数学の世界 と 現実の世界
「数学の世界」 て 何やねん？ そんなもん、ほんま に あるんやろか？
「数学」てアタマの 中 だけのもんやろ？ そんなもん 「現実」とカンケイ ない のとちゃうか？
「本の中の世界」 と 「現実の世界」 の関係は どうでしょう？
本の中の世界が 現実の世界の 「代わり」 になることがありま す 坂本龍馬 も？
数学の世界も 現実の世界の 「代わり」 になることがあります たとえば・・・
「最短路問題」 ３地点 Ａ，Ｂ，Ｃ を 結ぶ道を建設する。 環境保護のため、道は できるだけ短くしたい。 どうすればよいでしょう か？
Ａ Ｂ Ｃ ３地点Ａ, Ｂ, Ｃを結ぶ最短 路建設計画
Ａ Ｂ Ｃ Ｐ ３地点を結 ぶ最短路建 設
ここで 工作と実験 をします。 うまくいくと よいのです が・・・ （このスライドと次のスライドの間に１５分間の 実験）
シャボン膜では できるだけ面積を 小さくしようという 性質（表面張力） が見えやすい
シャボン膜は えらいで。 最短路問題の解 を 知っとるやん！
逆に 最短路問題を数学的 に解けたら、 シャボン膜の張り方 が予測できる！
これは 現実世界（シャボン 膜） を 数学世界（最短路問 題） に 映した ( 移植した） ということです
現実世界（の一部） を 数学世界の中に 映せる場合には 数学世界を 現実世界の「代わ り」 にできます。
何しろ「代わり」 ですから、本物 の現実とは違います。 それでも 役に立ちます。 本の中の世界と似ていま す
すべてのことを実験で 確かめるのは不可能。 カネもかかるし、 手間もかかります。 そやさかい、・・・
現実（の一部）を 数学世界に移植してお くと 実験の費用や時間を 大幅に節約できます
例 「シャボン膜はできるだ け 面積を小さくしようと する」 そのためには 基本法則を 数学のことばで 書く 必要がありま す
基本法則から 数学的に出てくる ことは現実にも 起こる と期待されます 期待はずれのとき も・・・
数学的に導いた ことは 実験で確認 するのが基本 ですが・・・
例 宇宙探査 天気予報 化学物質 の 合成 ・・・
さて、実は 現実世界の法則が 少ししか 分かっていない ときでも・・・
ガリレオ と 落体の法則 （ピサの斜塔の話 ではなく て・・・）
同じ材質の 大きい石 Ａ と 小さい石 Ｂ を用意し、 同時に落下させる と・・
もし も Ａ Ｂ 重い方が速い とすると
Ａ と Ｂ を、ひもでつな ぐと Ａ＋ＢＡ＋Ｂ
足の速いＡさんが 遅いＢさんを 引っぱりながら 走ると考えると？
Ａ は Ｂ にじゃまされて、遅く なり、 Ａ と Ｂ の 中間の速さ Ｂ は Ａ に引かれて、速く なる よって、Ａ＋Ｂ は Ａ Ｂ
Ａ＋Ｂ を、くっつけ て 大きな石と考える と・・・Ａ＋Ｂ は Ａ より重いか ら・・・ Ａより速く なる Ａ＋Ｂ は
ＡとＢの 中間の速 さ Ａより速 い ひもが長い と ひもが短い と
矛盾や！ 有り得へん！ オカシイやないか！
責任者出て 来いっ！
すみません。責任者です。 速さが違う としたこと が マチガイ でした。 オワビしま す。
「真空中では 重い物体も 軽い物体も 同じ速さで落ちる はずだ」 ガリレオ
数学的推理 によって わずかの事実から 重要な結論が 導かれることが あります。 このように
ガリレオの時代に きちんとした実験 は できなかった。 真空は作れなかった。 正確な時計もなかっ た。
実験に先立って 理論的に （数学を用い て） こうなっているはず、 と 予言できる場合があ る。 実験による検証が必要
ここまでの「まと め」
実際は、もっと入り組んでいます が・・・
ということ も・・・ 逆に
大事なものを 盗まれない 方法 もっとも現実的な問 題 文系的パターンの 例
現代社会で もっとも大事なもの は？ 「情 報」 もちろん 愛も心 も 突然ですが・・・
インターネット上を 大事な情報が 飛び交っている 盗聴されているか も しれません！
ネット・バンキング や ネット・ショッピン グの 安全性は 「暗号」によって 守られています
郵便ポスト も それなりに安全、 便利 ですが・・・
ポストは 大きなハンマーで 壊すこともできる 実際、ＡＴＭは壊された
(p×q の答 ) p q 数学世界の 「ポスト」 これだけが見える 秘密の素数
p と q は素数 素数 とは・・ それより小さい整数の積に はならない２以上の整数で す 17, 19, 23 などは素数 27 ＝ 3×9 や 49 ＝ 7×7 は違う
実際には 百桁以上の 巨大な素数 p, q を使います
q p 秘密の素数 秘密 の素数 p×q の答 これだけが見える 数学世界の 「ポスト」
「ポスト」の中に 入れた 情報は 見えなくなる 暗号化され る
巨大素数 p と q を掛け算して p と q を秘密にする ⇒ この「ポスト」 は 「鍵」がかかった 状態になる
「ポスト」の中の情 報を 見る（解読する）に は p ×q を分解して 元の素数 p と q を 知ることが必要 超巨大コンピュータでも 無理
このヒントだけか ら 元の p と q を 当てられますか？ （例） は２つの素数 p と q の積 p × q です。
正解は と 大きい素数なので 正解を見つけるの に かなりの時間が かかります。
実際に使われる p と q は 百桁以上の素数 ですから もっと、ずっと難し い
詳しいことは省き ますが・・・ 整数論の定理が いつのまにか 現代社会に 溶け込んでいる。
そろそろ終わりにします。 「まとめ」 です。
数学の世界 と 現実の世界 は、確かに 別のものです そやけど・・・
こういう関係 あるい は・・・
こういう関 係 があります
現実の世界と 数学の世界は、結構近い
おわりやで おおきに ありがとさん これでほんまに
数学の世界 と 現実の世界 ありがとさ ん ほな、さいな ら p q