小中連携・一貫教育による確かな学力の育成

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1 課題の洗い出し. 2 1.本日の日程 ①開会の挨拶 日程説明 ( 5 分) ②自己点検 ( 10分) ③情報モラル指導の必要性(プレゼン) (20分 ) ④課題の洗い出し ( 10分) ⑤全体計画についての協議Ⅰ (15 分) ⑥全体計画についての協議Ⅱ (20 分) ⑦全体計画についての協議Ⅲ.
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1 第3回 英語教育推進委員会 資料 平成24年12月20日 福井県国際交流会館. 小中高一貫した英語教育 イング リッ シュ・ シャワー ○ 「イングリッシュ・デイ」の設定 オールイングリッシュの授業、授業以 外にもALTや英語教員が積極的に英 語で会話する日を設定 中学校 ○ 「イングリッシュ・シャワー」の継続.
平成21年度小学校外国語活動中核教員研修 小学校外国語活動基本理念 ~新学習指導要領等について~
平成19年度 「長崎県国語力向上プラン」 地区別研修会
平成19年度長崎県国語力向上プラン地区別研修会
5 情報モラル教育 4.道徳や各教科等における  情報モラル.
徹底活用するための校内研修パッケージ これから、「子どもの学びを支えるヒント集2」を活用した校内研修を始めます。
学力調査の結果概要 A区分問題(知識) B区分問題(活用) 小学校国語 小学校算数 中学校国語 中学校数学
子どもが主役となる明るく元気な学級づくり
徳島の子どもの学力向上及び 生活習慣・学習習慣等の改善をめざして
総 合 的 な 学 習 の 時 間 ふるさと教育が生きる時間に! 本校の特色ある活動 子供たちが楽し 「チャレンジ・タイム」
三重県立杉の子特別支援学校石薬師分校いじめ防止基本方針
大分県教育庁佐伯教育事務所 学校改革担当指導主事 有田千香
富山大学教育学部 附属教育実践総合センター 助教授 小川 亮
マイクロティーチング 演習 指導案作成 模擬授業発表
体験的参加型の手法を活用した研修をどう進めるか
教職院 ナッキョン 奈良市高畑町 得意: 授業での「つかみ」
柏市立中原小学校 西田 光昭 教育におけるタブレット活用の             課題と展望 柏市立中原小学校 西田  光昭
PT、OT、ST等の外部専門家を活用した指導方法等の改善に関する実践研究事業(新規) 平成20年度予算額(案) 42,790千円              
第1回 英語教育推進委員会 資料 平成24年5月30日 福井県国際交流会館 1.
平成26年度 鶴ヶ島市立新町小学校グランドデザイン めざす学校像 一人ひとりが輝き、確かな学力が獲得できる学校
保健学習の進め方・指導案の書き方 さいたま市立三橋小学校   豊島  登.
大分県立宇佐支援学校 グランドデザイン (平成28年度版)
裏面のFAX送付状で、7月31日(木)までにお申し込みください。
教育研修センター通信 ☆情報教育夏季研修☆(7/23,24 8/22実施) ☆人権教育研修☆(7月25日実施)
学力向上TOOL BOX 授業改善のための 参考資料 Step by Step H25増補版 全国学力調査 県学力実態調査 授業改善シート
薩摩川内市小中一貫教育特区 (連携型) 平成18年4月~平成20年3月
 H21年度 研究概要 本校の研究について発表します。本校は、全国学力・学習状況調査等を活用した学校改善の推進に係る実践研究の協力校として文部科学省から本年度指定を受けました。19年度の結果をふまえて、昨年度の11月から「自ら学ぶ意欲」を育てる教育への転換を図る方向で授業や評価の改善の研究を進めてまいりましたが、本年度は「話合い活動」に着目して研究課題を設定しました。
H28学校経営ビジョン めざす教師像 安全・安心な環境づくり・学校づくり 地域 家庭 めざす学校像 授業づくりチーム 生活づくりチーム
知・徳・体・地域連携 伏見中学校 教育目標 心豊かに共に生きよう 生き生きした生徒が集う学校 特に今年度取り組んだ点は 知の部分
教育とは 未来に向けて方向を示し 挑戦する勇気を育み、 めげそうになった心を励まし 支えていくこと
基礎・基本と活用する力を確かに育む学校の組織的な取組
キャリア教育を充実させるための改善・実施・評価シート
徹底活用するための校内研修パッケージ これから、「子どもの学びを支えるヒント集2」を活用した校内研修を始めます。
<校訓> つよく・あかるく・たくましく 【目指す宇佐支援学校の児童生徒像】
自ら課題をもち、意欲的に学ぶ生徒を求めて
アスッペンくん 奈良市立飛鳥中学校.
特別支援教育 障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち,児童生徒一人一人の教育的二一ズを把握し,その持てる力を高め,生活や学習上の困難を改善又は克服するため,適切な指導や必要な支援を行うものである。 (「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」平成17年12月8日.
基礎看護の授業を通して思考力,判断力,表現力,技能を育成する指導方法の工夫改善についての研究
校内研修プログラム 研修1 ~外国語教育についての理解を深める~
小中連携を進めるために! 外国語教育における 三つのステップと大切にしたいこと 岐阜県教育委員会 学校支援課
ワークショップ型研修の進め方 .
 小学校外国語活動で    大切にしたいこと(指導の重点編) 岐阜県教育委員会 学校支援課.
1 目的 子供の学ぶ姿とそれを支える教師の 手立てを関連付けて分析することを 通して、主体的・対話的で深い学び の視点からの授業改善に向けて明日 からできることを考察する.
平成19年度地域教育フォーラムin京都   第5分科会 「学力向上アクションプラン」     ~洛西方式Ⅱ~  京都市立洛西中学校 2007,7,31.
徹底活用するための校内研修パッケージ これから、「子どもの学びを支えるヒント集2」を活用した校内研修を始めます。
言語活動を生かした自ら学び、考える力の育成
思考力・判断力・表現力等の育成に向けて 平成20年12月26日 徳島県立総合教育センター.
学校評価と事務職員の役割 学校評価に対する 事務職員の 視点を養おう! 平成26年7月29日 夏季学習会.
授業者 (「私」が) 「校内委員会」とは,特別支援教育に関する校内委員会のことです。
中学校保健体育科 1 改訂の趣旨及び要点 新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業づくり 改訂の基本的な考え方 目標の構成の改善 内容の構成の改善
平成29年度 埼玉県立熊谷特別支援学校グランドデザイン
平成31(2019)年度 ○○○立○○小学校 学力向上プラン(例)
計 画 支 援 要 請 支 援 平成21年度の研修支援 「『大阪の教育力』向上プラン」に基づく府内全公立小中学校への訪問
資料「裁判例に見る体罰」を引用した 体罰事故防止研修 埼玉県教育委員会
セッション8 地域研修、校内研修実施ワークショップ 情報モラル指導者養成研修検討委員会.
子供の発言や行動を可視化して検討する 学習過程可視化法 ~小中学校活用版~ 1
IT活用のメリットと活用例 校内研修提示資料.
平成23年度 大阪府学力・学習状況調査の結果概要 大阪府教育委員会
教育情報共有化促進モデル事業報告 中学校数学 平成16年1月31日 岐阜県 学習システム研究会「楽しく学ぶ数学部会」
授業映像中の児童・生徒の姿から どのような力を 活用・発揮しているかを捉え、 それを支えた 学びの過程について分析する 目的 1
学習指導案の検討会を通し て、 本時の授業への見通しを持ち、 参観の視点をつかむ。
平成30年度 ○○○立○○中学校 学力向上プラン(例)
宇佐支援学校 学校評価実施計画 改善 教職員自己評価 自分らしく 生活する 子ども 保護者・ 地域から 愛される 学校 のびのびと 過ごせる
学校の教育活動を通じて 家庭で共に 保幼小中との連携 地域で育てる 忍耐力 意欲 やり抜く 自制心 社会性 協調性
基礎情報の収集・・・前年度の出欠席状況、配慮の必要性、長期欠席経験者への対応
学校における教育の情報化の推進と校内研修の企画運営
特別支援教育総合推進事業 特別支援教育 推進員 高等学校 1(新)特別支援教育総合推進事業【4,752千円】 県教育委員会 特別支援学校
平成20・21年度 国立教育政策研究所・教育課程研究センター指定
学習指導要領の改訂 全国連合小学校長会 会長 大橋 明.
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小中連携・一貫教育による確かな学力の育成 平成26・27・28年度福岡県重点課題研究指定・委嘱事業(3年次) 福岡県教育委員会 小中連携・一貫教育による確かな学力の育成 ■研究指定・委嘱校地域(指定校) 東峰村教育委員会(東峰小学校・東峰中学校) 豊前市教育委員会(合岩小学校・合岩中学校) 研究の目標 研究の内容 確かな学力を育成するための小中学校間の効果的な連携(一貫)システムの在り方を究明する。 ■視点1:児童生徒の確かな学力を育成する取組 ■視点2:小学校・中学校・地域を効果的につなぐ連携推進体制の整備 研究の実際     合岩小中学校の実践  主体的に学び合う力を育てるために、学びの参考となる「合岩コンパス」を作成し、授業で活用しています。 ■視点1:児童生徒の確かな学力を育成する取組  単元や各時間で、小中学校の学習過程を統一し、基本的な指導方針や児童生徒の学びの手がかりを共有したうえで、小中学校の教員が共同で授業づくりに取り組むことで、児童生徒の実態や教科の系統性を踏まえた9年間を見通した指導が実現します。 ● 「合岩コンパス」の作成   小中共通の学習規律や国語、算数・数学に関する言葉や考え方、ノートの使い方等をまとめた学びの参考書であり、よりどころとなるものです。教師用の「ティーチングコンパス(指導の指針)」と児童生徒用の「ラーニングコンパス(学びの指針)」があります。 ティーチングコンパスの例 東峰小中学校の実践  児童生徒の自ら学ぶ力を育てるために、学習スキルの活用を位置付けた授業づくりに取り組んでいます。 ● 学習スキルの活用を位置付けた単元構成   児童生徒が身に付けた知識や技能、見方や考え方を活かして主体的に問題を解決することができるように、単元を通して学習スキルを位置付けます。 ラーニングコンパス中期版の例 【学習スキルを位置付けた単元構成】 【基礎スキルと思考スキル】 ● 学習スキルの活用を位置付けた授業づくり   主体的な問題解決を実現するために、思考の支えとなる「基礎スキル」を基盤として、「くらべるスキル」や「つなげるスキル」を学習場面に応じて活用します。  小中学校で指導の方針が共有され、9年間を見通した指導が実現します。  学習の見通しをもち、自分の考えをつくったり、交流したりする際の指針となります。 例)4年生国語「季節の言葉~秋の風景~」 基礎スキルの中で積み上げてきた「言葉の手帳」を活用し、教科書や体験をつなげて秋の俳句作りを行いました。 ● 「合岩コンパス」の活用   課題解決の過程を「問いを持つ」「考える」「交流する」「まとめる・ふり返る」の4段階とし、各段階で児童生徒は「ラーニングコンパス」を活用しました。  「交流する」段階において、「ラーニングコンパス」を活用してマッチ棒の本数と正方形の数との関係を式で表す方法について考えをつくり、お互いの考えを交流することで、よりわかりやすい説明をつくります。 中学校1年生数学「文字の式」

小中連携・一貫教育による確かな学力の育成 平成26・27・28年度福岡県重点課題研究指定・委嘱事業(3年次) 小中連携・一貫教育による確かな学力の育成 福岡県教育委員会 研究の実際     合岩小中学校の実践  小学校と中学校の目指す児童生徒像や指導の在り方にずれが出ないようにするために学びの姿の系統性を共有して指導する取組を行っています。 ■視点2:小学校・中学校・地域を効果的につなぐ連携推進体制の整備  義務教育9年間を通じて確かな学力を育成するためには、小中学校の教員が、校種、教科、学年の壁を取り払って授業実践を基にした協議を積み重ねていくことで、協同研究推進体制を確立することが大切です。 ● 9年間を見通した学びの系統性を小中学校の教員が共有し、日々の授業に生かしていくために、1単位時間の課題解決的な学習過程を発達段階に応じた児童生徒の姿として系統表に整理しました。 東峰小中学校の実践  小中学校の教員が同じ目標や見通しを持って指導できるようにするために小中一貫カリキュラムを作成し、小中一体となった取組を行っています。 ● 校内研修では、小学部と中学部の教員が同じグループに入るように、A~Cのグループを編成し、事前審議、研究授業、授業整理会を行います。その際、同じ視点で参観、協議が行えるように授業観察シートを活用しました。  抽出した児童生徒の授業への集中度を縦軸、時間を横軸にとって主体的な学びとなっているかどうか検証しています。 9年間を見通した学びの姿の系統性 ● 小中学校合同の指導案審議や模擬授業で、研究授業の着眼を共有しておくことで、授業後の整理会でも、着眼ごとに効果的な手立てや改善点を明らかにすることができ、協議を深めることができました。 ● 主体的に学習に取り組む児童生徒を育てるために、小学校1年生の2学期から、自分で課題を立てて取り組む「自主学習」の取組を行っています。  効果的な手立てや改善点を色分けした付箋に記入し、授業観察シート上で共有して協議します。  授業を参観しながら、着眼ごとに付箋に気付いたことを付箋に記入しておき、ワークショップ型の授業整理会で意見を整理していきます。 ● 学校行事等の合同実施や小中学校の教員がペアで指導する小中TT授業、中学校教員の専門性を生かした小学校における一部教科担任制等を行い、学びの積み上げや中学校へのスムーズな移行を図りました。 ● 家庭学習の習慣化を図るため、児童生徒用、保護者用の「家庭学習の手引き」を作成し、学校と家庭が協力して学力の育成に取り組んでいます。  発達段階に応じた自主学習のメニューを例示したり、参考となるノートを掲示したりする等して、取り組みやすい環境をつくっています。また、ふり返りと保護者からの励ましを記入する欄を設けて、取組の自己評価ができるようにしています。  中学校の美術科の教員が小学校教員と協力して図工の授業を行っています。