Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 環境会計の概要 修士課程2年　中谷隼 Supervisor：荒巻俊也講師 Coordinator：藤崎理恵さん 目次 環境会計とは 2 狭義と広義の環境会計 3 環境会計の意義 4 環境コストと環境ベネフィット 5 内部環境会計 6 外部環境会計 7 第一次ステイクホルダー 8 第二次ステイクホルダー 9 グリーン・インベスター 10 グリーン・コンシューマー 11 Key Words: environmental accounting, corporate environmental accounting, environmental cost, environmental benefit, internal environmental accounting, external environmental accounting, stakeholder, primary stakeholder, secondary stakeholder, green investor, green consumer 参考文献 國分克彦：『環境会計　改訂増補版』，新成社，（2000）． 國分克彦：「環境会計の発展と企業経営への影響」，『中小公庫マンスリー』，2000. 4，pp. 36-39，（2000）． 河野正男：「環境会計の直接的・間接的効果」，『環境研究』，No. 118，pp. 44-51，（2000）． 岡本治雄：「環境コストの測定とコミュニケーション」，『』，pp. 17-39，（）． 鷲田豊明：『環境評価入門』，剄草書房，（1999）． NAKATANI, Jun

Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 環境会計とは 環境会計　environmental accounting 環境会計 環境勘定 企業 環境に関わる活動・影響を認識して マクロの視点から 経済活動による 環境への影響を 測定・評価する 企業の 主に 貨幣単位で 測定・評価し 環境勘定：environmental accounting 企業環境会計：corporate environmental accounting 企業の 内部・外部に 経済学では「環境会計」と 言えば，環境勘定を指す 伝達する NAKATANI, Jun

Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 狭義と広義の環境会計 貨幣計算 レベル 非貨幣計算 レベル 記述情報 レベル 企業の環境活動を 貨幣単位に還元する 企業の環境活動を 貨幣単位以外で 計量化する 計量化できない 企業の環境活動 に関する 情報提供 環境コストや 環境負債の認識・測定 エコバランス 法規制の遵守に関する説明 LCA 環境インパクトの 貨幣単位での評価 エコバランス：ecobalance エコロジカルに評価された物質エネルギーバランスを意味し，物質のフローとエネルギー消費を物量単位の表形式で示す生態会計である．環境負荷を「価格」ではなく，エコロジカルな希少性を表現する「エコファクター」で評価する． LCA（ライフサイクル・アセスメント）：Life Cycle Assessment 製品やサービスが，原料採取から廃棄までの全てのプロセスで環境に与える負荷を，定量的に把握・分析・評価する方法． 環境パフォーマンス評価 環境方針 狭義の環境会計 広義の環境会計 NAKATANI, Jun

Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 環境会計の意義 直接的な環境規制では， 基準値以上の排出削減に インセンティブが働かない 環境マネージメント システムの導入 環境報告書および エコファンド等の 環境経営評価が 普及する 環境保全活動が， 制約的条件から システム的活動へ 経済的な環境政策手段は， 特定の領域に対してしか 効果がない 環境会計システムの構築，および 情報開示の有無が評価される． 開示情報としての 必要性 環境保全活動と 経済活動の関係を 明らかにする 必要性 広範な領域に対して 包括的に対応する メカニズムの必要性 環境会計の意義 NAKATANI, Jun

Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 環境コストと環境ベネフィット 環境コスト 環境ベネフィット 私的コスト 経済効果 環境対策において 企業が負担する支出 原価節約や収益の増加などによって， 企業に与えられたプラスの効果 社会的コスト 環境保全効果 環境コスト：environmental cost 環境ベネフィット：environmental benefit 私的コスト：private cost 社会的コスト：social cost 環境負荷が排出された結果， 社会が外部不経済として 被っている損害 環境負荷が低減したことの効果． 環境配慮企業という評価を得ることで，長期的に経済効果に反映される NAKATANI, Jun

Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 内部環境会計 ふむふむ‥‥ 費用 便益 環境ベネフィット 経済効果 環境保全効果 環境コスト 私的コスト 社会的コスト 製品の 採算性分析・ 価格決定 経営者 内部環境会計：internal environmental accounting 環境保全の 目標設定・ 対応策検討 NAKATANI, Jun

Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 外部環境会計 これが欲しかったんじゃ 経営リスク の判断 環境ベネフィット 経済効果 環境リスク の判断 環境保全効果 環境コスト 収益性の判断 2002年度 環境報告書 （株）アサイビール 私的コスト 製品の 購入決定 社会的コスト 外部環境会計：external environmental accounting 新たな 環境保全対策の要求 環境方針 NAKATANI, Jun

Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 第一次ステイクホルダー 環境保全活動 企業の利益減少 ステイクホルダーによる負担 Asai 10000 製品価格の上昇 （株）アサイビール 配当の減少 100 10 ステイクホルダー：stakeholder 環境会計は，情報作成者としての企業と情報受信者としての関係者の相互作用から成り立っている．その情報受信者をステイクホルダーと総称する．日本語に訳せば「利害関係者」であるが，それよりも広義のニュアンスを含む言葉として用いられる． 第一次ステイクホルダー：primary stakeholder NAKATANI, Jun

Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 第二次ステイクホルダー 地域住民への影響 環境保全活動 その他の人々への影響 環境に配慮した良い企業だな 10000 棲家が奇麗になった （株）アサイビール 第二次ステイクホルダー：secondary stakeholder NAKATANI, Jun

Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 グリーン・インベスター 環境保全活動を要求する 環境スクリーン 環境情報の公開を要求する 有益な製品・サービス 株主として言わせてもらう 公害防止 代替燃料 有害廃棄物 その他 （株）アサイビール 投資 グリーン・インベスター：green investor NAKATANI, Jun

Special Seminar on Environmental Accounting April 25, 2002 グリーン・コンシューマー 環境保全に 積極的な業者の， 環境負荷の少ない 原料しか買わない アサイビールの方が 環境問題に熱心だし，こっちの発泡酒を買おう グリーン調達 Asai 生純 （株）アサイビール グリーン・コンシューマー：green consumer NAKATANI, Jun