ワークライフバランス ~働く女性がキャリアアップのしやすい社会を目指す~ ワークライフバランス ~働く女性がキャリアアップのしやすい社会を目指す~ 法政大学 藤村ゼミ 水上 長井 兵藤 日根野 沼倉 加藤
女性の求めるべき「WLB」とは 仕事中心のライフスタイル 家事・育児等中心のライフスタイル “仕事:生活=10:10” 仕事中心のライフスタイル 家事・育児等中心のライフスタイル “仕事:生活=10:10” (仕事と生活、両方に全力で取り組める状態)
問題提起 様々な企業で福利厚生が充実してきている しかし、育児をしながらキャリアアップを目指す女性が少ない しかし、育児をしながらキャリアアップを目指す女性が少ない どうすれば働く女性が今より キャリアアップを望むようにな るのか
日本の制度① 育児休業法 (厚生労働省雇用均等調査[平成26年]) 就業女性の育休取得率 75.5% 高い!! 育児休業法 (厚生労働省雇用均等調査[平成26年]) 就業女性の育休取得率 75.5% 高い!! 女性の出産後継続就業率 26.8% 出産退職 43.9% 継続者少ない・・・。 育児休暇は取得するものの、その後仕事を退職してしまう女性が多い
日本の制度② 短時間勤務制度 フルタイム勤務に復帰するタイミングを逃してしまう。 条件を満たせばだれでも活用することが可能 しかし現状は、男性の利用者少ない 短時間勤務にしてしまうと給料が減ってしまう理由 女性が短時間勤務を申請し、育児をするという状況 フルタイム勤務に復帰するタイミングを逃してしまう。 フルタイム勤務に戻ったとしても仕事時間の長さで両立が不可能になり、 結局仕事を辞めてしまうという女性もいる。
仕事と家庭の両立を実現するフォロー体制と組織づくり 女性のキャリアアップの現状 政府が掲げる女性管理職登用の数値目標 30% 現在 就業している女性のうち女性管理職の割合 11.6% 原因①女性自身の意識 キャリアアップを志向する女性が少ないわけではない。 過度に特別視されず、平等な機会や処遇は求めている。 男性と同様に働くことができないため、昇進や昇格、賃金面での不利を感じている 仕事と家庭の両立をしながらキャリアアップをしている女性が少ないという不安 少ない・・・。原因は? 仕事と家庭の両立を実現するフォロー体制と組織づくり 相談できる女性社員・ ロールモデル
配偶者も育児など家庭環境に貢献もできるようになる 原因②男性社会から抜け出せない企業 男性社会:管理職に男性が就いている割合が高い企業がまだまだ多い状態 理由➤➤ 実際に企業が求める人材:残業や休日出勤が可能である人、時間に余裕のある人 社会全体の平均労働時間の短縮ができれば・・・!! 配偶者も育児など家庭環境に貢献もできるようになる 上司の働き方が部下に影響するという面から、 管理職の働き方も見直す必要がある 女性も家庭との両立が容易になる。
管理職の現状 管理職の働き方の見直しも必要 管理職の役割: ➤業務遂行マネジメント ➤部下マネジメント 部下マネジメントができていないと 企業から与えられた仕事を遂行するために必要な業務計画を立案し、その業務計画に基づいて部下に割り振る。 部下が業務を円滑に行えるようフォローする。 業務遂行に必要な能力の育成や、部下の仕事に対する意欲をあげるなど 管理職の働き方の見直しも必要 定時に帰れない 残業が増える 管理職自身の仕事時間も増える 部下の仕事増える 妻(女性) 一人で育児・家事を抱え込む 配偶者 仕事に拘束され家庭貢献できない
配偶者=男性社員 育児中の女性 3点すべての 意識改革・制度改革 企業・管理職
資生堂の例 士気後退・・・。 (例)育児中のBC(店舗販売員)は午後5時までの時短勤務 午後5時~の繁忙時間にBCが不足 先進的に育児休暇・時短勤務を導入していた 「女性にやさしい資生堂」 (例)育児中のBC(店舗販売員)は午後5時までの時短勤務 育児中ではない若手やベテラン社員に遅番(午後8時まで)や土日勤務が集中 午後5時~の繁忙時間にBCが不足 最低限のみをこなし業績に貢献しようという意識薄れる “このままでは回らない” “不公平だ” “プライベートがなくなる” できるのにしない時短勤務者 士気後退・・・。
制度改革 ➤育児中の女性社員にも平等なシフトを与える ➤一人当たりの営業ノルマを設定(BC:1日18人接客) ➤女性管理職比率を30%にする目標(2016年現在27.0%) 通常勤務者と時短勤務者を平等に働かせ全く同じ業績を求めるというものではない 各人の状況に合わせて働き方を見直し、業績・企業に少しでも貢献しようという意識のもと、働いてもらう
資生堂HPより抜粋
資生堂の新しい支援方法を社会に広げるには ①女性の意識改革 出産・育児期に仕事を辞めた・辞めたいと思った理由➤➤ 「自分の手で子育てしたかった」(58.3%) 「仕事と両立する自信がなかった」(37.5%) 「配偶者・家族の協力が得られなかった」(10.7%) (厚生労働省「継続就業女性の就労意識等に関する調査」[平成18年]) 女性ひとりひとりによって家庭環境違う 自らのキャリアのみならず様々な要因から働き方を取捨選択しなければならない 企業側が女性社員に対し仕事を続けるための多様な選択肢を与えることが大切
②企業・管理職の意識改革 ①管理職層が部下の声を聞き、理解を持つ。 ②職場での不公平感を声掛けにより解消し士気を保つ。 育休・時短勤務は ➤社員側 休んでいる間はキャリアが停滞 ➤企業側 労働力が減る 仕事を免除するタイプの支援は最低限に抑え、「全員がフルタイム勤務」が理想的 しかし現状は 女性はフルタイム には戻れない 残業のない状態を当たり前に! フルタイム 残業 ①管理職層が部下の声を聞き、理解を持つ。 ②職場での不公平感を声掛けにより解消し士気を保つ。 ③働き方・労働時間を上司発信で見直し、柔軟に対応で きる環境つくり。
③配偶者(男性社員)の意識改革 ①妻の仕事・育児への理解 ②企業での自分自身の働き方を見直す 出産・育児期に仕事を辞めた・辞めたいと思った理由➤➤ 「配偶者・家族の協力が得られなかった」(10.7%) 出産・育児期に働き続けた女性で、育児をする上で最も必要な支援➤➤ 「配偶者の協力」(32.6%) 「配偶者以外の家族の協力」(21.9%) 「保育施設の利用」(20.3%) 「会社の制度の活用」(19.7%) 妻は夫を頼りにしている! ①妻の仕事・育児への理解 ②企業での自分自身の働き方を見直す ③家事育児の魅力を知り、関心・やりがいを積極的に持つ
女性が働き続けられるための改善提案 ①配偶者 ➤ 男性昇進中心の企業のあり方を改善 ②企業 ➤ 社員に時間制約意識を持たせ、残業を減らす ①配偶者 ➤ 男性昇進中心の企業のあり方を改善 ②企業 ➤ 社員に時間制約意識を持たせ、残業を減らす ③女性 ➤ 女性に嬉しい福利厚生 3方向からの取り組みによって社会全体で同時に進めていくことが望ましい
①企業のあり方改善 管理職の役割 ①管理職の部下管理能力を育成 ②管理職自身の働き方改善 ③部下を男女平等に評価する意識改善 男性昇進中心の考えが残業、休日出勤の慢性化に繋がる 配偶者が家事、育児を手伝えないことによって、女性に負担がかかり働き続けにくくなる 管理職の役割 ①管理職の部下管理能力を育成 ②管理職自身の働き方改善 ③部下を男女平等に評価する意識改善
②時間制約意識を作るための制度 モデル事業 「管理職を含めた社員が、週2日の定時退社日を自由に決められる」 社内で業務効率化が図れた 時間内に仕事を終わらせる意識 業務効率化 プライベートの時間を強制的に作る ワークライフバランスの見直し 社内で業務効率化が図れた 時間制約意識が習慣化して定時退社日以外の残業も減少 これが守れない社員に対して管理職の部下育成の機会となった
③女性のモチベーションアップの福利厚生 ①美容休暇 ②子供へ祝い金制度 小学生までの子供を育児している母に、月に一度美容休暇を与える きれいな女性・ママでいたい ②子供へ祝い金制度 やっぱり物理的なお金はうれしい 子供が大きくなるにつれて支給額が上がる 子供のお祝い行事の都度、祝い金の支給
まとめ <1> 女性・企業・配偶者の3点すべてから働き方を見直し、意識・制度改革を同時に進める <1> 女性・企業・配偶者の3点すべてから働き方を見直し、意識・制度改革を同時に進める <2> ワークライフバランスやキャリアアップに対する意識のレベルが、社会全体で底上げされる。 <3> 各企業でも独自の考えや理解の元、オリジナルの潤ったシステムを施行することができる。 働く女性たちは、会社を辞めたり、仕事または育児を諦める必要はなくなる。 どんな状況下の女性でもキャリアアップを望む気持ちが、もはや「当たり前」になる 日本の社会に「働くこと」と「子育て」の両方を生きがいにする女性がもっと増えますように・・・♡