2、社員たちは今だ繊維事業に誇りを持っている-今まで支柱だった繊維が消えても社員の士気を高める 3、今までの多角経営から特化経営へ
参考文献 最近の読売新聞・毎日新聞・朝日新聞