人事制度の変遷 (1)電産型賃金 (2)学歴別年次別管理 ①身分制を採用せず、全員が一つの制度に統合された ②月単位で計算された (1)電産型賃金 ①身分制を採用せず、全員が一つの制度に統合された ②月単位で計算された ③本人の年齢や勤続などの要素と能力給という人事考課によって変動する可能性のある部分をもっていた ④摂取カロリー、栄養、エンゲル係数などの要素から生活保障給を算出した ⑤労働基準法制定前にも関わらず時間外割増を明示していた *個人能力による差を賃金に反映することを是認 ⇒その後の日本の賃金制度へ方向性を示した (2)学歴別年次別管理 最終学歴と入社年次で従業員をグループ化 学歴別に初任給を決め、その後は毎年の定期昇給によって賃金が積み上がっていく方式 *賃金管理の複雑化 *失敗や病気を理由に評価が低くなった場合、その差を挽回することがむずかしい ⇒こういった問題解決のために、職務遂行能力に基づいた制度が出てきた
(3)職務給導入への挑戦と挫折 (4)能力主義管理と職能資格制度 賃金の近代化を目指して、アメリカの「職務給」導入を目標とした 賃金の近代化を目指して、アメリカの「職務給」導入を目標とした (職務給・・・職務分析し、点数換算するなどして評価 その後一時間あたりの賃金額を設定) *毎年のように新しい技術が導入される状況の中では、職務分析が追いつかない *労働実態と職務給制度が合わない ⇒鳴り物入りで導入された制度だったが、経営にとってプラスにならないと見なされた (4)能力主義管理と職能資格制度 能力主義管理 人事労務管理諸施策の総称 職務遂行能力という指標を提示し、これを基準として従業員の育成、配置、処遇を決めるというもの ⇒企業における経済合理性と人間尊重の調和を掲げ、仕事を通した自己実現を目指すべきだという価値観を日本企業の人事に提供した 職能資格制度 能力主義管理の理念に基づいて始まった 職務遂行能力によって従業員を職能資格に分類し、賃金を決める *仕事と緩やかに対応しており、情勢に合わせた柔軟な変化が可能である ⇒バブル崩壊後、職能等級と担当する仕事のバランスが崩れ、成果主義的な制度の登場へと繋がった