薬物乱用はダメ。ゼッタイ。 あなたの大事な将来のために… みなさん,こんにちは。私は,○○の○○といいます。 今日は,みなさんに薬物のお話しをします。よろしくお願いします。 ○○○立○○○学校 薬物乱用防止教室 講師 ○○○○
この写真を見てあなたは どう思いますか? 福岡県福岡市中央区天神 東京都豊島区西池袋 重軽傷者 12名 死傷者 7名 まずはこちらの写真をご覧ください。 左の写真は,福岡市の繁華街 天神で起きた自動車事故,右の写真は,東京都 池袋駅前で起きた自動車事故の写真です。どちらの事故でも多くの方が被害にあいました。 なぜこのような事故が起きたのでしょうか? どちらの事故も,自動車を運転する前に危険ドラッグを使用していたことが原因で起こりました。つまり,薬物乱用者が引き起こした事故です。 あなたも,突然事故に巻き込まれるかもしれません。 福岡県福岡市中央区天神 重軽傷者 12名 東京都豊島区西池袋 死傷者 7名
薬物乱用とは 覚せい剤 大麻 危険ドラッグ 薬物乱用なんて自分には関係ないと思っていませんか? ★覚せい剤,大麻,危険ドラッグ・・・ みなさんもニュースなどで名前を聞いたことがあると思います。 これらの違法薬物を使用することを薬物乱用といいます。 薬物乱用はみなさんの身近に潜んでいて,先ほどの事故のように,薬物を乱用した人だけでなく,周りの人々も危険に巻き込み,★人生を台無しにしてしまう可能性があるのです。 危険ドラッグ
薬物乱用のきっかけ 好奇心から… みなさんの 甘い言葉の誘惑から… 身の周りに潜む 友達や先輩からの誘い 落とし穴 気持ちが浮か 悩みから ダイエット 疲れない 友達や先輩からの誘い みなさんの 身の周りに潜む 落とし穴 悩みから 逃げるために… 悩み 気持ちが浮か れている時に… それでは,なぜ薬物に手を出してしまうのでしょうか。 あなたに起こりうる薬物乱用のきっかけを挙げてみました。 一つ目は★好奇心です。 使ってみたらどうなるんだろう,という気持ちを抑えきれず,手を出してしまうかもしれません。 二つ目は,★友達や先輩からの誘いです。 「仲間ならお前もやれよ」「つきあいが悪いぞ」と言われ,薬物の誘いを断りきれず,手を出してしまうかもしれません。 三つ目は,★甘い言葉の誘惑です。 「痩せられるよ」「集中力が出るよ」「疲れがとれるよ」などと言って誘われます。 その他,★遊びに出かけた時など,気持ちが浮かれている時や,★悩みから逃げるため,薬物に手を出してしまうことがあります。
薬物は身近に潜んでいる! 薬・くすり・ クスリ・・・ 近年,社会問題になっている危険ドラッグは,インターネットなどで「合法」と偽って取引されています。 インターネットは誰でも簡単に使うことができます。つまり,あなたの身近に,薬物乱用の危険が潜んでいるのです。
薬物を乱用するとどうなるの? ? さて,薬物乱用は,あなたの体や心にどのような影響を与えるのでしょうか?
薬物は脳を破壊する ? 薬物は,体のあちこちに障害を起こしますが,その中でも,一番恐ろしいのは,脳に大きなダメージを与えてしまうことです。 皆さんも知っているとおり,脳は,人間らしく生きるために,非常に大事な器官です。 ★「運動する」★「考える」★「判断する」★「見る」など,薬物は,★これらに関わる大切な部分を破壊します。 そして,破壊されてしまった脳は,決して元に戻ることはありません。
薬物乱用により萎縮した脳 こちらは,薬物の影響を受けた脳の,実際の写真です。 左側が健康な人の脳,右側が薬物を乱用した人の脳の断面写真です。 健康な状態と比べると,薬物に侵された脳は,明らかに縮んでいます。 このように,薬物によって破壊されてしまった脳では,いろいろな悪影響が現れます。 では,具体的にどういう症状がでるかについて説明していきます。
身体機能への影響 まず,体に与える影響についてですが,破壊されてしまった脳では,体を思うように動かすことができなくなってしまいます。 こちらの写真は,左側が健康な人,右側が薬物を乱用している人が,らせんを描いたものです。 乱用者は手が震えてきれいならせんを描くことができません。 このような状態ですと,文字を書くことすら困難となってしまいます。 そのほかにも,血圧が急に上昇して脳出血をおこしたり,眠れなくなるなどの症状も出たりします。
「過去の記憶」と「現実に起こっていること」 幻覚・妄想 過去に見た苦手な虫 薬物を乱用すると幻覚・幻聴といって,実際には無いものが見えたり,聞こえない音や声が聞こえたりします。 といっても決していい夢が見られるわけではなく,この写真のようにミミズが体中をはっているように見えたり,皮膚の下にミミズがいるように感じる幻覚などがあります。 つめの間にうじむしがわいてくるという幻覚のために,指を切り落としてしまう人もいます。 また,誰かに狙われているとか,追いかけられているなどの妄想が起こったりします。 「過去の記憶」と「現実に起こっていること」 の区別がつかない! 現実にある自分の手
耐性と依存性 逃れられない!! 薬物乱用の悪循環 一時的に欲求が 満たされる 薬のことしか 耐性ができて 気分が 一回だけ 考えられない 良くなるよ 一回だけ なら・・・ 薬のことしか 考えられない もっと 耐性ができて 使用量が増える 逃れられない!! もう一回 やってみよう 薬物を乱用すると脳が破壊されていきますが,さらに恐ろしいのは依存を形成してしまうということです。 依存とは,それがないといられない,我慢できない状態のことです。 では,たった1回の薬物乱用がどのような経過をたどるのか詳しくお話しします。 まず最初は,★【薬物に手を出す】という段階です。 「いつでもやめられる」と思っていて,最初の1回をやってしまうのです。 次に★【乱用を繰り返す】という段階です。 薬物を使用すると「気分がいい」ことがわかって,「もう1回やってみよう」となります。 この段階では,すでに薬物に対する抵抗感が薄れ,恐怖心もなくなり,自分の意思で薬物を使用してしまいます。 さらに依存が進行すると★【乱用が習慣になる】段階です。 そして,【薬物を使っているのが当たり前】という段階になります。 薬物が効いていることが普通となってしまい,薬物が体内からなくなると,激しく不快感を感じるようになり, 薬物を強く欲するようになります。 こうなると,いつも薬物を使い続け,耐性といって同じ量では効かなくなってくるため1回の量も増えていき,薬物のことしか考えられなくなります。★ このようにして自分の意志でやめることは不可能となり,★薬物乱用の負のループから逃れられなくなってしまいます。 薬の効果が 切れると・・ イラ 苦しい! 早く薬!
薬物依存の結果 再乱用 社会復帰 退院 薬物依存症 薬物乱用 刑務所 精神病院 死亡 薬物に依存してしまった人の,その後の人生はどうなるのでしょうか? 薬物乱用者は,法律を犯していますので,警察に捕まると★刑務所に入って,薬物を絶って,★社会復帰を目指すことになります。 薬物中毒による精神障害が起こると,★精神病院へ入院することもあります。薬物が体から抜けて,一時的に状態が落ち着くと★退院になります。 しかし,社会復帰や退院をしても,薬物依存の危険は一生ついてまわります。 残念ながら,薬物を使用したい欲求に負けて★再び薬物を乱用し,また刑務所や病院に戻ってしまう人が多くいるのが現状です。 最悪の道として,薬物依存症が進むと,通常の何倍もの量を使うようになり,★急性中毒で死亡することがあります。 また,薬物によっては,徐々に体が壊れていって死亡することもあります。 薬物に依存してしまうと,幸せな人生を送ることが難しくなってしまうのです。 死亡
フラッシュバック(再燃現象) 薬物の乱用を反省し,治療を受けたとしたらどうでしょうか。 治療を受け治ったように見えても,脳は薬物乱用をしたときの状態を覚えており,ちょっとの量の薬物を再び使用しただけで,幻覚や妄想といった症状が簡単に発現してしまうようになります。(注射器の部分) 薬物でなくても,疲労やストレス,飲酒など,ほんの小さなきっかけでもまた発現してしまいます。 これをフラッシュバック,再燃現象といいます。 それは,いつ起こるかわかりません。何年も時間がたてば大丈夫,ということはありません。薬物は,過去の間違いを決して許してはくれません。
薬物乱用者の後悔 覚せい剤を使っていたころは,いつもイライラしていた。電車に乗っているとき,刑事が尾行していると思い込み,後ろにいたサラリーマンを思いっきり殴って逃げたりしたこともあった。 覚せい剤を使って運転して人をはねてしまったが,覚せい剤のことがばれるのが怖くて,そのまま逃げてしまった。被害者は子供だった。 ここで薬物乱用者の後悔を紹介します。 (本文読み上げ または各自黙読) ★×3 いかがでしょうか。 薬物乱用者は,薬物により,人生が台無しになってしまったことを激しく後悔します。 最初のたった1回の薬物の使用さえなければ,人生を棒に振ることもなかったと思っています。 友人に勧められたから,興味があったから,と言って簡単に薬物に手を出すと,その後の人生を無駄にしてしまいます。 たった1回でも,薬物乱用はダメ,ゼッタイです。 一番最初は興味本位でマリファナ(大麻)に手をだし,そこから覚せい剤にはまってしまった。後悔してもしきれないが,あの最初のマリファナさえやらなければ,と思っている。