ブラックホール近傍からの高エネルギー輻射について 「第30回ブラックホール地平面勉強会」研究会@山口大学(2015.10.10-11) ブラックホール近傍からの高エネルギー輻射について 愛知教育大学 修士2年 黒田健太
Introduction ブラックホール周辺からの輻射 ブラックホール時空の情報 恒星 ブラックホール 降着円盤 ブラックホール連星系のイメージ図 恒星 ブラックホール AGNや近接連星系のブラックホールが ターゲット 降着円盤 © NASA ガスがブラックホール周辺の深い有効ポテンシャルに流入する。 重力エネルギーが解放され、熱エネルギーに変換される。 高エネルギー輻射を発する。
BH コロナ 降着円盤 従来のモデル 観測者 逆コンプトン散乱 黒体輻射 より内側では相対論的効果が顕著に表れるだろう。 黒体輻射 より内側では相対論的効果が顕著に表れるだろう。 →ブラックホール時空の情報が得られるはず!
BH コロナ 降着円盤 本研究のモデル 観測者 逆コンプトン散乱 黒体輻射 本研究では、 MHD降着流解を用いて解析 黒体輻射 コロナより内側に高温ガス領域を作れる。 → より強重力場の影響を受けたスペクトルになる。 目的 BH磁気降着流からの高エネルギー輻射の理論整備
MHD降着流
基礎方程式 ・定常、軸対称、理想MHDプラズマ、ポリトロピック関係式を仮定する。 運動方程式 連続の式 理想MHD 条件 ここで、 エネルギ・運動量テンソル 連続の式 相対論的エンタルピー エネルギー密度 理想MHD 条件 プラズマの粒子数密度 MHD降着流 本研究では、定常、軸対称、理想MHDプラズマ、ポリトロピック関係式を仮定する。基礎方程式系については右記に示した表記を用いて上から運動方程式、連続の式、理想MHD条件、ポリトロピック関係式である。 流体の4元速度 電磁気テンソル ポリトロピック関係式 圧力 静止質量密度
相対論的ベルヌーイの式 流線に沿った保存量 ハット記号の意味 ここで、 回転系から見たエネルギー lapse function (赤方偏移因子) 磁場の無次元量 相対論的Alfven Mach 数 ポロイダル成分 トロイダル成分 相対論的エンタルピー ここで、 解くべき方程式系 先ほど導入した流れに沿った保存量を用いて運動方程式のポロイダル成分を変形するとポロイダル方程式(相対論的ベルヌーイの式)を得ることができる。ここで、e^は全エネルギーから回転エネルギーを引いた格好をしているので回転系から見たエネルギーを表している。また、「^」はcoldな流体のエンタルピー(静止質量エネルギー)で規格化した量であることを示す。αはラプスファンクションと言い重力赤方偏移と高速回転によるドップラー効果を表す関数である。花文字のBはそれぞれ、磁場のポロイダル成分、φ成分の無次元量である。μ^は相対論的エンタルピーをcold のエンタルピー(静止質量エネルギー)で規格化した量である。cold かhotの違いはこのエンタルピーに表れる。第一項は静止質量エネルギーの項、第二項は熱的エネルギーによる補正項である。cold であれば、第二項は第一項に比べ十分小さく無視できる。M^2は相対論的Alfven Mach 数で、Alfven 速度に対する流体のポロイダル方向の速度の比である。 MHD降着流を議論する上で重要な速度分布が三つある。それらは、流体のポロイダル方向の速度がそれぞれ、Alfven 速度、速い/遅い磁気音速と一致する分布である。Alfven速度分布はちょうどラプス関数と一致する。速い/遅い磁気音速分布は一番下の式のように表され、ここにも、coldとhotとの違いが最後の項に表れる。特に、coldの場合、遅い磁気音速分布は常に0となる。 流線に沿った保存量 ・磁力線の角速度 ・全角運動量 ・磁束あたりの粒子数束 ・エントロピー ・全エネルギー
温度、数密度、 流速のr成分の 分布 ー ポロイダル面内の分布 -
BH 計算例1 ポロイダル面での流速のr成分(4元速度)、数密度、温度分布 ・磁場のポロイダル成分は放射状、 トロイダル成分は境界条件を満たすもっともらしいものを仮定する。 ・流線に沿った保存量はポロイダル面で一定とする。 ポロイダル面 BH MHD降着流 磁力線
計算例1 温度 数密度 流速のr 成分
計算例2 温度 温度 数密度 流速のr 成分
温度 計算例3 数密度 流速のr 成分
スピンパラメータによる違い ー ポロイダル面内の分布その2 ー
温度 計算例4 数密度 流速のr 成分
温度 計算例5 数密度 流速のr 成分
MHD降着流のまとめ -温度分布について- 計算例2 計算例5 計算例3
スペクトルの計算
モデル 観測者 逆コンプトン散乱 本研究では、 MHD降着流解を用いて解析 温度 、数密度 コロナ BH 降着円盤 黒体輻射
スペクトル スペクトルの計算はxspec の compbb モデルを用いて求める。 降着流で一番熱い領域から 放出されるスペクトル 計算例2 黒体輻射 compbb 計算例2 compbbの制限 1e-4 1e-4 黒体輻射 黒体輻射 計算例5 計算例3 1e-5 compbb 1e-5 compbb 1e-6 1e-6 1e-7 1e-7
まとめ と 今後の展望
BH 降着円盤 まとめと今後の展望 ブラックホール磁気降着流からの高エネルギー輻射 観測者 逆コンプトン散乱 MHD降着流解を用いて解析 黒体輻射 スペクトルの計算 compbb モデルを使用 BH 降着円盤 ・ compbb の限界である150 keV 以上の計算方法は検討中 ・ スペクトルを計算する際に、相対論的効果を加味する ・ 降着流のパラメータサーチ ・ θの違いによる降着流の体積変化を加味したスペクトル計算 相対論的効果がどのように降着流の状態やスペクトルに影響するか検証
本研究の目的 BH磁気降着流からの高エネルギー輻射の理論整備 本研究では、MHD降着流の落とし方(保存量、見込角の与え方)や 磁場の形状によるスペクトルの違いについてまとめる 今回は、特に、 降着円盤からの輻射をMHD降着流ガス内で逆コンプトン散乱して 得られるスペクトルについて議論する。 その際、得られるスペクトルはMHD降着流ガスの温度分布に依存する。 本研究の目的 本研究の目的はブラックホール近傍からの高エネルギー輻射の理論体系づくりである。MHD降着流には様々な落とし方がある。落とし方とは、後に説明する流線に沿った保存量や降着流がブラックホールに落ち込む時のブラックホールの回転軸に対する偏位角の与え方のことである。さらに、降着流は磁場の形状にも影響される。これらの要素が降着流の物理状態を決定する。降着流の物理状態の違いによって作られるスペクトルは異なったものになる。 もう少し詳しく説明をする。本研究で用いるモデルは前述したように、降着円盤が輻射する黒体輻射光子をMHD降着流ガス内で逆コンプトン散乱してスペクトルを作るといったものである。その際、得られるスペクトルは降着流の温度分布に依存して変化する。本研究では、MHD降着流の落とし方によって変化する温度分布がどのようにスペクトルに影響するかを解析する。 MHD降着流の落とし方によって異なる温度分布がスペクトルに どのように影響するかを解析する。
流体のエネルギーの一部が熱エネルギーに変換 hot inflow の形成 プラズマガスが降着円盤からブラックホール磁気圏に流出 流体の状態 cold hot ブラックホール近傍で 衝撃波を形成 ブラックホール近傍で 衝撃波を形成 温度が上昇 hot inflow を 形成しない 衝撃波面で 流体のエネルギーの一部が熱エネルギーに変換 衝撃波面で 流体のエネルギーの一部が 熱エネルギーに変換 hot inflow ・ コロナの形成 ここでは、プラズマガスが降着円盤から漏れ出し、ブラックホール磁気圏に放出された後のhot inflow ・ コロナの形成過程について説明する。形成過程は流体の状態に応じて大きく二種類に分けられる。それは、流体の熱的エネルギーと静止質量エネルギーとの比Θによって分類され、Θが1より十分に小さいときはcold とし、Θが一次のオーダーのときはhot とする。Θが一次のオーダーであるということは熱的エネルギーの静止質量エネルギーに対する影響が無視できなくなり、後で説明する相対論的エンタルピーが修正を受け、解析のするときに取り扱いがhotであるかcoldであるかで少し異なる。具体的にはまたあとで説明する。この流体の分類についてもう少し説明を付け加える。例えば、電子の場合について考える。電子の静止質量エネルギーを用いて考えると、Θが1となる電子温度は10^9Kほどである。これは、太陽コロナの温度、100万Kと比較すると非常に大きく、一般的に、高温であると思われている太陽コロナは我々が用いる基準だとcold として扱うことになる。 では、話をhot inflowの形成に戻す。繰り返しになるが、降着円盤から漏れ出したガスの行方はそのガスがhotであるか、coldであるかによって大きく二つに分けられる。まず、coldである場合について説明する。この場合、降着流の道筋はさらに二つに分岐する。一つは、ブラックホールに落ち込んであるときにガスが加熱されずにhot inflowを形成しないでブラックホールに降着する場合である。この時は、ガスが高温にならないので逆コンプトン散乱は起きない。そのため、本研究ではこの場合については特にスペクトルについては解析しない。2つ目に、考えられる状況は降着円盤から漏れ出したプラズマがブラックホール近傍で衝撃波を形成する場合である。衝撃波面で流体のエネルギーの一部が熱的エネルギーに変換され、下流の流れはhot inflowになってブラックホールへ落ち込む。通常、cold inflowは加熱することなくブラックホールに落ち込む一つ目のパターンをとるが場合によっては2つ目のパターンをとりhot inflowを形成することも可能である。 次に、hotの場合について考える。この場合も、同じような二つの場合に分けられる。一つ目は、そのままブラックホールに落ち込む場合である。流体をhotとしているので降着流はブラックホールに近くづくに連れて温度が上がり、逆コンプトン散乱が起きる状況を作り出せる。二つ目は、cold と同様にブラックホール近傍で衝撃波を形成しより高温なhot inflowを作る場合である。 どんな場合でも、本研究では最終的にはブラックホールに降着する必要がある。そのために必要な条件は、降着流解がブラックホールに落ち込む前に速い磁気音速より速くなっていればよい。つまり、遷磁気音速流解である必要がある。また、降着流解が途中で発散してもいけない。詳しくは、後のスライドで説明する。 本スライドでは、この四つのパターンの内hotな流体が衝撃波を形成せずブラックホールに降着する場合のみを取り上げる。 ここで、 hot inflow を形成 電子温度は、 ブラックホールに降着 太陽コロナ(100万度)でもcold ! 降着流解は遷磁気音速流解である必要がある‼
流線に沿った保存量 基礎方程式を積分することで流線に沿った保存量が得られる。 本研究では、流線はちょうど磁力線に一致する。 (プラズマの凍結によりプラズマは磁力線を横切ることができない) ・磁力線の剛体回転 →磁力線の角速度 ・運動方程式のφ成分 →全角運動量 ・状態方程式 →エントロピー ・連続の式 →磁束あたりの粒子数束 流線に沿った保存量 先ほど紹介した基礎方程式を流線方向に積分することで流線に沿った五つの保存量を得ることができる。ここでの流線は理想MHD条件を課しているためプラズマは磁力線に凍結されており、プラズマは磁力線を横切ることができなく、磁力線に一致する。この流線に沿った保存量が存在することで解析は容易になる。 では、流線に沿った保存量を紹介する。まず、磁力線が剛体回転しているとすれば得られる保存量、磁力線の角速度。次に、連続の式より得られる磁束あたりの粒子数束。3つ目は、運動方程式のポロイダル成分を積分することで得られる全エネルギー。4つ目は、運動方程式のφ成分より得られる流体の角運動量と磁場の角運動量の和である全角運動量。最後に、状態方程式の係数が流線に沿って一定としたときに得られるエントロピー。 ・運動方程式のポロイダル成分 →全エネルギー
臨界点 ポロイダル方程式の微分形 の時、 降着流のポロイダル方向の流速 u_p が Alfven 速度 u_AWや 速い/遅い磁気音速 u_FW/SW と等しくなる点では臨界条件がある。 ポロイダル方程式の微分形 の時、 となり、流速が発散してしまう。 物理的な解を得るためには、同時に、 となる必要がある。 臨界点 MHD降着流を解析する際に、3つの臨界点が存在する。臨界点とは、降着流のポロイダル方向の速度がAlfven 速度、速い/遅い磁気音速と等しくなる点で臨界条件が課せられる。この構造はポロイダル方程式の微分形を考えると理解できる。ポロイダル方程式の微分形をうまく整理すると上の式のように分数の形にできる。分母に注目すると、降着流のポロイダル方向の速度がAlfven 速度、速い/遅い磁気音速と等しくなるとき、分母が0になり、流速が発散してしまうことがわかる。流速解が途中で発散してしまうような状況は現実世界では存在しえず、このままでは、流速の物理的解を得ることができない。では、物理的解を得るにはどうすればよいのか。それは、分母が0になる点で分子も同時に0になればよい。そのような条件を課すことで、ロピタルの定理よりその点での流速を決定でき物理的な解を得ることができる。このような点を、それぞれ、Alfven 点、速い/遅い磁気音速点という。 となり、ロピタルの定理より解を得られる。
流速はホライズンを横切る前にそれぞれの磁気流体波の速度より 早くなっていなければならない。 MHD 降着流解の構造 MHD降着流解の例 M.Takahashi (2002) 図中のラベルの説明 F : 速い磁気音速点 A : Alfven 点 S : 遅い磁気音速点 L : light surface 太線:降着流解 MHD降着流解の構造 この図は、MHD降着流解の例である。横軸はブラックホールからの距離をブラックホール質量で規格化した量で、縦軸はMHD降着流のポロイダル速度を示す。図中の太線がポロイダル方程式をポロイダル速度について解いた解である。次に、図中のラベルについて説明する。Fはポロイダル速度が速い磁気音速と一致する速い磁気音速点、Aはポロイダル速度がAlfven 速度と一致するAlfven点、Sはポロイダル速度と遅い磁気音速と等しくなる遅い磁気音速点、Lは磁力線の角速度が光速に一致するlight surfaceをそれぞれ表す。Forbidden Regionは全エネルギーの二乗が負になる物理的に禁止された領域である。 この例が示すように、流速解はホライズンに到達する前にinjection pointから始まりホライズンに到達するまでに順番に遅い磁気音速点、Alfven 点、速い磁気音速点を滑らかに通過している遷磁気音速解である。これは、6枚目のスライドで紹介したブラックホールに降着するための条件による。なぜブラックホールに降着するには遷磁気音速解である必要があるのか。それは、ホライズンの定義からホライズンの内側から発した情報は光速であってもホライズンの外側に伝達できないという事由があるからである。降着流がホライズンを横切ってブラックホール内部に落ち込むと、ホライズンより内側の情報は光速度でさえも外側に伝達ができなくなるため、流速はホライズンを横切る前にそれぞれの磁気流体波の速度より早くなっていなければならない。もし、流速がホライズン上で、例えば、速い磁気音速より遅かったとする。すると、ホライズン内で降着流の流速より速い磁気音速の方が速いという状況が作り出される。このような状況下では、降着流の進む方向と逆向き、つまり、ホライズンの外側方向に伝わる速い磁気音速はホライズン内の情報を有したままホライズン内から脱出できてしまう。これは、ホライズンの定義と矛盾するために、この様な解は物理的には存在してはならない。よって、降着流がブラックホールに降着するには遷磁気音速解でなければならない。 流速はホライズンを横切る前にそれぞれの磁気流体波の速度より 早くなっていなければならない。 (もし、そうでなければ磁気流体波が外部に脱出できてしまう) 降着流がBHに落ち込むためには、遅い磁気音速点、Alfven 点、速い磁気音速点を順に滑らかに通過しなければならない。
MHD降着流の解析法 M.Takahashi& A.Tomimatsu (2008) で提案された β モデルを用いる。 磁力線のピッチ角を β と定義する。 βモデルの利点 ・臨界点の構造が磁場形状の関数 β に繰り込まれる。 ポロイダル方程式中の磁場のトロイダル成分 に表れる臨界点をβを定義することで回避できる。 音速点での臨界条件の議論をせずに遷磁気音速流解を得ることができる。 MHD降着流の解析法 本研究では、M.Takahashi& A.Tomimatsu (2008) で提案された β モデルを用いる。このモデルでは磁力線のピッチ角(磁場のポロイダル成分に対する磁場のφ成分の比)をβと定義し、ポロダル方程式の構造を比較的簡単にするものである。βを定義することで臨界点の構造が磁場形状の関数βに繰り込まれる。具体的には磁場のポロイダル成分に表れる臨界点(M^2 = α)をβを定義することで回避できる。つまり、磁場のポロイダル成分の式の構造、分数の形、を解消してポロイダル方程式中に溶け込ませることができるようになり、臨界点があらわに出現しなくなる。このことから、音速点での臨界条件の議論をせずに遷磁気音速流解を得ることができる。さらに、coldの場合についてはβを用いることでM^2についての二次方程式に帰着でき、解析が非常に容易になる。 βの与え方はホライズンで磁力線のピッチ角が1になることが知られているので、これを満たすような適当な関数であればよい。本研究では、簡単のため放射状磁場になるような関数を仮定している。 βの与え方 ホライズンにおける境界条件をみたすような関数 本研究では、ポロイダル磁場は放射状とし、 とする。
磁力線のピッチ角β 磁力線
βモデルの特徴的な操作 磁力線のピッチ角 β ZAMO系でのトロイダル磁場に対する電場の大きさ比 ξ を定義する。 βはξ の関数として表される。 ξ の関数形は降着流のタイプに応じて決定する。
事象の地平面での境界条件を満たす中でもっとも簡単な形状 βまたは、ξの関数形 事象の地平面での境界条件を満たす中でもっとも簡単な形状 事象の地平面での境界条件 において、 具体的な関数形 type I type II 磁力線のピッチ角の変化 時空の引きずり効果 距離に依存する磁力線の開き具合 本講演では、 放射状磁場を仮定した。
計算例 赤線が解曲線 Alfven Mach 数 数密度 圧力 温度 0.7 0.4 2.0 3.0 3.8 0.7 0.4 2.0 3.0 パラメータ 計算例 赤線が解曲線 F A Alfven Mach 数 0.7 0.4 2.0 3.0 3.8 0.7 数密度 0.4 2.0 3.0 3.8 0.1 計算例1 βモデルを用いてポロダル方程式を解いた計算例である。パラメータはスライドの右上に示した通りである。全てのグラフの横軸はブラックホールからの距離であり、赤線がポロイダル方程式を解いて求めた解曲線を示す。r_Hはホライズンの位置を示す。 ひとつづつグラフの説明をする。まず、左上の図は縦軸がAlfven Mach数である。青点線が速い磁気音速分布、緑点線がAlfven 速度分布、ピンク点線が遅い磁気音速分布、AはAlfven点、Fは速い磁気音速点をそれぞれ表す。この計算例は遅い磁気音速より速い流速を持って出発し、Alfven点、速い磁気音速点を通過してホライズンに到達する。 次に、左下の図は縦軸が圧力のグラフである。右上の図は数密度についてのグラフである。これら二つはホライズンに近づくにつれ磁束の幅が狭くなるために物がつまり上昇する。右下は温度に関するグラフで、縦軸はΘである。ホライズン付近で一番熱くなる。 0.35 圧力 温度 0.06 0.2 2.0 3.0 3.8 2.0 3.0 3.8
温度 他のパラメータは 面内で一定とする 数密度
温度 他のパラメータは 面内で一定とする 数密度