租 税 教 室 ●●●● ●●学校 ●●税務署 ●● ●● タイトルは、学校名、講師名等を適宜変更してください。 【★マークでクリックする】 タイトルは、学校名、講師名等を適宜変更してください。 【★マークでクリックする】 皆さん、こんにちは。 私は、●●の●●●●といいます。 (簡単な自己紹介をしておきます。) 【主な自己紹介の内容】 ・ 所属する組織(団体)名、仕事(活動)内容 ・ その他(自分の出身中学校・中学生時代の話など) 今日は租税教室ということで、皆さんと一緒に税金の役割や使い道について考えていき たいと思います。 どうぞ、よろしくお願いします。 ★ ●●税務署 ●● ●●
税金クイズ 学校に来る途中で1億円入りのスーツケースを拾いました。 落とし主不明でその後警察からこの1億円をもらったとき、税金はかかるでしょうか。 正解 【税金クイズ】 学校に来る途中で1億円入りのスーツケースを拾いました。 交番に届けましたが、落とし主が現れず、その後この1億円はもらえることになりました。 さて問題です。このもらった1億円に税金はかかるでしょうか。 かかると思う人?かからないと思う人?(挙手を求める) では、正解を見てみましょう。★正解は★「税金がかかる」です。 落し物を拾った人がもらった1億円は、「一時所得」という所得に該当し所得税がかかります。 ちなみにこの場合、他に所得や特別な控除がなければ、約1,800万円(17,786,300円:内訳 [所得税]17,420,500円、[復興特別所得税]365,800円)の税金を納めてもらうことになります。 ★ 《参考:計算過程》 (1億円-50万円)÷2=4,975万円に基礎控除38万円を引き、所得税の最高税率45%を掛け て4,796,000円を差し引いた金額が所得税の納税額となる。 更に2.1%で計算した復興特別所得税 365,830円を加算し、百円未満の端数を切り捨てた 17,786,300円が納税額となる。 ※実際には、地方税約500万円納税も必要となり、合計約2,300万円(22,786,300円)の税金 がかかる。 「10円(100円)拾ったら税金はかかるか?」という問いがあれば、「控除額があるので、税金 はかかりません」と説明する。 税金がかかる (所得税)
正解 税金がかかる (贈与税) 税金クイズ お祝いにおじいちゃんから現金を1億円をもらいました。 このお祝いに税金はかかるでしょうか。 お祝いにおじいちゃんから現金を1億円をもらいました。 このお祝いに税金はかかるでしょうか。 正解 【税金クイズ】 お祝いに、おじいちゃんから現金を1億円もらいました。 この1億円に税金はかかるでしょうか。 かかると思う人?かからないと思う人?(挙手を求める) では、正解を見てみましょう。★正解は★「税金がかかる」です。 このように個人から個人へお金を与えた場合には、贈与税という税金がかかります。 ちなみに、この場合は4,799万5千円の税金を納めてもらうことになります。 計算方法は、1年間(1月~12月)にもらった金額から110万円を引き、残った金額に税率を かけます。 つまり、110万円までは、税金はかからないということです。 もしも皆さんの中にお年玉を110万円以上もらった人がいたら、必ず申告してください。★ 《参考:計算過程》 ※平成30年1月1日以後の贈与 もらった人が20才未満(1億円-110万円)×55%(贈与税の最高税率)-400万円= 50,395,000円が納税額となる。 もらった人が20才以上(1億円-110万円)×55%(贈与税の最高税率)-640万円= 47,995,000円が納税額となる。 税金がかかる ぞ う よ (贈与税)
正解 税金はかからない (非課税) 税金クイズ 宝くじを買ったら、1億円当たりました。 この当せん金に税金はかかるでしょうか? 宝くじを買ったら、1億円当たりました。 この当せん金に税金はかかるでしょうか? 正解 【税金クイズ】 宝くじを買ったら、1億円当たりました。 この当選金1億円に税金はかかるでしょうか。 かかると思う人?かからないと思う人? (挙手を求める) では、正解を見てみましょう。★正解は★「税金はかかりません。」これを「非課税」と言いま す。 これは当せん金付証票法という特別法の第13条で「税金は課さない」と規定されているため、 税金はかからないのです。 税金をかけるかけないということは、全て法律で定められていますので、勝手に税金をかけ たり、税率を変更したりすることはできません。 これを、「租税法律主義」と言います。★ 税金はかからない (非課税)
なぜ、これらの税金が必要なのでしょうか? なぜ「税」が必要なのでしょうか? 店で買い物をすると 皆が「消費税」を 負担しています。 贈与税 たばこ税 相続税 法人税 酒税 消費税 所得税 働くようになると 所得に応じて「所得税」 を納めるようになります。 なぜ、これらの税金が必要なのでしょうか? 【税金の必要性】 「税金」といったらどんなイメージですか?★ 難しいとか、複雑とか、そんな感じでしょうか?★ 皆さんもコンビニで買い物をした時には「消費税」を負担しています。★ つまり税金を負担しているのです。 また、働くようになると、もうけた金額に応じて「所得税」を納めるようになります。★ それでは、なぜこのような税金が必要なのでしょうか?★ 私たちは、暮らしの中で義務教育などいろいろな公共サービスを受けています。★ 国や地方公共団体では、これらの公共施設や公共サービスを提供するために、たくさんの お金が必要となります。 それを「税金」という形で集めているのです。★ 国民が豊かで安全に暮らすためには、いろいろな公共施設や公共サービスが必要です。 そのためには、国や地方公共団体に多くのお金が必要となります。
安心、豊かな生活のために 税金のあるくらし 税金がなかったら ▲消防士が消火活動を 行います。 ▲定期的にゴミが回収 されます。 行います。 ▲定期的にゴミが回収 されます。 ▲道路が整備され安全に 走れます。 【税金がなかったら】 わたしたちが安心して豊かな生活をおくるために、様々な公共サービスや公共施設があり ます。 ★税金のあるくらしでは、消防活動やゴミの回収など、皆さんが普段生活していて当たり前と思っていることが、公共サービスで行われています。 もし税金がなかったらどうなるか想像してみてください。 ★税金がなかったら、下の絵のように大変暮らしにくい状況になるでしょう。 したがって、これらの公共サービスは、私たちの生活に必要不可欠であり、それを賄うための税金は、非常に重要なものであると言えます。★ 税金がなかったら ▲どうやって火事を消すの でしょうか? ▲どうやって多くゴミを 処理するのでしょうか? ▲どうやって道路の整備を するのでしょうか?
約 11,448,000円 教育に使われている税金 公立学校の児童・生徒一人当たりに使われる 国や県・市町村の年間教育費の負担額 (平成27年度) (小 学 生) (中 学 生) (高 校 生) 【教育費の負担額】 ここで、教育にはどのくらいの税金が使われているか見てみましょう。・・・・【時間があれば、 生徒に当てて回答させる】 公立学校の児童・生徒一人当たりに使われる教育費への年間負担額でいうと、 ★小学校では、一人当たり約894,000円で、月にすると約7万4,500円の税金が使われてい ます。 ★中学校では、一人当たり約1,022,000円で、月にすると約8万5,200円の税金が使われてい ます。 ★高等学校では、一人当たり約1,006,000円で、月にすると約8万3,800円の税金が使われて います。 つまり、公立学校の小学校、中学校、高等学校の合計12年間で、皆さん一人当たりの教育 費として、約1,144万8,000円の税金が使われていることになります。★ 皆さんが勉強するのに、これだけの税金が使われているわけですから、一生懸命勉強して くださいね。★ 約 894,000円 約 1,022,000円 約 1,006,000円 公立学校12年間の負担額の合計額 約 11,448,000円
公共サービスに使われている税金 1年間に国民一人当たりに使われている税金 (国と地方公共団体の負担額合計) 総額 5兆2,462億円 総額 5兆2,462億円 国民一人当たり 年間 約41,300円 (平成28年度) 警察・消防費 市町村の ゴミ処理費用 総額 2兆3,258億円 国民一人当たり 年間 約18,300円 (平成28年度) 【公共サービスの負担額】 では、税金はどのくらい公共サービスに使われているのでしょうか。・・・・・・【時間があれば、 生徒にあてて回答させる】 主なものでいうと、 ★犯罪、事故防止及び消火活動等のためには、一人当たり年間約4万1,300円 ★ゴミの処理などのためには、一人当たり年間約1万8,300円 ★病気などの治療のためには、一人当たり年間約12万9,600円の税金が使われています。 ★ 国民医療費の 公的負担額 総額 16兆4,715億円 国民一人当たり 年間 約129,600円 (平成27年度)
納税の義務と租税法律主義 納税の義務(日本国憲法第30条) 国 民 の 三 大 義 務 租税法律主義(日本国憲法第84条) 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。 国 民 の 三 大 義 務 ➣ 普通教育を受けさせる義務(日本国憲法第26条2項) ➣ 勤労の義務(日本国憲法第27条1項) ➣ 納税の義務(日本国憲法第30条) 【法的根拠】 日本の税金に関する決まりごとは、どうなっているのでしょうか。 税金は、国を維持し、発展させていくために欠かせないものです。 そこで、憲法では、税金を納めること(納税)は国民の義務と定めています。★ 日本国憲法第30条で定める「納税の義務」は、★「普通教育を受けさせる義務」、「勤労の 義務」と並んで国民の三大義務の一つとされています。 また、皆さん知っているように、日本は民主主義の国です。 国の税に関する法律(税負担の方法)や税の使いみち(予算)は、国民の代表者(選挙で選 ばれた人たち)の集まる国会で決められます。★ これが、税についての民主主義の基本原則である租税法律主義です。★ 《参考》 ・教育を受けさせる義務(憲26②) 「すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義 務を負う。」 ・勤労の義務(憲27①) 「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。」 租税法律主義(日本国憲法第84条) あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。
国 民 税金の使い道は誰が決めるのですか? 国会 内閣 選挙 納税 議決 税に関する法律(税負担の方法)と税の使い道(予算)は 国 民 公共 施設 公共 サービス 選挙 納税 国会 内閣 議決 【民主主義の側面からの納税の義務】 納められた税金は、★国民の代表である国会議員が国民のためにどう使ったらいいかを国 会で話し合って決めます。 ★国民が選挙でその代表を決め、★内閣が予算案や法律案を国会に提出し、★国会の審 議・議決を経て「誰の、何に、いつ、どのように、いくら」税金をかけるかなどの税に関する法 律(税負担の方法)や、集めた税金の使い道を決定し、★それに基づいて国民は納税をする のです。★ こうして納められた税金で★国民は様々な公共サービスを受けたり、公共施設を使うことが できます。 国民の代表である議員が、税金の納め方とその使い方を決めているわけですから、間接的 には私たちが、税金の納め方と使い方を決めていることになります。★ 自分たちが納め方や使い方を決めた訳ですから、自分達が決めたことを守る。 つまり、決めた自分たち自身が納税の義務を果たすというのが民主主義です。 この民主主義の根本原則からも、税金は納めなければならないのです。★ 予算案 税に関する法律案 税に関する法律(税負担の方法)と税の使い道(予算)は 国民の代表者である議員が決めています。
税金の種類と分類 直接税 間接税 国 税 地方税 合計 約50種類 県 税 市町村税 (25種類) (約16種類) (約13種類) 国 税 所得税、復興特別所得税、消費税、酒税、 法人税、復興特別法人税、たばこ税、揮発油税、 相続税、贈与税等 登録免許税、印紙税等 (25種類) 地方税 県 税 県民税、事業税、 地方消費税、 自動車税、鉱区税等 県たばこ税等 【税金の種類と分類】 税金は、どこに納めるか、誰が納めるかなどの視点から分類することができます。 どこに納めるかによる分類でいうと、★国に納める税金である「国税」と、★県や市や町村 に納める税金である「地方税」とに分かれます。 誰が納めるかによる分類でいうと、★「直接税」と★「間接税」とに分かれます。 表の左側ピンクの部分の税金は、所得税など、税金を負担する人が直接納める税金であり 、直接税といいます。★ 右側ブルーの部分の税金は、消費税など、税金を負担する人が直接納めるのではなく、別 の人を経て納める税金であり、間接税といいます。★ 現在、日本には何種類の税金があると思いますか? なんと約50種類の税金があるんです。★ 国の税金である「国税」が25種類★、県の税金「県税」が約16種類★、市町村の税金「市町 村税」が約13種類★の合計約50種類あります。 これは、国や地方公共団体がそれぞれに税金を集めていたり、特定の人だけが税金の重 みを感じたりすることがないようにするためです。 国の税金は全国どこへ行っても同じですが、県や市町村の税金は住んでいる地域によって 変わってきます。★ (約16種類) 市町村税 市町村民税、固定資産税、市町村たばこ税、 軽自動車税等 入湯税等 (約13種類) 合計 約50種類
国の一般会計歳入額 内訳 (平成30年度予算) 【国の財政について】 では、税金は1年間でどのくらい納められているのでしょうか。 では、税金は1年間でどのくらい納められているのでしょうか。 財政の事務は、4月から翌年3月までの「会計年度」で行われます。 この1年間の収入を「歳入」、支出を「歳出」といいます。 国の予算には一般会計予算、特別会計予算、政府関係機関予算などがあります。 その中で最も基本的なものが「一般会計予算」です。 平成30年度予算では、一般会計歳入総額は、97兆7,128億円とされています。★ その、一般会計歳入の34.5%が公債金、つまり国の借金です。★ 一方、租税及び印紙収入、つまり税金による収入は、一般会計歳入の60.5%です。★ ちなみに、その他の収入には、国の財産を売った際の収入や国の財産を貸した際に賃料 等があります。 このように我国の財政は、約3割を公債金すなわち借金に依存している厳しい状況にありま す。★
租税及び印紙収入 内訳 (平成30年度予算) 【租税及び印紙収入について】 税金などによる収入を「租税及び印紙収入」といい、平成30年度予算では、租税及び印紙 収入は、59兆790億円とされています。★ 「租税及び印紙収入」における内訳は、所得税 32.2%、★法人税 20.6%、★消費税 29.7% 、★その他の税などが17.5%です。★ 所得税、法人税、消費税で約8割を占めています。★ これだけの税収(租税及び印紙収入)がありますが、国が使うお金(歳出)はさらに多く、税 収(租税及び印紙収入)だけでは不足しているのが現状です。★
国の一般会計歳出額 内訳 (平成30年度予算) 【歳出について】 日本の国全体ではいくらのお金が使われるのでしょうか。 日本の国全体ではいくらのお金が使われるのでしょうか。 平成30年度の予算案では、一般会計の歳出総額は、97兆7,128億円とされています。★ 歳出の内訳を見ると、年金や医療費に使われる社会保障関係費が33.7%を占めています。 ★ また、国の借金返済・利息支払に23.8%、つまり約4分の1相当が過去からの借金返済に 使われているということです。★ 国の借金残高は毎年増えています。借金が増えるということは、将来の世代に大きな負担 を残してしまいます。★
●●●の一般会計歳入額 内訳 (平成●●年度予算) 【●●●の財政について】 では、●●●(県市町村)の歳入がどうなっているのか見てみましょう。 ●●●(県市町村)の平成●●年度の予算の歳入総額は、●●●●円で、内訳はグラフの とおりです。 ※内訳の説明等をする。 ★
歳出・歳入の推移と公債発行額 差が拡大 【歳出・歳入の推移と公債発行額】 【歳出・歳入の推移と公債発行額】 これまで我が国の財政は歳出が歳入(税収及びその他収入)を上回る状況、つまり財政赤 字が続いています。 上の折れ線グラフの歳出は一貫して伸び続けています。一方、1990年度(平成2年度)以降、 景気悪化に伴う税収の減少等により、下の青色の折れ線グラフ歳入 (税収及びその他収入)は、伸び悩んできました。 歳出・歳入の推移のグラフを見ていただくとわかるとおり、ワニのくちのように歳出と歳入の 差額は、★拡大しています。その差は借金である公債の発行で穴埋めされてきました。 このまま財政赤字が増えていった場合、財政の硬直化や金利の上昇、世代間の不公平拡 大など様々な要因により、活力ある経済・社会の実現に大きな足かせとなります。 このため、政府は、この差をなくし、黒字化にすることなどを財政健全化目標としています。 ★
公債残高の推移 約883兆円 一般会計税収の約15年分に相当 国民一人当たり 約700万円 平成30年度末 地方債の債務残高(見込み) (平成30年度一般会計税収予算額:約59兆円) 国民一人当たり 約700万円 平成30年度末 地方債の債務残高(見込み) 約192兆円 【国の財政の現状】 国の歳入について、約3割が公債金収入であると説明しましたが、これは国の公債残高の 推移を表したグラフです。 毎年の公債発行により日本の公債残高は年々増加の一途をたどっています。 平成30年度末の国債残高は約883兆円に上ると見込まれています。★ これは、税収の約15年分に相当するものです。★ あまりにも金額が大きすぎてピンとこないかもしれませんが、国民一人当たりにすると約700 万円という金額になります。★ また、地方公共団体の借入である地方債の債務残高は、平成30年度末で約192兆円にな ると見込まれています。 将来の世代の負担となる、このような公債金をどうしていくのか、財政の大きな課題です。 ★ ≪参考≫ 1兆円でスカイツリーを15棟建設することができるので、883兆円の残高では、スカイツリー を13,245棟建設することができる。 1万円札を1兆円分積み上げると、その高さは約10㎞。883兆円では、8,830㎞になります。 北海道~沖縄は約2,200㎞ですから、 日本を2往復できる距離ということになります。
社会保障給付費の増大 【社会保障給付費の増大】 それでは、人口に占める65歳以上の高齢人口の推移を見てみましょう。 それでは、人口に占める65歳以上の高齢人口の推移を見てみましょう。 2017年現在総人口に占める65歳以上の割合は、28%ですが、2050年には、39%になると 見込まれています。グラフを見てもらっても分かるとおり、他の先進国に比べ日本は急速な早 さで高齢化が進んでいます。2050年というとみなさんは、何歳になっていますか?(生徒の回 答を聞く) では、皆さんが●歳になった時の状況を別の表で見てみましょう。 2018年には、20~64歳で65歳以上の人口に対する比率は、1.9人に1人となっていますが、 このまま高齢化が進むと、2050年には、1.3人に1人となることが見込まれています。皆さんが、 ●歳になった頃には、働く世代の1.3人で高齢者1人を支えなければいけない状況になり、働く 世代の負担は益々増加するかもしれないということです。★
社会保障給付費の増大 こちらのグラフを見て下さい。 医療費や年金、子育て、介護等の費用のことを「社会保障給付費」といいます。 こちらのグラフを見て下さい。 医療費や年金、子育て、介護等の費用のことを「社会保障給付費」といいます。 グラフを見てもらっても分かるとおり、社会保障給付費は、年々大きく増加しています。平成2年か ら比べても倍増しています。 高齢化が進展すると、老人医療費や介護費用の増加が予想されます。高齢者人口が増加してい るわけですから、もちろん社会保障給付費(いわゆる高齢者への年金支払額や医療費など)も増加 していきます。また、子育て支援の充実などのためにも費用は必要です。 その財源がどうなっているかというと、それを賄うための社会保険料収入は、横ばいで推移してい ます。 社会保険料を負担する世代の人口は、増えていないわけですから、しかたありません。 社会保険料収入で賄いきれない部分は、国・地方が負担しているわけですが、その多くは借金(国 債・地方債の発行)に頼るという厳しい状況になっています。 皆さん達のような将来の世代へこれ以上負担の先送りをすることはできないということで、現在 「社会保障と税の一体改革」の一つの案として、消費税率の引上げが検討されています。★ ~社会保障について生徒に考えさせたい場合 ~ 皆さんは、どのような社会保障を望みますか? (手を挙げさせる) ① たくさん保障費を払う代わりに、医療費は安い方がよいと考える人 ② 生涯ずっと社会保障費はあまり払いたくない、その代わりに医療費を払う際には、たくさん払え ばよいと考える人 では、若く元気で働き収入がある時には、医療費をたくさん払えばよいと思うかもしれませんが、歳 をとり働けなくなった時にも同じように考えることができるでしょうか? ①の考え方は、高福祉・高負担(大きな政府)と表現されています。北欧で多く採用されている考え 方です。 ②の考え方は、低福祉・低負担(小さな政府)と表現されています。これは、アメリカで採用されてい る考え方です。
消費税(付加価値税)率の国際比較 (2018年(平成30年)1月時点の税率) 【消費税の歴史・国際比較】 消費税は平成元年4月に導入され、その当時の税率は3%でしたが、その後引き上げら れ、平成9年4月からは5%になり、平成26年4月からは8%になりました。 それではここで、世界の消費税を見てみましょう。 ★各国の平成30年1月時点での税率です。 日本の消費税は、平成26年4月から5%から8%に上がり、世界の主要国の中で税率が一 番低い国ではなくなりましたが、他の主要国と比較しても税率が高いわけではありません。 ★平成30年1月現在、消費税率が一番高い国はハンガリーで27%。次いでスウェーデン・ノ ルウェー・アイスランドと続き、これらの国の消費税率は24%以上で日本の3倍以上となって います。(それらの国の中には消費税率が高い理由の一つとして、医療費や年金、教育など をすべて税金で負担し、お金がかからないようにしている国が多いです。) ★また、フランスの消費税率は、20%となっていますが、宿泊や外食サービスは10%、本や 食料品は5.5%、新聞や医薬品は2.1%と複数の税率が設けられています。本や医薬品だけ で比べると日本の税率よりも低くなっていますね。 このように条件に応じて標準の税率よりも低い税率を適用することを軽減税率といいます。 他にもドイツや、イギリス、スウェーデン等でも軽減税率が設けられています。 みなさんも、今後の消費税のあり方について、どのような方法がよいと思うか考えてみてく ださい。 また、今回は、財源確保の例として消費税率の引上げを説明しましたが、財源確保には、 いろいろな方法があります。 これからの社会で活躍する皆さんが、自ら考え、若い世代の意思をしっかりと政治に反映さ せて欲しいと思います。★
会 費 税金とは、社会を支える のようなものです。 おわりに のようなものです。 会 費 税金に対して正しい知識と理解を持ち、その使い道についても十分に関心を持つことが必要です。 【おわりに】 ここまでお話してきたように、国や地方公共団体は、財政状況や少子・高齢化等の問題を 踏まえ、日本の将来を考えた長期的な展望に立って政策を実行しています。 私たちが安心・安全に生活するためには、税金はなくてはならないものであり、税金は、まさ に「社会を支える●●のようなもの」と言えるでしょう。 さて、皆さん、ここでこの●●の中に言葉を入れてみてください。 何が入れば良いと思いますか?(数人の生徒に発言を求める。) 皆さんの回答は全てすばらしい答えだと思います。 私は「税金とは、社会を支える★会費のようなもの」だと思います。 会費とは、直接自分に戻ってくるものではありませんが、会に参加し運営するために、みん なが、お互いのために拠出しなければならないお金だからです。 税金は、将来自分達がどのような社会で暮らしたいのか?ということにつながります。 ≪身近なもので例えてみる≫********************************************* 例えば、生徒会は、みんなが学校生活を良くしよう考えてみんなの力で運営されています。 運営するためにはみんながお互いのためにお金を出し合っています。 税金も国をよくするための生徒会費のようなものと言えます。 ********************************************************************* 納税は、国民の義務として憲法にも定められている、社会のルールです。国民が健康で豊 かな生活ができるよう、「税金を正しく納めることはとても大事なことだ」ということを覚えてお いてください。 ★また、税金に対して正しい知識と理解を持ち、その使い道についても十分に関心を持って もらいたいと思います。★
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