組織Ⅰから組織Ⅱへ ◉組織Ⅰでは、組織構成員は、それぞれ同じ権限を持って、協働に参加した。

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組織Ⅰから組織Ⅱへ ◉組織Ⅰでは、組織構成員は、それぞれ同じ権限を持って、協働に参加した。 ⇒ 特定の個人が管理職能を担当してるわけではない。 ◉組織Ⅱには、管理者が存在している。組織構成員は 管理者と被管理者に分裂した。 ◉組織Ⅱでは、作業員は管理者の指示に従って、作業を 遂行する ◉組織Ⅱでは、管理者がマネジメント・サイクルの中心的な 担い手になる。

組織Ⅰから組織Ⅱへ 問題;どのような時に、組織Ⅰは、組織Ⅱに変化するのか?これは組織論において、解明すべき問題だ。 ①労働力の使用の権限関係から組織Ⅱが生まれる。 ◉作業員は労働力の売り手で、その使用権 を組織に売り渡した。 ◉管理者は、買い手(組織の所有者)の委任 を受けて、作業員を統制する権限を持つ。 ◉作業員は管理者の統制を受けて、作業に 従事する。作業の結果(生産物)は組織の ものである。

組織Ⅰから組織Ⅱへ ②組織構成員が平等な権限を持っていても組織Ⅱが 生まれる。どのような場合か考えてみよう。 イメージ1;実習① 人数が増えてくると 管理者が必要になる と考えられる。 それは何故か?

組織Ⅰから組織Ⅱへ イメージ2;綱引き 人数が増えると、管理者(旗を振って号令をかける) がいたほうが力が強くなるように見える。何故か?

組織Ⅰから組織Ⅱへ イメージ3;音楽の演奏 4重奏では指揮者はいない 交響曲では指揮者がいる 人数が増えると、管理者(指揮者)が必要に なるように見える。何故か?

組織Ⅰから組織Ⅱへ イメージ1;実習① イメージ2;綱引き イメージ3;音楽演奏 ◉ 作業者が少なく、それぞれの作業者が全体状況を ◉ 作業者が少なく、それぞれの作業者が全体状況を 把握できていると、管理者は必要でない。 ⇒ 作業者は自分たちで作業を調整し、協働を維持する ことができる。 ◉ 組織が大きくなり、作業者が全体状況を把握できなく なると、作業者とは別に、もっぱら意識的な調整を行う 管理者が必要になってくる。 ◉ こうして、管理者が必要となり、組織構成員は作業者 と管理者に分裂し、彼だけが全体状況を把握できる。

組織Ⅱにおけるマネジメント・サイクル 管理者 作業者 (被管理者) 情報の収集、 ①See;全体状況 ②Planの立案 加工、伝達が の把握 重要だ ①See;全体状況 の把握 ②Planの立案 管理者 ③control;統制。書面で,            口頭で 作業者 (被管理者) 作業者の貢献 意欲が重要だ ④do;実施 物やサービスの生産 情報処理  など

組織Ⅱから組織Ⅲへ 組織Ⅱ 組織Ⅲ ◉組織Ⅲでは管理階層が二つになっている。 ◉2人の中間管理者が、トップの管理者とボトムの 作業者層の間にいる。 ◉中間管理者は、 トップの管理者から統制を受けな がら、作業者を統制する。 ◉中間管理者は作業者層の状況を トップの管理者に 伝達する。中間管理者は情報の結節点を構成する。 ◉作業の進行過程において、全体状況はトップの管理者 だけが把握できる。

組織Ⅱから組織Ⅲへ 組織Ⅱから組織Ⅲへの変化はなぜ起こるか ◉管理者は、作業者を統制する。 ◉作業者が増加すると、管理者はその作業者も管理 しなければならない。 ◉1人の管理者が統制できる人数には一定の限度があ る。これを管理の幅(span of control)という。 ◉組織が成長し、作業員の数が増加してくると、一人 では統制が困難になり、別の管理者が不可欠になる。

◉しかし、処理されなければならない情報量は増加し、 組織Ⅲの考察 ◉組織Ⅲは多数の構成員を一糸乱れることなく動かす ことのできる中央集権(ピラミッド)型組織であり、規模 の大きい組織において通常見られる組織構造である。 ◉組織が大きくなると 規模の利益を享受できる。 (通常、大きい組織が高い競争力を持つ) ◉しかし、処理されなければならない情報量は増加し、 (伝達技術が一定であれば)トップからボトムまで(その 逆も)の情報の伝達に要する費用 と時間は増大する。