S-DBR理論の解説 S-DBR理論.

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S-DBR理論の解説 S-DBR理論

GOAL位置によりS-DBR理論の『Bufferの量、コントロールと評価』は異なってくる。 Buffer共通理論・・・・・・Bufferは最後尾に「まとめて」持つ。Buffer残量により評価や行動を決定する。 1/3 1/3 1/3 TASK 日稼働時間、段取り時間など すべての余裕を最後尾に集める 粗くやるのであれば、現在の標準時間の1/3をBufferとすれば良い。もしくは顧客の希望する納期から逆算した日数の1/3をBufferとしても良い。

S-DBR理論の解説(基礎) Buffer共通理論・・・・・・Bufferは最後尾に「まとめて」持つ。Buffer残量により評価や行動を決定する。 1/3 1/3 1/3 TASK TASK すべての余裕を最後尾に集める (1) GOALが遠くにある場合・・・・・・増分Bufferは、Red、Yellow、Green 最低目標 GOAL START 増分 より高い目標達成をしたい場合のBuffer管理。営業目標や利益目標など。 計画(売上目標など) 1/3 1/3 1/3 計画未達成 高い目標達成 GOLD (2) GOALが定位置にある場合....Bufferは、Green,Yellow,Redと逆順になる。 納期から逆算した投入計画 投入 理想計画 納期 2/3 1/3 決められたGOALを達成する場合のBuffer管理。納期管理など。 計画(納期管理など) 納期短縮 GOLD 納期割れ 1/3 1/3 1/3 理想的とする生産計画、基準生産日程 Buffer管理

S-DBR理論の解説(GOALが定位置にある場合) Buffer管理のコツ Bufferは「3分割」で考える。そして色で表示する。 1/3 1/3 1/3 TASK TASK すべての余裕を最後尾に集める 納期短縮 全体を3分割してコントロールしていく例。 どちらでも良い 計画(納期管理など) 1/3 1/3 1/3 GOAL 2/3 1/3 まず全体を3分割した後、残り1/3を更に3分割してコントロールしていく例。 計画(納期管理など) 1/3 1/3 1/3 納期短縮

時間計測 1 作業時間の計測は? 上記の合計は、 時間計測 1 作業時間の計測は? 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 物件 工程A 工程B 工程C 工程D 開始 9:30 終了10:30 実作業時間 1:00 開始 11:00 終了12:20 実作業時間 1:20 開始 13:00 終了14:00 実作業時間 1:00 開始 15:10 終了16:40 実作業時間 1:30 上記の合計は、 工程A+工程B+工程C+工程D = 1+1.2+1+1.3 = 4.5 (4時間50分) はたして、この時間計測は正しいのだろうか? 9:30~16:40までの7:10との差額「2時間10分」は、どう処分するのが正しいのか? 誰が受け持つのか? 正しい考え方は?

× ○ 時間計測 2 作業時間の計測は、開始時間(B)-開始時間(A)とする 正しい考え方は、、、、 開始 8:30 終了9:30 時間計測 2 作業時間の計測は、開始時間(B)-開始時間(A)とする 待ち時間 1:00 工程A 工程B  この考え方は、部分最適化の温床となる。  工程Aは自分達の仕事が終了したと考えるが、正しくは「全ての仕事が終了して顧客の手に渡り承認を受けた段階で仕事は完了した」と考えることが正しい。  売上や利益は顧客認証段階でしか生じない。  全体最適化に変えなければならない。 開始 8:30 終了9:30 開始 10:30 終了11:30 × 従来のように待ち時間は、次工程(B)が受け持つ(工程Aの実績1:00、工程Bの実績は2:00という考え方は× 正しい考え方は、、、、 ○ 工程A 待ち時間 1:00 工程B  これにより、工程Aは次工程が速く手がけてくれなければ自分達の評価が下がる。次工程はお客様である。  MQは全体が協力したチェーンである。 開始 8:30 終了9:30 開始 10:30 終了11:30 工程Aの作業時間は8:30~10:30の2時間であるとするのが正解。

投入計画の手順 ①~④ 投入は遅すぎるのは×だが、速すぎても× 投入計画の手順 ①~④ 投入は遅すぎるのは×だが、速すぎても× まず、GOALを決める。もしくは納期などは決まってはいるが、現在の負荷状況などを考慮して優先順位を決めなければならない。そうなれば投入時期というのは遅すぎるのはダメだが、速すぎる投入は他の物件の遅れを誘発してしまう。そこで正しくは「少し早めの投入」ということになるだろう。 2/3 ①GOAL ②納期から逆算した投入日程の決定 投入しない ③納期-投入日の1/3をBufferとして最後尾に配置する ③ 1/3 1/3 1/3 1/3 ④さらにBufferを③分割してコントロールする。 (注)顧客から十分な納期がいただけるのであれば、それはいただくほうが良い。こちらでコントロールできる余裕が増えるからである。短納期を訴求するのはそれによるメリットがあるからである。

Buffer理論の変遷 ボトルネックが特定できない。移動する。 現場での経験、工夫。理論構築により、新たなS-DBR理論が生まれてきた。 1980年代 1990年代 2000年代 ボトルネックが特定できない。移動する。 現場での経験、工夫。理論構築により、新たなS-DBR理論が生まれてきた。 ボトルネックが移動する、無い = Drumの文字を消す。 Drumが消滅すれば当然Ropeも消える。 そこで、DBR理論のDとRを消すことにより、B 理論のみになるのが、S-DBR理論(Buffer理論)である。 伝統的なDBR理論。 「The・GOAL」当時 DBRでは、うまくいかない例が出てきた ボトルネックが見当たらない。生産能力に差がない。 DBR理論の時代 DBR理論の限界と 新しい理論を求めた時代 S-DBR理論の時代 内的ボトルネックの時代 外的ボトルネックの時代 S-DBR理論を営業活動や経営計画、、流通やプロジェクト管理、教育など多伎に渡り活用。 Bufferコントロールの時代

REDラインコントロール REDラインコントロール(Buffer管理) ここまでは、遅れても良いという余裕(Buffer) 希望する基準生産日程・計画 START 目標 GOAL Bufferの合計 1/3 1/3 1/3 納期割れ (D) 評価は A 評価は B 評価は C 本人に任せる = 上司は見守る 上司が関わる=指導、コンサルティング、支援段階 上司は直接的な指導・命令を下す。これを怠ると、本人にとっても良い結果にはならない。 投入後、Bufferは増減を繰り返すがGoalを守ることができれば途中の変動に一喜一憂したり右往左往しない。 Redライン突入の場合のみ直接対処を行う。Yellowラインは要注意程度。

× 評価とREDラインコントロール 子供が悪いのは親が悪い。子が頑張れば親も良くなる。 本人の評価 上司の評価 全体の評価 1/3 評価は A 評価は B 利益計画など 1/3 評価は B 評価は C × 1/3 評価は C 評価は D 納期割れ (D) 評価は DD