2003年イラン・バム地震 地震被害調査 Y. Hisada (Kogakuin Univ.)

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2003年イラン・バム地震 地震被害調査 Y. Hisada (Kogakuin Univ.) A. Shibayama (Kogakuin Univ.) with collaboration of IIEES (G. Reza Nouri and Masard M. Ahari)

イラン・バム地震調査団 文部科学省突発災害調査研究・調査団 (代表:九州大学 鈴木貞臣教授) 日本建築学会調査団  (代表:九州大学 鈴木貞臣教授) 日本建築学会調査団  (団長:東北大学大学 源栄正人教授) 日本地震工学会調査団  (団長:東京大学 小長井一男教授) 土木学会調査団(団長:金沢大学 宮島昌克教授) 調査日程 → 2004年2月23日~3月4日

概要 震源近傍の地震動特性と被害 各種構造の被害調査 衛星携帯とWeb GISによる即時被害情報伝達

イラン 地図 Tehran Kerman Bam

イランの人口と地震危険度マップ

バム周辺の地震活動 2003 12/26 Bam Earthquake (Mw6.6) http://www.iiees.ac.ir/English/Bam_report_english_seismicity.html

イラン・バム地震 (2003年12月26日 5:26 AM) M6.6(d=10km) 被害概要(OCHA資料) ・総死者数:約43,200人。 ・バム市内を中心として10kmの範囲が被害を受け、旧市街では80-100%、新市街では60%の建物が倒壊。

Bam地震の震源モデル(Yagi Model) 2003 12/26 Bam Earthquake (Mw6.6) 右横ずれ断層 断層破壊 は南へ? http://www.iiees.ac.ir/English/Bam_report_english_seismicity.html

Bam市での調査地域(強震・余震観測点)

強震記録(Bam Governor's Office) 加速度波形 速度波形 計測震度:6.1

強震記録(Bam Governor's Office) 加速度応答スペクトル 速度応答スペクトル

Bam Governor's Office

MSK/EMS98による建物の脆弱性クラス (from European Macroseismic Scale 1998, Ed. G. Grunthal) → Adobe, Simple Masonry, Masonry with Steel Frame Masonry with RC Frame, RC Frame, Steel Frame

Bamの非工学的建築 :アドベ(日干し煉瓦+粘土モルタル) Adobe (Class A)

Bamの非工学的建築 :非補強組石造(セメントモルタル) Simple Masonry (Class B)

Bamの非工学的建築 :鉄骨補強組石造 Masonry with Steel Frame (Class C)

Bamの非工学的建築 :RC強組石造 Masonry with RC Frame (Class D)

MSK/EMS98による建物被害グレード G1 G2 G3 G4 G5

MSK/EMS98による建物の脆弱性クラス、被害グレードと震度の関係 a few :  about 0 – 20 % many:  about 20 – 60 % most:  about 60 – 100 % ⅩⅠ

バム市における強震・余震観測点 Satellite Image (Kosugi Lab, TIT) Arge Bam Station No.1 Station No.4 Station No.3 Station No.2 Station No.5 Station No.7 Main Shock Station Satellite Image (Kosugi Lab, TIT) Station No.6 Station No.8

Satellite Image before and after the Earthquake Station No.2 Station No.2 Station No.2 Before After Estimated Damage Buildings (Kosugi Lab., TIT) 住宅地図として使用

Aftershock Station No.1 (51) :Residential area with many old buildings Investigated Area Station No.1 → MSK/EMS98 Intensity Ⅹ~ⅩⅠ

Aftershock Station No.1 (51) :Residential area with many old buildings Investigated Area Station No.1 → MSK/EMS98 Intensity Ⅹ~ⅩⅠ

Aftershock Station No.2 (281) :Commercial area with many old buildings Investigated Area Station No.2 → MSK/EMS98 Intensity Ⅹ~ⅩⅠ

Aftershock Station No.2 (281) :Commercial area with many old buildings Investigated Area Station No.2 → MSK/EMS98 Intensity Ⅹ~ⅩⅠ

震源近傍の強震動 の特性 西

Aftershock Station No.3 (97) :Residential Area with new buildings Investigated Area Station No.3 → MSK/EMS98 Intensity Ⅸ

Aftershock Station No.3 (97) :Residential Area with new buildings Investigated Area Station No.3 → MSK/EMS98 Intensity Ⅸ

Aftershock Station No.4 (54) : Residential area with old buildings Investigated Area Station No.4 → MSK/EMS98 Intensity Ⅹ

Aftershock Station No.4 (54) : Residential area with old buildings Investigated Area Station No.4 → MSK/EMS98 Intensity Ⅹ

Aftershock Station No.5 (80) : Residential area with old buildings Investigated Area → MSK/EMS98 Intensity Ⅹ~ⅩⅠ

Aftershock Station No.5 (80) : Residential area with old buildings Investigated Area → MSK/EMS98 Intensity Ⅹ~ⅩⅠ

Aftershock Station No.6 (71) : south suburb with new buildings Investigated Area Station No.6 → MSK/EMS98 Intensity Ⅸ~Ⅹ

Aftershock Station No.6 (71) : south suburb with new buildings Investigated Area Station No.6 → MSK/EMS98 Intensity Ⅸ~Ⅹ

Aftershock Station No.7 (93) :Commercial area with many new buildings Investigated Area Main Shock Station Station No.7 → MSK/EMS98 Intensity Ⅸ~Ⅹ

Aftershock Station No.7 (93) :Commercial area with many new buildings Investigated Area Main Shock Station Station No.7 → MSK/EMS98 Intensity Ⅸ~Ⅹ

S造建物の被害 西

Aftershock Station No.8 (112) : Residential area with old buildings → MSK/EMS98 Intensity Ⅹ

Total Data (839 Buildings) Vulnerability Class: A B C D E? D? → MSK/EMS98 Intensity Ⅹ

航空写真による推定被害分布 と本調査結果との比較 Main Shock Station

伝統的文化建築の消滅??

衛星携帯とWeb GISによる即時被害情報伝達システム

Click http://sisasc.informatix.co.jp/iran

Click http://sisasc.informatix.co.jp/iran

Click Click http://sisasc.informatix.co.jp/iran

まとめ 震源近傍の強震動特性(断層面直交成分の卓越)と、それに起因する被害パターンが見られた 地盤による被害や土木構造物の被害は殆ど無く、建築物に被害が集中した 断層に近い市の東側で被害が大きく、西に行くに従い被害が小さくなる 震度はMSK/EMS98で最大で10~11程度

まとめ 非工学的建築物の被害は、アドベ、単純組積、鉄骨補強組積、RC補強組積の順に被害が低減される 工学的建築物(RC造、S造)は数が少ないものの、非工学的建築物に比べると被害が小さい 但し、歴史上大きな地震が無い地域のため、水平力に対する認識が低く、対策が著しく劣っている アドベなど耐震性に劣る地域の文化建築の保存に要対策 衛星携帯とWeb GISによる即時被害情報伝達システムの有用性を確認

今後の研究予定 (Colloboration with IIEES) Estimation of the mainshock ground motions at the aftershock stations using the empirical Green function method. Estimation of fragility curves of various Iranian buildings (adobe~RC) using the damage data. Damage ratio G1 G5 50 100 150 Vmax Simple Masonry