確率二項分布.

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確率二項分布

例)サイコロを10回振ったとき,1の目が出る回数xは, x:  b(x; 10, 1/6) = 10Cx(1/6)x(5/6)10-x   0:  b(0; 10, 1/6) = 10C0(1/6)0(5/6)10 1: b(1; 10, 1/6) = 10C1(1/6)1(5/6)9 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ =BINOMDIST(x,n,p,0)

● r個の箱に,n個のボ-ルを投げる x個のボ-ルが入った箱の割合はb(x; n, 1/r)で表される。

(空間分布でいうと,r(箱の数)→∞,n(ボ-ルの数)→∞,n/r=λ) ポアソン分布 p→0, n→∞,np=λ(一定)のとき (空間分布でいうと,r(箱の数)→∞,n(ボ-ルの数)→∞,n/r=λ)

ここで,n→∞のとき ポアソン分布(Poisson distribution)  二項分布において,np=λ(一定),n→∞,p→0のときを考える。 ここで,n→∞のとき

1 一方, なので,p(=λ/n)→ 0 のとき

よって,p→0, n→∞,np=λ(一定)のとき 空間分布でいうと, r(箱の数)→∞,n(ボ-ルの数)→∞,n/r=λ =POISSON(x,λ,false)

    x b(x; 10, 0.1) b(x; 100,0.01) p(x;1) 0 0.34868 0.366032 0.367879 1 0.38742 0.369730 0.367879 2 0.19371 0.184865 0.183940 3 0.05740 0.060999 0.061313 4 0.01116 0.014942 0.015328 5 0.00149 0.002898 0.003066 6 0.00014 0.000463 0.000511 7 0.00001 0.000063 0.000073

負の二項分布(negative binomial distribution)  λ=n/r, p = k/(k+λ) 1/kは分布の集中度を表す一つの指標である。1/k→0(k→∞)のときは,ポアソン分布となる。

取り出したボ-ルは,その色と同じ色のボ-ルc個と共に壷に戻す。 ポイヤの壷の問題 取り出したボ-ルは,その色と同じ色のボ-ルc個と共に壷に戻す。 1+C個 n回ボ-ルを取り出したとき,黒いボ-ルをn1回得る確率を求める 黒b個, 赤r個

b/(b+r)=α, r/(b+r)=β, c/(b+r)=γとおき n→∞, α→0, γ→0とし, nα=λ,nγ=ρ-1ならば (試行回数が多く、黒球数、 追加する玉の数が少ないとき λρ=k,p=k/(k+λ),n1=xとおくと (λは平均値)

(b+r)/b(→∞)個の箱にn個(→∞)のボールを投げると考える。第1回の試行で,ある箱にボールが入る確率はb/(b+r)である。第2回目の試行でその同じ箱に入る確率は,(b+c)/(b+r+c)となる。このようにして,n回の試行でn1個のボールが入る確率が,Pn1,nで表される

k(>0)は分布集中度を表す指数。 0に近いほど分布は集中。 1/k→0(k→∞)のとき ポアソン。 k=λρ=nα・1/(nγ)=b/c λ 平均密度(箱あたり平均ボール数) k(>0)は分布集中度を表す指数。 0に近いほど分布は集中。 1/k→0(k→∞)のとき ポアソン。 k=λρ=nα・1/(nγ)=b/c

ポアソン分布と対数級数分布の組み合わせ 例)モンシロチョウのキャベツの株当りの卵の分布(低密度時)

モンシロチョウはキャベツ(等しい大きさとする)にランダムに飛来するが,1回当たりの飛来で産卵される卵数xは対数級数分布

対数級数分布

異なる平均値を持ったポアソン分布の寄せ集め λ=0.5 λ=2 λ=0.2 λ=5 λ=1.925

各区画の個体数がポアソン分布P(x;λ)に従うが、λがガンマ分布の密度関数g(x;k,c)に従っているとき負の2項分布が出来る

ガンマ分布 c=1とする k k k k x

一般に, 集中分布は,次の3つの原因による。  1)個体間の誘引  2)生息環境の不均質  3)十分な分散を伴わない個体群の増殖  4)群れを単位とした分布(kは一定とはならない可能性大)

● 完全一様(均一)分布

●● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●● ランダム分布 (ポアソン分布, 2項分布) 平均値=1

集中分布 (代表:負の2項分布) 平均値=1 ●● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●● ● ●

二項分布、ポアソン分布、負の二項分布の平均、分散は以下のとおり。     平均 分散   均一分布             平均>分散   二項分布 np     npq                  ポアソン分布   λ λ  平均=分散   負の二項分布  kq/p kq/p2 平均<分散   (p = k/(k+λ), q = λ/(k+λ),λ= kq/p)  均一分布,ランダム分布(二項分布、ポアソン分布,集中分布(負の二項分布)の判断は,平均値と分散の大きさを比較すればよい。

演習3 2項分布b(x;40,0.05), ポアソン分布p(x;2), 負の2項分布f(x;2,0.5)を計算し,その結果を図示せよ。ただし,xは,0,1,…,10。ワードに計算結果とグラフを書き,そのワードファイルを添付して sugakukiso123@yahoo.co.jp に送れ。締め切り1週間後

演習3. Exelにおいて以下の関数を利用する 二項分布: =BINOMDIST(x,n,p,0) ポアソン分布: =POISSON(x,λ,0) 負の二項分布: =NEGBINOMDIST(x,k,k/(k+λ)) k≧1でないと使えない。

Lotka-Volterra  Model x,捕食者の個体数 y,被食者の個体数

捕食者がいないと被食者は指数的に増加する(ry)。 被食者がいないと捕食者は指数的に減少する(-dx)。 ○モデルの前提 捕食者がいないと被食者は指数的に増加する(ry)。 被食者がいないと捕食者は指数的に減少する(-dx)。 捕食者の瞬間捕食量は両種の積に比例する(axy)(3.a.のプロセスモデル参照) 。 捕食者のある時点の増加は,その時点に捕食した量に比例する(bxy)。捕食で得た栄養が直ちに,産仔にまわされる。  

yは減少する yは増加する

xは増加 xは減少

y: x > r/a 減少 x < r/a 増加 x x: y > d/b 増加 y < d/b 減少 d/b y

捕食者,被食者ともに周期的な変動を示す。その周期は,振幅が小さい時は,近似的に で,捕食者の位相が,1/4周期だけ右にずれる。 平衡密度(増殖率ゼロの密度)は一定で,被食者でd/b,捕食者で r/aである。振幅は一定で,近似的に被食者で 捕食者で となる(C は両種の初期密度で決まる定数)。

途中,撹乱が入ると,元の形にはもどらない。平均密度は同じだが,振幅が異なる。場合よっては,波長も少し異なる。

xi+1 =yi {1 - exp(-axi)} (4.3) yi+1 = r・yi・exp(-axi) (4.4) Nicholson-Bailey Model  xi+1 =yi {1 - exp(-axi)}   (4.3) yi+1 = r・yi・exp(-axi)   (4.4) xi = 第i世代における捕食寄生者の個体数 yi = 第i世代における寄主の個体数 r = 寄主の1世代あたりの増殖率 a = 寄主発見効率 (area of discovery) 

○モデルの前提 寄生を逃れた寄主の次世代への増殖率は一定。寄生以外の変動要因はない。 寄生者1頭あたりの探索面積は一定(a)でその範囲内の寄主は全て発見攻撃される。これは,寄生者が無制限に卵を産めることを意味する。 寄生者各個体の行動は互いに独立である。干渉、協力しない。 被寄生寄主からは必ず1匹の寄生者が羽化する。

○モデルの特徴  x, yが特定の値(x = (1/a)・ln r , y = {r/(r-1)}・(1/a)・ln r ; このとき,x, y は各世代一定の値を維持する)を取るとき以外は,寄生者,寄主とも発散振動となる。

a.寄生数(捕食数)を予測するための プロセスモデル  前提:探索期間中(t),寄生者数は変化しない。寄主も,寄生以外の要因によって数の増減はしない。各寄主に対する各寄生者の出会いはランダム(等確率)に起こる。   

ステップ1.特定の y に対して寄生者1個体当りの瞬時(単位時間当り)の攻撃率を定式化する。この式 f(y)は,瞬間捕獲方程式とも呼ばれる。  ステップ2.探索期間中(t)の未寄生寄主の減少の効果を組み込み,探索期間中の被寄生寄主の総計(Z )を予測する式(F(x, y, t))を作る。この式は,最終捕獲方程式とも呼ばれる。捕食の場合被食者はいなくなるが,寄主の場合はそのまま残るため,F(x, y, t)は捕食と寄生の場合で異なる。

捕食の場合の最終捕獲方程式 より

= y{1 - exp(-f(y)xt / y)} (4.6) 寄生の場合の最終捕獲方程式 Z = y(1 - ポアソン分布の0項) =y{1 – exp(-平均)}      = y{1 - exp(-f(y)xt / y)}   (4.6) のべ寄主遭遇回数

例1:寄主(被食者)との出合い頻度は寄主密度に比例し、攻撃頻度は出合頻度に比例する。このとき,      f(y) = ay         (4.7) これを,(4.5)または(4.6)に代入すると,どちらも同じ次式を与える。      Z = y[1 - exp(-axt)}    (4.8)

○例2:出合頻度は寄主の密度と有効探索時間ts との積に比例する。tsは,単位時間(1)から捕獲,産卵(摂食)に要した時間(h)の総和を引いた時間である。 h h h h 1

f(y) = ats y 1 = ts + hf(y) (h:処理時間 (寄主1個体の処理に要する時間), handling time)なので   f(y) = a(1-hf(y))y それ故,    f(y) = ay / (1 + ahy) (4.9) Holling's disc equation (1959)

捕食:  Z = y(1 - exp{-a(xt - hZ)}  (4.10) 寄生: Z = y(1 - exp{-axt/(1 + ahy)}(4.11)