第七課 紅山桜
新しい単語 言葉の学習 類語の学習
新しい単語 覆う 生々しい 断固 合間 塗れる きっぱり すっきり 潜む しこり 落ち合う 追い立てる 縋る しげしげ 横殴り 飛沫 引っ掻く
覆う 黒雲が海を覆った 惨状に目を覆った 後方の山々は新緑に覆われていた
生々しい 体験を生々しく描写する 彼の額にはやけどの跡が生々しかった 彼はインドでの生活を生々しく話してくれた
断固 断固とした否定 暴走族に対し断固たる措置をとる それは本当だと断固として言い切った
合間 授業の合間に学生と会う 太陽が曇の合間から顔を出した 出演の合間を縫って彼女はよく編み物をした
塗れる その本はほこりにまみれていた その試合で一敗地にまみれた ほこり[泥]まみれの服
上機嫌 上機嫌だ 彼は上機嫌で出かけた
きっぱり きっぱりとした態度で言う あの男と掛かりあうのをきっぱりやめた お手伝いしましょうという私の申し出を彼女はきっぱり断った
すっきり 髪を短くしてすっきりした 彼女の服装はすっきりしている お茶を一杯飲んだらすっきりした
潜む 泥棒は茂みに潜んでいた 彼の申し出に潜む裏の意味 彼の心にはなおもある疑いが潜んでいた
しこり 肩にしこりができた 長年のしこりが解けた 彼の叱責はずっとあとまでしこりとなって残った
追い立てる 雑用に追い立てられている 警官がデモの学生を追い立てた 子供を追い立てて学校に行かせる
縋る 友人の厚意にすがるしかない ザイルにすがって岩場を降りた あなたのそでにおすがりするよりほかはありません
しげしげ しげしげと私の顔を見た 隣町のバーにしげしげと通った そのバーには有名な文士たちがしげしげと来る
横殴り 雪は横殴りに吹きつけた 男の頭を横殴りにぶった 雨は横殴りに激しく降った
飛沫 しぶきを上げる しぶきを浴びる 潮のしぶき
引っ掻く ひづめで地面をひっかく 引っ掻いたあとがみみずばれになった 私の机の表面には引っ掻いた傷がある
言葉の学習 調子に乗る ~じみる ~ぞい 腰を据える しょせん 肩を落とす 体を張る ~なしの
調子に乗る:仕事などが調子よく進む;いい気になって軽はずみな言動をする。 彼女は褒められると、すぐ調子に乗ってうわついたことをする 久しぶりのクラス会で、つい調子に乗って飲みすぎた 始めはうまく行ったものだから、つい調子に乗っていい気になり、とうとう失敗してしまった。
~じみる:それが染み付いて汚くなる様子や状態に感じられたり、又「~らしく見える」「~のようになっていく」という意味を表したりする。 ああいうところの人々を見るとき、私はいつもなぜ、彼らがあかじみた皮膚をしているのだろうかと不思議に思ったものだ。 彼の部屋に入ってみると、いつも身につけていた油じみた作業服は椅子においてあったが、彼の姿はどこにも見当たらない。 子供が汗じみた姿で家に駆け込み、まっすぐにおじいさんのところに行った。
~ぞい:名詞について長く続いているものに離れずに並行して進むことを表す。 ボーとは磯ぞいに走る。小船だから、観光船では近づけない島ぞいの浅瀬を波に揺られていく。 家の近くに小川があって、毎日夕食の後私は川ぞいに散歩をする 国道ぞいの小さな村を、いくつか過ぎていました。やがて、大きな谷間のところに来た。
腰を据える どっしり構える。落ち着いて事をする。 腰を据える どっしり構える。落ち着いて事をする。 今度の交渉はしっかり腰を据えてかからないといけない。 入試まで、あと半月あるから、しっかり腰を据えて勉強するつもりだ。 一度失敗した彼は、これから腰を据えてじっくり法律の研究にとりくもうと決心した。
しょせん:どんな条件がよくなっても結果は予想どおり好ましくない様子を表す。 大学の学長になるなんてしょせん、かなわぬ夢だと諦めて、彼女はこのごろジムのようなところに通い始めた。 生意気を言ってもしょせんは子供だ。こういう子供の言うことを当てにするとは、最初から間違っている。 しょせんは助からない命だから、食べたいものを食べさせ、行きたいところには行かせたほうがいいかもしれない。
肩を落とす:力が抜け両肩が下がった姿になる。ひどく落胆しているさま。 落第した彼は肩を落としているだろうと思ったら、結構いい調子でカラオケを楽しんでいる様子だった。 ヨーロッパ旅行のビザ申請が不許可と決まり、肩を落として溜息をついた。 その話を聞いて、彼は虚脱したように肩を落とした。
体を張る:一身を投げ出して行動する。 計画を白紙にもどさない限り、あくまで体を張って計画の実施を阻止する サッカーの試合で、体を張って相手の攻撃を防いだ。 私もこの仕事に体を張っているので、他人にとやかく言わせない。
~なしの:「体言+なしの+体言」という連体修飾の形で、「~がない~」という意味を表す表現である。 この世の中で悩みなしの生活よりありがたいものはあるのだろうか。 予定なしの旅も悪くないと思う。勝手気ままになれるから。 これではまさに文句なしの仕事だ。入社したばかりの若僧がしたなんて感心したもんだ。
類語の学習 【とりわけ】【特に】【殊に】 【もどかしい】【歯がゆい】
とりわけ: 多くのものの中で、特にそのものに注目する様子。 とりわけ: 多くのものの中で、特にそのものに注目する様子。 なかなかの好青年なので、注目の的となっているが、とりわけ彼女は誰よりも熱い視線を彼に注いだ。 私は本来戦争が嫌いだが、とりわけ今度のイラク戦争は、どこか根本的に間違っているものがあるだろうと思った。 彼は飲み物の中でも、とりわけコーヒーが好きで、家にはいろいろなコーヒーが揃っている。
特に:普通と違って際立っているさま。他からはっきりと区別されるさま。 応募者がたくさんいるが、大勢の中から特に君を選んだから、今度ぜひ頑張ってほしい。 今のところ特に問題がないが、何かあったら直ちに連絡するので、安心して帰りなさい。 山奥だから夜道が暗いのだ。それにしても、あの日は月も星もなく、特に暗かったのを記憶している。
殊に: 物事の程度が他と比べて一段と高いという意 殊に: 物事の程度が他と比べて一段と高いという意 ここしばらく殊に忙しい日が続いた。毎日、一日三食と夜寝る時間以外は、机に向かったままだった。 昨日大劇場でロシアのバレーを見たが、主役の少女の演技が殊に光っていた。 彼は数学少年だが、殊に微積は得意中の得意だ。
もどかしい:早く実現したいのになかなかできない、それに耐えられない様子 明日、必ずみんなに自分の気持ちを伝えようと思ったにもかかわらず、いざみんなの前にいると自分の気持ちをうまく伝えられなくてもどかしい。 電話で父が危篤という知らせを聞いて、彼は上着を着るのももどかしく、部屋を飛び出して、タクシーを拾って実家に向かった。 部下のテロリストには、この慎重さがもどかしく思われるほどであった。
歯がゆい:物事が思うように進まない、どうすることもできず、嫌になる様子。 いたずらに時間だけぐるぐる回っているような歯がゆいスプランプ状態が続いていた。 今度は奨学金もちゃんと出るし、しかも名門校で勉強できるのに、みんな行きたがらない。せっかくのチャンスをふいにするなんて、歯がゆい。 こんなやさしい計算もできないとは、この子は歯がゆいね。
ニュアンス: 【もどかしい】 【歯がゆい】 待ちきれない気持ち(時間的な焦り); 「…するのも~」の型が多い 待ちきれない気持ち(時間的な焦り); 「…するのも~」の型が多い 【歯がゆい】 いらいらする気がもめる感じ(心理的な焦り)