2 有機化合物の立体構造 P.27
2章での重要事項 1.立体構造の表記方法 破線-くさび型表記法 Newman投影法 Fischer投影法 2.異性体 構造異性体と立体異性体 破線-くさび型表記法 Newman投影法 Fischer投影法 2.異性体 構造異性体と立体異性体 光学異性体 DL表示法,RS表示法 ジアステレオ異性体 シス-トランス異性体 配座異性体 アルカンとシクロヘキサン
異性体の分類 異性体 同じ分子式を持つ 結合様式 同じ 異なる 構造異性体 立体異性体 鏡像異性体 ジアステレオ異性体 配座異性体 三次元的配置が 異なる 構造異性体 立体異性体 鏡像異性体 ジアステレオ異性体 配座異性体 C2H6O CH3CH2OH, CH3OCH3 C4H10 CH3CH2CH2CH3 CH3CHCH3 CH3
鏡像異性体 chirality chiral Enantiomer(対掌体、鏡像異性体) achiral p.31
立体化学と対称面 キラルな分子 対称面がない アキラルな分子には対称面がある
DL表示法 p.33 炭素鎖を上下に 酸化数の大きな炭素を上に 右側にアミノ基や水酸基がきた場合D体 COOH R N H D-アミノ酸 2 D-アミノ酸 L-アミノ酸 C O B r 3 D : dextro ( 右 ) L levo ( 左 D-乳酸 D-グリセルアルデヒド D-グリセリン酸 P 5 /cat p.33
グルタミン酸 COOH CH2CH2COOH H2N C OOH NH2 H L-グルタミン酸 D-グルタミン酸 ラセミ体 分解点 /ÞC 水への溶解度 /g ・ dm -3 密度 / g 比旋光度 [ a ] 25 D 味 存在 247-249 225-227 8.64 20.54 1.538 1.460 +12 ūC -12 旨味がある 味がない 旨味が半分 動植物中に広く分布 動植物中に存在しない
ニコルプリズムと面偏光
旋光計
旋光計と比旋光度
比旋光度の例
RS表示 アルケンのE/Z命名法2 同じ方法で順位付けする Cahn-Ingold-Prelogの順位則 順位付け(二重結合の左右で区別) 1 1 1 2 2 2 2 1 Z or cis E or trans Cahn-Ingold-Prelogの順位則 順位付け(二重結合の左右で区別) 原子番号が大きいほど高順位
RS表示
光学純度
Fischerの投影法 不斉炭素原子 上下は紙面から奥に、左右は手前に
S体はどれか?
RS表示とFischerの投影法 時計まわり 時計まわり 上下の三角形は表から見ている 左右の三角形は裏から見ている R体 実は反時計まわり S体
RS表示とFischerの投影法 1組を交換 RS変わる 2組を交換 RS変わらない
RS表示とFischerの投影法 1つを固定して回転 RS体は変わらない
S体はどれか? 3 2 2 3 3 1 2 1 1 1 2 3 三角形同じ回転 裏三角形 反時計まわり 1組交換 R体 表三角形 2回交換 S体 裏三角形 時計まわり S体 1組交換 三角形同じ回転 R体
エリトロースとトレオース (2R,3R) (2S,3R) (2S,3S) (2R,3S) enantiomer diastereomer
エフェドリン enantiomer diastereomer
酒石酸 (2R,3S) (2R,3R)
シス-トランス異性体は ジアステレオマーの一種 マレイン酸 フマル酸
不斉炭素原子が無いキラリティー 分子不斉 p.34
パリトキシン
Carvoneの香り (R)-(-)-carvone スペアミントのにおい (S)-(+)-carvone キャラウェイのにおい
Ethaneの構造 180˚ 0˚ 二面角 (dihedral angle) ねじれ型 (staggered conformer) 111˚ 1.11Å 108˚ 0˚ 1.53Å 重なり型 (eclipsed conformer) 配座 (Conformation),立体配座,回転配座 二面角 (dihedral angle)
Newmanの投影法 180˚ 0˚ H H H ねじれ型 (staggered conformer) H H H H H 0˚ 重なり型 (eclipsed conformer) H H H H P.37
Ethaneの配座のエネルギー曲面 (Potential Energy Surface) E (eclipsed conformer) S (staggered conformer) H H ねじれひずみ 4kJ/mol 3個分 反応座標 E E E E TS 遷移状態 (transition state) 12kJ/mol S S S 60 120 180 240 300 360 二面角q P.37
Propaneの配座のエネルギー曲面 H CH3 H CH3 4kJ/mol 2個分 +6kJ/mol E E E E TS 遷移状態 ねじれひずみ 4kJ/mol 2個分 +6kJ/mol E E E E TS 遷移状態 (transition state) 14kJ/mol S S S 60 120 180 240 300 360 二面角q
Butaneの配座のエネルギー曲面 CH3 H Gauche Anti CH3 H CH3 H Eclipsed CH3 H E CH3 H 16kJ/mol H H E E 14kJ/mol G G 4kJ/mol 2個分 ねじれひずみ +10.5kJ/mol Me-Me 4kJ/mol 1個分 ねじれひずみ +5kJ/mol 2個 Me-H A A 18.5kJ/mol -180 -120 -60 0 60 120 180 二面角q P.38
etheneの構造(sp2 hybrid) 反結合性軌道 276kJ/mol ねじれ型 結合性軌道 0˚ 90˚ 180˚ 平面型
Cis-trans isomerism シストランス異性化、幾何異性化 E体 Z体 trans体 cis体 p.103
cis-alkeneは不安定 DHfo / kJ mol-1 - 46.9 DDHfo =3.7 kJ mol-1 - 50.6 立体障害による不安定化 - 46.9 不安定 DDHfo =3.7 kJ mol-1 - 50.6 安定 p.110
環状化合物の立体化学
環状化合物 環状化合物にもcis, trans異性体がある cis-trans体は結合を切らなければ変換できない pp.78-79
cyclopropane p.196
結合角ひずみ (angle strain) ひずみのないsp3混成 小員環 n=3-4 通常員環 n=5-7 中員環 n=8-12 C 109.5° C <109.5 ° C >109.5 ° ひずみのないsp3混成 小員環 n=3-4 通常員環 n=5-7 中員環 n=8-12 正多角形の内角 大員環 n>12 60˚ 90˚ 108˚ 120˚ p.178
ねじれひずみ (torsional strain) 重なりひずみ Ethaneの重なり型はねじれ型より12 kJ/mol不安定 3対のCH結合が重なっているので1対当たり4 kJ/mol Cyclopropaneでは6対、24 kJ/mol H 重なりひずみ H CH2 p.179
(CH2)nのCH2 1個当たりの燃焼熱 kJ/mol DH˚c p.188
cyclohexane 1.536Å 111.4˚ 1.121Å 107.5˚ 平面形 イス形 重なりひずみの解消 H H p.182
ファンデルワールスひずみ van der Waals strain van der Waals radius 重なりひずみ p.190
cyclohexane イス形の反転による ax-eq変換 p.184
Cyclohexane 環の書き方 3. 三組のeq水素 1. 骨格:三組の平行線 2. ax水素 三組の平行線を色分けしてください p.183
安定配座 配座解析 イス形の反転による ax-eq変換 R: -DG kJ/mol K Me 7.28 19.5 Et 7.49 21.2 安定配座 配座解析 イス形の反転による ax-eq変換 1,3-ジアキシャル相互作用 R: -DG kJ/mol K Me 7.28 19.5 Et 7.49 21.2 isopropyl 10.92 86.0 t-butyl 23.01 11916 -DG =RTlnK p.189
同じもの
methylcyclohexane ax eq pp.193-5