人的資源管理とは何か 2016年7月12日 人事労務管理論A(第12回目) LT1022教室 人事労務管理論A 2016/7/12

Slides:



Advertisements
Similar presentations
経常収支とは?  一国の国際収支を評価する基準の一つ。  この 4 つのうち、 1 つが赤字であっても他で賄え ていれば経常収支は黒字となる。 貿易収支 モノの輸出入の 差 所得収支 海外投資の収益 サービス収支 サービス取引額 経常移転収支 対価を伴わない 他国への援助額 これらを合わせたものが経常収支.
Advertisements

アメリカの人的資源管理の実 際 2014 年 7 月22日 人事労務管理論A(第 14 回 目) LT1011 教 室 LT1012 教 室.
1 国際金融市場 伝統的金融市場 オフショア市場 ユーロ市場 デリバティブ市場. 2 国際金融市場の意義 資金過剰部門から資金不足部門への, 国際的な資金の調達や運用が行われる 場 個別経済次元 ①再生産に関わる資本 の節約や有給貨幣資本の動員 ②ヘッ ジ,投機,裁定のための取引 ③手数 料稼ぎ 国民経済次元.
制度経済学Ⅰ ①. 制度経済学とは何か 制度 institutions 最も根本的な制度は・・・・ 言語、法、貨幣 いずれも経済、そして経済学に関係する それらなしに、経済は成立しない.
人間行動と 行動科学 2014 年 7 月 1 日 人事労務管理論A(第 11 回 目) LT1011 教 室 LT1012 教 室.
第9回(11/20)  立憲制度と戦争.
組織の経営学 第1章 ニモ・クルー・からあげ.
入門 計量経済学 第02回 ―本日の講義― ・マクロ経済理論(消費関数を中心として) ・経済データの取得(分析準備) ・消費関数の推定
日本的経営企業と外資系企業 日本的経営の特徴と将来
人事労務管理論A 人事労務管理論A LT1022教室 第3回目講義
社内での競争は組織が払う犠牲は大きい ⇒全体の幸せに無関心 競争原理を持ち込むのはほかの手段より公平で利用価値アリ!
ミクロ経済学の基礎 経済学A 第1回 畑農鋭矢.
フォード生産システムと 労使関係管理 2014年6月14日
「存在の肯定」を規範的視座とした作業療法理論の批判的検討と 作業療法・リハビリテーションの時代的意義 田島明子
8章 行動を起こすためのガイドライン B班 晒名・宮川・高松・松岡 /26.
国際収支 2007年6月1日.
人事労務管理論A 人事労務管理論A(第7回目) LT1011教室 LT1012教室
企業の長期成長の為の 証券取引所への上場の是非
第4回(10月30日) 豊澄智己 講義:エコビジネス論 第4回(10月30日) 豊澄智己
4 IT革命と現代世界経済 グローバリゼーションの進展
松山大学出張講義 一日岡豊大学 高知県立岡豊高等学校 2006年12月20日 掛下 達郎
人事労務管理の仕組み・体系と労働市場・労働法 2016 年5月24日
14人事労務管理論B 人事労務管理論B (第12回) LT1011教室 LT1012教室
伊豆報告 「サブプライム問題と プライベートファン ド 」 へのコメント
セルビア共和国 経済・構造改革 ー挑戦と達成ー
第 1 章 企業経営と人事労務管理 C班 大木・藤野・山口・今西・鈴木・出山.
人事労務管理論A 人事労務管理論A(第7回目) LT1022教室
第1章 企業経営と人事労務管理 人事労務管理の機能と担い手
・労働供給←労働力構成、進学率 労働に対する考え方 家計の状態 ・労働需要←経済状態 財・サービスへの需要
民営化とグローバリゼーション 国家の役割は何か.
4 国際通貨 1 国際通貨の基礎理論 2 国際通貨の機能と選択 3 管理通貨制度下の国際通貨 国際金融2002(毛利良一)
第三章 会社のグループを形成する.
国際経済3 多国籍企業 6-1.直接投資と多国籍企業の現状 6-2. 多国籍企業と直接投資の理論 6-3. 多国籍企業とM&A・国際提携
現代の人事労務管理 --人的資源管理-- 2014年7月15日
社会福祉調査論 第15回_2 第5章 倫理と個人情報保護 第7章 社会科学としての社会福祉
なぜいいかげんな評価がはびこっているのか
マクロ経済学初級I 第4回.
世界金融危機とアジアの通貨・金融協力 日本国際経済学会関東支部研究会2010年1月9日.
管理的側面 管理者に必要な経営知識 経営学の基本 ①マネジメントと組織.
「王様のレストラン」第8話 経営学総論A 8回 組織の中の意思決定 「王様のレストラン」第8話 経営学総論A
③すばらしい計画やコンセプトより、行動がまさる
「働き方」と「働かせ方」の理論と歴史 火曜4限(14:40~16:10) LT1022教室
円高と円安と日本の景気 日本は「貿易黒字」で儲かっているのか?
新しい賃金制度 --- アメリカと日本 2014年11月25日
人事労務管理論A 2016/7/5    人間行動と            行動科学       2016年7月5日        人事労務管理論A(第11回目)               LT1022教室 第11回目.
経済学部 岸本寿生 社会科学への誘い 経済学部 岸本寿生
V. 開放経済のマクロ経済学.
V. 開放経済のマクロ経済学.
文化戦争の世紀末 文化戦争の世紀末 文化戦争の世紀末 1990年代.
経営学I.
経営者の役割は?? 企業論 経営者の 経営実践 組織論 経営学総論第23回講義 2008/06/30
円高と円安と日本の景気 日本は「貿易黒字」で儲かっているのか?
『「良心」から企業統治を考える』1章~4章 2015年11月14日 常盤塾 上原 渉.
日韓比較労使関係論 2 労使関係論.
社員育成 ~企業変革における社員教育の重要性と戦略との適合性~
グローバリゼーションは 国際的画一化なのか
グローバリゼーションは 国際的画一化なのか
~求められる新しい経営観~ 経済学部 渡辺史門
理論研究:言語文化研究 担当:細川英雄.
人事制度の変遷 (1)電産型賃金 (2)学歴別年次別管理 ①身分制を採用せず、全員が一つの制度に統合された ②月単位で計算された
会計業務の概要 会計情報システムの対象業務.
情報教育論 最終課題 「授業計画書の作成」 2001.1.22
知識の開発や活用を評価に役立てる 評価システムが知識を行動に変えるのを助けている企業がある。 ↓原理は???
<労働需供の推移に影響する要因> 企業の人事制度は、その時々の経済情勢や社会情勢によって左右される。
労働市場 国際班.
Lecture2 体育・スポーツ経営とは p.16
80年代のアメリカ経済 現代資本主義分析.
第1章 企業経営と人事労務管理 人事労務管理の機能と担い手
北海学園大学経済学部 現代資本主義分析 ガイダンス 2006年4月17日 内田 博.
経済学入門 ミクロ経済学とマクロ経済学 ケインズ経済学と古典派マクロ経済学 経済学の特徴 経済学の基礎概念 部分均衡分析の応用.
Presentation transcript:

人的資源管理とは何か 2016年7月12日 人事労務管理論A(第12回目) LT1022教室 人事労務管理論A 2016/7/12    人的資源管理とは何か            2016年7月12日        人事労務管理論A(第12回目)               LT1022教室 第12回目

まずは先週の復習から 行動科学から人的資源論へ アメリカの不振 1980年代 ロナルド・レーガン政権下 双子の赤字: 国家財政の赤字           貿易収支の赤字 その原因は? 高金利政策:ドル高による輸出の減少と輸入の増大 企業経営の不振:(低価格高性能の)            日本製品が市場を支配          

人的資源という考え方 Personnel Management から Human Resources Managementへ 人間観について 人事労務管理論A 2016/7/12 人的資源という考え方 Personnel Management から Human Resources Managementへ  日本の人事に相当する用語が変化  たんなる言葉の変化か? それとも? 人間観について 経済人モデル 社会人モデル 自己実現人モデル 第12回目

死語と化したPersonnel Mgt いまアメリカでは 人事管理 personnelではなく 人的資源管理 human resources が使われる 用語の変化が意味するものは? たんなる用語の違いではない! これまでのやり方ではヒトをうまく管理できなくなった                                       

人事労務管理論A 2016/7/12 人と仕事の「出会い」 人 仕事 5 第12回目

今という時代(1) 仕事の変化 IT革命(情報処理と通信技術の進化) → 仕事の質的変化(労働の2極分化) 膨大な情報入力作業:単純労働 人事労務管理論A 2016/7/12 今という時代(1)  仕事の変化 IT革命(情報処理と通信技術の進化) → 仕事の質的変化(労働の2極分化)    膨大な情報入力作業:単純労働     情報解析・開発・交渉:高度な複雑労働 第12回目

今という時代(2) ヒトの変化 高学歴化  → 少子化   → 高齢化   → 働き続ける女性たち→ 人権  → 

進学率の推移(高校と大学) 年 総 数 男 性 女 性 1950 42.5 --- 48.0 --- 36.7 --- 1960 人事労務管理論A 2016/7/12 進学率の推移(高校と大学)  年   総 数   男 性   女 性 1950 42.5 --- 48.0 --- 36.7 --- 1960 57.7 8.2 59.6 13.7 55.9 2.5 1970 82.1 17.1 81.6 27.3 82.7 6.5 1975 91.9 27.2 91.0 41.0 93.0 12.7 1980 94.2 26.1 93.1 39.3 95.4 12.3 1990 95.1 24.6 94.0 33.4 96.2 15.2 1995 96.7 32.1 95.8 40.7 97.6 22.9 2000 97.0 39.7 96.3 47.5 97.7 31.5 2005 97.6 44.2 97.3 51.3 97.9 36.8 第12回目

人事労務管理論A 2016/7/12 高齢者の意識は 第12回目

今という時代(3) 金融の支配力 新自由主義的資本蓄積モデル 1980年代にアメリカで確立 使用者権(反組合主義) 会社支配権 今という時代(3) 金融の支配力 新自由主義的資本蓄積モデル 1980年代にアメリカで確立  使用者権(反組合主義)  会社支配権 金融の自由化 銀行業務と証券取引業務の融合 M&Aブーム 企業買収と企業価値向上

今という時代(4) 競争の激化 グローバリゼーション コストダウンが至上命令! 国境なき競争 ・ 人事労務管理論A 2016/7/12 今という時代(4) 競争の激化      グローバリゼーション  市場原理の拡大  旧社会主義圏の崩壊:地球的規模の大競争  BRICsの台頭!   コストダウンが至上命令!   国境なき競争      ・       ・      ・ 第12回目

新しい人事労務に必要なことは これまでの人事労務とは違って ① ② ③ ④ ⑤

人的資源管理の人間観 人をどのようにみるか 経済人モデル 社会人モデル 自己実現人モデル 多面的人間モデル

人的資源管理の人間モデル 人を資源とみるとはどういうことか 人的資源管理の特徴 ・「ヒト」の本性: ・「ヒト」の有効活用:  ・「ヒト」の本性:  ・「ヒト」の有効活用:  ・「ヒト」の開発:視 人的資源管理の特徴  ・ホワイトカラーに照準:  ・集団ではなく個人に照準  ・集団的労使関係(労働組合)の否定

人的資源管理の理論(アージリス①) アージリス(C. Argyris)の関心事 パーソナリティ論 組織と個人の葛藤、対立 人事労務管理論A 2016/7/12 人的資源管理の理論(アージリス①) アージリス(C. Argyris)の関心事  組織と個人の葛藤、対立  組織が悪いのか? そもそも人間ってそんなものか? パーソナリティ論  人間の本性をパーソナリティ(心的な状態)と把握  その特性を研究:一つの全体システム 第12回目

人的資源管理の理論(アージリス②) 組織と個人の葛藤 健全なパーソナリティの持ち主は反発する 人事労務管理論A 2016/7/12 人的資源管理の理論(アージリス②) 組織と個人の葛藤  公式組織の原理と健全なパーソナリティとの矛盾  ①         ②          ③ 健全なパーソナリティの持ち主は反発する  ・サボる ・何も考えずに働き蜂になる ・金銭  ・仲間を作り発散する  ・引きこもり  ・鬱病 公式組織構造の改革 人間の心的特徴に合致した管理の必要性を主張! 第12回目

人的資源管理の理論(マグレガー①) D. McGregor 伝統的な管理論の人間化説 アメとムチの管理方式 人事労務管理論A 2016/7/12 人的資源管理の理論(マグレガー①) D. McGregor Human Side of Enterprise, 1957 伝統的な管理論の人間化説  ・ アメとムチの管理方式 第12回目

人的資源管理の理論(マグレガー②) 多面的人間モデル → 目標管理 ・ 1960年 Management by self-control 人事労務管理論A 2016/7/12 人的資源管理の理論(マグレガー②) 多面的人間モデル →  ・ 目標管理  1960年 Management by self-control  1954年 Management by Objective (P.F.Drucker)   第12回目

人的資源管理の理論(マイルズ①) 人的資源管理を早くから提唱したR.E.Milesの三つの主張 (1)HRMの最大の特徴は人間モデルにある   人間を未開発な資源の宝庫とみる

人的資源管理の理論(マイルズ②) (2)そのねらい 従業員の経営への参加 (3) 満足と業績の関係 人間関係論とは違って (2)そのねらい 従業員の経営への参加 (3) 満足と業績の関係 人間関係論とは違って たんに参加させ情報共有をはかるのではなく、