液クロ2 2017/3/1 薬品分析学3 液体クロマトグラフィー2.

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相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
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薬品分析学3 第1回:概論・液体クロマトグラフィー1
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
薬品分析学3.
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相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
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化学1 第11回講義 ・吸光度、ランベルト-ベールの法則 ・振動スペクトル ・核磁気共鳴スペクトル.
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
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液クロ2 2017/3/1 薬品分析学3 液体クロマトグラフィー2

===質問回答等=== オクタデシルシリル化シリカゲルカラムで、溶出順が解答のようになる理由を答えなさい。 2 解答例 親水性→疎水性の順に溶出するから。 その理由を答えるのがこの問題の題意です。 問題を読むと、そもそも親水性→疎水性の順に溶出する理由 を聞いています(解答になっていません)。 大事なのは現象を覚えることでなく、 「その現象が引き起こされる理由を理解すること」です。

===演習問題解答=== 直鎖アルカンおよび直鎖アルキル基の名前を例(1 メタン メチル基、2 エタン エチル基)にならって炭素数3~18まで書きなさい。 2 1 メタン メチル基 11 2 エタン エチル基 12 3 13 4 14 5 15 6 16 7 17 8 18 9 10

===演習問題解答=== 直鎖アルカンおよび直鎖アルキル基の名前を例(1 メタン メチル基、2 エタン エチル基)にならって炭素数3~18まで書きなさい。 2 1 メタン メチル基 11 ウンデカン ウンデシル基 2 エタン エチル基 12 ドデカン ドデシル基 3 プロパン プロピル基 13 トリデカン トリデシル基 4 ブタン ブチル基 14 テトラデカン テトラデシル基 5 ペンタン ペンチル基 15 ペンタデカン ペンタデシル基 6 ヘキサン ヘキシル基 16 ヘキサデカン ヘキサデシル基 7 ヘプタン ヘプチル基 17 ヘプタデカン ヘプタデシル基 8 オクタン オクチル基 18 オクタデカン オクタデシル基 9 ノナン ノニル基 10 デカン デシル基

===演習問題解答=== 1 オクタデシル基の化学構造を骨格構造式で書きなさい。 18 オクタデカン オクタデシル基

===演習問題解答=== 3 シリカゲルの化学構造を書きなさい。

===演習問題解答(訂正)=== 1 シリカゲルの化学構造を書きなさい。 H O H O H O O Si O Si O Si O O O

学習の到達目標 クロマトグラフィー:分離メカニズム 導入・液クロ1 学習の到達目標 2017/3/1 クロマトグラフィー:分離メカニズム 「この表に書かれている内容が理解できる(説明できる)ようになること」がこの講義の主要目的です(この表の理解できればこの講義の70%を理解したことになる)。

分離メカニズムによる液体クロマトグラフィ分類 液クロ2 液体クロマトグラフィー 2017/3/1 分離メカニズムによる液体クロマトグラフィ分類 吸着クロマトグラフィー 水素結合、静電相互作用 分配クロマトグラフィー 2相間の分配平衡 イオン交換クロマトグラフィー 静電相互作用 サイズ排除クロマトグラフィー (ゲルろ過クロマトグラフィー) 分子サイズ 水素結合、静電相互作用 疎水性相互作用、配位結 合を総合的に使用 アフィニティークロマトグラフィー

イオン交換クロマトグラフィー 陽イオン交換体(樹脂) + + ー + ー ー ー ー ー ー ー + ー ー + ー ー 液クロ2 イオン交換クロマトグラフィー 2017/3/1 陽イオン交換体(樹脂) + + + ー ー ー ー ー ー ー ー + + ー ー ー ー 陰イオン交換体(樹脂) ー ー ー + + + + + + + + ー ー + + + +

イオン交換クロマトグラフィー 陽イオン交換体(樹脂) 例) 陽イオン性の 強いものほど ー 強く結合 ー ー ー ー ー 液クロ2 イオン交換クロマトグラフィー 2017/3/1 陽イオン交換体(樹脂) 例) 陽イオン性の 強いものほど 強く結合 ー ー ー ー ー ー 陰イオン交換体(樹脂) 例) 陰イオン性の 強いものほど 強く結合 + + + + + +

イオン交換クロマトグラフィー 陽イオン交換基 強陽イオン交換基 スルホン酸 (-SO3−) 強酸 弱陽イオン交換基 液クロ2 イオン交換クロマトグラフィー 2017/3/1 陽イオン交換基 強陽イオン交換基 スルホン酸 (-SO3−) 強酸 弱陽イオン交換基 カルボン酸 (-CO2−) 弱酸 陰イオン交換基 4級アミン (-NR3) + 強イオン性 強陰イオン交換基 3級アミン (-NHR2) + イオン性がpH に依存 2級アミン (-NH2R) + 弱陰イオン交換基 イオン交換基の電荷が大きい程イオン交換能は高い

イオン交換クロマトグラフィー 陽イオン交換体(樹脂)からの溶出法 過剰量のNa+源(NaCl): 量的に目的化合物を 遊離させる。 Na+ 液クロ2 イオン交換クロマトグラフィー 2017/3/1 陽イオン交換体(樹脂)からの溶出法 過剰量のNa+源(NaCl): 量的に目的化合物を 遊離させる。 Na+ Cl− + Cl− Na+ + Cl− Cl− Na+ ー ー Na+ Na+ ー ー + イオン性の高いもの 又は電荷の多いもの ほど遅れて溶出。 + Cl− ー Cl− ー Na+ Na+ ー Cl− Na+ + ー Na+ Na+ ー ー Na+ + Na+ Cl− 樹脂上のカチ オンが交換された Cl− ー Na+ ー

イオン交換クロマトグラフィー 陽イオン交換体(樹脂)からの溶出法 pHを変えてイオン性 官能基の電荷を消失 させる。 + + ー ー ー ー 液クロ2 イオン交換クロマトグラフィー 2017/3/1 陽イオン交換体(樹脂)からの溶出法 pHを変えてイオン性 官能基の電荷を消失 させる。 + + ー ー ー ー + + ー ー 樹脂上のカチオン が交換された H+ ー X− H+ + ー ー H+ ー H+ + X− X− ー H+ H+ ー

サイズ排除クロマトグラフィー 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー 巨大分子 小分子 ゲルろ過樹脂 多孔質ゲル 移動距離 長い 短い 溶出 遅い 液クロ2 サイズ排除クロマトグラフィー 2017/3/1 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー 巨大分子 小分子 ゲルろ過樹脂 多孔質ゲル 移動距離 長い 短い 溶出 遅い 早い

サイズ排除クロマトグラフィー 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー でこぼこ道転がるのが早いのは ビー玉か、それともボール大か? ビー玉 液クロ2 サイズ排除クロマトグラフィー 2017/3/1 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー でこぼこ道転がるのが早いのは ビー玉か、それともボール大か? ビー玉 ボール大

サイズ排除クロマトグラフィー 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー ボール大のほうが転がるのが早い! ビー玉 路面の穴よりボール大のほうが大きい 液クロ2 サイズ排除クロマトグラフィー 2017/3/1 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー ボール大のほうが転がるのが早い! ビー玉 路面の穴よりボール大のほうが大きい ボール大には路面は平に等しい ボール大

サイズ排除クロマトグラフィー 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー ボール大 ビー玉は路面の穴にはまりながら進む その結果、ビー玉は速度を失う。 液クロ2 サイズ排除クロマトグラフィー 2017/3/1 別名:ゲルろ過クロマトグラフィー ボール大 ビー玉は路面の穴にはまりながら進む その結果、ビー玉は速度を失う。 穴にはまりながら進む行程はゲルろ過樹脂表面の出来事と 非常に良く似ている。 ビー玉

===演習問題解答(訂正)=== 1 シリカゲルの化学構造を書きなさい。 H O H O H O O Si O Si O Si O O O

===演習問題解答=== 1 陰イオン交換カラムの固定相として利用可能な官能基は下記のいずれか答えなさい。また、その理由も答えなさい。 1) 水酸基 2) アミノ基 3) オクタデシルシリル基  4) カルボキシ基 5) シラノール基 利用可能な官能基: 2) アミノ基 (理由) 陰イオン交換樹脂は陰イオンと結合するために、陽電荷を有した官能基が結合していることが必須である。選択肢の中で、アミノ基(-NH2)はプロトン(H+)と結合してアンモニウム(-NH3+)となり、陽電荷を持つことができる。一方、その他の官能基は陽イオンになり得ない。よって、アミノ基のみが解答となる。

===演習問題解答=== 2 陰イオン交換クロマトグラフィーの固定相に結合した物質を溶離させる方法を2つ挙げよ。 1) 塩強度を上げる えん 1) 塩強度を上げる (別解:塩強度のかわりに「塩濃度」、「イオン性化合物の 濃度」としても正解) 註:ただし、「NaCl濃度を上げる」といった場合は、それ以 外の塩が除外されるので、部分点どまり。 ⊕ 2) pHを上げる −NR2 + OH− ⇄ −NR2 + H2O(HOH) H 電荷を失って陰イオンとの結合力(クーロン力)を喪失 註:pHを上げて溶出が促進されるのは弱い陰イオン交換体の 場合でした(すいません)。

アフィニティクロマトグラフィー アフィニティ:親和性 用例)生体分子が標的分子に特異的に結合できるのは、 アフィニティが高いため。 液クロ2 アフィニティクロマトグラフィー 2017/3/1 アフィニティ:親和性 用例)生体分子が標的分子に特異的に結合できるのは、 アフィニティが高いため。 アフィニティクロマトグラフィー 歴史:生体分子をリガンドの特異的かつ強い結合を利用 例)ビオチン(低分子) − アビジン(蛋白質) Kd = 10-15 M + 4

アフィニティクロマトグラフィー アフィニティービース ビオチン(リガンド) アビジン(生体分子)ああ 標的分子−ビオチン 連結体 液クロ2 アフィニティクロマトグラフィー 2017/3/1 アフィニティービース ビオチン(リガンド) アビジン(生体分子)ああ 標的分子−ビオチン 連結体 ビオチンの連結された分子のみがビーズ上に残る(単離できる)

連絡事項 解答後に後から自分で加筆する場合は色ペンで記載して下さい。丸付けされていない鉛筆書きの解答が多数見られます。 導入・液クロ1 連絡事項 2017/3/1 解答後に後から自分で加筆する場合は色ペンで記載して下さい。丸付けされていない鉛筆書きの解答が多数見られます。 皆さんの理解度を見るためには、解答を書き写したのか、解答前に書かれたのかが非常に重要な情報です。 実力をつけてもらうための、大事な基礎情報ですので、ご協力よろしくお願いします。 正解のときは丸をつけておいて下さい。

ヘンダーソン – ハッセルバルヒの式の誘導ポイント 導入・液クロ1 ヘンダーソン – ハッセルバルヒの式の誘導ポイント 2017/3/1 ヘンダーソン – ハッセルバルヒの式の誘導ポイント Ka(酸解離定数)が平衡定数(解離方法の反応式) pKaの定義式はpHの定義式とよく似ている 基礎技術 平衡定数が書けること(解離定数と結合定数の区別も) 対数(log)計算ができること 平衡定数の意味(定数!、温度のみに依存) pKaと各分子種の割合

ヘンダーソン – ハッセルバルヒの式の誘導ポイント 導入・液クロ1 ヘンダーソン – ハッセルバルヒの式の誘導ポイント 2017/3/1 解離定数の反応式 [X][Y] 右辺(分子) X•Y X + Y Ka = [X•Y] 左辺(分母) 解離方向の反応式 注意! X + Y X•Y X + Y X•Y は左右両方向への反応 (可逆反応) は一方向への反応(不可逆反応) 結合定数の反応式 [X][Y] X + Y X•Y Ka = [X•Y] 結合方向の反応式

ヘンダーソン – ハッセルバルヒの式の誘導ポイント 導入・液クロ1 ヘンダーソン – ハッセルバルヒの式の誘導ポイント 2017/3/1 解離定数の反応式 [X][Y] 右辺(分子) X•Y X + Y Ka = [X•Y] 左辺(分母) 解離方向の反応式 注意! X + Y X•Y X + Y X•Y は左右両方向への反応 (可逆反応) は一方向への反応(不可逆反応) 平衡定数(解離定数等を含む)は可逆反応のみに存在 不可逆反応に平衡定数は存在しない!

「だいたい理解した」と「完全に理解した」の間の大きな溝 導入・液クロ1 「だいたい理解した」と「完全に理解した」の間の大きな溝 2017/3/1 理解度(得点率) 労力 30% [A]が分子Aの濃度と解答できた 38% 40% (2)の平衡定数の式が誘導できた 50% 50% 解離定数と会合定数の式が誘導できた 63% 70% ヘンダーソン - ハッセルバルヒの式が誘導できた 88% 80% (10)の[CH3COOH]の濃度を正解した 100% 「だいたい」の川 [CH3COOH]の定義を完全に理解 100% 平衡定数と可逆反応の関係 200% pHと各分子種の濃度の関係(関数)

課題を真面目にこなしてくれれば 理解度(得点率) 労力 30% [A]が分子Aの濃度と解答できた 38% 40% 導入・液クロ1 課題を真面目にこなしてくれれば 2017/3/1 理解度(得点率) 労力 30% [A]が分子Aの濃度と解答できた 38% 40% (2)の平衡定数の式が誘導できた 50% 50% 解離定数と会合定数の式が誘導できた 63% 70% ヘンダーソン - ハッセルバルヒの式が誘導できた 88% 80% (10)の[CH3COOH]の濃度を正解した 100% 「だいたい」の川 [CH3COOH]の定義を完全に理解 100% 平衡定数と可逆反応の関係 120% pHと各分子種の濃度の関係(関数) ここまでたどり着ければ武器になる!

課題を真面目にこなしてくれれば 理解度(得点率) 労力 30% [A]が分子Aの濃度と解答できた 38% 40% 導入・液クロ1 課題を真面目にこなしてくれれば 2017/3/1 理解度(得点率) 労力 30% [A]が分子Aの濃度と解答できた 38% 40% (2)の平衡定数の式が誘導できた 50% 50% 解離定数と会合定数の式が誘導できた 63% 「面倒くさい」の坂 70% ヘンダーソン - ハッセルバルヒの式が誘導できた 88% 80% (10)の[CH3COOH]の濃度を正解した 100% [CH3COOH]の定義を完全に理解 100% 平衡定数と可逆反応の関係 120% pHと各分子種の濃度の関係(関数) ここまでたどり着ければ武器になる!

===演習問題解答=== 1 「アフィニティー」という言葉を用いて文章を作りなさい。。 ベンゼンはヘキサンにアフィ二ティーがある。 私は料理にアフィ二ティーがある。 A君はB君にアフィ二ティーがある。 ビオチンはアビジンにアフィ二ティーが高い。 ヒストン蛋白質はDNAにアフィ二ティーが高い。

===演習問題解答=== 2 「アフィニティークロマトグラフィー」を作製するのに利用可能な分子の組合せを3つ以上考えなさい。 ビオチン(低分子)−アビジン(高分子: 蛋白質) マルトース(低分子)−マルトース結合蛋白質(高分子: 蛋白質) 抗原(低分子/蛋白質)−抗体(高分子: 蛋白質) Ni2+(低分子)−ヒスチジン-タグ(高分子: 蛋白質末端のペプチド)

光学分割 (鏡像異性体の分離) 鏡像異性体 (対掌体): エナンチオマー (enantiomer) 教科書P181~ 旋光度以外の物性が同じ 液クロ2 光学分割 (鏡像異性体の分離) 2017/3/1 鏡像異性体 (対掌体): エナンチオマー (enantiomer) 教科書P181~ 旋光度以外の物性が同じ 通常のカラムで分離不能

光学分割 (鏡像異性体の分離) 鏡像異性体 (対掌体): エナンチオマー (enantiomer) 教科書P181~ エナンチオマー の分離 液クロ2 光学分割 (鏡像異性体の分離) 2017/3/1 鏡像異性体 (対掌体): エナンチオマー (enantiomer) 教科書P181~ エナンチオマー の分離 =光学分割 旋光度以外の物性が同じ 通常のカラムで分離不能

ジアステレオマー (diastereomer) 液クロ2 ジアステレオマー&エナンチオマー 2017/3/1 不斉中心が2つ以上ある化合物 エナンチオマー (enantiomer) 立体異性体 ジアステレオマー (diastereomer) 3-クロロ-2-ブタノール (Fischer 投影式) CH3 H OH Cl * * S * * R

ジアステレオマー&エナンチオマー ジアステレオマー (diastereomer) 不斉中心が2つ以上ある化合物にしかジアステレオマーは 液クロ2 ジアステレオマー&エナンチオマー 2017/3/1 ジアステレオマー (diastereomer) 不斉中心が2つ以上ある化合物にしかジアステレオマーは 存在しない 不斉中心が2つ以上ある化合物の異性体 CH3 H OH Cl S R * CH3 Cl HO H R S * エナンチオマー (enantiomer) の関係 対称面 ジアステレオマー (diastereomer) の関係 エナンチオマー以外の関係

ジアステレオマー&エナンチオマー 3-クロロ-2-ブタノール (Fischer 投影式) エナンチオマー (enantiomer) の関係 液クロ2 ジアステレオマー&エナンチオマー 2017/3/1 3-クロロ-2-ブタノール (Fischer 投影式) エナンチオマー (enantiomer) の関係 CH3 H OH Cl CH3 H HO Cl S * * R * * R ジアステレオマー (diastereomer) の関係 CH3 Cl H OH CH3 Cl HO H * * S R S * *

ジアステレオマー:例 グルコース マンノース ガラクトース 環状構造 還元型構造 * * * Fischer 投影式 * * * * * * 液クロ2 ジアステレオマー:例 2017/3/1 グルコース マンノース ガラクトース 環状構造 還元型構造 * * * Fischer 投影式 * * * * * * * * * 融点 α:146 ℃ / β:150 ℃ 132~133℃ α:167 ℃ / β:143-145 ℃ 甘味度(vsショ糖) 0.69 0.59 0.63 ジアステレオマー の関係 ジアステレオマー 別化合物 通常クロマトグラフィー で分別可能

===演習問題解答=== 2 右の分子を (1) ニューマン投影式、と (2) フィッシャー投影式で書きなさい。 CH3 H F Cl * R S * (1) ニューマン投影式 (2) フィッシャー投影式

===演習問題解答=== 2 右の分子を (1) ニューマン投影式、と (2) フィッシャー投影式で書きなさい。 CH3 H F Cl (質問)これも正解ですか? * = ≠ * (2) フィッシャー投影式 = (解答)残念ながら不正解です。 = CH3 H F Cl CH3 Cl F H S * * R S * * R エナンチオマーの関係

===演習問題解答=== (誤)エナンチオマーは同一分子 (正)化合物に慣用名がある場合、そのエナンチオマーも同じ名前で    呼ばれる。ただし、D/L(全不斉炭素のR/S)が逆転するので、    同一分子というのはいい過ぎでした。 例)D-グルコース、L-グルコース CH3 H F Cl CH3 Cl F H S * * R S * * R エナンチオマーの関係

===演習問題解答=== 不斉点が2個以上ある時、フィッシャー投影式では、不斉点を縦に 並べましょう。 F Cl * * CH3 CH3 H この置換基の向きが定義されていない CH3 Cl F H * R S *

===演習問題解答=== 1 右の分子の全ての立体異性体をフィッシャー投影式で書きなさい。 CH3 H F Cl CH3 H F Cl S * * R * * R エナンチオマー (enantiomer) の関係 CH3 Cl H F CH3 Cl F H * * S R S * * ジアステレオマー (diastereomer) の関係

ジアステレオマー&エナンチオマー 3-クロロ-2-ブタノール (Fischer 投影式) エナンチオマー (enantiomer) の関係 液クロ2 ジアステレオマー&エナンチオマー 2017/3/1 3-クロロ-2-ブタノール (Fischer 投影式) エナンチオマー (enantiomer) の関係 CH3 H OH Cl CH3 H HO Cl S * * R * * R 同一化合物 通常クロマトグラフィー で分別不可能! CH3 Cl H OH CH3 Cl HO H * * S R S * * ジアステレオマー (diastereomer) の関係 通常クロマトグラフィー で分別可能 別化合物

ジアステレオマー(diastereomer)の関係 液クロ2 クロマトグラフィーによる光学分割 2017/3/1 ジアステレオマー法(教科書P183~) R S R R S R R R R S R 固定相 固定相 R R R S R R 固定相 R R S 共有結合形成 キラル化合物 R R S 化学反応 通常クロマトグラフィー で分別可能 + R S R R 別化合物 ジアステレオマー(diastereomer)の関係

クロマトグラフィーによる光学分割 キラル固定相法 キラル化合物(分離対象) R R R R R S S R R R R R S R R R 液クロ2 クロマトグラフィーによる光学分割 2017/3/1 キラル固定相法 キラル化合物(分離対象) R R R R R S S R R R R R S R R R R R S R R R キラル化合物(固定相) キラル移動相法 R R R S S R R R R R S R R R R R R 固定相 固定相 S R R R S R キラル化合物(移動相)

ジアステレオマー(diastereomer) 液クロ2 クロマトグラフィーによる光学分割 2017/3/1 キラル固定相法 R R R R R R R R R R R R 右足には右足用の靴 キラル移動相法 R R 別物 R S 通常クロマトグラフィー で分別可能 ジアステレオマー(diastereomer) 的な関係

クロマトグラフィーによる光学分割 キラル固定相法 キラル化合物(分離対象) R R R R R S S R R R R R S R R R 液クロ2 クロマトグラフィーによる光学分割 2017/3/1 キラル固定相法 キラル化合物(分離対象) R R R R R S S R R R R R S R R R R R S R R R キラル化合物(固定相) キラル移動相法 R R R S S R R R R R S R R R R R R 固定相 固定相 S R R R S R キラル化合物(移動相)

キラル固定相法・キラル移動相法に用いられるキラル化合物 液クロ2 キラル固定相法・キラル移動相法に用いられるキラル化合物 2017/3/1 教科書 P183 図3-35

高速液体クロマトグラフィー (HPLC) High Performance Liquid Chromatography: HPLC 液クロ2 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) 2017/3/1 High Performance Liquid Chromatography: HPLC 高速液体クロマトグラフィー 装置構成 インジェクター 圧力計

高速液体クロマトグラフィー (HPLC):構成 液クロ2 高速液体クロマトグラフィー (HPLC):構成 2017/3/1 移動相:液体(有機溶媒または水溶液) ポンプ:移動相液体を加圧して高速で流す装置 移動相組成制御装置(後述) カラム:充填剤(固定相(&担体))を充填された化合物分離の場 分離モード: 吸着、分配、イオン交換、サイズ排除、     アフィニティ 溶出順による分類: 逆相、順相 検出器:カラムから溶出した化合物のリアルタイム検出の場 記録計:検出された信号強度の記録装置 チャ−トレコーダー (chart recorder)

高速液体クロマトグラフィー (HPLC):構成 液クロ2 高速液体クロマトグラフィー (HPLC):構成 2017/3/1 検出器:カラムから溶出した化合物のリアルタイム検出の場 紫外可視吸光光度検出器: 紫外光•可視光を吸収する化合物 (= 紫外可視領域に吸収帯を有する化合物) 示差屈折計: 紫外可視領域に吸収帯がない化合物 蛍光検出器: (紫外可視領域に)蛍光を有する化合物 電気化学検出器: 酸化還元を受けやすい化合物 質量分析計: 溶出化合物の質量がわかる検出法 LC/MS (Liquid Chromatography/Mass-Spectrometry) その他の検出法: 放射性核種検出器、NMR、赤外吸収(IR)等

高速液体クロマトグラフィー (HPLC) High Performance Liquid Chromatography: HPLC 液クロ2 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) 2017/3/1 High Performance Liquid Chromatography: HPLC 高速液体クロマトグラフィー 装置構成 インジェクター 圧力計 移動相組成 制御装置 A B

移動相組成制御(グラジエント) 装置移動相組成制御方法 極性や塩濃度(イオン強度)の異なる2種類以上の溶媒の 混合比を変化させる 液クロ2 移動相組成制御(グラジエント) 2017/3/1 装置移動相組成制御方法 極性や塩濃度(イオン強度)の異なる2種類以上の溶媒の 混合比を変化させる 順相クロマトグラフィー (例: 固定相がシリカゲル) ヘキサン (低極性) 酢酸エチル (高極性) 混合比 (低極性) 10 : 1 混合比 (高極性) 10 3 : 極性が上がって、より高極性化合物の溶離を促進する 混合比 (高極性) 10 : 3 グラジエント (gradient): 勾配 = 溶媒組成の濃度変化

移動相組成制御(グラジエント) グラジエント (gradient): 勾配 = 溶媒組成の濃度変化 液クロ2 移動相組成制御(グラジエント) 2017/3/1 グラジエント (gradient): 勾配 = 溶媒組成の濃度変化 極性や塩濃度(イオン強度)の異なる2種類以上の溶媒の 混合比を変化させる = グラジエント (gradient) をかける 単一溶媒溶離 直線勾配溶離 段階溶媒溶離 Linear-Gradient リニアグラジエント Stepwise-Gradient ステップワイズ法

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート断面図 液クロ2 薄層クロマトグラフィー 2017/3/1 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート断面図 シリカゲル塗布面 ガラス板、又は、アルミ版 溶媒が吸 い上がる 溶媒 上面図

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 溶媒が吸 液クロ2 薄層クロマトグラフィー 2017/3/1 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 溶媒が吸 い上がる 展開溶媒

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 液クロ2 薄層クロマトグラフィー 2017/3/1 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 吸い上がった溶媒の先端 溶媒が吸 い上がる 展開溶媒

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 液クロ2 薄層クロマトグラフィー 2017/3/1 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 吸い上がった 溶媒の先端 B cm A cm A Rf値 = 化合物固有の値 溶媒が吸 い上がる B 展開溶媒

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 液クロ2 薄層クロマトグラフィー 2017/3/1 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) TLCプレート 順相系TLC 吸い上 がった 溶媒の 先端 化合物 (分析対象) の疎水性 が上がるほどRf値が大きく なる。 B cm A cm 展開溶媒の極性が上がるほ どRf値が大きくなる。 A Rf値 = 化合物固有の値 B

薄層クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) 順相系TLC 液クロ2 薄層クロマトグラフィー 2017/3/1 薄層クロマトグラフィー (Thin Layer Chromatography (TLC)) 順相系TLC 逆相系TLC 化合物の極性 ↑ Rf値 ↓ Rf値 ↑ 展開溶媒の極性 ↑ Rf値 ↑ Rf値 ↓ Rf値の高い化合物は固定相との相互作用が弱い 固定相とあまり結合せず展開溶媒の流れにのって運ばれやすい

液クロ2 2017/3/1

ジアステレオマー&エナンチオマー 3-クロロ-2-ブタノール (Fischer 投影式) エナンチオマー (enantiomer) の関係 液クロ2 ジアステレオマー&エナンチオマー 2017/3/1 3-クロロ-2-ブタノール (Fischer 投影式) エナンチオマー (enantiomer) の関係 CH3 H OH Cl CH3 H HO Cl S * * R * * R ジアステレオマー (diastereomer) の関係 CH3 Cl H OH CH3 Cl HO H ジアステレオマー 別化合物 * * S R S * * 通常クロマトグラフィー で分別可能