出版産業における個人加盟ユニオンの現状と支援体制 出版情報関連ユニオン(出版ユニオン)の運営 報告 住田 治人 出版労連 組織・争議対策部 副部長 出版情報関連ユニオン 書記長
出版労連の組織
出版労連の個人加盟ユニオン発足まで 統一闘争と産業課題 出版労連の個人加盟ユニオン発足まで 統一闘争と産業課題 1971年 教科書共闘、統一交渉・統一労働協約実現 1976年 東京出版合同労組結成 1979年 組織問題討論集会 1980年 出版技術講座 1981年 出版産業討論集会 1985年 出版産業討論集会を 出版産業対策部と組織部が共催
出版労連の二つの個人加盟ユニオン 1987年 東京出版合同労組出版ネッツ分会結成 1988年 新産別最賃制度 1987年 東京出版合同労組出版ネッツ分会結成 1988年 新産別最賃制度 1990年 組織課題研究委員会答申 1992年 東京出版合同労組出版ユニティ分会結成 出版共済会スタート 1998年 出版ネッツ単組化 1999年 出版ユニオン関西結成 2001年 第2期組織課題研究会 2002年 出版ユニティ解散、出版情報関連ユニオン結成 2004年 出版ユニオンとユニオン関西、文英堂、中央図書、CMC、人文社が統一
第1期組織課題研究委員会答申(1980年) 2兆円産業、雑高書低、文庫・コミック、Newメディア、 オフ輪・トータルスキャナー CTS化による熟練労働の解体、 外部労働力の増大=フリーランス、プロダクション 共同闘争から統一闘争へと産別機能が高まる 企業別の弱点克服と産別結集の強化 出版ネッツ強化と企業横断ユニオン構想 共済制度、労働者供給事業・労働者協同組合、技能・職 能教育、専従の配置
出版ユニティの運動(1992年~2002年) ①出版関連の中小企業における労働条件 の改善・向上 ②出版産業の抱える問題へのとりくみ ③相互扶助システムづくりの取り組み ④平和と民主主義・言論出版の自由を守 る取り組み ⑤組織拡大の取り組み
出版ユニティの総括 ①職能技術向上、情報交換・ネットワークづくり・交流は活動が定着 ②労働条件の改善・向上の運動が活動の中心に座っていない。「ユニティミニマム」が設定できなかった。対個別企業交渉には重点がおかれていない。 ③組織運営の困難さ ・劣悪な労働条件のため結集が困難 ・組合員数に比して職場数が多く、連絡・コミュニケーションが困難 ・組合員に加入・脱退が激しい ・労働相談・駆け込みが多い ・組合員教育が十分に行えない ④ユニティに対する当面の施策 ・一極集中の解消 ・「駆け込み」のための別受け皿 ・サポート体制の強化
出版情報関連ユニオンの組織(1) 組織形態 ・・・規模・業種・雇用形態にかかわらず 出版労連直接加盟の個人加盟 【課題】 出版労連直接加盟の個人加盟 【課題】 組織拡大、出版以外の情報産業の組織化
出版情報関連ユニオンの組織(2) 体制 委員長=本部役員 / 書記長=専従者 オルグ=OB、単組組合員 委員長=本部役員 / 書記長=専従者 オルグ=OB、単組組合員 中執、組織・争対部、地協委員、小共闘委員経験者 本部、組織・争対部、労働相談室、専従者配置、 サポート体制の確立と連携 労働相談体制の確立 ・・・相談日の定例化とローテーション体制、相談員の充実 【課題】 65歳までの雇用延長問題、オルグの世代交代と後継の育成
出版情報関連ユニオンの組織(3) (3)組織の基礎単位=支部 支部は、要求に応じて設立する 地域支部 支部は、要求に応じて設立する 地域支部 東京(中部支部、西部支部、北部支部)、京都支部、大阪支部 業種別支部 取次支部、専門紙誌支部 雇用形態別支部 派遣支部、管理職支部 支部の独立性 支部は、単組としての要件を備える(ストライキ権の確立) 大会 代議員大会(代議員=支部毎に5人に1人)
出版ユニオンの運動(1) 雇用・労働条件を守る 労働相談室と相談体制 日常の支部ミーティングでの学習 労働法講座(5回講座) 求職者懇談会 労働相談室と相談体制 日常の支部ミーティングでの学習 労働法講座(5回講座) 求職者懇談会 【課題】 ▼要求提出職場の減少、要求基準の活用 ▼合同支部のあり方と統一要求・対角線 交渉方式の継承
出版ユニオンの運動(2) 企業内最賃要求時間額1,500円の実現 「出版ミニマム」設定 (要求基準、賃金ミニマム&スタンダード) (要求基準、賃金ミニマム&スタンダード) スタンダード ミニマム 年齢 標準賃金月額 標準年収額 最低賃金月額 対標準比 最低年収 対月額比 (%) 22 200,000 3,400,000 176,900 88.45 2,240,000 12.66 25 223,100 3,792,700 89.65 2,500,000 12.50 30 261,600 4,447,200 238,500 91.17 2,930,000 12.29 35 300,000 5,100,000 277,000 92.33 3,360,000 12.13 40 335,000 5,695,000 314,000 93.73 3,768,000 12.00 45 370,000 6,290,000 349,000 94.32 4,190,000 12.01 50 405,000 6,885,000 384,000 94.81 4,610,000 55 430,000 7,310,000 415,000 96.51 4,980,000
出版ユニオンの運動(3) 職能・技術向上 【課題】 ▼学習を中心に据えた活動づくり ※学習会・プロジェクトが担当者任せ ▼学習を中心に据えた活動づくり ※学習会・プロジェクトが担当者任せ ▼「デパート型」(何でもある)から 「イオンモール型」(専門的に深める) ▼出版労連技術講座以外に 出版ユニオンで恒常的に行う職能向上 ▼編集・制作以外の職能向上
出版ユニオンの運動(4) 産業課題のとりくみ 取次(出版流通)と 取次下請け労働者の労働条件向上
出版ユニオンの運動(5) 交流・イベント 花見、バーベキュー、ワインサロン、 日本酒の会、囲碁サークル「天元」 ユニオンカフェ 花見、バーベキュー、ワインサロン、 日本酒の会、囲碁サークル「天元」 ユニオンカフェ ・米津さんと語ろう ・教育と愛国を語ろう ・仕事の困りごとを語ろう・・・
2017年度方針1. ユニオンの活動に参加しよう ◆出版ユニオンの大会や支部総会、新入組合員歓迎会などには、 出席しよう! ◆毎月の支部ミーティングで、情報交換や交流をしよう! ◆労働法講座やファーストステップなどで、自分の身を守る知 識を身につけよう! ◆出版技術講座などの出版労連の学習会にも参加して、仕事の スキルアップを図ろう! ◆出版ユニオンの交流イベント、花見&バーベキュー&ワイン サロン&囲碁サークルなどに、積極的に参加しよう! ◆出版ユニオンのニュースレター「Leap」に投稿しよう! ◆出版ユニオンSNS「なかまネット」に登録して、多くのユニ オンメンバーと交流しよう!
2017年度方針2. 仲間をふやそう ◆「ユニオンカフェ」など従来のイベントに 加え新しいイベントを計画しよう! ◆ 幅広い意見を共用して、職場の人達と常に 対話を心がけよう! ◆ 出版労連や他の単組の人達とも接触を持ち その経験と知識を職場の相談へ活用しよう!
2017年度方針3. 賃金・労働条件・働く環境を改善、向上させよう 2017年度方針3. 賃金・労働条件・働く環境を改善、向上させよう ◆企業内最賃を最低1,500円に引上げよう! ◆賃金の不利益変更に反対しよう! ◆恣意的な評価制度に反対しよう! ◆会社から財務諸表を入手し分析しよう! ◆不払い・長時間残業に反対しよう!(三六協定の締結、長時間インターバル 規制) ◆有給休暇・特別休暇を獲得、確保しよう! ◆定年後も男女の別なく安心して働けるよう、継続雇用制度を充実させよう! ◆定年退職後も安心して暮らせるよう、退職金の積立制度の設立・充実を要求 しよう!(出版企業年金基金への加入促進) ◆自分たちが働く環境の問題を仲間と共有し、改善するよう会社に働きかけよ う! ◆メンタルヘルス不全に陥る仲間がいたら話を聞き、解決・改善に努めよう!
2018年度方針4. 争議を支援し差別をなくそう ◆あらゆるハラスメントや差別を放置せず、 未然に防ぐとりくみを強化しよう! 2018年度方針4. 争議を支援し差別をなくそう ◆あらゆるハラスメントや差別を放置せず、 未然に防ぐとりくみを強化しよう! ◆ハラスメント被害者の人権を守り、プライ ドを持って行動しよう! ◆争議をたたかう仲間を支援しよう!
2018年度方針 5. 人間らしく暮らせる社会をつくろう 2018年度方針 5. 人間らしく暮らせる社会をつくろう ◆労働基準法改悪に反対しよう! ◆一生派遣で働く労働者をふやす労働者派遣 法に反対しよう! ◆表現の自由を脅かす秘密保護法・戦争法を 廃棄させよう! ◆共謀罪を廃止させよう! ◆民主主義・立憲主義をなし崩しにしようと する権力には反対を表明しよう!
いつでも 誰でも 一人でも そして、 一人ひとりが参加するUnion に