平成12・13・14年度 文部科学省教育研究開発学校指定

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介護支援サービス(ケアマネジメント) 要援護者やその家族がもつ複数のニーズと社会資源 を結びつけること。 要援護者の生活の質を高めること。 保健,医療,福祉,住宅等の各種公的サービスだけ でなく,家族、ボランティア,近隣等の支援とも調整 し,在宅生活を支えていくもの.
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1 課題の洗い出し. 2 1.本日の日程 ①開会の挨拶 日程説明 ( 5 分) ②自己点検 ( 10分) ③情報モラル指導の必要性(プレゼン) (20分 ) ④課題の洗い出し ( 10分) ⑤全体計画についての協議Ⅰ (15 分) ⑥全体計画についての協議Ⅱ (20 分) ⑦全体計画についての協議Ⅲ.
校内研修会資料 キャリア教育の理解と実践に向けて 児童生徒の自立を支援する 「みやぎキャリア教育プラン」 校内研修会資料 キャリア教育の理解と実践に向けて 児童生徒の自立を支援する 「みやぎキャリア教育プラン」 宮城県教育研修センター 平成 19 年度キャリア教育研究グループ.
生 活 科 (小) 福島県教育委員会 平成20年度小・中学校教育課程研究協議 会. Ⅰ 改訂の要点 1 学年の目標の改善 (1) 目標 (3) を加え、四つに増やした。 (2) 文言を加え、一人一人の児童に育 つことを期待する認識を明確にした。 ① 目標 (1) 「地域のよさに気付き」 ② 目標 (2)
平成 18 年度 文部科学省 特殊教育研究協力校 研究事業 「個別の指導計画」における 評価の在り方についての研究 ~授業評価を通して~ 研究部長 三浦 憲一.
熱海市教育振興基本計画 1.子どもの力を伸ばす教育の推進 2.学校・教職員の力を高め、安全・安心な 教育環境の整備 3.子どもの未来を応援する教育環境の整備 2.学校・教職員の力を高めます 3.みんなで子どもの未来を応援します 4.生涯学習を支えます 4.循環型生涯学習社会の整備 1.子どもの力を伸ばします.
特別支援教育につい て. 「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」 ( 文 部科学省 答申) <特別支援教育の在り方の基本的考え方> 特別支援教育とは、従来の特殊教育の対象の障害だ けでなく、LD、ADHD、高機能自閉症を含めて 障害のある児童生徒の自立や社会参加に向けて、そ.
特別支援教育の対象の概念図(義務教育段階) (平成26年5月1日現在) 義務教育段階の全児童生徒数 1019万人 特別支援学校 視覚障害 知的障害     聴覚障害 肢体不自由 病弱・身体虚弱  0.67% (約6万9千人) 小学校・中学校 特別支援学級 視覚障害 聴覚障害 知的障害 肢体不自由 視覚障害.
教育の情報化に関する手引のポイント 平成21年6月 平成21年度情報教育担当者研修
学力向上の課題と今後の具体的な取組 【 今後の具体的な取組 】 学力調査 【 課 題 】 ①授業での理解力の向上 ②家庭学習への意欲化
平成15・16・17年度 文部科学省教育研究開発学校指定
子どもが主役となる明るく元気な学級づくり
子どもたちが夢と希望を持ち、地域と密着した学校
総 合 的 な 学 習 の 時 間 ふるさと教育が生きる時間に! 本校の特色ある活動 子供たちが楽し 「チャレンジ・タイム」
大分県教育庁佐伯教育事務所 学校改革担当指導主事 有田千香
富山大学教育学部 附属教育実践総合センター 助教授 小川 亮
ノーマライゼーションかしわプラン策定に向けた基礎調査について
教職院 ナッキョン 奈良市高畑町 得意: 授業での「つかみ」
新しい学習指導要領 特別支援学校学習指導要領改訂、 移行措置等について
平成12・13・14・15・16・17年度 文部科学省教育研究開発学校指定
ー大学院教育課程強化に関するプログラムについてー
      特別支援学校 高等部学習指導要領 聴覚障害教育について.
eラーニングを活用した 盲ろう担当教員研修
PT、OT、ST等の外部専門家を活用した指導方法等の改善に関する実践研究事業(新規) 平成20年度予算額(案) 42,790千円              
平成12・13・14・15・16・17年度 文部科学省教育研究開発学校指定
ラーニング・ウェブ・プロジェクト(Learning Web Project) -自立・共愉的な学習ネットワークの形成に向けて-
保健学習の進め方・指導案の書き方 さいたま市立三橋小学校   豊島  登.
子どもたちが発達段階に応じて獲得することが望ましい事柄
4 第3次障害者基本計画の特徴 障害者基本計画 経緯等 概要(特徴) 障害者基本法に基づき政府が策定する障害者施策に関する基本計画
大分県立宇佐支援学校 グランドデザイン (平成28年度版)
塩竈市子ども・子育て支援事業計画 塩竈市子ども・子育て支援事業計画(案) のびのび塩竈っ子プラン ・・・削除 ・・・追加 資料 2
我々の考えるまちづくり ・理想の町、行政、体制とは.
教師教育を担うのは誰か? 日本教育学会第70回大会ラウンドテーブル 2011年8月24日 千葉大学 2108教室
Ⅲ.サービス開発の方法.
第2次総合計画 【H22~H26】 ~本市の基本的な計画
現行の静岡市障がい者計画・障がい福祉計画の概要
国立大学法人 宮城教育大学 平成19年度学生支援GP 「障害学生も共に学べる総合的学生支援」.
茨城県つくば市立茎崎第一小学校 校長 大塚 隆幸
<校訓> つよく・あかるく・たくましく 【目指す宇佐支援学校の児童生徒像】
特別支援教育 障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち,児童生徒一人一人の教育的二一ズを把握し,その持てる力を高め,生活や学習上の困難を改善又は克服するため,適切な指導や必要な支援を行うものである。 (「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」平成17年12月8日.
新学習指導要領説明会 技術・家庭(技術分野) 内容の数が2から4へ  ・改善の基本方針  ・内容の解説  ・指導計画の作成.
地域・社会貢献をするために人として必要な資質
地域ネットワークを構築 相談支援事業が核 甲賀地域障害児・者サービス調整会議(甲賀地域自立支援協議会)の運営 図3 約80機関で構成
大阪府健康づくり推進条例の概要について (1) 条例制定の背景・必要性 (3) 条例案の概要 (2) 条例制定のポイント
第70回全国連合小学校長会 研究協議会北海道大会 第61回北海道小学校長会 教育研究函館大会
組織論による特色ある カリキュラムの理論と実際 第11回 特色あるカリキュラムづくりの理論と実際 兵庫教育大学大学院 教授
学校評価と事務職員の役割 学校評価に対する 事務職員の 視点を養おう! 平成26年7月29日 夏季学習会.
第60回 北海道小学校長会教育研究 宗谷・稚内大会
スイカ・クイックスイート・馬芋ん(芋焼酎)
茨城県つくば市立茎崎第一小学校 校長 大塚 隆幸
東京都地域福祉支援計画の構成 東京における「地域共生社会」の実現 三つの理念の具現化 地域生活課題の解決 計画的な地域福祉の推進
平成29年度 埼玉県立熊谷特別支援学校グランドデザイン
(中学校)学習指導要領前文 これからの学校は 子どもたちの育成 教育課程を通して =「社会に開かれた教育課程」の実現
平成30年度グランドデザイン 学校の教育目標 生きる力 佐伯市立宇目緑豊小学校 ふるさとを愛し、 豊かな心と自ら学ぶ意欲をもち、
重症心身障害児者等 コーディネーター育成研修 2 計画作成① 重症心身障害児者等の 意思決定支援
資料3 誰もが親しめる 市民スポーツの充実 佐賀市教育委員会 スポーツ振興課.
教育目標 重点目標 取組の柱 学習意欲・学力向上 人間関係作り 体づくり 特色ある取組の充実と発展 チーム安塚
●●市における教育ICT環境整備方針 (概要)
自殺対策基本法(振り返り) 資料4 基本理念(第2条)
Ⅳ.生活支援コーディネーターが行うべきアセスメントと支援の視点
あいサポート条例(愛称)素案の概要 1 制定の目的 2 条例案の内容
図15-1 教師になる人が学ぶべき知識 子どもについての知識 教授方法についての知識 教材内容についての知識.
文脈 テクノロジに関する知識 教科内容に関する知識 教育学 的知識
基礎情報の収集・・・前年度の出欠席状況、配慮の必要性、長期欠席経験者への対応
2019年度 すべての教職員のための授業改善研修 本研修の背景とねらい
学校における教育の情報化の推進と校内研修の企画運営
特別支援教育総合推進事業 特別支援教育 推進員 高等学校 1(新)特別支援教育総合推進事業【4,752千円】 県教育委員会 特別支援学校
・特別支援教育について ・発達障害等の特性 ・教育環境等の整備
平成20・21年度 国立教育政策研究所・教育課程研究センター指定
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平成12・13・14年度 文部科学省教育研究開発学校指定 中 間 報 告 会 総合制・地域制の下での    養護学校における教育課程はどうあるべきか ~障害種別の枠を超えた教育課程のあり方に関する基礎研究~ ■京都市立西総合養護学校 ■京都市立東総合養護学校 ■京都市立呉竹総合養護学校 ■京都市立白河総合養護学校 提 案 : 企画委員会委員長  朝 野  浩

はじめに

養護育成教育の今後のあり方について (養護学校の再編に向けた基本的方向) <報 告> 平成11年11月 京都市教育委員会 <報  告> 平成11年11月 京都市教育委員会 養護育成教育の今後のあり方研究プロジェクト

本市養護学校の再編計画

教 育 改 革 「ゆとり」の中で一人一人の子どもたちに, 「生きる力」を育成する。 ■ 自己の生き方を考える    「生きる力」を育成する。     ■ 自己の生き方を考える 見失ってはならないこと ● 新しい時代を創りだす「個」の営みの尊重 ● 障害のある子どもたちの「主体性」の尊重 文部科学省 「21世紀の特殊教育の在り方について」

「生きるすべ」から「生きるかたち」へ インクルーシブな関係 ● 教育とは生きるかたちをつくること 家庭や地域社会において「生活者」として, ● 教育とは生きるかたちをつくること 家庭や地域社会において「生活者」として,  生きるすべをもって生きるかたちを伝える営み 「生活者」として,お互いが優しく支えあう 自立した社会 「生きるかたち」の    教えあい・支えあい 我々の生活の「場」 インクルーシブな関係

新しい障害観 「される」存在 「する」存在 発想の転換 視 座 障 害 B.ミケルセン・・・・ノーマライゼーション 障害のある人を可能な限り正常に近い存在にする 「される」存在 「する」存在 発想の転換 ● 介  護 ● できる存在として捉え直す 視 座 障 害 個人と周りの状況との関係・「環境」のあり方

総合制・地域制養護学校の意義と創造 障害のある子ども教育の「場」の見直し 「個別の指導計画」 教育改革 「個」の視点からの出発 ● ノーマライゼーション理念の実行 with them から We へ ● 「生活者」の視点 教育活動の支援の場 ● 「機能」の視点 障害の特性への支援 障害のある子どもの「生きる力」と保護者への支援 「個別の指導計画」

総合制・地域制養護学校のカリキュラム開発の研究 1.ねらい〔視点〕 ① 総合制・地域制養護学校での          社会参加・自立に向けた教育内容の充実 「生きる力」を育てる適切な教育課程の基礎研究 ② 総合制・地域制養護学校を支える教育基盤の整備 21世紀の開かれた養護学校のあり方の基礎研究

2.理論仮説 総合制・地域制養護学校のカリキュラム開発は, ① 「社会参加・自立」を積極的に推進する ② 多様なカリキュラムの策定を促す ③ 「個別の指導計画」により新しいカリキュラムを創造する ④ 「四つの生きる力」の視座により                  新たな支援のあり方を創造する ⑤ 評価について本人参加や保護者の参加を促す ⑥ 「個別の指導計画」により       「生活者」としての支援のネットワークを創生する

① 障害種別による従来の「場」の教育を超える 3.研究計画及び方法 ● 三つの「場」を超える ① 障害種別による従来の「場」の教育を超える ② 従来の「学校」という教育の「場」を超える ③ 学校種による教育の「場」を超える 必要な時期に必要なことができる学校システム,教育課程の開発 「個別の指導計画」のシステム開発とモデルプランの試行 これまでの障害種別による教育のノウハウの活用 地域に開かれた養護学校のあり方     「地域における特別支援教育センター」

研究組織

基本理念 「四つの生きる力」の視座 1 「生命として生きる力」 2 「生きて生活する力」 3 「生きて働く力」 4 「ともに生きる力」 新しい教育課程を編成するための基準に関する基礎研究 基本理念    「四つの生きる力」の視座     1 「生命として生きる力」     2 「生きて生活する力」     3 「生きて働く力」     4 「ともに生きる力」    生命 生活する 働 く ともに

「四つの生きる力」の視座から 「四つの領域」 目標設定のための分析と評価の視点 a ) 「環境(参加とできる状況づくり)」 a ) 「環境(参加とできる状況づくり)」 b ) 「スキル(知識技・術)」 c ) 「意欲・主体性(自己選択・自己決定)」 d ) 「社会性(ひと・もの・ことへもかかわり)」

右回りスパイラル構造図 自己(個人) 意欲・主体性 スキル 関係の軸 活 動 心理・情緒 行為・行動の軸 社会性 ★ 環 境 他者(集団)

「個別の指導計画」の作成 ~目標設定の流れ~

新しい教育課程の理念構造図 従前の教育課程からの転換

● 「四つの生きる力」の視座 ● 「四つの領域」で目標の設定 ● 「個別の指導計画」による授業実践 内容の選択の規準づくり 「個別の指導計画」から教育課程の創造 ● 「四つの生きる力」の視座 ● 「四つの領域」で目標の設定 ● 「個別の指導計画」による授業実践 内容の選択の規準づくり ◆発達の視点 ◆障害の特性の視点 ◆「個」の視点 京都市における「個別の指導計画」(システム)

● 障害種別の枠を超えた多様なカリキュラムの創造 試行モデルプラン ● 障害種別の枠を超えた多様なカリキュラムの創造 ① 特に視覚,聴覚の障害の特性に応じた指導のあり方 ② 肢体不自由と他の障害との重複する場合の多様な集団編成  ③ 12年間を見通した「個別の指導計画」に基づく教育のあり方 ④ 自閉症に配慮した指導のあり方 ⑤ 情報技術(IT)の活用 ● 新たな教育支援と連携のあり方 ① 地域における特別支援教育センター化構想 ② サテライト構想 -居住地をベースにした支援ネットワークづくり-

総合制・地域制養護学校における専門性について ● 全国盲学校,聾学校へのアンケート調査 ① 求められる専門性 ・専門性の担い手 ・専門性の確保 ・組織としての専門性 ② 期待されること ・視覚,聴覚以外の障害についての教育の充実 ・居住地に近い学校への通学 ③ 課  題 ・教育課程の運用 ・施設設備 ・専門性の確保