PaCO2 −換気の評価− JSEPTIC-Nursing
目標 PaCO2が上昇する原因、低下する原因を説明するこ とができる。 JSEPTIC-Nursing
換気 PaCO2 二酸化炭素産生量 (VCO2) 肺胞換気量(VA) 体内で産生されるCO2 簡単に言うと換気量 JSEPTIC-Nursing
CO2の上昇の原因 二酸化炭素産生量 (VCO2) 肺胞換気量(VA) CO2産生量が増加 換気が低下 JSEPTIC-Nursing
CO2の低下の原因 二酸化炭素産生量 (VCO2) 肺胞換気量(VA) CO2産生量が低下 換気の増加 JSEPTIC-Nursing
筋弛緩薬を使用し人工呼吸中のARDS患者。体温は 一定です。 pH 7.36 PaCO2 46mmHg PaO2 60mmHg HCO3- 23 mmol/L pH 7.40 PaCO2 38mmHg PaO2 90 mmHg HCO3- 23 mmol/L CO2上昇の原因は? 二酸化炭素産生量の増加? 肺胞換気量の低下? JSEPTIC-Nursing
この状況では、筋弛緩薬を使用しており(体動はない)、また、体温 も変化していないため、とりあえずCO2産生量の増加は考えにくい。 なので、換気量が変化していることが考えられます。一回換気量が 変化していないか、人工呼吸器の設定が変わっていないかを確認 してみましょう。 JSEPTIC-Nursing
筋弛緩薬を使用し人工呼吸中の患者。人工呼吸器 の設定は昨日、本日と同じです。午前中から体温が 上昇しており、現在39 筋弛緩薬を使用し人工呼吸中の患者。人工呼吸器 の設定は昨日、本日と同じです。午前中から体温が 上昇しており、現在39.1℃。従量式(VC)換気であり、 モニター上の換気量は変化がない。 pH 7.40 PaCO2 38mmHg PaO2 90 mmHg HCO3- 23 mmol/L pH 7.36 PaCO2 46mmHg PaO2 85mmHg HCO3- 23 mmol/L CO2上昇の原因は? JSEPTIC-Nursing
換気量が変化しておらず、体温が上昇しているので、体温 の上昇によるCO2産生量の増加が考えられます。 細かく言うと、生理学的死腔が変化している可能性はある。「肺胞換気量=分時換気量−生理学的換気量」のため。 JSEPTIC-Nursing
一般的に言うと、CO2産生量が急激に変化する状 況は、換気の変化によりPaCO2が上昇することよ りも少ない。 JSEPTIC-Nursing
まとめ PaCO2の規定因子=二酸化炭素産生量と肺胞換気量 PaCO2上昇時、換気が低下していないか、CO2産生量 が上昇していないかをチェック PaCO2低下時、換気が増加していないか、CO2産生量 が低下していないかをチェック JSEPTIC-Nursing