4 演習   英語ノートを使った      授業の実際 「英語ノート」については、昨年度の9月に希望数調査が行われ、昨年度末の3月に、各小学校に届けられたものと思います。 本演習では、「英語ノート」の活動のねらい、言い換えれば「英語ノート」の役割、そして、実際の活動例を示しながら、その活用の仕方について演習を行っていきます。

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Presentation transcript:

   4 演習   英語ノートを使った      授業の実際 「英語ノート」については、昨年度の9月に希望数調査が行われ、昨年度末の3月に、各小学校に届けられたものと思います。 本演習では、「英語ノート」の活動のねらい、言い換えれば「英語ノート」の役割、そして、実際の活動例を示しながら、その活用の仕方について演習を行っていきます。

英語ノートの位置付け 「英語ノート」は ① 教科書ではありません。 ② 教えなければならないものではなく ③ 教材として活用するものです。 さて、「英語ノート」の位置付けについてですが、これはいわゆる「教科書」ではなく、小学校外国語活動を行うための国として提供する共通教材です。 教材ですので、教えなければならないものではなく、授業のネタとして活用していくためのものです。 あわせて配付される「指導資料」は、「英語ノート」を活用していくため補助的な役割をする資料といえます。 ③ 教材として活用するものです。

例えば・・・ 学級の子供の実態に合わせて、子供の学習意欲を喚起するために、学級担任が、アレンジしていくことが大切! ○ 「英語ノート」の中の活動は、すべてやら  なくてはいけないものではありません。 ○ 「指導資料」に示されたとおりに行う必要  もありません。 学級の子供の実態に合わせて、子供の学習意欲を喚起するために、学級担任が、アレンジしていくことが大切! もう少し具体的に言いますと、「英語ノート」の中に示されている活動を、すべてその通りにやらなくてもよいことになります。 また、「指導資料」の中に示されている授業案についても、その通りに行う必要はありません。 これらを参考にして、学級の子どもに実態に合わせて、子どもの学習意欲を喚起するために、学級担任がアレンジしていくことが大切になります。 例えば、「英語ノートⅡ」Lesson6「I want to go to Italy. 行ってみたい国を紹介しよう」では、活動としてゲームの好きな子どもたちに、国の名前とI want to ~.という表現に慣れさせるためのゲームを盛り込むなど、目的に応じて活動の工夫をしていくことがよいと思います。

英語ノートの構成 Let’s Listen Let’s Chant Let’s Sing 考え方は ゴールから さかのぼる形 Let’s Play 「英語ノート」のそれぞれのレッスンは、基本的に”Let’s Listen”で簡単な聞き取り、”Let’s Chant”ではリズムに合わせて表現を何度も繰り返し慣れさせ、”Let’s Sing”では英語の歌、”Let’s Play”で英語表現を用いたゲームなどを行い、”Activity”ではまとめとしてのコミュニカティブな活動を行うという流れで構成されています。 先生方がそれぞれのレッスンの構想を考える場合は、そのレッスンのゴールとなる”Activity”からさかのぼって考えていくと、構想が立てやすいと思います。 Activity

英語ノート活用のヒント ー英語ノート指導資料ー ① 展開例等の 資料の活用 ② CD教材と の併用 円滑な授業 参考にすることで ① 展開例等の  資料の活用 ② CD教材と  の併用 参考にすることで 次に「指導資料」を参考にすると、「英語ノート」を活用していくいろいろなヒントを見つけることができます。 また、CDの教材も活用することで、授業をより円滑にすすめていくことができると思います。 さらに、デジタル教材も活用できると、子どもたちは一層興味関心をもって授業に参加できるものと思います。 円滑な授業

例えば・・・・・・ ー授業展開例からー ーLesson末の「文化背景解説」からー ① ◎印の評価を参考に評価の仕方を ① ◎印の評価を参考に評価の仕方を ーLesson末の「文化背景解説」からー 例えば、「指導資料」の中の授業展開例には、評価の観点が◎で示されています。これを参考にして、評価の仕方を考えたり、その活動のねらいを明確にして授業に臨むことができると思います。 また、各レッスンの最後に、「文化背景解説」の項目がありますが、ここには結構おもしろいことが書かれています。 例えば、「英語ノートⅠ」のレッスン⑦では、漢字で表す動物の名前や日本語の助数詞について書かれています。 これは学習指導要領に示されている「外国語活動を通して、外国語や外国の文化のみならず、国語や我が国の文化についても併せて理解を深めることができるようにすること」という指導上の配慮に他なりません。 まぁ、こんな堅いことを言わなくても、大人の私たちが読んでも結構おもしろい内容ですので、参考にしてください。 ② Lesson末の「文化背景解説」から  英語の雑学を

実際の活動について 今から、 「英語ノート」に盛り込まれた活動 英語の歌 チャンツ クイズ ゲーム などの実際について、研修しましょう ここからは、「英語ノート」に盛り込まれた「英語の歌」、「チャンツ」、「クイズ」、「ゲーム」などについて、実際に研修していきましょう。 などの実際について、研修しましょう

歌やチャンツの紹介 <Let’s Sing> ◆「英語ノートⅠ」 Let’s Enjoy 1 ① 動作をつけながら ② 授業のウォーミングアップとして   遊びの一環として ③ 児童の発達段階に合わせて ◆「英語ノートⅠ」 Let’s Enjoy 1 Let’s Sing,♪Head, Shoulders, Knees and Toes 《実演》 さあ、一緒にやってみましょう! まずは、「英語の歌」です。 小学校英語活動で扱う英語の歌は、動作をつけながら歌えるものが多くあります。 授業の中では、決して中心の活動ではありませんが、体を動かしながらの、ウォーミングアップに最適です。 ただ、6年生ではあまり幼稚なものは恥ずかしがって歌わない場合もあるので、子どもの発達段階を考慮したいものです。 さあ、それでは、「英語ノートⅠ」のLet’s Enjoy 1 の”Head, Shoulders, Knees and Toes”を子どもになったつもりで歌ってみましょう。 <応用>市販のCDには、歌のスピードがどんどん速くなるものもあります。これを使うと子どもたちはのってきます。

<LET’S CHANT> ◆「英語ノートⅠ」 Lesson4 Let’s Chant ① リズムの楽しさを体験 ② 表現に慣れるためのドリル活動 ③ 不自然にならないように配慮 ◆「英語ノートⅠ」 Lesson4 Let’s Chant 《実演》 さあ、一緒にやってみましょう! 続いて、チャンツです。 チャンツは、リズムを楽しみながら、表現に慣れるためのドリル活動です。 リードするALTと学級担任は、子どもの様子を見ながら、リズムや速さをコントロールしていくことが大切です。 それでは、皆さんには子どもになっていただき、いっしょにチャンツを楽しみましょう! <応用>英語ノートに付属しているCDでは、チャンツは同じスピードですが、ウッドブロックなどを使用すると学級担任の思うようなスピードで行うことができ、たいへん効果的です。

クイズとゲームの効果 <Enjoy Quiz> 1 記憶力・集中力アップ! 2 次の活動へスムーズにつなげる 最後に、クイズとゲームについて研修していきましょう。 子どもたちは、クイズやゲームが大好きです。 でも、好きだから取り入れるという訳ではなく、クイズやゲームには授業の中で重要な役割があります。 一つには、クイズやゲームを取り入れることで、子どもたちの記憶力や集中力はグンと高まります。 それと同時に、1時間の授業の流れの中で、活動と活動をつなぐ潤滑油のような役割も果たします。 今からいろいろなクイズやゲームを紹介していきますが、1時間の授業の中で、どこにどんなゲームを位置付けるかと有効かを考えると、よいと思います。 さあ、それでは、いろいろなクイズやゲームについて、研修しましょう。

◆「英語ノートⅡ」 LESSON 3 P16 ACTIVITY ○ 絵を貼って「何月かな?」   日本文化とつなげる、児童の思い出とつなげる ○ 曜日の下に数字(日にち)を貼って  「何月だと思う?」 それでは、「英語ノートⅡ」のレッスン3「カレンダーを作ろう」を見てください。 ここでは、月の名前を学習しますが、ただ単に1月は”January”と覚えさせるのではなく、まず月日本の身近な行事に目を向けさせ、それぞれの月そのものに興味をもたせるようにします。これは、子どもの思い出と月名とをつなげることにもなり、そこからゲームに取り組みながら楽しんで英語の月名に親しませるようにします。 また、曜日の下に数字を貼り付けて、ある月のカレンダーを提示し、「何月だと思うか?」と質問します。その月を特定できたら、その月が誕生月である子供を取り上げ、誕生日の表現につなげていくことができます。 さらに、子供一人一人の誕生日の表現から、「My カレンダー」作りや、子供一人一人の命の尊さを扱う道徳の授業へもつなげることができます。 誕生日につなげる 一人一人が「My カレンダー」を作成 「命を大切にする」道徳の授業につながる

◆「英語ノートⅡ」 LESSON 1 P4,5 アルファベットで遊ぼう ○ 色つきのマグネットシートで、       大きなアルファベット文字を作成 それを、2・3枚に切り離す 児童は、協力してパズルのように合体させ、  アルファベット1文字を完成する これは、アルファベットという文字に親しませる活動です。 大きなマグネットシート、または画用紙でもいいですが、この用紙いっぱいに大きくアルファベットを書きます。 それを2~3枚に切り離します。この切り離した断片を黒板に貼り、パズルのように組み合わせてアルファベットの文字を完成させます。 複数用意をして、競い合わせてもよいでしょう。 また、完成した文字を組み合わせて、単語へとつなげることもよいでしょう。

◆「英語ノートⅠ」 Lesson 6 外来語の導入として ○ あらかじめ、身の回りにあるアルファベット  外来語の導入として ○ あらかじめ、身の回りにあるアルファベット  を使った言葉を探してもってくるように指示 児童がヒントを作り、クイズ形式で発表 外来語かあるいは日本が世界に発信したもの  か(例:sushi)など、文化の違いを取り上  げることもできる 「英語ノートⅠ」レッスン6「外来語を知ろう」の中で扱われる「外来語」の導入部分です。 外来語は、私たちの日常生活で目にする機会がたいへん多いですので、あらかじめ身の回りにあるアルファベットを使った言葉を探してもってくるようにしておきます。 その言葉について、どこの国から来た言葉かをなどのクイズを作らせます。 クイズを楽しんだ後で、外来語の生まれた国の様子や、文化の違いなどにもふれ、外国の文化などに目を向けさせることもよいでしょう。

<Enjoy Game> ゲームを行う際の注意点ー ① 全員参加が原則! ② ねらいを明確に! ③ 指示は短く、活動をたっぷり   聞く or 話す or 両方 ③ 指示は短く、活動をたっぷり ④ 競争を目的としない!   ※消極的な子供に配慮を 続いて、ゲームの紹介をします。 ゲームを行う際の注意点としては、 全員が楽しく参加できることが原則です。 また、授業のねらいにあわせて、「聞く」、「話す」等どんな活動を行うのかを明確にすることが大切です。 次に、ゲームを行う際の指示は、簡単な英語で短く与えることを心がけましょう。くどくど説明すると、かえって子どもにはわかりにくくなります。そして、活動の時間をたっぷり取るようにしたいものです。 さらに、ゲームは競争の要素が入ることで盛り上がりますが、競争に走りすぎると、言語活動という活動本来の意味が薄れてしまいます。 消極的な子どもが参加できるように、まず、隣同士からスタートさせたり、できるだけたくさんの相手を探す必要があるゲーム内容にするなどの配慮をしましょう。 高学年になると男女間の活動を敬遠しがちになる場合もありますので、男女間でのやり取りはポイントを高くするなどの工夫をするのもよいでしょう。 そして、この活動でのキーとなる表現を、できるだけたくさん口にさせる工夫をすることで、表現が自然に身についてくると思います。 それでは、実際にいろいろなゲームを楽しんでみましょう。 ⑤ 自然に身に付く工夫を

<聞くこと中心のゲーム> ★ キーワードゲーム ★ スリーヒントゲーム ○ ペアを決め、机に消しゴムを置く  キーワードを決める(例:cherry) 指導者が食べ物を英語で発音し、時々キーワー  ド(cherry)というと児童が消しゴムを取り合う ★ スリーヒントゲーム まずは「聞く」こと中心のゲームです。 「キーワードゲーム」は、ペアを決め、二人の間に消しゴムをおきます。 キーワードを決めておいて(例えば、食べ物の英語を学習する時間であれば、”cherry”)、指導者が食べ物を順に英語で発音し、そのキーワードを行ったときに、子どもたちが消しゴムを取り合うというゲームです。 消しゴムでなくても、手の動作でもできます。 続いて、「スリーヒントゲーム」です。 例えば、職業の英語を学習する場合には、たくさんの職業を表す絵を黒板に貼っておきます。 先生が、ある職業を連想させるヒントとなる情報を3つ英語で言います。 例えば、消防士”firefighter”の場合であれば、”fire”、”water”、”hose”、”red”などの言葉が考えられます。 答え方は、絵カードを取らせてもいいですし、日本語で答えさせてもよいでしょう。 その後、職業を表す英語を後について言わせる発音練習につなげていくとよいでしょう。 それでは、皆さんはどんなヒントを考えることができるでしょうか。実際に考えてみましょう。 ○ 職業を表す絵を貼る  情報を3つ英語で言う 児童が絵の中からその職業を英語で答える  発音練習につなげる

★ 指さしゲーム(かるた) ★ ビンゴゲーム ○ ペアを決め、机にカードを置く  指導者の英語を聞いてカードに指を置き  (例:red)、取る ※ この時、理解の早い子は素早くさせるので、遅  い子も参加できるように条件を付けるとよい ★ ビンゴゲーム ○ 机にカードを置く 次は、指さしゲームです。 これは、カルタ取りですが、先生の言う英語が表すカードを取り合います。 ただ、パチンとたたき合うとゲームが別の方向へ行ってしまうこともあるので、指を置いて取るように指導するとよいでしょう。 残り少なくなったら、空振りの英語も入れて、お手つきを誘い1回休みにすることで、遅い子に対する配慮にもなると思います。 「ビンゴゲーム」ですが、机にカードを3×3、または4×4で並べさせます。 先生の言う英語を聞いて該当するカードをひっくり返し、列がそろえば「ビンゴ!」です。ルールは子どもたちもよく知っていると思いますので、詳しい説明は必要ないかもしれませんね。  指導者の英語を聞いてカードをひっくり返す ※ カードを置く位置で偶然性が出るので、誰でも  参加可能。1人でもペア、グループでも可

<話すこと中心のゲーム> ★ 聖徳太子(ステレオ)ゲーム ★ 伝言ゲーム ○ 教室の前に数人並んで、自分の誕生月を一斉に 言う  言う 2、3回繰り返して「誰が何月か」聞き取れた  ことを発表する ★ 伝言ゲーム ○ 列を決める 続いて、「話す」こと中心のゲームです。 「聖徳太子(ステレオ)ゲームです。 これは教室の前に数人の子どもが並び、同時に英語を言い、誰が何を言ったかを当てるゲームです。 ここでは、自分の誕生月を学習する場合を示しました。 次に、「伝言ゲーム」です。 これも、皆さんよく知っているゲームかと思います。 それでは、このゲームについては、実際に皆さんといっしょにやってみたいと思いますので、ご協力ください。 どなたか、先生役をやってくださる方はいらっしゃいませんか。  → いなければ、こちらから指名(2人でもよい) では、子ども役を、この列とこの列の先生方、お願いします。 今日は、「月名」でやってみたいと思いますが、先生(役)、伝言ゲームを子どもたちに説明してみましょう。 <実際に英語で説明をしてもらう> どうですか。今の説明でゲームのやり方がわかりましたか?    → <よいところをほめたり、アドバイスをする。特に「ゲームの注意点」で確認した『指示は短く明確に』の観点に注意したい> では、実際にやってみましょう。  教室の前に代表者を呼んで伝言を伝える  列の最後の児童が、指導者に伝える

<両方を生かせるゲーム> ★ ミッシングゲーム ★ 記憶力ゲーム 《実演》 さあ、御一緒に! ○ 絵カードを黒板に貼る  “Close your eyes.”  1枚あるいは数枚はずす  “Open your eyes.”  はずしたカードを児童が発表する ★ 記憶力ゲーム 《実演》  さあ、御一緒に! ○ 児童に絵カードを配る 最後に「聞く」「話す」の両方を生かせるゲームです。 「ミッシングゲーム」は、なくなったカード(単語)を見つけさせるゲームです。 単語を導入した後で、絵カードをたくさん黒板に貼り、20秒間よく見させます。 その後、子どもたちに目をつぶらせ、1枚あるいは数枚のカードを取り除きます。 そして、目を開けさせ、なくなったカードを答えさせます。 「記憶力ゲーム」は、記憶に基づいてカードを並べ替えるゲームです。 まず、絵カードを子どもに配り、自分の好きな順番で並べます。 並び終えたら、手を膝の上に置き、先生の言う英語(絵カードの単語)をよく聞きます。 2~3回聞かせてください。 その後、先生の言った順番にカードを並べかえます。 どちらのゲームも、答合わせの際に、子どもにその単語を発音させ、他の子どもにもリピートをさせて確認することが大切です。  指導者が英語をゆっくり順番に言う(数回)  児童は絵カードを聞いた順に並べ替え、発表する

最後に・・・ そんなこと考えて、英語活動の授業をつくっていきたいものですね! ○ 「英語ノート」には、たくさんのアイディアやヒン ○ 「英語ノート」には、たくさんのアイディアやヒン  トが盛り込まれている ★ 授業の目標や扱う題材、子供の姿を思い描きながら ★ どんな活動をどんな順序でつなげていったらスムーズ  にいくだろうか ★ 一つ一つの活動にどんな工夫を加えたら、子供の目が  輝くだろうか これまで、「英語ノート」に盛り込まれたいろいろな活動を紹介してきました。 このように、実にたくさんの活動が盛り込まれています。 これをそのまま使えるものは使っても構いませんが、子どもたちが楽しく意欲的に学習に取り組んでいけるようにするには、やはり先生方なりにアレンジしていくことが大切になってくると思います。 そんなとき、「授業の目標や扱う題材、子どもの姿を思い描きながら」 「どんな活動をどんな順番でつなげていったら、子どもたちは迷うことがないだろうか」 「そして子どもたちが目を輝かせて活動に取り組んでいくには、活動にどんな工夫を加え、アレンジしていこうか」 いつも、そんなことを考えて、授業を作っていきたいものです。 これは、何も英語活動だけに限ったことではありません。おそらく、どの先生もすべての教科でやっておられることだと思います。 だから、新しく導入される英語活動だからといって、構えすぎず、いつもやっておられるスタンスで取り組んでみることが大切です。  そんなこと考えて、英語活動の授業をつくっていきたいものですね!

Yes, we can! まずは 第2回目の研修・・・ 「マイクロティーチング(授業案作成)」に チャレンジしましょう。                   チャレンジしましょう。 最初は難しいかもしれませんが、                   やればできます。 そうです! Yes, we can! そうはいうものの、やっぱり最初は取っつきにくいですよね。 まずは、7月7日の第2回目の研修で予定されている「マイクロティーチング(授業案作成)」にチャレンジしてみましょう。 最初から、すごい授業案をつくってやろうなんて気張らなくていいです。 難しいかもしれませんが、自分の学級の子どもが楽しく活動する様子を思い描きながら、作っていきましょう。 必ずできますし、慣れてくれば、だんだんうまくできるようになります。 まずは、ためらわずに、やってみることです。 そうです。まさに、”Yes, we can!”です。 講師として、皆さんのご努力に期待しております。 ・・・期待しています!