筑 波 技 術 大 学 JASSO客員研究員 石 田 久 之

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筑 波 技 術 大 学 JASSO客員研究員 石 田 久 之 はじめて障害学生を 受け入れるにあたって 筑 波 技 術 大 学 JASSO客員研究員 石 田 久 之

障害学生在籍状況 2006年JASSO調査

歴史的流れ 1949 同志社大学点字受験対応 1978 筑波技術短期大学開学 2004 JASSO障害学生支援事業開始 1949 同志社大学点字受験対応 1978 筑波技術短期大学開学 2004 JASSO障害学生支援事業開始 2005 発達障害者支援法施行 第八条 2 大学及び高等専門学校は、発達障害者の障害の状態に応じ、適切な教育上の配慮をするものとする。

きっかけ -始めは様々― 障害学生の入学(合格)が決まって 受験生からの相談を受けて 他の大学の動向を知って 授業を障害学生が受講して きっかけ -始めは様々― 障害学生の入学(合格)が決まって 受験生からの相談を受けて 他の大学の動向を知って 授業を障害学生が受講して 学会、研究会などの話題で

目標は色々 直ぐに具体的対応を ゆっくり学内のコンセンサスを得ながら 他大学は参考としても、目標としない それぞれの大学で、教育理念、大学の規模、支援する障害学生、などにより、独自のスタイルを確立する。

“特別な”配慮とは 優位性を与えるものではない スタートラインを揃える 一般学生 見えにくい 聞こえにくい 動きがゆっくり 配慮 障害学生

教育を受ける権利を保障 すべての学生に対して「教育を受ける権利」を保障する 障害学生の教育を受ける権利を保障することはもちろん、同時に受講しているすべての学生の教育を受ける権利と両立することを目指す。(広島大学『教職員のための障害学生就学支援の手引き』より)

支援業務 支援 障害学生、支援学生、教員 庶務 運営、管理、キャンパス改善、連絡調整 広報 学内の理解・啓発、学外への情報発信

障害学生への支援 視覚障害学生 聴覚障害学生 肢体不自由学生 病虚弱学生 点訳・墨訳、座席位置の配慮、文字種の配慮。 ノートテイク、手話通訳、FM補聴器。 肢体不自由学生 施設整備、教室変更、掲示の配慮。 病虚弱学生 休憩室の確保。

支援学生への支援 支援学生の養成(講座などの開催) スキルアップ講座の開催 支援学生の悩みへの対応 ノートテイク、手話、点訳、介助などの講習。 スキルアップ講座の開催 支援技術の向上、均一化。 支援学生の悩みへの対応 本当にわかって貰えているのか。 まだまだ未熟だ。

支援学生の成長 支援学生の学びと成長への支援        ↑   大学の存在意義そのもの では、学外からの支援をどのように考 えるのか

教員への支援 授業での配慮 定期試験での配慮 FD研修 授業に障害学生、支援学生がいることの周知(配慮依頼作成)。点訳・墨訳。 試験方法や代替問題作成での相談対応。 FD研修 障害とは何か。 どのように授業を行うか。英語、体育、実習。

教員等の役割(大阪大学) 第3条(総長の責務) 総長は、障害を有する学生が、適切な配慮がなされないことにより、教育上及び学生生活上不利益を被ることがないよう、必要な支援方策を推進する責務を有する。 第4条(教職員の責務) 教職員は、障害を有する学生が、教育上及び学生生活上不利益を被ることがないよう、適切な配慮及び支援を行うとともに、支援方策の実施に対し積極的に協力するよう努めなければならない。 (障害を有する学生への支援に関する要項)

庶務業務 支援 障害学生、支援学生、教員 庶務 運営、管理、キャンパス改善、連絡調整 広報 学内の理解・啓発、学外への情報発信

支援体制 ・支援委員会 ・保健管理センター ・学生相談室 ・地域 ・支援センター ・支援担当職員 ・障害学生 ・教員 ・支援学生 (分かりやすい授業) (成長・学び)

支援委員会と支援センター 支援委員会 支援センター 学内の支援事業について、概要・予算を策定し、学長・理事長などに諮問。専門委員会型、既存の委員会内の小委員会型、学長直轄型がある。88大学で設置。 支援センター (支援委員会のもと、)具体的な事業内容を策定・実施。全学組織として設置。28大学で設置。

誰がまとめるのか 障害学生担当職員 修学支援コーディネーター 学生課・教務課などで業務を行なうと同時に、障害学生担当窓口として支援業務も行なう。 自らも各種技術を身につけ、専門的な力量を有する場合もある。 修学支援コーディネーター 支援業務を専門に行なう職員。現在、全国で40大学のみに配置されている。

キャンパス改善 (1)誘導ガイド

キャンパス改善 (2)段差識別シール

キャンパス改善 (3)衝突緩衝材・マット

広報業務 支援 障害学生、支援学生、教員 庶務 運営、管理、キャンパス改善、連絡調整 広報 学内の理解・啓発、学外への情報発信

学内の理解・啓発 教職員、健常学生への周知 支援学生の募集 ちょっと手をかす。 エレベータを空ける。 支援は、担当職員と支援学生だけが 行なうものではない。 支援学生の募集 支援学生は、慢性的な人不足。

全障害学生への周知 対象は新入生だけではない 年度途中からの受け入れ 試しにやってもらう 支援制度や支援内容を知らずに、一人でがんばっている障害学生にも、届くようなPR。 高校時代になんとかやってこれたので支援は必要ない。 支援というものを知らない。 年度途中からの受け入れ 試しにやってもらう

学外への情報発信 受験生へ 他大学を含めた地域へ HP(入試での配慮、入学後の支援内容)。 支援室公開(ここに、この人がいる)。 学外支援、相談対応。 協力依頼(下宿、通学=駅へのエレベータ設置依頼)。

点字の読み

支援は、四月始まりではない 受験相談、オープンキャンパス 入試対応 関連部署の連絡会議 障害学生との個別対応、高校訪問、情報収集 教材の作成 大学入試センター試験に準じる場合が多い。 関連部署の連絡会議 誰が担当の中心となるか、支援の範囲は? 障害学生との個別対応、高校訪問、情報収集 教材の作成

まずは、四月を乗り切る 入学式、オリエンテーション 具体的支援内容の検討 支援スタッフ(学生)の募集 支援スタッフの配置(シフト表作成) 何を点訳するか、テイカーを何コマつけるか、等。 支援スタッフ(学生)の募集 支援スタッフの配置(シフト表作成) 教員への周知、“特別な”配慮の依頼

修学支援における“二つの難題”(1) ノートテイカーの人手不足 対応策 予算がなかったり、希望者がいなかったりで、学内で養成しきれない。 近隣の数大学が共同で養成。 地域のテイカーに依頼。 大学間でテイカーの派遣。

ノートテイカー

テイカー不足 10コマ×2名÷2コマ=10名 必要テイカー数:20~50名 聴覚障害学生:1名 情報保障希望授業数:10コマ/週 テイカー配置数:2名/コマ テイカーの可能授業数:2コマ/週 10コマ×2名÷2コマ=10名 登録テイカーの実働率:2~5割 必要テイカー数:20~50名

謝金 10コマ(毎週)×30週×2名× 1,000円= 600,000円

修学支援における“二つの難題”(2) 発達障害学生や精神障害学生などへ の対応 情報が不足している。 準備ができない。 他部署との連携が取れない。

学生の様子と支援 小 日常の支援 大 大 教員の関心 小 学生の様子 小 就活の支援 大 暴力的 時々パニックになる 急に大きな声を出す 小 日常の支援 大 小 就活の支援 大 大 教員の関心 小 学生の様子 暴力的 時々パニックになる 急に大きな声を出す ストーカ的なところがある 一途 場を読めない ノリがいい ちょっと変わっている おとなしい 友達はいないようだ 時々保健室で話していく 居場所は保健室だけ

支援の壁 学生部 情報交換 支援窓口(学生課) 保健室 学生相談室 支援 身体障害学生支援 発達障害・精神障害学生 日常相談・カウンセリング

様々な問題 点訳(視覚障害学生) ノートテイク(聴覚障害学生 施設整備(肢体不自由学生) 問題は何(そのほかの学生) 音符などの特殊な点訳 ノートテイカーの人手不足 施設整備(肢体不自由学生) 古い建物の整備 問題は何(そのほかの学生)

大学間のネットワーク相談事業 大学と大学との関係 六つの拠点校 拠点校間の連携 セカンドオピニオン 相談する方もされる方も大学。 宮城教育大、筑波大、日本福祉大、同志社大、広島大、福岡教育大。 拠点校間の連携 難しい質問は、拠点校間で連絡、意見交換。 セカンドオピニオン 色々なやり方がある。

JASSOお役立ち情報 「はじめて障害学生を受け入れるにあたって」 「障害学生修学支援のためのFAQ」 「障害学生修学支援メニュー」 学年歴にそって、支援内容を解説 「障害学生修学支援のためのFAQ」 支援業務のQ&A 「障害学生修学支援メニュー」 障害種別、対応場面別に、メニュー形式で、各種情報を提供

修学支援の四つの原則 相談 個別 申請 連携 何をして欲しいのか。要望の正確な把握。 同じ障害でも個別の支援方策。 周囲が勝手に考えない。 学内の様々な組織を有機的に結合。

障害学生の修学支援に何をみるのか 障害学生に分かりやすい授業 (資料配布、丁寧で明確な説明) ↓ 全ての学生に分かりやすい授業 障害学生に安全なキャンパス (明るいキャンパス、危険個所の明示) 全ての学生、教職員に安全なキャンパス

居心地のよい大学