2013.06.18(火) 西村ゼミ4-305 経営学部市場戦略学科 千原万季 真相 「名探偵コナン」ヒットの裏側 究明 挨拶。 探偵アニメ、推理漫画として名探偵コナンが他の類似アニメ以上にロングセラーとなり大ヒットした理由、その背景にはなにがあるのか調べ考察してみました。 2013.06.18(火) 西村ゼミ4-305 経営学部市場戦略学科 千原万季 ©青山剛昌/小学館・ShoPro
主な探偵アニメ・マンガ 金田一少年の事件簿 天樹征丸 探偵学園Q 天樹征丸 魔人探偵脳噛ネウロ 松井優征 素敵探偵☆ラビリンス 万城めいと 金田一少年の事件簿 天樹征丸 「週刊少年マガジン」1992-2000年 探偵学園Q 天樹征丸 「週刊少年マガジン」2001-2005年 魔人探偵脳噛ネウロ 松井優征 「週刊少年ジャンプ」2005-2009年 素敵探偵☆ラビリンス 万城めいと 「マガジンSPECIAL」2006-2008年 まずはいままでにどのような探偵を主人公にしたアニメがあったのか調べてみました。 一つ目は、金田一少年の事件簿です。通称金田一と呼ばれ、 1992年~2000年まで週刊少年マガジンで連載され、1996年に劇場版アニメが公開され翌年から3年間日本テレビで放送されました。 二つ目は探偵学園Qです。金田一少年の事件簿と同作者陣による半年ぶりの完全新作として週刊少年マガジンで2001年から2005年まで連載されました。 テレビアニメもTBS系列で1年間放送され、のちに単発ドラマ、2008年には連続ドラマが放送され、中には金田一少年の事件簿のネタも登場しました。 他には、魔人探偵脳噛(のうがみ)ネウロや素敵探偵☆ラビリンスなどさまざまな探偵アニメがありアニメ化されています。
名探偵コナン 作者 青山剛昌 掲載誌 「週刊少年サンデー」 発表号 1994年-連載中 出版社 小学館 巻数 既刊79巻 作者 青山剛昌 掲載誌 「週刊少年サンデー」 発表号 1994年-連載中 出版社 小学館 巻数 既刊79巻 マンガ名探偵コナンHP ▷http://websunday.net/conan/ アニメ名探偵コナンHP ▷http://www.ytv.co.jp/conan/ さて、そこで名探偵コナンです。 謎の組織によって体を小さくされた主人公の高校生探偵工藤新一が、数々の事件を解決していくさまを描いた推理漫画です。 先ほどのスライドで紹介した1992年から週刊少年マガジンで連載された金田一少年の事件簿が人気を博し、この作品の成功を受けて週刊少年サンデーにて『名探偵コナン』の連載が開始され、人気作品またサンデーを代表する作品になりました。 そして名探偵コナンは1994年より週刊少年サンデーで連載が開始されてから、今年で19年目。ほぼわたしたちと同世代で、なんと2013年現在『サンデー』歴代史上最長の連載期間です。 また、アニメや映画も続いており、アニメは1996年から放送を開始し、放送回数は650回を突破し、映画は17作目を迎えました。 そして最近ではルパン三世とのコラボアニメも放送されました。 参考にホームページのURLをはっときますのでよかったら過去から現在のお話の内容や情報などのってますので時間があるとき見てみてください。 ©青山剛昌/小学館・ShoPro
名探偵コナンヒットの理由 アニメ化からの大ヒット スポンサーにトヨタ自動車 オープニングテーマとエンディングテーマ (左)諏訪プロデューサー これまでに紹介してきたとおり名探偵コナンのほかに過去様々なタイプの探偵マンガがアニメ化、ドラマ化されたのに対し、なぜ名探偵コナンだけがこれほどまで連載やアニメを続け大ヒットロングセラーになったのかアニメを中心に考察していきたいと思います。 その理由の1つはアニメ化にあると思いました。 名探偵コナンはよみうりテレビの自主企画ではじまった作品であるためプロデューサーの諏訪さんと少年サンデー編集部との付き合いでアニメ化されることになりました。 このアニメ化にあたって高校生が薬を飲んで小学生になってしまうという非現実的な設定がある分、アニメ作品としての可能性が高いと諏訪プロデューサーが企画し動いたそうです。 コナンよりも金田一少年のほうが先に少年マガジンで連載をスタートさせており、 同じミステリー路線で金田一の後を追ったコナンであったが、その一味違うオリジナルティーにファンを増やしていったのではないでしょうか。 二つ目は、トヨタ自動車がスポンサーになっていることです。 まずアニメ番組をトヨタ自動車が提供するのは異例のことで、この作品が大人のドラマと認識されたからです。 コナンのようなストーリー重視のアニメ番組はスポンサーが狙う視聴者への広告効果は絶大であり、商品やサービスを売り込みたい主婦層が子供と一緒にアニメを見ているのでは?と目をつけたとこから始まりました。 個人視聴率の結果を見ても20代~30代を中心とした女性視聴率がトレンディドラマに匹敵する好成績を記録しています。 この結果からコナンの経済効果を認めたトヨタ自動車は映画の公開についても全面的にバックアップしトヨタの店へ来客してくれた方にコナングッズをプレゼントしたりとバックアップに対し積極的に取り組んでくれるようになりました。 三つ目は、オープニングテーマとエンディングテーマにも細かい配慮を行っていることです。 コナンのコンセプトは大人向けドラマでありテーマソングの採用にも現れています。 スポンサーになるレコード会社の所属アーティストの楽曲から作品にあったイメージのものをピックアップするため、レコード会社が「この曲でやってくれ」というのは通用せず番組にとってなにがいいのかを考えて権利交渉をおこなっています。こうしてわたしたちの耳に残るようなテーマ曲が選ばれています。 名探偵コナンオープニングテーマ でおなじみの倉木麻衣さん(←)
黒の組織の秘密 果たして 黒幕の正体は・・・!? ©青山剛昌/小学館・ShoPro ではここで少々論点は外れてしまいますが名探偵コナンの主軸でもある主人公工藤新一の身体を小さくした毒薬APTX4869を開発した国際的犯罪組織、通称黒の組織の紹介をしながらまったく名探偵コナンを知らなくてもこれからのストーリーに少しでも興味を持ってもらえればなという思いで紹介させていただきます。 黒の組織の構成員はジンやウォッカ、ベルモット、キャンティ、コルンなど全員お酒やカクテルの名前に由来するコードネームがつけられており、所属する者は基本的に上から下まで黒の装束に身を包み重要人物の暗殺、裏での金銭やプログラムソフトの取引、謎の薬の開発などを行います。その力は政界、財界、医療、科学といった各界の重鎮達にも及んでおり、その中で特に優秀な人間を組織の一員としてヘッドハンティングしています。 この組織のボス、本作品の黒幕の正体は現在一切不明ですが、 過去黒の組織の一員で工藤新一と同様に小さくされてしまった灰原哀はその正体について「到底信じがたい意外な人物かもしれない」との発言をしています。 このことから、 この謎の黒幕の正体は、コナンが薬を飲まされて子供になったと聞いて未完成の薬を飲んでこうなったのか?と答えた点や「アガサ」というカクテルが存在することからコナンの理解者であるはずのアガサ博士では?との声があがっており、作者も組織のボスは、原作にすでに出ているキャラクターで、意外な人物というコメントをのこしており真偽が問われこのことを題材にした雑誌や本などもでています。 小さいときに見ていてこのような噂や都市伝説に自分でも確かめてみたくなりもう一度コナンを最初から見てみようと思う人も少なからずいるのではないでしょうか。 こうした黒の組織に注目してみたり、彼らの正体を追いかけ行く先々でおこる殺人事件の解決や新キャラクターの登場、怪盗キッドからの挑戦状などみどころがもりだくさんな名探偵コナン。これからどのような結末を迎えるのか、果たしてまだ物語は続くのか注目してみてください。 ©青山剛昌/小学館・ShoPro
参考文献 日経BP社技術研究編『進化するアニメ・ビジネス』日経BP社,2000年 藤津亮太著『「アニメ評論家」宣言』扶桑社,2003年 山口敏太郎著『マンガ・アニメ都市伝説』KKベストセラーズ,2008年 『完全保存版名探偵大百科』(株)エニックス,1997年10月,pp.12-29,pp.94-113 最後に参考文献をまとめました。 興味のある方は読んでみてください。 これで発表を終わります。 ご清聴ありがとうございました。 ©青山剛昌/小学館・ShoPro