現実にないことを仮定する表現や、視点や立場を表す表現を勉強する。 第4章 『仮定・強調・視点』 現実にないことを仮定する表現や、視点や立場を表す表現を勉強する。
4-1 もし ~ものなら ~(よ)うものなら ~としたら ~ばそれまでだ ~ものを
1 ~ものなら 実現の可能性は低いが、もしできるなら、(たい)」という意味。「~」には実現が困難なものが来る。 1 ~ものなら 動詞辞書形・ナイ形・可能形+ものなら 動詞ナイ形+ないものなら 実現の可能性は低いが、もしできるなら、(たい)」という意味。「~」には実現が困難なものが来る。 「如果能…的話」、實現可能性很小的事物
①話せるものなら話してあげたいけど、実は僕も本当のことは知らないんだ。 可能形 ①話せるものなら話してあげたいけど、実は僕も本当のことは知らないんだ。
話せるものなら話す、 如果重覆使用同一動詞、就是強調實際上不可能做的事。 例:「やれるものなら、やってみろ!」 「你能做的話就做做看吧!」
②自分で解決できるものなら、自分でしたよ。君に相談なんかしなかったよ。
③リハビリしても、よくならないものなら、初めからしたくない。 よくならないんだったら、
④出せるものなら、全員をオリンピックに出してやりたいほどレベルが高かった。 可能形 ④出せるものなら、全員をオリンピックに出してやりたいほどレベルが高かった。
2 ~(よ)うものなら 「(実現の可能性は低いが)、もし~したら、大変なことになるだろう」という意味。後文で過剰なことを言う。 2 ~(よ)うものなら 動詞ウ形+うものなら (Ⅰグループ「う」、Ⅱ・Ⅲグループ「よう」) 「(実現の可能性は低いが)、もし~したら、大変なことになるだろう」という意味。後文で過剰なことを言う。 文末は「~た」にならない。 ~る ○ ~た ×
2 ~(よ)うものなら 這是一種稍有些誇張的條件叙述方法、表達的意思是「即使萬一發生了那樣的事就會…。一般後面接接「産生重大事態」的内容。
①研究中のガンの特効薬が完成しようものなら、大金持ちになるだろうね。
②頼まれた買い物を忘れようものなら、妻に晩御飯を食べさせてもらえないよ。 Ⅱグループ ②頼まれた買い物を忘れようものなら、妻に晩御飯を食べさせてもらえないよ。
③回収日の前日にゴミを出そうものなら、近所の人による犯人探しが始まる。
④ちょっとでもしゃべろうものなら、すぐに図書館員ににらまれる。
3 ~としたら ~る ○ ~た × 普通体+としたら 「~の状況を仮定して」という意味。現実にまだない状況を仮定して話す。あるいは「それが事実なら」②となることも。 文末は「~た」にならない。 「認為那是事實的場合」「在這樣的實的」「現状的基礎上的場合」など
①試験当日、遅れたとしたら、どうすればいいでしょうか。 夢だったか。 遅刻じゃなくてよかった。
②その日が雪だったとしたら、南国育ちの彼は車で行かなかったはずです。 如果那是事実的話
③そんな大きなダイヤモンドが安いとしたら、それは偽物でしょう。 これは偽者
④有能な彼を参加させないとしたら、国際会議には誰を行かせるんですか。
4 ~ばそれまでだ 動詞・い形容詞のバ形+ばそれまでだ な形・名詞+であればそれまでだ。 「もし~たら」、その時点ですべてが無駄、終わりになる」という意味。悪い状況を仮定して、気をつけることが必要と言いたい時に使う。
4 ~ばそれまでだ 「死んでしまえばそれまでだ。生きているうちに好きなことをやろう。」 動詞・い形容詞のバ形+ばそれまでだ 4 ~ばそれまでだ 動詞・い形容詞のバ形+ばそれまでだ な形・名詞+であればそれまでだ。 表示「這下算完了」「再不可能有了」的意思。 後続下文的意思多為「以後就什麼都沒有了、所以最好現在做了為好」 「死んでしまえばそれまでだ。生きているうちに好きなことをやろう。」
①多額の生命保険に入っても、死んでしまえばそれまでだ。自分はもらえない。
②大発明でも特許をとらなければそれまでだ。人にまねされる。
③おいしい料理でも店が不潔であればそれまでだ。客は二度と来ないだろう。
④どんないい政策も政権を持っていなければそれまでだ。実現出来ない。
5 ~ものを 名詞修飾型+ものを ※名詞は「+ものを」の形はない 5 ~ものを 名詞修飾型+ものを ※名詞は「+ものを」の形はない 「~をすれば難しい状況にならなくて、簡単でいいのに…」どうしてという気持ちを表す。非難・後悔の気持ちを表す。 和「のに」意思大做相同。那樣對發生的不稱心的結果帯有不滿的意思時、多使用該句型
①せっかく親切で教えてあげるものを、彼は必要ないと拒否する。
②新しい頭痛薬をもっと早くに知っていれば、苦しまずに済んだものを、知らなかったから、何年もくるしむことになった。
③すぐに洗えばきれいになったものを、何日も洗濯しないから汚れが落ちない。
4-2 ~しても ~うが~まいが /~うと~まいと ~といえども ~たところで ~と(に)したところで/~と(に)したって/ ~であれ
1 ~うが~まいが ~うと~まいと 「~ても~なくても…」と2つの反対のことを挙げ、どちらのときも同じだといいたいときに使う。 1 ~うが~まいが ~うと~まいと 動詞ウ形+(よ)うが+動詞辞書形+まいが グループ2動詞の時「ナイ形+まいが」も使われる ※「する」のとき「~すまい」もある 「~ても~なくても…」と2つの反対のことを挙げ、どちらのときも同じだといいたいときに使う。
①雨が降ろうが降るまいが、テニスと違ってサッカーは中止にならない。
②酒を飲もうと飲むまいと、同窓会の参加費が同額なのはおかしい。 代わりに食べましょう。
③勉強しようがしまいが、その結果の責任は自分にある。
④「仕事が増えようが増えまいが、僕には関係ない」と、手伝ってくれない。
2 ~といえども 普通体+といえども ※名詞・な形は「だ」がつかない。 「~けれども、それでも…だ」の意味。「~」には資格や能力などを表す言葉を使い、そのイメージと反対だというときに使う。但事實却不盡然的意思
①25歳といえども、まだ大学生なのだから、結婚は早いと父は言う。
②勝ったといえども、30対29では実力が上とはいえない。
③私には、このバッグは高価といえども、節約すれば来月買えないことはない。 ¥270,000 ¥660,000
④たとえエコノミストといえども、この景気の落ち込みは予測出来なかったことだろう。
3 ~たところで 動詞タ形+たところで ※仮定法の「た」 3 ~たところで 動詞タ形+たところで ※仮定法の「た」 「仮に~をしても、…」の意味。「~をしても」期待通りにはならない、無駄だという気持ちを表す。文末は「~た」にならない。 這是即使前面事態的事態發生、也不會影響到後面事態的關係。
①泣いたところで、いなくなったペットが帰ってくるわけでもないよ。
②発車まで2分しかないから、今から走ったところで、間に合わない。
③面接の練習もし、熱心に就職活動をしたところでコネのあるやつには勝てない。
④お客さんに今ごろ謝ったところで、もう二度とうちの店にきてくれないだろう。
肯定的な(良い)評価をする場合も、 頑丈な作りですから、倒れたところで壊れる心配はない。 做得很結實、倒了也不必擔心會破碎。
4 ~と【に】したところで ~と【に】したって 4 ~と【に】したところで ~と【に】したって 普通体+としたところで 名詞とナ形容詞は「だ」がつかないことがある。 「~しても無理だ」の意味。まだ現実ではない例を挙げ、「もし~ても」期待のようにはならないという時に使う。文末は「~た」にならない。
①私としたところで、社長じゃないんだから、決定権はないよ。
②専門家じゃないんだから、大学の先生としたところで、わかるはずがない。
③ゴルフが上手にしたって、プロになれるレベルではない。
④その問題は解決したところで、納得していない人は大勢いると思う。
5 ~であれ 名詞+であれ 「~でも」と例をあげ、話し手の考えを言うときに使う。「いつ・どこ・だれ」などの疑問の言葉と使うことが多い。
①何であれ、勉強するのはいいことだ。
②どんな天気であれ、新聞を配達するという使命があった。
③ジョギングであれ、ストレッチであれ、毎日続けると、元気になるよ。
4-3 とてもとても ~ことか ~ものだ ~とは ~ないではいられない
1 ~ことか 動詞・形容詞の名詞修飾型+ことか 1 ~ことか 動詞・形容詞の名詞修飾型+ことか 話し手の感嘆の気持ちを表す。「なんと」「どんなに」「何日」「何本」などと一緒に使い、「本当に~だ」「本当によく(たくさん)~した」という気持ちを強調する。主に書くときに使い、会話ではあまり使わない。 表示其程度之甚不可特定、含有非常感慨的心情
①卒業してからもう10年。なんと月日の経つのは早いことか。(=本当に早かった!)
②結婚を許してもらうために、何回彼女の両親のところへ行ったことか。(=本当によく行った。)
③子供のころに両親を亡くし、今まで1人で生きてきたなんて、どんなにさびしかったことか。
2 ~ものだ 動詞・形容詞の名詞修飾型+ものだ 自分が実際経験したり、見たりしてきたことに対して、「本当に~だなあ」と感じた時に使う。 感慨
①温泉って、何度来てもいいものですね。 真是~ ①温泉って、何度来てもいいものですね。 真是~
②それ、何杯目?本当によく食べるものだね。竟然、居然、 わんこそば
③新入社員の田中君は遅刻ばかりしている。困ったものだ。 真是~ ③新入社員の田中君は遅刻ばかりしている。困ったものだ。 真是~
④こうやって友達が集まって、みんなでおしゃべりするのは楽しいものだね。
3 ~とは 普通体+とは 名詞・な形容詞は「だ」がつかないことがある。 3 ~とは 普通体+とは 名詞・な形容詞は「だ」がつかないことがある。 予想しなかったことが起きて、「信じられない」という驚きの気持ちを表す。文末にも使える。(③④)
3 ~とは 動詞は過去のことでも辞書形を使うことが多く、ウ形を使うとさらに強調することになる。 表示接觸到意外的情況的吃驚感嘆。
①あの小さかった秋子ちゃんが、こんなに立派になるとは、驚いた。 長沢まさみ
②大学の出願手続きがこんなに大変なものとは、思いもしなかった。 大学入試センター試験 願書
③冷蔵庫の残り物で作った料理がこんなにおいしいとはね。(おいしいことに驚いた。) 予想外のこと
④あの大企業がまさか倒産することになろうとは。(倒産したのは信じられない!。) 予想外のこと
4 ~ないでないられない ~ずにはいられない 動詞ナイ形+ないで/ずに ※「する」は「せずに」 4 ~ないでないられない ~ずにはいられない 動詞ナイ形+ないで/ずに ※「する」は「せずに」 「どうしても~してしまう」(不能不…、不會不…)という意味。第3者に使うときは、「ようだ」「らしい」などを使う。
①彼は正義感が強く、間違ったことをしている人を見ると、一言言わないではいられない(ようだ・らしい)。
②彼の話はいつ聞いても面白く、笑わずにはいられない。
③近くに似たような店が出来れば、店長(の私)としてはやはり意識しないではいられない。 コンビニチェーン
4-3② とてもとても ~てしょうがない ~てたまらない ~てならない ~といったらない /(とい)ったらありゃしない
5 ~てしょうがない (~てしかたがない) 動詞・い形容詞テ形+てしょうがない な形容詞+でしょうがない 5 ~てしょうがない (~てしかたがない) 動詞・い形容詞テ形+てしょうがない な形容詞+でしょうがない 話し手の「とても~だ」という気持ちを強調する。気持ちや感覚を表す言葉と一緒に使う。 ・得不得了
①夕べは一睡も出来なかったので、今日は眠くてしょうがない。(とても眠い)
②毎日パソコンを使う仕事をしていると、肩がこってしょうがない。
のぽぽん
③京子ちゃんは、夏休みに行くヨーロッパ旅行が楽しみでしょうがないようだ。
④何か忘れ物をしているような気がしてしょうがない。気のせいかなあ。
6 ~てたまらない 動詞・い形容詞テ形+てたまらない な形容詞+でたまらない 6 ~てたまらない 動詞・い形容詞テ形+てたまらない な形容詞+でたまらない 「たまらない」=「がまんできないぐらい、とても~だ」という話し手の気持ちを表す。気持ちや感覚を表す言葉と一緒に使う。得不得了、死了、
①頭が痛くてたまらないので、今日はもう仕事はやめることにした。
②彼は生まれたばかりの娘がかわいくてたまらないらしい。
③あしたにも大地震があるかと思うと、心配でたまらない。
④夜中にアイスクリームが食べたくてたまらなくなって、コンビニに買いに走った。
7 ~てならない 動詞・い形容詞テ形+てならない な形容詞+でならない 7 ~てならない 動詞・い形容詞テ形+てならない な形容詞+でならない 「とても~だ」という気持ちを表す。少し固い表現。また、「思える・感じられる・気がする」などの動詞を使って、「どうしてもそんな感じがする」という気持ちを表す(③④)。特別、得不得了、
①子供はお父さんと遊びに行けるのがうれしくてならないようだ。
②どうしてこんな不公平なことが社会で許されているのか不思議でならない。
③あの人は私のことを嫌っているように思えてならない。
④最近、道を歩いていても、だれかに見られているような気がしてならない。
8 ~といったらない ~(とい)ったらありゃしない 8 ~といったらない ~(とい)ったらありゃしない 動詞・形容詞辞書形・名詞+といったらない 「何と言っていいかわからないぐらい、すごい!」という驚きや感嘆の気持ちを表す。「~ったらありゃしない」は会話で、主に悪いことに使う。 之極、極其、
①「実は私、あなたのお兄さんと結婚するんだ!」と言ったときの彼女の驚きといったらなかった。
②あの子のお母さんを見つけたときの笑顔といったらない。
③最近忙しいといったらありゃしない。たまには遊びに行きたいよ。
④彼の言うことは、いつもばかばかしいったらありゃしない。