金融庁ヒアリング関連情報 ~体制整備の要請と最近の動向~

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金融庁ヒアリング関連情報 ~体制整備の要請と最近の動向~ 平成28年度第7回理事会 <席上配布資料 > 金融庁ヒアリング関連情報  ~体制整備の要請と最近の動向~           平成29 年2月10日     一般社団法人 日本損害保険代理業協会

1.平成28年度の金融行政の方針 (平成28年10月公表)  1.平成28年度の金融行政の方針 (平成28年10月公表) ◆ 良質な金融商品・サービスの提供に向けての競争実現 (市場メカニズムの発揮) ・金融機関の取り組みの「見える化」によって、顧客から正当に評価されるメカニズムを実現 ◆ 金融機関による顧客本位の業務運営の確立と定着 ・ フィデューシャリー・デューティの確立・定着 ・ 手数料の開示促進 / ・ 商品のリスクの所在等の説明(資料)の改善  ◆ 自社の取り組みの顧客への開示の促進・優れた金融機関の当局公表・表彰 ・ 良質な金融サービスの提供に向けた金融機関間の競争を促す ◆ 既存のビジネスモデルの持続可能性の検証 ・ 持続性に課題がある場合は、問題解決に向けた対応を要請 ◆ サイバーセキュリティの強化 ⇔ 金融システムの最大の脅威

金融審議会市場WG報告(H28.12.22)と「顧客本位の業務運営に関する原則」(H29.1.19) 2  2.金融行政の目指すところ・・・基本的にはインベストメント・チェーン向け 金融審議会市場WG報告(H28.12.22)と「顧客本位の業務運営に関する原則」(H29.1.19) ++ 顧客本位の業務運営 ++ ① 当局による「顧客本位の業務運 営に関する原則」の策定・金融事業者に対する受入れの呼びかけ ⇒ プリンシプルベースの      アプローチ  【原則に盛り込むべき事項】  Ⅰ 顧客本位の業務運営に係る方針の策定・公表等  Ⅱ 顧客の最善の利益の追求  Ⅲ 利益相反の適切な管理  Ⅳ 手数料等の明確化  Ⅴ 重要な情報の分かりやすい提供  Ⅵ 顧客にふさわしいサービスの提供  Ⅶ 従業員に対する適切な動機づけの枠組み等 ② 金融事業者による原則への取り組み方針や取組状況の策定・公表   ⇒ 顧客本位の業務運営の「見える化」 ③ 顧客の主体的な行動による、上記②で示された情報等に基づく、より良い取り組みを行う金融事業者の選択 ④ 当局によるモニタリング    ⇒ ベストプラクティスを目指した対話

3.体制整備 = 金融庁による代理店ヒアリング・追加ヒアリングの実施  3.体制整備 = 金融庁による代理店ヒアリング・追加ヒアリングの実施 金融庁ヒアリング(平成28年10月~12月) 昨年10月~12月金融庁による代理店ヒアリング実施 体制整備の水準・レベル感を提供するための好取組事例収集が目的 実施店数 約100店弱 (専業・兼業、規模大中小混在) ヒアリング項目は事前通知あり(理事会配布済み)・・・意向把握・体制整備に関する具体的な取り組み内容、独自の工夫が焦点 ヒアリング結果は2月16日公表見込み    追加ヒアリング(平成29年1月) 上記ヒアリングで顧客本位の取り組みが評価された地域所在のプロ代理店5店を金融庁に呼び、追加ヒアリングを実施(すべて代協会員)   当方2名(野元同席)・金融庁13名(保険課長・保険企画室長・金融検査官他) 対象店:福岡2、長崎・大阪・愛知各1 / 乗合2・専属3 / 社員数10名~60名) ヒアリング項目は「経営理念」・「経営理念の従業員への浸透策」・「経営理念に基づく業務運営上の取り組み」の3点 顧客本位の業務運営の定着を目指す金融庁サイドが、それを実践している現場の代理店の声を聴いて今後の行政運営の参考にするために開催 ・ ヒアリング内容は森長官に報告される

3-(2).追加ヒアリングの特徴的な質問内容 4  3-(2).追加ヒアリングの特徴的な質問内容   1.経営理念     ・経営理念をベースにした会社にしようと考えたきっかけは何か?     ・経営理念の社員への浸透のために、どのように取り組んでいるのか?)     ・組織が大きくなると理念の徹底は難しくなるのではないか? どう取り組んでいるのか?     ・継続できる仕組み (会社の仕組みにどう落とし込んでいるのか?)     ・顧客の反応 (経営理念をベースにした態勢に変えて顧客の評価は変わったか?)     ・業績への影響(理念徹底の効果は?)     ・経営理念に合わない社員にはどう対応しているのか?(社員採用のポイントは何か?)   2.人事評価・給与制度     ・固定給か歩合給か?     ・歩合給の場合、顧客本位の取り組みをどのように確保しているのか?     ・社員の評価体系・評価項目は?     ・営業ノルマを課しているのか? (課している場合)達成できない場合はどう処遇するのか?     ・固定給の場合、成績のいい社員の反発・離反はないのか?

3-(3).追加ヒアリングの特徴的な質問内容 ② 5  3-(3).追加ヒアリングの特徴的な質問内容 ②   4.代手制度    ・代手体系に関し、何か意見はあるか?    ・特に、生保の代手のあり方に対し、意見はあるか?    ・ボーナス代手、I字、L字の支払い方について、どう思うか?    ・フルコミションの給与についてどう思うか?募集にバイアスがかかるのではないか?    ・乗合代理店で各社のポイントが異なる場合、どう対応しているのか?    ・代手開示についてどう思うか?   5.キャンペーン    ・保険会社主催のキャンペーンには参加しているのか? 具体的な実施内容は?     ・表彰内容は? 誰がどのように表彰されるのか? 表彰のファンドは誰が出すのか?     ・「売らんかな」のキャンペーンで顧客本位は徹底できるのか?     ・(乗合代理店の場合)推奨方針との齟齬は生じないのか? 顧客に明示しているか?   6.顧客管理・開拓     ・顧客情報の共有化に社員の抵抗はないのか? 顧客の反応はどうか?     ・情報共有は具体的にどう行っているのか?     ・顧客はどういうルートで開拓していくのか?紹介がメインか?     ・顧客対応上、重要なポイントは何か?     ・「お客様の声」に対し、どのような対応を行っているか?     ・顧客のリスクそのものを削減するためにどのような取り組みを行っているのか?

3-(4).追加ヒアリングの特徴的な質問内容 ③ 6  3-(4).追加ヒアリングの特徴的な質問内容 ③   7.機能別組織型代理店     ・機能別組織化を図ることで顧客が感じるメリットは何か?     ・同 進めるために重要なポイントは何か?     ・組織として顧客本位を徹底していくためのポイントは何か?   8.その他     ・(乗合代理店に対し) 現在乗り合っている会社の乗合理由は何か?     ・(専属代理店に対し)顧客のニーズに応えようとすれば、乗合も必要になるのではないか?     ・顧客本位を徹底するために、ブローカーになろうと思わないのか?     ・ダイレクトにはどのように対応しているのか?     ・募集現場の現状に対し、何か言いたいことはあるか?     ・金融庁に対し、何か言いたいことはあるか?     ・保険会社に対し、何かいいたいことはあるか?    ・周囲の代理店を見ていて、何か言いたいことはあるか?     ・勤務型代理店に対し経営理念は徹底できるのか?具体的にどのように取り組んでいるのか?     ・保険会社の施策で評価しているものはあるか?     ・取引保険会社の中で、顧客本位の姿勢を感じる会社はどこか?   9.今後の経営戦略     ・今後の成長戦略はどのように考えているのか? この時代の成長を図る上でポイントは何か?     ・理念と成長をどう実現していくのか?     ・他代理店の吸収やM&Aも考えているのか?

7L  4.最近の業界動向   1.週刊ゲンダイ記事と生保の過度な手数料・キャンペーン・表彰式の問題   2.生保特定契約に関する手数料開示問題・銀行の自主的開示方針    3.au(KDDI)のセット割引中止と特別利益の解釈をめぐる生損協会の動向   4.LEVEL3までの自動運転車に対する自動車保険の適用(東京海上日動)    5.交通事故死亡者数減少と自動車保険・自賠責保険の保険料引き下げ