パソコン と インターネット パソコンとインターネット、この便利な道具は、便利な反面、気をつけないと危ないことや困ったことが起こりがちです。 ここでは、パソコンとインターネットがどういうものなのか、使う上で何に気をつけなくてはいけないのか、気をつけないとどんな困ったことが起こるのかについて考えてみたいと思います。
パソコンとは 電気製品です 使い方は決まっていません 道具です いろんなことができます ほかのパソコンとお話もできます でも、ほんとうにお話しするのは、パソコンを使っている人です はじめに、パソコンとは何でしょうか。 1.パソコンとは電気製品です。当たり前すぎておかしいでしょうか?でも、いくら便利でも、電気がなければ役に立たないのです。これはとっても大切なことです。 2.便利なのですが、使い方は決まっていません。使い方が一つには決められないからです。 3.パソコンは道具です。パソコンを使うために何かするのではなく、何かするためにパソコンを使うのです。何かするとき、使う道具はパソコンだけではないでしょう?一番ふさわしい道具がパソコンのときに、使ってください。 4.パソコンでできることはたくさんあります。使う人によっていろんな道具になります。 5.とても便利な使い方の一つに、ほかのパソコンとお話しする、というのがあります。 6.パソコン同士がお話ししているようですが、実は、パソコンを使っている人が、パソコンを道具としてお話しをしているのです。
インターネットとは パソコンとパソコンとがつながっています どんなパソコンもつなぐことができます パソコンは、必ず使う人がいます 大人も子どもも使います いい人も悪い人も使います パソコンを通して見分けることはできません 見分ける力のある人だけが見分けられます 次に、インターネットとは何なのでしょう。 1.インターネットを通して、パソコンとパソコンがつながっています。 2.どんなパソコンも、インターネットにつなぐことができます。(厳密に言うと違いますが、ここでは触れないことにします) 3.パソコンは道具だと言いました。つまり、だれか、必ず使う人がいるわけです。一人では動きません。 4.パソコンを使うのは、大人も子どももいます。 5.もう一つ気をつけなくてはいけないのが、使っている人には、いい人もいれば、悪い人もいる、ということです。この悪い人、というのが困りもので、結構たくさんいるようです。 6.パソコンの向こうにいる人が、大人か子どもか、いい人か悪い人かは、パソコンのこちらから見てもわかりません。悪い人が、自分はいい人だ、と言っているかも知れません。 7.でも、見分ける力を持っていれば、見分けることができるのです。悪い人とお話ししていると、知らないうちに自分も悪い人になってしまうかもしれませんね。いろんなことがわかるようになって、見分ける力をつけてください。
パソコンとパソコン どうやってつながるのかな? ホームページ メール チャット ウィルス インターネット けいじばん メーリングリスト インターネットを通してパソコン同士がつながっている、と言いましたが、それでは、どうやってつながっているのでしょうか。 1.まず、インターネットにつなぐと見えるのが「ホームページ」です。これは、誰かが作ったものです。誰かが作ってインターネットに置いているものが見えているわけです。これは、パソコン同士がつながっている、という一つの形だと思うことができます。 2.次が「メール」。メールはインターネットを通してパソコンで送るお手紙のことです。普通のお手紙とは違う性質をいくつか持っています。その一つは、届けるのに時間がかからないことです。「すぐ」届きます。(もっとも、すぐではないこともありますが) 3.3つ目は「けいじばん」。普通に紙を貼り付ける掲示板と同じに、インターネットにも掲示板があります。インターネットでは、つながっているパソコンからいつでもだれでも掲示板に紙を貼ったり見たりすることができます。大人も子どもも、いい人も「悪い人」もです。だから、誰かの悪口や、内緒の話を掲示板に書いてしまうと、それが世界中に広まって、誰かがすごくイヤな思いになります。自分の住所や電話番号などを書いたら、それを見た悪い人に使われてしまうかもしれません。掲示板は、そこに何か「紙を貼りに来る人」より、「見に来るだけの人」の方が何十倍もたくさんいる、ということを、いつも気にしていましょう。 4.「チャット」というのもあります。これは、「おしゃべり」という意味ですが、共通の話題で集まった人たちが同じ部屋に入って、お互いにおしゃべりができます。こういう部屋は、インターネットには星の数ほどもあります。どんな人が部屋にいるのか、これもパソコンを見ただけではわかりません。だから、人がイヤな気持ちになるようなこと、自分があとで困るようなことは、書かないようにします。これも「けいじばん」と同じで、おしゃべりに参加する人より、覗いているだけの人がたくさんいます。ただし、たいていの場合、チャットの部屋に何人いるかはわかるようにはなっています。 5.「メーリングリスト」というのは、メールに似ていますが、メーリングリストに宛てて書いたメールは、そのリストに入っている人全員に自動的に送られます。チャットや掲示板と同じに、書いたことが自動的にたくさんのパソコン(人)に知られてしまう、という意味では、気をつけなくてはいけないことも同じです。 6.「インスタントメッセンジャー」という使い方があります。これは、普通の電話と似て、一つのパソコンともう一つのパソコンとがお互いにお話しをする仕組みです。 パソコンとパソコン、こういう風にいろんなやり方でお話しができますが、直接面と向かってのお話しと大きく違うことがあります。その一つは、お互いにやりとりするものがほとんど文字だけ、ということです。たとえ声だけの場合でも、気持ちを込めることができますが、文字だけで気持ちを伝えることはとても難しいのです。同時に、文字から相手の気持ちを読み取ることも難しいことです。もう一つは、相手がどんな人かわからない、ということです。女の人だと思っていたら、男の人だったり、大人だと思っていたら実は子どもだったりします。ものすごく悪い人がいい人のふりをしていることだってあるのです。 インスタントメッセンジャー
つながったパソコン同士で やりとりする いろいろなもののことを デジタル化された 情報 (じょうほう) パソコンとパソコンとでお話しするときに使う、やりとりしているもののことを「情報」といいます。 「情報」という言葉はよく耳にしますが、パソコンで扱う情報は特別の情報です。どう特別か、といいますと、「デジタル化」されている、といいます。これは、情報を電気の信号に変えてある、ということで、電気製品であるパソコンから見ると、電気の信号になった情報しか扱うことができません。例えば、デジタルカメラの写真はパソコンに入れることができますが、フィルムの写真はだめだし、CDの音楽はパソコンで聴くことができるけれど、テープの音楽はだめ、ということです。デジタル化できた情報はパソコンでやりとりすることができます。だから、例えばにおい、というのはデジタル化されていないので、パソコンでやりとりすることができません。 といいます
よい情報 送る人 送る人 受け取る人 受け取る人 情報 情報 情報 情報 情報 情報 情報 情報 情報 情報 受け取る人 情報 情報 情報 情報 受け取る人 よい情報 情報 情報 情報 情報 情報 情報には、送る人と受け取る人がなくてはなりません。 今、送る人はたくさんの情報を持っています。 1.初めの情報を送ってみましょう。あれあれ、受け取る人を通り過ぎてしまいました。受け取る人がなければ、情報とは言えません。 2.二つ目はどうでしょうか。今度は、半分しか受け取ってもらえませんでした。これは、送る人が悪いのか、受け取る人のせいかわかりませんが、いずれにしても、送った情報は正しく受け取られませんでした。 3.次の情報は・・・正しく届きましたね。 4.では、次はどうでしょう。今度は、送った情報と受け取った情報が違うものになってしまいました。これも、どちらが悪いかわかりませんが、正しく届かなかったという意味では同じです。 5.さて、送る人が悪い人だったらどうでしょう。当然、送り出す情報もいい情報とは言えませんね。こんな情報が届いてしまうこともあります。 6.受け取りたい情報を探しに行くときもありますが、あら、なくなってしまいました。見つからなかった、ということですね。 ここで、受け取ることのできた3つと半分の情報のうち、よい情報といえるのはどれでしょうか。そう、残っているうちの二つ目です。 では、このよい情報以外の情報はどうすればよいでしょうか。そう、捨ててしまうのが一番いいのです。持っていたら、受け取った人がもしかしたら病気になってしまうかもしれません。 いい情報以外を捨てて、いい情報だけを残すためには、受け取る人がしっかりしていなければなりません。 情報
コミュニケーション 情報のキャッチボール ネチケット ネット エチケット 送り手にもなるし、受け手にもなります よい情報をやりとりするために、 お作法を守りましょう お作法には マナー・モラル・ネチケット などという名前が付いています 自分がイヤだと思うことは 人にもしないことです ネチケット ネット エチケット ここで、情報のキャッチボールを考えてみましょう。 ここで言う「情報」は、必ずしもインターネット上の、パソコンで扱うことのできる情報とは限りません。 1.なぜキャッチボール、というかといえば、情報を考えたとき、送る人にもなるし、受け取る人にもなるからです。 2.よい情報をやりとりするためには、お作法を守らなくてはなりません。お作法、というのは、決まりのことですが、これには2種類あって、守らないとお巡りさんがやってきて捕まえてしまうものと、守らなくても怒られないけれど、誰かがイヤな思いをしてしまうものとがあります。 3.この、誰かがイヤな思いをしないためのお作法は、マナー・モラル・ネチケット、などといわれることがあります。ネチケット、というのは聞き慣れない言葉ですね。これは、ネットとエチケットという二つの言葉が合わさった言葉です。ネット、というのは、「網」という意味で、インターネットのことです。パソコンとパソコンとが、網のように絡まり合ってつながっています。エチケット、というのは、人をイヤな思いにさせないために守りたい決まりのことです。 4.もし、誰かにイヤな思いをさせられたとき、「今度は代わりにこちらがやってやろう」などと思わずに、自分は人をイヤな思いにはさせないぞ、という気持ちを持ってください。こう思うことで、全部の人とのお付き合いが気持ちよいものに変わっていきます。特にインターネット上では、相手がどんな人かわかりません。なおさら、イヤな思いにさせない、ということが大切になってきます。 さて、この、情報のキャッチボールのことを、「コミュニケーション」ということがあります。 ※コミニュケーション ではなく、 コミュニケーション です。間違えないようにしましょう。 この言葉は、もとは英語の言葉ですが、日本語として使われているうちに、もとの英語の意味とは違うものになってきました。もとの英語の communication には、「情報のキャッチボール」という意味はありませんので、気をつけてください。
情報の発信 情報のよい送り手になるためには だれに宛てた情報なのか考える 何を伝えたいのかはっきりさせる だれかが困ることを伝えていないかわかる 自分があとで困ることを伝えていないかわかる 情報を送るときは、どんなことに気をつければいいのでしょう。 1.まず、だれに宛てた情報なのか考えましょう。送りたい情報は、だれに知ってほしいのですか?これが情報を送るとき、とても大切なことになります。送りたい情報は、送る相手によっていろいろに変わってくるからです。 2.次に、送る人に何を知ってほしいか、はっきりさせることです。あれもこれも、ではなく、中心になることは何なのか、しっかりまとめておきましょう。 3.それから、内容には、誰かが困ることが入っていないか注意しましょう。誰かがとても大切に、内緒にしていることを、だれでも覗ける場所に書いてしまったらどうでしょう?その人は、とてもイヤな気持ちになりますね。それだけでなく、知った人によっては、あとで困ったことが起こるかもしれません。 4.また、自分があとで困るようなことはないでしょうか。もし、自分の住所や電話番号などを世界中の人が知ってしまったらどうでしょう?中には悪い人も混ざっています。住所と電話番号を、他の悪いことに使われないとも限りません。こういう風に、悪いことに使うことを「悪用」と言います。 情報を送るときには、こういうことをよく考えて、いい送り手になりましょう。 こういうことをよく考えて、いい送り手になりましょう
情報の受信 情報のよい受け手になるためには 自分にとって、ほしい情報がなんなのかわかる ほしい情報を見つけるには、どこをさがせばいいのかわかる 見つけた情報は、正しいのか、信じてよいのか見分けることができる 反対に、情報を受け取るときには、どんなことに気をつけたらよいでしょうか。 1.まず、どんな情報がほしいかはっきりさせてからさがしましょう。もしこれがしっかりつかめていないと、目の前にほしい情報があっても気がつかないかもしれません。とてももったいないです。また、たくさんの情報の中に、ほしいものが埋もれてしまっているかもしれません。その中から掘り出すためにも、何がほしいのかつかんでおきましょう。 2.それから、その情報は、どこをさがせば見つかるか、見当をつけましょう。必ずしも、インターネットでさがすのが一番ではありません。おうちの人に聞いたり、先生や他の大人の人に聞いたり、学校の図書室や大きな図書館に行けばいいのか、あるいは、街に出て市役所やお店の人などに尋ねた方がいいかもしれません。 3.特にインターネットで見つけた情報は、そのまま信じていいかどうかわからない場合があります。インターネットには、いろんな人が情報を載せています。会社やお役所の作っているホームページはだいたいは信じることができますが、個人で作っているものには古い情報だったり、その人が勝手に考えたことが載っていたり、あるいは嘘が書いてあることもあります。こういうページの情報については、他のページでも確かめてみるとか、他の方法で見つけた情報と比べてみるなどして、正しいか、信じていいのか、見分けるようにしましょう。 情報を受け取るときには、こういった力を持って受け取れるようにしましょう。 それから、何でもそうですが、何か調べてわかったら、それはどうやって見つけた、どんな場所にあった情報なのか、あとでわかるようにしておきましょう。もう一度見たいときに、また同じものが見つかるようにしておかないと、確かめることが難しくなります。 こういった力をつけましょう
キッズパトロール 体験から それでは、一つアニメーションを見てみましょう。 あとで、クイズがあるので、しっかり見てください。 『キッズパトロール』のアニメを見ます。(約10分間) アニメが終わったら、『キッズパトロール』のクイズをします。 時間の許す範囲で、みんなでクイズを解きながら考えましょう。 中には、ゲームで遊んでからクイズが入るものもありますので、 授業ではゲームのないものを選んだ方がいいでしょう。 そのあと、各自で他のクイズに挑戦してみましょう。 ※『体験から』のページでは、たくさんの事例が紹介されています。こちらは高学年向きです。 「授業素材」「学校・教師の対応」では、事例や指導例、指導案や、実際に何かあったときの対応など授業に使えるたくさんの資料が紹介されています。じっくり「情報スキル」について授業を行いたいときに役に立ちます。 以上でこの教材は終わりですが、他に「ディズニーのサイバーネチケット」というページも、子どもたちが各自で見るにはおもしろいです。 インターネット上にはたくさんの、こういった子どもたちがおもしろく情報モラルについて知ることのできるページが用意されていますので、昼休みなど各自で見ることのできる時間に参照できるように、環境を整えておくとよいと思います。 ただし、「はい、見たね? さぁ、わかったね。」で授業を終わらせてはいけません。少しでも子どもたち自信で考え、正しい使い方が見つけられるようにすることが大切です。