地形図 地形図とは? ○ 地形・植生・土地利用など,地表面の事象を詳しく表現した 地図。 国土地理院 ○ 国土交通省国土地理院が発行。 ○ 地形図の種類 (3種類) 1/1万 1/2.5 万 1/5万 実測図 1/1万・1/5万の地形図 は,1/2.5万の地形図を 元に編集して作成した編集図 である。
地形図の描かれる範囲 5分10 分 7.5 分 15 分 1度(1 ° )=60分(6 0 ’ ) 1分(1 ‘ )=60秒(6 0 ” ) 10 分 15 分 5分 7.5 分 地形図の紙の大きさは,1/2. 5万も1/5万も同じである。 1/5万の地形図は1/2.5万の 地形図4枚分の範囲を1枚で描いて いることになる。 1/2.5万の方が大縮尺(より 細かく,より詳しく表現できる) になる。 1/2.5万1/5万 緯度幅 5分 経度幅 7. 5分 緯度幅 10 分 経度幅 15 分 1/2.5 万 1/5万 ※ ※ つま り
※ 狭い範囲を描くため,どの図法を用いても大きなひずみは生じ ない。 1960年頃ま で 多面体図法 ユニバーサル横メルカトル図 法 ( UTM 図法) 現在 地形図の図法 地球の表面を多数の平面の集まり(多面 体)と考える。 一枚の地形図は等脚台形 一枚の地形図は等脚台形 となるが,複 数の地図を切れ目無く平面上に並べるこ とが出来ない。 メルカトル図法の原理を応用して作成。 経度差6度の範囲を投影。 一枚の地形図 は不等辺四辺形 となり,複数の図を切れ 目無く並べることができる。
等高線(コンターライ ン) 高さの等しい地点を結んでできた 線。 等高線によって様々な地形を読みとることができるが,等高 線で描けない微地形は,記号か土地利用から判断することに なる。 等高線 計曲線 主曲線 補助曲線 第1次第2次 縮尺 1/5万100m20m10m5m,2. 5m 1/2.5 万 50m10m5m,2. 5m ※ 高さの基準は東京湾の平均海面である。 主要道路沿いに約2㎞ごとに設置。 ⇒ 土地の高度を測定する水準測量の基準点 等高線以外の高さの表示 ・ (標高 点) ・ (三角 点) 見通しの良い場所(山の頂上など)に設置。 ⇒ 位置を測定する三角測量の基準点 ・ (水準 点) その場所の標高を表す。
地形を読む ① 傾斜について 等高線の間隔の粗密や密集具合,線の分布状況などから地形を 判断できる。地形断面図を作成するとより分かりやすくなる。 等高線の間隔が密 ⇒ 等高線の間隔が粗 ⇒傾斜は緩やか 傾斜は急 等高線の間隔が広い 等高線の間隔が狭い 急傾斜 緩傾斜
② 尾根線と谷線について 尾根・・・山地で,山頂に続く高く盛り上がっ た部分。 山頂や峰などを結んだ線を尾根線と いう。 谷 谷谷 谷 ・・・尾根のふもとにある低くなった溝の 部分。 溝の部分を結んだ線を谷線という。 尾根(尾根 線) 谷(谷線) 分水嶺 尾根を境界にして水が分かれて流 れていくので,分水嶺といわれる。 尾根から流れてきた水が谷に集 まって流れるので,河川と一致す る。
地形図ではどのようにあらわされる? 尾根線 谷線 谷 尾根 谷 尾根線は標高の高い場所 から低い場所に向かって 伸びる。 谷線は,標高の低い 方から高い方に向 かって入り込んでい く。
実際の風景と地形図を比較してみる。(学校から見える風景・黒 川山) (尾根 線) 黒川山 加治木高校 実際の風景 空中写真 地形図 黒川山 尾根線
実際の風景と地形図を比較してみる。(学校から見える風景・蔵 王岳) (谷線) 実際の風景 空中写真 加治木高校 蔵王岳 加治木高校 蔵王岳 地形図 谷線
まとめ ・地形図の発行機関や縮尺などの基本事項についてしっ かり確認ができたか。 ・等高線の種類,等高線間隔による傾斜の読みとりな ど,読図の基本について理解できたか。 ・尾根線や谷線について,地図からの読み取り方を理解 できたか。また,実際の身近な地域における例で確認で きたか。 ・地形図中の様々な地図記号や等高線などから,地形や 各種情報を読み取る力をしっかり身に付けよう。 ・地図帳や資料集などで様々な地形図に触れてみ よう。