All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi ビジネスプロセスの分析設計技法 BPM ビジネスプロセスの分析設計技法 成蹊大学 経済学部 情報分析演習 テキスト 専修大学 ネットワーク情報学部 小林 隆 t.koba@isc.senshu-u.ac.jp http://www.ne.senshu-u.ac.jp/~thn0674/ All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi
All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi ビジネスプロセスの分析設計技法 自己紹介 もともとは企業でシステム屋をやっていた (株)日立製作所 [1982年~2003年 21年間] システム技術の研究(システム開発研究所 12年間) 冷蔵庫製造ライン、磁気テープライブラリ、JR東日本運行管理システム。 ITのコンサルテーション(ビジネスソリューション事業部 9年間) みずほ銀行融資システム、NTTドコモ総務システム、特許庁審判システム。 大学でコンサルタント、SEを育成することにした 成蹊大学経済学部 [2001年~] 科目:情報分析演習、国際社会特殊講義、経営組織論(MBA) 専修大学ネットワーク情報学部 [2003年~] 科目:情報システム開発概論、NS総合演習、など 専門:情報システム構築論、ビジネスプロセスモデリング この上流工程で活用されるのがモデリングの技術です。モデリングは、3つの意味で重要な役割を担っています。1つめは、要件を明らかにすることです。経営幹部やユーザの要求を理解するための共通言語としてモデルを用います。2つめは、顧客満足を実現することです。顧客ニーズを実現するビジネスプロセスを設計するためのツールとしてモデルを用います。3つめは、基本とバリエーションを切り分けることです。ビジネス環境変化とは独立な基本仕様と、その影響をうけやすいバリエーション仕様を分離します。 All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi
All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi 世の中の流れ インターネットビジネスが本格化してきた。 Yahoo!や楽天が膨大な利益を出す。 消費者主導のマーケットになった。 新三種の神器、ブロードバンド、健康食品、… アジア諸国がモノづくりをリードするようになった。 韓国家電、中国重工、インドIT、… グローバルな企業連携があたりまえとなった。 ボーダフォン(日本テレコム)、日産(ルノー)、三菱自工(ダイムラー)、西友(ウォルマート) コアコンピタンスを重視するようになった。 りそなHD(コスモ証券をCSKに)、日立(プリンタ事業をリコーに)、IBM(HDD事業を日立に)、カネボウ (医薬品事業を三九に?) All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi
All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi 求められること 売れる商品をスピーディに企画・開発する。 何が求められているかを察知しすばやく商品化する。 商品を適切なタイミングで効率よく提供する。 顧客が必要とする時にリーゾナブルな価格で供給する。 コアコンピタンスを育成しパートナーと連携する。 得意な分野は能力を高め、その他は専門家を雇う。 イノベーション (企画・開発) オペレーション (調達・販売) ニーズの 認識 ニーズの 充足 学習と成長 (教育・連携) All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi
All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi ビジネスプロセスの分析設計技法 講義の狙い ビジネス環境の激しい変化に対応して、企業を柔軟に進化させるために、ビジネスのやり方(プロセス)を経験や勘に頼って決めるのではなく、エンジニアリング活動としてシステマティックに設計する。 動機付け:なぜ、ビジネスプロセスを考える必要があるのか。 歴史:ビジネスプロセスはいつ誰が提唱したのか。 基本概念:ビジネスプロセスとは何か。その構成要素は。 モデリング:ビジネスプロセスはどうやって表現するのか。 設計方法:ビジネスプロセスはどのような手順で設計するのか。 以上の事例にあるように、インターネットを初めとする情報技術の発展により、ビジネスモデルは大きく変化しました。 まず第1に、製品ライフサイクルは大幅に短縮されました。例えば、PCのライフサイクルは3ヶ月足らずと言われています。 第2に、製品のバリエーションが増大し顧客ごとの個別仕様を提供するものも出現しました。 第3に、物理的な製品よりもそれに纏わるサービスの方に価値がシフトしてきました。例えば、乗用車市場では車のメンテナンスに払う金額は本体価格を越えます。 第4に、交通や通信技術の発展により企業間の競争と協調の機会が増大してきました。これまでのように系列企業だけでなく、独立した企業同士の取引が盛んになってきています。 All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi
All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi ビジネスプロセスの分析設計技法 年間スケジュール 前期 「ビジネスプロセスの基礎研究 -基礎理論の修得」 1 ビジネスプロセス 2 ビジネスプロセスモデリング 3 代表的なモデリング技法 後期 「ビジネスプロセスの応用研究 -実業務への応用」 4 ビジネスプロセス設計のコンセプト 5 ビジネスプロセス設計技法 6 ケーススタディ All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi
All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi ビジネスプロセスの分析設計技法 前期の講義進行予定 1 イントロダクション 8 モデリング技術(ユースケース解説) 2 ビジネスプロセスとは(その1) 9 モデリング技術(ユースケース実習) 3 ビジネスプロセスとは(その2) 10 モデリング技術(拡張UML解説) 4 ビジネスプロセスモデリング(その1) 11 モデリング技術(拡張UML実習) 5 ビジネスプロセスモデリング(その2) 12 モデリング技術の比較 6 モデリング技術(アクティビティ図解説) 13 期末テスト 7 モデリング技術(アクティビティ図実習) All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi
All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi 参考文献 ピーター・キーン, マーク・マクドナルド: バリュー・ネットワーク戦略―顧客価値創造のeリレーションシップ, ダイヤモンド社 マイケル・ハマー, ジェイムズ・チャンピー,リエンジニアリング革命,日本経済新聞社 トーマス・H. ダベンポート,プロセス・イノベーション,日経BP出版センター 戸田保一 , 飯島淳一: ビジネスプロセスモデリング, 日科技連出版社 Peter G. W. Keen: The Process Edge: Creating Value Where It Counts, Harvard Business School Pr Peter G. W. Keen, Ellen M. Knapp: Every Manager's Guide to Business Processes: A Glossary of Key Terms & Concepts for Today's Business Leader, Harvard Business School Pr All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi
All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi 講義の進め方と成績評価 講義の進め方 講義+演習。 ハンドアウトは月曜日にHPに掲示。 http://www.ne.senshu-u.ac.jp/~thn0674/education.html 成績評価 出席点 (20%) レポート (20%) 期末テスト (60%) 授業の前に自分でダウンロードしてください。 要するに、毎週授業に出席することを重視します。 All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi
All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi 第1回 課題 成蹊大学の学食の販売プロセスをわかりやすい方法で表現してください。 オーダから商品受渡しまで、販売員が行ういくつかの作業とそれらの順序を示してください。 何人かの販売員や機械が役割分担をしている場合、それも明確にしてください。 学食と、「ジョナサン」や「デニーズ」などのファミレスの販売プロセスの相違点をあげ、その理由を述べてください。 学食もファミレスも、便利さと安さを売りにしてビジネスを行っています。 しかし、両者の販売プロセスには明らかに違いがあります。それはどこで、なぜでしょうか。 All Rights Reserved, Copyright © 2004, Kobayashi