常に強酸・強塩基から弱酸・弱塩基ができる方向。( )内はpKa

Slides:



Advertisements
Similar presentations
重縮合により高分子量のポリマーを 得るための条件 1.重縮合反応の素反応が好収率で進行すること → 高分子量のポリマーを得るためには 高い反応率が必要 2.重縮合反応にあずかる官能基の数が同数で あること → モノマーの等量性が必要 3.重縮合反応を停止させる要因を排除する → 生成する副生成物(水など)を反応系外に.
Advertisements

1 先修科目 42 化学Ⅱ 高校で化学Ⅰ、Ⅱを履修した人が対象。 指定学科は医学部医学科。 定員 100 名を越えた場合は、指定学科 以外の学生は登録できない。 例外は 4 年次学生。 化学Ⅱは、月曜日の 2 限目、木曜日の 4 限目にも開講している。
無機化学 II 坪村太郎. 無機化学 II 第1回第1回 4/7 無機化学Iの復習と無機化学IIで学ぶこととのかかわり 第2回第2回 4/14 無機化学と環境、資源 第3回第3回 4/21 産業と無機化合物のかかわり 第4回第4回 4/28 遷移金属元素 性質と資源 * 第5回第5回 5/12 遷移金属の化合物.
反応ギブズエネルギー  ΔrxnG (p. 128).
第5章 無機化学 5・1 単体の構造と物性 5・1・1 典型元素
光化学 6章 6.1.2 Ver. 1.0 FUT 原 道寛.
bugs.documentfoundation.org の歩き方
Mead tasting map rev 濃さと味を2軸にした味の目安です 場所が味を、色が種類を表します
OpenMPSみんな使ってねー 青子守歌
平成18年度 構造有機化学 講義スライド 復習: 混成軌道 軌道のs性とその応用 奥野 恒久.
溶解、酸化・還元、酸・塩基 埼玉大学 教育学部 理科教育講座 芦田 実
○化学反応式:同種元素は左辺と右辺で等しい。反応に無関係な化合物を入れない。
土壌の酸性化: 「強度因子である土壌pHの低下、あるいは容量因子である酸中和量(Acid Neutralization Capacity)あるいは緩衝能の減少」として定義される.
アルドースの立体配置 C3 トリオース キラル中心1個 21= 2種類の光学異性体 D,L-グリセルアルデヒド
第6章 無機化学 6・1 単体の構造と物性 6・1・1 典型元素 [1族] どうしてHは分子性結晶で、Li、Na、・・・は金属結晶なの か?
薬品分析学3.
分散剤はどのような考えで設計されているか
MY DREAM BOX (仮称) ID パスワード この度は、あらためて、ご結婚おめでとうございます。
CIP則(Cahn-Ingold-Prelog)
天然物薬品学 天然物質の取扱い.
Let’s learn how to say where the zoo animals have come from in Japanese! Listen and repeat.
アンモニア(アミン類) 配位結合:結合を形成する2つの原子の一方からのみ結合電子が分子軌道に提供される化学結合。
緩衝作用.
塩を溶かした水溶液の液性.
3)たんぱく質中に存在するアミノ酸のほとんどが(L-α-アミノ酸)である。
10mMの酢酸が完全に電離している時のpHは?
平成18年度 構造有機化学 講義スライド テーマ:炭素陽イオン2 奥野 恒久.
(b) 定常状態の近似 ◎ 反応機構が2ステップを越える ⇒ 数学的な複雑さが相当程度 ◎ 多数のステップを含む反応機構
平成18年度 構造有機化学 講義スライド テーマ:炭素陰イオン&二価炭素 奥野 恒久.
光化学 6章 6.1.5 FUT 原 道寛 名列__ 氏名_______.
Let’s learn how to say where the zoo animals have come from in Japanese! Listen and repeat.
Licensing information
生物機能工学基礎実験 2.ナイロン66の合成・糖の性質 から 木村 悟隆
微粒子合成化学・講義 村松淳司
回帰分析の結果、直線の傾きは ×104 と求められ、 EA = -(傾き)×R = (2.71×104)×8.31
Microsoft Partner Network Office 365 社内使用ライセンスの有効化
基礎無機化学 期末試験の説明と重要点リスト
物理化学III F 原道寛.
微粒子合成化学・講義 村松淳司
導入予定価格円(仮) 導入予定サービス名 こんな繰り返し作業にうんざりしていませんか? 求人ページ 社内システム
緩衝液-buffer solution-.
液クロユーザのための基礎講座.
有機バイオ材料化学 5. カルボニルの反応 5-1 アルデヒド・ケトンのその他の反応 5-2 カルボン酸やその誘導体の反応
有機バイオ材料化学 2. 様々なアルケンおよびアルキンの反応.
支援課題名 フッ素化合物の合成(課題番号:S-13-NI-21)
有機バイオ材料化学 6. ニトリルの反応 7. まとめ~多段階合成~.
Windows Azure 通知ハブ.
suppose to be expected to be should be
Traits 形質.
平成18年度 構造有機化学 講義スライド テーマ:炭素陽イオン 奥野 恒久.
アリールケトンからアルキルベンゼンへの変換 p.1033 アルキルベンゼンからの変換 p.1035
Introduction to Organic Compounds
P. 1 有機化合物を構成する元素とその振舞い 2019/2/23 基礎化学B.
Windows Summit /24/2019 © 2010 Microsoft Corporation. All rights reserved. Microsoft, Windows, Windows Vista and other product names are or may be.
(昨年度のオープンコースウェア) 10/17 組み合わせと確率 10/24 確率変数と確率分布 10/31 代表的な確率分布
最小 6.1.The [SiO4] tetrahedron
中和反応 /16.
有機バイオ材料化学 5. カルボニルの反応 5-1 アルデヒド・ケトン.
実験21.カルボン酸とエステル 実験方法.
化学1 第12回講義        玉置信之 反応速度、酸・塩基、酸化還元.
9 9 ⑤ ② - a ③-c 1cm ブレード ブレード ハブ2 ⑥ おまけ: この風車の実際のローター 直径が100mとすると
The Nobel Prize in Medicine 1953
Windows Summit 2010 © 2010 Microsoft Corporation.All rights reserved.Microsoft、Windows、Windows Vista およびその他の製品名は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
薬品分析学3.
9 9 ② - b ⑤ ⑦ ナセル 1cm ハブ2 (2006年~) 地図記号 「風車」の ②-aの部品を②-bの 部分に 貼りあわせる
中和滴定の実験器具.
ジフルオロアルケンの分子内ラジカル環化による 含フッ素環状化合物の合成
有機バイオ材料化学 3. アルコールの反応.
Windows Azure メディアサービス
ヒント (a) P. 861 表22・3 積分型速度式 のどれに当てはまるか? (b) 半減期の定義は?  
Presentation transcript:

常に強酸・強塩基から弱酸・弱塩基ができる方向。( )内はpKa 酸塩基反応の予測 常に強酸・強塩基から弱酸・弱塩基ができる方向。( )内はpKa 本質的には平衡反応だが, pKaの差が十分に大きい(6以上程度)場合は一方向の反応と考えてよい。上記を平衡反応として平衡定数Kを求めると, pKa= - log Kaより,  よって,

常に強酸・強塩基から弱酸・弱塩基ができる方向。( )内はpKa 酸塩基反応の予測 常に強酸・強塩基から弱酸・弱塩基ができる方向。( )内はpKa 酸・・・中性またはカチオン 塩基・・・中性またはアニオン

酸塩基反応の予測・・・Brønsted酸・塩基は相対的 常に強酸・強塩基から弱酸・弱塩基ができる方向。( )内はpKa 酸・・・中性またはカチオン 塩基・・・中性またはアニオン

酸塩基反応の予測・・・どのプロトンが抜けるのか 常に強酸・強塩基から弱酸・弱塩基ができる方向。( )内はpKa

酸塩基反応の予測・・・その次のステップ 結合生成反応へ(有機化学II以降で)

なぜブチルリチウムとエステルの直接の反応(K = 1024)ではいけないのか 酸塩基反応の予測・・・おまけ なぜブチルリチウムとエステルの直接の反応(K = 1024)ではいけないのか 塩基としての作用 求核剤(Nu-)としての作用 Path BがPath Aに優先。塩基は求核剤でもある。

LDAは立体的にかさ高く,カルボニル基の近くまで行きづらい 酸塩基反応の予測・・・おまけ LDAは立体的にかさ高く,カルボニル基の近くまで行きづらい 塩基性は大 求核性は小

酸塩基反応の予測・・・おまけその2 水中での反応は可能か? 仮にエステルのプロトンが 抜けたものができても・・・ 水中では結局最も強い塩基はOH-になり,pKaがそれよりも相当大きな化合物(例:エステル)のプロトンを抜くことはできない。これが,有機反応を有機溶媒中で行う理由のひとつ。 逆に,pKaが15.7よりも小さい有機物ならば水中でも反応は可能。

The following attribution may be used when reusing material: Copyright © Kazuaki Kudo 2012. All rights reserved. All content is licensed under a Creative Commons License (Attribution-NonCommercial-ShareAlike 3.0). Use of this content constitutes your acceptance of the noted license and the terms and conditions of use.   The following attribution may be used when reusing material: Kazuaki Kudo, Organic Chemistry 1. License: Creative Commons BY-NC-SA 3.0