学習指導要領の変遷④ 第8回 特色あるカリキュラムづくりの理論と実際 兵庫教育大学大学院 教授 2018年6月4日(月)

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1 課題の洗い出し. 2 1.本日の日程 ①開会の挨拶 日程説明 ( 5 分) ②自己点検 ( 10分) ③情報モラル指導の必要性(プレゼン) (20分 ) ④課題の洗い出し ( 10分) ⑤全体計画についての協議Ⅰ (15 分) ⑥全体計画についての協議Ⅱ (20 分) ⑦全体計画についての協議Ⅲ.
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キー・コンピテンシーと生きる 力 キー・コンピテンシー – 社会・文化的,技術的道具を相互作用的に活用する力 – 自律的に行動する力 – 社会的に異質な集団で交流する力 生きる力 – 基礎・基本を確実に身に付け,いかに社会が変化しようと, 自ら課題を見つけ,自ら学び,自ら考え, 主体的に判断 し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力.
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学習指導要領の変遷④ 第8回 特色あるカリキュラムづくりの理論と実際 兵庫教育大学大学院 教授 2018年6月4日(月) 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 第8回 特色あるカリキュラムづくりの理論と実際     学習指導要領の変遷④           2018年6月4日(月)      兵庫教育大学大学院 教授           關  浩和(SEKI Hirokazu) 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

臨時教育審議会 昭和59(1984)年 中曽根首相の主導 戦後教育の抜本的改革(総決算) 基本的視点 ①個性重視の原則 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 昭和59(1984)年 中曽根首相の主導 臨時教育審議会 戦後教育の抜本的改革(総決算) 基本的視点 ①個性重視の原則 ②生涯学習体系への移行 ③変化への対応  ・国際社会への貢献  ・情報社会への対応 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

昭和61(1986)年 中央教育審議会 「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」 審議した第一次答申 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 昭和61(1986)年 中央教育審議会  「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」 審議した第一次答申 子どもに「生きる力」と「ゆとり」を 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

・新学力観の登場 ・個性を生かす教育を目指す ・教科の学習内容をさらに削減 平成元(1989)年 学習指導要領改訂 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 平成元(1989)年 学習指導要領改訂 ・新学力観の登場 ・個性を生かす教育を目指す ・教科の学習内容をさらに削減 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

・ゆとり教育 ・学習内容3割削減 ・学校週5日制 ・総合的な学習の時間 ・絶対評価 平成10(1998)年 学習指導要領改訂 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 平成10(1998)年 学習指導要領改訂 ・ゆとり教育 ・学習内容3割削減 ・学校週5日制 ・総合的な学習の時間 ・絶対評価 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

生きる力の育成とゆとり教育 「2002年問題」(教育論争) 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 生きる力の育成とゆとり教育  「2002年問題」(教育論争) 「ゆとり」を重んじた学習指導要領改訂によって行われた国公立学校のカリキュラム3割削減。また,それによって生じるのではないかと懸念される児童・生徒の学力低下の問題。 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

寺脇研(ミスター文部省) 和田秀樹 ゆとり教育批判・「学力崩壊」 「2002年問題」(教育論争) 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月)     「2002年問題」(教育論争) 寺脇研(ミスター文部省) 「ゆとり教育」・「脱偏差値」・「学校週五日制」・「総合的な学習の時間」・「生涯教育」 日本数学学会・教育学関係者 和田秀樹 ゆとり教育批判・「学力崩壊」  兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

文部科学省の方針転換へ ・「2002年問題」(教育論争) ・私立学校との格差 ・中学受験熱に拍車 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) ・「2002年問題」(教育論争) ・私立学校との格差 ・中学受験熱に拍車 文部科学省の方針転換へ 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

ており,全体としておおむね良好である。 ・しかし,学ぶ意欲,思考力,判断力,表現力などが必ずし 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 子どもの現状 ・我が国の子どもの学力は国際的に見て上位に位置し   ており,全体としておおむね良好である。 ・しかし,学ぶ意欲,思考力,判断力,表現力などが必ずし  も十分ではない。高いレベルの学力を有する子ども  の割合がそれほど高くない。 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

国際数学・理科教育調査 【国際教育到達度評価学会(IEA)調査】 ●日本の子どもの成績は戦後一貫して国際的に上位にある。 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 教育課程実施状況調査 【過去2回実施(昭和56~58年度,平成5~7年度)】 ●覚えることは得意,計算の技能や文章の読み取りの力なども  よく身に付けている。 ●覚えることは得意だが,学習が受け身で,自ら調べ判断し,自  分なりの考えを持ちそれを表現する力が不十分である。 国際数学・理科教育調査 【国際教育到達度評価学会(IEA)調査】 ●日本の子どもの成績は戦後一貫して国際的に上位にある。  (同一問題による経年比較でも低下していない) ●数学や理科が好きである,将来それらに関する職業に就きた  いという者の割合が少ない。 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

【平成10年実施】 ●授業の理解度,満足度ともに学年が上がるにつれ低下 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 学校教育に関する意識調査(文部省) 【平成10年実施】 ●授業の理解度,満足度ともに学年が上がるにつれ低下 OECD生徒の学習到達度調査(PISA) 【平成12年実施】 ●知識や技能を実生活で活用する力は国際的に上位 ●「宿題や自分の勉強をする時間」は参加国中最低 ●最も高いレベルの読解力を有する生徒の割合は   OECD平均と同程度 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

・Programme for International Student Assessmentの頭文字。 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) PISA調査とは? ・OECD(経済協力開発機構)による国際的な生徒の  学習到達度調査のこと。 ・Programme for International Student  Assessmentの頭文字。 ・OECD加盟国の多くで義務教育の修了段階にある  15歳の生徒を対象に,読解力,数学的リテラシー,   科学的リテラシー,問題解決を調査するもの。 ・国際比較により教育方法を改善し標準化する観点  から,生徒の成績を研究することを目的としている。 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

調査プログラムの開発は,1997年からスタートする。 第1回調査は,2000年。以後,3年毎に調査する。 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) PISA調査とは? 調査プログラムの開発は,1997年からスタートする。 第1回調査は,2000年。以後,3年毎に調査する。 調査は,毎回メインテーマが存在する。読解力,数学的知識,科学的知識の順番でメインテーマが移っていく。 そのため,2000年は,読解力,2003年は,数学的リテラシー,2006年は,科学的リテラシー,2009年は,読解力,2012年は,数学的リテラシーがメインテーマ。 2015年は,科学的リテラシーがメインテーマの予定。 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

PISA型読解力 ・目的に応じて理解し,解釈する能力の育成 ・評価しながら読む能力の育成 ・課題に即応した読む能力の育成 ○行為のプロセスとして,テキストの中の事実を切り取り,言   語化・図式化する「情報の取り出し」 ○書かれた情報から推論・比較して意味を理解する   「テキストの解釈」 ○自らの知識や経験に位置づけて理解・評価(批判・仮定)する   「熟考・評価」

キー・コンピテンシー Key Competencies  コンピテンシーとは,単なる知識や技能だけではなく,技能や態度を含む様々な心理的・社会的なリソースを活用して,特定の文脈の中で複雑な要求(課題)に対応することができる力。

PISA調査 キー・コンピテンシー The Definition and Selection of KEY COMPETENCIES 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) PISA調査  キー・コンピテンシー The Definition and Selection of KEY COMPETENCIES ①自律的に行動する能力 ②社会的な異質の集団における交流能力 ③社会・文化的,技術的ツールを   相互作用的に活用する能力 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

キー・コンピテンシー Key Competencies ○社会・文化的,技術的ツールを相互作用的に活用する能力。   ・言語,シンボル,テクストを相互作用的に用いる。   ・知識,情報を相互作用的に用いる。   ・技術を相互作用的に用いる。 ○多様な集団における人間関係形成能力。   ・他人と円滑に人間関係を構築する。   ・協調する。(協力する。チームで働く。)   ・利害の対立を処理し,解決する。   ○自律的に行動する能力。   ・大局的に行動する。   ・人生設計や個人的プロジェクトを設計し実行する。   ・権利,利害,責任,限界やニーズを表明する。

「確かな学力」重視の時代へ ホワイトヘッド Alfred North Whitehead 基礎・基本の徹底の重要性 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 「確かな学力」重視の時代へ ホワイトヘッド Alfred North Whitehead (1861~1947 イギリスの数学者・哲学者) あまりに多くのことを教えるなかれ。 しかし,教えるべきことは徹底的に教えるべし。 基礎・基本の徹底の重要性 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

確かな学力向上のための 2002アピール-学びのすすめ- 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 確かな学力向上のための  2002アピール-学びのすすめ- 平成14年1月に,小・中学校の新しい学習指導要領の全面実施を目前に控え,児童生徒の学力が低下するのではないかという懸念にしっかりと答えるため,「確かな学力」の向上に向けて各学校における積極的な取り組みを促すことをねらいとして出される。 ・新しい学習指導要領のねらいを確認する。 ・各学校における指導に当たっての重点等を明らかにしたもの。 ・各学校では,「アピール」に示された具体的方策の例を参考と  して,各学校段階の特性や学校・地域の実態を踏まえ,創意  工夫を活かした取り組みを進めてほしい。 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

学習指導要領の改訂を求める答申を文部科学大臣に提出。 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 平成15(2003)年10月7日  文部科学省の諮問機関である  「中央教育審議会」 学習指導要領の改訂を求める答申を文部科学大臣に提出。 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

中央教育審議会答申 2003年10月7日 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/03100701.htmを参照。

solid academic ability 「生きる力」の構成要素 豊かな人間性 健康・体力 確かな学力 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 「確かな学力」とは?  solid academic ability 「生きる力」の構成要素  豊かな人間性  健康・体力  確かな学力 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

「確かな学力」とは? 2003(平成15)年10月7日 中教審答申 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 「確かな学力」とは?  2003(平成15)年10月7日 中教審答申   「確かな学力」とは,知識や技能はもちろんのこと,これに加えて,学ぶ意欲や自分で課題を見つけ,自ら学び,主体的に判断し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力等までを含めたものを指す。   兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

「確かな学力」とは? 「確かな学力」の育成には,基礎的・基本的な知識・技能と自ら学び自ら考える力を総合的に育成することが必要である。 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 「確かな学力」とは? 「確かな学力」の育成には,基礎的・基本的な知識・技能と自ら学び自ら考える力を総合的に育成することが必要である。 ①基礎的・基本的な知識・技能を確実に定着させる。 ②こうした理解・定着を基礎として,知識・技能を実際   に活用する力の育成を重視する。 ③この活用する力を基礎として,実際に課題を探求す   る活動を行うことで,自ら学び自ら考える力を高める ことが必要である。 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

・教える内容を制限している「歯止め規定」 の見直し ・宿題や補習授業,発展的な学習を奨励する 「確かな学力向上のためのアピール」 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) ・学習指導要領は「すべての児童生徒が 学ぶべき最低基準」の位置づけ ・教える内容を制限している「歯止め規定」 の見直し ・宿題や補習授業,発展的な学習を奨励する 「確かな学力向上のためのアピール」    兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

学習指導要領の基準性を踏まえた指導の一層の充実 ア 学習指導要領に示しているすべての児童生徒に指導する内 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 学習指導要領の基準性を踏まえた指導の一層の充実 ア    学習指導要領に示しているすべての児童生徒に指導する内   容等を確実に指導した上で,児童生徒の実態を踏まえ,学習指   導要領に示していない内容を加えて指導することができることを   明確にしたこと。 イ    「内容の取扱い」のうち,内容の範囲や程度を明確にしたり,   学習指導が網羅的・羅列的にならないようにするための事項は,   すべての児童生徒に対して指導する内容の範囲や程度等を示   したものであり,学校において特に必要がある場合等には,これ   らの事項にかかわらず指導することができることを明確にしたこ   と。 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

「ゆとり」から「確かな学力」へ 小学校・・・・教育内容の厳選・基礎・基本の習得が重視 中学校・・・・選択学習の拡大と発展的学習が目玉 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 小学校・・・・教育内容の厳選・基礎・基本の習得が重視 中学校・・・・選択学習の拡大と発展的学習が目玉 平成20(2008)年 学習指導要領改訂 「ゆとり」から「確かな学力」へ 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

・確かな学力 ・改正教育基本法を踏まえる ・PISA型読解力 ・習得・活用・探究 ・基礎的・基本的な知識・技能の習得 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 平成20(2008)年 学習指導要領改訂 ・確かな学力 ・改正教育基本法を踏まえる ・PISA型読解力 ・習得・活用・探究 ・基礎的・基本的な知識・技能の習得 ・思考力・判断力・表現力等の育成 ・時間数の確保 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

平成27(2015)年8月20日 論点整理 教育課程企画特別部会 学力の三要素から構成される確かな学力 育成すべき資質・能力の三つの柱 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 平成27(2015)年8月20日 論点整理            教育課程企画特別部会 学力の三要素から構成される確かな学力   育成すべき資質・能力の三つの柱  ①「何を知っているか,何ができるか」    (個別の知識・技能)」  ②「知っていること・できることをどう使うか」    (思考力・判断力・表現力等)  ③「どのように社会・世界と関わり,よりよい人生を送るか」    (学びに向かう力,人間性等)   兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

将来の予測が困難な複雑で変化の激しい社会に対応 ・主体的判断・議論・新たな価値創造 ・小学校外国語教育・「特別の教科 道徳」 教科へ格上げ 特色あるカリキュラム理論と実際8 2018年6月4日(月) 平成29(2017)年 学習指導要領改訂 ・アクティブ・ラ-ニング  学習過程の質的改善・協働的問題解決 ・カリキュラム・マネジメント  将来の予測が困難な複雑で変化の激しい社会に対応 ・主体的判断・議論・新たな価値創造 ・小学校外国語教育・「特別の教科 道徳」  教科へ格上げ ・高校の教育内容の見直し  歴史総合・地理総合・「公共」  兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和

關 浩和(SEKI Hirokazu) 「組織論による特色あるカリキュラム」です。 次回は, 質問や感想は,メールでお願いします。 特色あるカリキュラムの理論と実際7 2018年6月4日(月) 次回は, 「組織論による特色あるカリキュラム」です。 質問や感想は,メールでお願いします。 兵庫教育大学大学院      關  浩和(SEKI Hirokazu)  hiroseki@hyogo-u.ac.jp 兵庫教育大学大学院 教授 關  浩和