技術参照モデルとシステム要件定義 に関する学習システム

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技術参照モデルとシステム要件定義 に関する学習システム 第120回コンピュータと教育研究発表会 技術参照モデルとシステム要件定義 に関する学習システム                   静岡大学情報科学研究科                  修士1年 齋田芽久美 2019/2/21

目次 1.背景と目的 2.システム構成と学習方法 3.本システムを用いた学習実験 4.学習結果まとめ 5.評価 6.結論 7.今後の展望と課題 2019/2/21

1.背景と目的(システム調達の現状) ●現場の先輩に教えてもらう ●過去の事例を参考にして取り組む 課題 システム調達時の要件定義の難しさ 現状では…… ●現場の先輩に教えてもらう ●過去の事例を参考にして取り組む 2019/2/21

1.背景と目的(システム調達のプロセス) 企画・計画 概算見積もり 予算化 要件定義 調達仕様書 2019/2/21

1.背景と目的(定義するべき項目) 要件定義項目 ●調達作業について ●規模・性能要件 ●信頼性要件 ●セキュリティ要件 ●テスト・移行要件 ●信頼性要件  ●セキュリティ要件 ●テスト・移行要件 ●運用・保守要件 P26~p31 P175~176 出典:平成22年度版TRMの実証的評価 2019/2/21

1.背景と目的(技術・業務知識の利用) + 技術・業務知識 (TRMで補う) 要件定義を 行う経験 原因 要件定義に関する知識・経験不足 2019/2/21

TRM(Technical Reference Model ) -EA(Enterprise Architecture)における参照モデルの 1種であり、2003年頃より開発が進められている -経済産業省によって提供されており、政府が情報基盤       システムの発注を行うために必要とされる技術情報や      役務などがまとめられている -情報システム調達のための技術参照モデル(TRM)      平成 23 年度版 p1-p528     http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/tyoutatu/TRM23.pdf EA……大きな組織の業務手順や情報システムを標準化し、組織全体の最適化を進め、効率良い組織の運営を図るための方法論 2019/2/21

1.背景と目的(技術ドメインの体系) 2019/2/21

1.背景と目的(技術ドメインの解説)

1.背景と目的(役務体系) 2019/2/21

1.背景と目的(役務の解説)

1.背景と目的(要件定義の経験) + 注目!! 技術・業務知識 (TRMで補う) 要件定義を 行う経験 原因 要件定義に関する知識・経験不足 2019/2/21

1.背景と目的(目的) 要件定義を行う経験を積む 要件定義学習システムの提案 要件定義の入門的学習 情報系の学生、企業の新入社員 対象者 システムの対象となる人たち システム化方針のようなもの 要件定義の入門的学習 2019/2/21

2.システム構成と学習方法(システム構成) 学習者はTRMを参照しながら 調達仕様書を書くことを疑似体験する iPad 要件定義学習システム 学習記録DB ユーザ認証 調達仕様書 作成支援 TRM参照 学習者 TRM iPad Mac 要件定義学習システム 2019/2/21

2.システム構成と学習方法(学習方法)1/4 調達仕様書構成項目 2019/2/21

2.システム構成と学習方法(学習方法)2/4 ログインする (新規登録する) 項目説明を読む 調達仕様書作成画面を読む ヒントやTRMを 元に空欄に解答 作成ボタンを 押し次の項目へ 2019/2/21

2.システム構成と学習方法(学習方法)3/4 仕様書作成画面例 ●調達作業内容について 2019/2/21

ストレスを感じることなく学習することができる 2.システム構成と学習方法(学習方法)4/4 工夫 ●細かく区切りながら学習する ●ヒントを多用する ●TRM該当部分をすぐに見ることができる ●学習内容を軽くすることによって、短時間で学習できる ●難しい言い回しは使用しない ストレスを感じることなく学習することができる 2019/2/21

3.本システムを用いた学習実験 静岡大学情報学部3、4年生の計9名 学習後に理解度チェックとアンケートの実施 2019/2/21

4.学習結果まとめ(所要時間と理解度) 各実験参加者の所要時間と自分が定義した内容に関する理解度チェックテスト正答数のまとめ 60 34 実験参加者タイプ A B C D 所要時間(単位:分) 60 34 39 32 40 38 56 61 63 理解度チェックテスト正答数(全11問中) 4 9 6 11 5 2019/2/21

4.学習結果まとめ(TRM参照方法) TRMの参照方法に関する正答率 →全参加者全問正解(42問正解/42問中) 例 答え.    →全参加者全問正解(42問正解/42問中) 例 答え. 外部・内部ネットワーク、及び利用しているシステムの接続点にはファイアウォール機能を有した機器を設置し、特定の通信のみを許可すること 2019/2/21

4.学習結果まとめ(アンケート) 原因、手段、結果が入り乱れてる…統一後。項目数がかなり減った。 N=9 2019/2/21

5.評価(TRM/教育関係者) 実務面での有用性 様々な調達仕様書作成の必要性 官庁、公共団体、民間企業では要件定義に苦労しており、  官庁、公共団体、民間企業では要件定義に苦労しており、 本システムはわかりやすく、すぐに生かせる教材になり得る 様々な調達仕様書作成の必要性  ネットワークと業務システムの同時調達やパッケージベース の調達など、現実に即した調達仕様書の作成が必要である 2019/2/21

6.結論 要件定義の経験を積むための 学習システムの開発 学習は容易であるが知識定着率が低い 知識を取得してもらうために 機能を拡大させていく必要性がある 2019/2/21

7.今後の展望と課題 ●繰り返し学習を行える工夫 ●各項目の構成 ●Webアプリへの発展 ●TRM対象外部分への対応 ●設計方針について 機能拡大 ●繰り返し学習を行える工夫 ●各項目の構成 課題 ●Webアプリへの発展 ●TRM対象外部分への対応 ●設計方針について 2019/2/21

ご清聴ありがとうございました 2019/2/21