口腔機能の向上は、 活動的な高齢者であるために 大切なことです

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口腔機能の向上は、 活動的な高齢者であるために 大切なことです 健口から健康へ 口腔機能の向上は、 活動的な高齢者であるために 大切なことです 「健口講座の趣旨説明・・・ 今回のお話は、口腔ケア(お口のお手入れ)についてが主です。口腔ケアには、大きく分けて二つの目的があります。 1、お口の中や入れ歯を清掃することで、歯周病・むし歯・誤嚥性肺炎(言葉の説明も)の予防をする 2、口腔機能(歯と口の機能)の維持増進を計る(嚥下体操・唾液腺マッサージなど) 今回の出前講座(5年間継続予定)は、ほぼ健康(健口?)な高齢者が対象です。 ご本人だけでなく、ご家族やご友人のためにもぜひというスタンスでお願いいたします。 介護予防の特定高齢者(飲み込みなどに心配があるとアンケートに答えた方)向けとほぼ同様の内容なので、既に受けたことがある方も少しお出ででしょう。 先生方の講演時間が40分ほどと、スライドでは若干の余裕が見込まれますので、オリジナルなお話もどんどん取り入れてください。 最後に衛生士さんによる、嚥下体操と唾液腺マッサージをお願いしておりますが、都合がつかない場合、先生方にお願いすることになります。 奥州市歯科医師会

お口の働きって なあ~に 食べる 表情を表す 話す 脳の活性化 呼吸する 防御免疫 お口にはいろんな機能がありますが、まず食べる機能ですね。 お口の働きって なあ~に 食べる 表情を表す 話す 脳の活性化 呼吸する お口にはいろんな機能がありますが、まず食べる機能ですね。 もちろん、話す機能や、呼吸する機能もありますね。 皆さん、口をすぼめてください。不満の顔ですね。口を横にひっぱって下さい。笑顔ができます。口元は表情を表します。 噛むことは、脳の血流を多くするばかりではなく、脳を活性化する信号を出しています。 食べ物を噛んで唾液と混ぜることで殺菌を行います。また、線維食物を咀嚼することで口の中の細菌を胃に流し込み、口腔内に細菌が繁殖するのを防いでいます。 防御免疫

せっしょく えんげ 口から食べて、飲み込む(摂食・嚥下)                                           せっしょく    えんげ 口から食べて、飲み込む(摂食・嚥下) のどは呼吸と飲み込みの交差点

嚥下障害によって起こる問題 誤嚥 誤嚥性肺炎 食事時のむせ込み 食後の咳き込み 誤嚥による肺炎 食べ物をのどに詰まらせる 33.2 55.4  窒息 総数 0歳 1~ 5~ 10~ 15~ 30~ 45~ 65~ 80~ 4 9 14 29 44 64 79 2518 11 7 1 40 213 835 1396 人 100 0.44 0.3 0.04 0.16 1.59 8.45 33.2 55.4 % 家庭内における主な不慮の事故の種類別にみた 年齢別死亡数・構成割合(平成19年:厚生労働省) 嚥下障害によって起こる状態を嚥下造影で示します。 それぞれの画像をクリックしてからビデオが始まります。 まず、大きな問題は誤嚥であります。一般的に誤嚥を起こしますと、咳をします。 食べ物を飲み込んだ後に、咽頭に食物が残ることがあります。 咽頭に痰が残っていて、息を吐くときにヒューヒューとなることがあります。

高齢者は摂食・嚥下障害が起こりやすいか 首の周囲の筋肉を鍛えなければならない 高齢者では解剖学的に喉頭が下がる 70歳代 20歳代 高齢者はどうして摂食・嚥下障害を起こしやすいかといいますと、解剖学的に喉頭が下がることによります。 20歳代と、70歳代とでは、男性で1cm、女性で4mm下がるといわれています。 食べるとき私たちはゴックンと飲み込みますが、そのとき喉頭が挙上しなければなりません。高齢者は挙上する距離が長いため、首周囲の筋肉を鍛えなければなりません。しかし、高齢になると退化するものなのです。 男 10mm 女  4mm 下がる 首の周囲の筋肉を鍛えなければならない

嚥下運動を一日に何回するでしょうか だいたい 一日に600回ほど 唾液は一日にどれほど出るでしょうか? 一日に約1リットル   一日に600回ほど  唾液は一日にどれほど出るでしょうか? 嚥下運動回数 Lear(1965)によれば、健康成人が1日に行う嚥下運動は平均582回(203~1008) 食事中 :180±55回/時間 食事以外:23.5±11.5回/時間 睡眠中 :5.3±1.7回/時間 Manssonらによると、空嚥下(dry swallow)の誘発刺激は唾液であり、薬剤で唾液分泌を抑制すると空嚥下が出にくくなるという。 唾液の分泌量 安静時唾液分泌速度:0.3ml/分   16時間起きているので300ml 睡眠時最大分泌量 :0.1ml/分以下   7時間の睡眠時間として40ml以下 食事中の平均分泌速度:4ml/分   一日食事時間54分として200ml 一日の唾液分泌総量は500~600ml (多くの教科書に引用されている1000ml~1500mlより少ない) 安静時の唾液分泌は耳下腺20%、顎下腺65%、舌下腺7~8%、小唾液腺7~8%、 分泌速度が速い場合耳下腺からが50%を占める。 アミラーゼは耳下腺により産生され、血液型物質は小唾液腺により産生される。 唾液中に含まれるパロチン(老化防止ホルモン)について 成長ホルモンの一種で、体の中で若々しさを保つ働きがある ロイヤルゼリーによく似た成分 唾液の少ない人にはあまり分泌されない→老化を早める 一日に約1リットル (大きい缶ビール2本)

唾液の働きとはなんでしょうか? 円滑作用 口の粘膜を湿らせ嚥下や発音を 円滑に行う作用 溶解作用 食物中の味成分を溶解 円滑作用  口の粘膜を湿らせ嚥下や発音を         円滑に行う作用 溶解作用  食物中の味成分を溶解 消化作用  アミラーゼなど消化酵素 洗浄作用  食物を洗い流す等 抗菌作用  リゾチームなど抗菌酵素 唾液の機能についてご説明します。・・・ 高齢者はなぜ唾液が減少するのか? 加齢変化   内服薬の副作用

高齢者の死亡原因で注目! 肺炎は高齢者の敵 特に誤嚥性肺炎! 高齢者の肺炎の70%以上 が誤嚥と関係があるとされている 日本人の死因の第4位  が誤嚥と関係があるとされている 日本人の死因の第4位 肺炎で死亡する人の約95%は高齢者 高齢者の肺炎の致死率は成人の3倍 高齢者の死亡原因のなかでも、とくに誤嚥による肺炎が注目されているのです。

動脈硬化 高血圧

がん・脳卒中・神経筋疾患・認知症 食べるQOL(生活の質)の悪化ドミノ QOL 低下 老化 寝たきり 咀嚼障害 摂食・ 嚥下障害 食事禁止 口臭 低栄養 食形態 制限 誤嚥性 肺炎 むし歯 偏食 脱水 生活習慣病  重症化 歯の喪失 歯周病 胃ろう 誤嚥 40歳 50歳 60歳 70歳 がん・脳卒中・神経筋疾患・認知症

みなさんのお口の中は どうですか? こんな口の中ではありませんか 食後にこのような状態になっていることに気が付いていない方もおいででしょう。 ぜひ、ご家族の方でもお口の中を覗いてあげてください。

舌苔(ぜったい)は口の中の悪臭(口臭)の原因です。あまり口がくさいとお孫さんが寄ってこなくなりますよ。 特に口腔乾燥は、舌苔を増殖させ、口臭の原因となります。 私たちの口臭の原因の半分は舌苔といわれています。

入れ歯もきれいにしていますか? スライドはご本人やご家族が清掃した後、染め出してみたものです。 自己流の方も多いようです。 義歯の清掃方法をお伝えいたします。・・・

入れ歯の洗い方 義歯ブラシで洗う 入れ歯洗浄剤につける 義歯洗浄の仕方の流れ図です。

入れ歯の清掃が不十分だと... 義歯性口内炎(いわゆる傷)の原因になります。 口臭の原因になります。 入れ歯に色素沈着や歯石沈着がおこります。 部分入れ歯の場合、維持装置(バネなど)のかかっている歯や残っている歯がむし歯や歯周病になりやすくなります。 誤嚥性肺炎の原因になることがあります。 義歯清掃はしっかりと行いましょう。

口腔ケア(お口の清掃)の効果 誤嚥性肺炎の予防 口腔乾燥の改善 食欲増進 口臭の予防 口腔清掃の効果について挙げてみます。・・・ 脳への刺激

口の中をきれいに保つと、 誤嚥性肺炎を少なくできる! 2年間の肺炎発症率 p<0.05 (%) Yoneyama T, Yoshida Y, Matsui T, Sasaki H : Lancet354(9177), 515, 1999.

平成23年1月21日 NHKニュース

歯が少なく、入れ歯の状態も悪い高齢者では、 *身体的健康とは、介助必要や寝たきりとなること。 身体的健康状態が悪化する。 *身体的健康とは、介助必要や寝たきりとなること。 12 相 対 危 険 度 相 対 危 険 度 12 10 10 8 P<0.001 8 6 6 P<0.01 4 4 P<0.05 2 2 有意差なし 並 不良 or なし 1〜9 良好 10〜19 歯の本数 20以上 入れ歯の状態 1,929名の6年間の追跡調査より           (新潟大学データ)

大脳皮質 運動野 顎力は学力なり

入れ歯で回復8028! 平成元年 8005 平成17年 8010

高齢者の転倒予防には、 よい噛み合わせが重要! 100% 噛み合わせがない、 または悪い! 50% 自分の歯や入れ歯による 噛み合わせあり! さらに,歯のかみ合わせのない人は,転び易いのではというデータも痴呆の高齢者を対象にして出ています。 0% 2回以上転倒/年 2回より転倒少ない/年 自立歩行可能な認知症高齢者(146名) Yoshida M, Morikawa H, Kanehisa Y, et al. J Am Griatr Soc,53(9), 1631,2005. 24

★かかりつけ歯科医がある人 の生存率は維持される★ 累 積 生 存 率 2001年多摩市高齢者13,066人 多摩市・多摩市歯科医会・ 東京都立大学協働調査  首都大学東京 星 旦二 教授HPより

歯科医師はいつもあなたのそばにいます 奥州地区歯科医師配置図 退院・回復・入所 退院・回復・入所 退院・回復・入所 退院・回復・入所 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 かかりつけ歯科医 による 健康管理 健康 健康 健康 健康 健康 健康 健康 健康 健康 健康 健康 健康 もしも もしも もしも もしも もしも もしも もしも もしも もしも もしも NST歯科回診 病棟歯科往診 NST歯科回診 病棟歯科往診 NST歯科回診 病棟歯科往診 NST歯科回診 病棟歯科往診 NST歯科回診 病棟歯科往診 NST歯科回診 病棟歯科往診 NST歯科回診 病棟歯科往診 発病・胆沢病院入院 発病・胆沢病院入院 発病・胆沢病院入院 発病・胆沢病院入院 発病・胆沢病院入院 発病・胆沢病院入院 発病・胆沢病院入院 発病・胆沢病院入院 発病・胆沢病院入院 かかりつけ歯科医 施設協力歯科医 による 健康管理 訪問診療 かかりつけ歯科医 施設協力歯科医 による 健康管理 訪問診療 かかりつけ歯科医 施設協力歯科医 による 健康管理 訪問診療 かかりつけ歯科医 施設協力歯科医 による 健康管理 訪問診療 退院・回復・入所 退院・回復・入所 退院・回復・入所 退院・回復・入所 退院・回復・入所 退院・回復・入所 歯科医師はいつもあなたのそばにいます

高齢者でも元気に生活するため 食事のバランスを考えよう ご飯や麺類などの炭水化物だけでなく、 タンパク質もしっかりと摂りましょう   ご飯や麺類などの炭水化物だけでなく、   タンパク質もしっかりと摂りましょう 噛みにくそうになっている場合は…   義歯を使えるようにしましょう むせるようになっている場合は…   水分でむせるようであればトロミを 皆様が今後ともよりお元気で暮らしていかれるように、まとめてみました。・・・ 水分補給を十分に行いましょう   高齢者はのどの渇きに気付きにくい   血栓予防の観点からも 28

                                                  三浦雄一郎氏 三浦敬三さん     100歳のスキーヤー

お口の健康が全身の健康を支えていることがわかっていただけたでしょうか? おいしく食べること、 そのために必要なことは 口腔機能を維持・向上 していくことが大切です。 大変、お疲れ様でした。 引き続いて、衛生士さん(帯同されない場合、先生が行う場合も)により、嚥下体操と、唾液腺マッサージを再度行います。 参加者には挿絵がついたポスターが配られていますので、見てもらいながらご一緒に何回か繰り返してもらいます。