輸血後GVHD 琉球大学輸血部 佐久川 廣
輸血後GVHDとは・・・ 輸血された供血者のリンパ球が患者の体内で増殖し皮膚、肝臓、消化器、骨髄を攻撃し破壊する。 いったん発症すると、治療法なくほぼ100%死亡する。 輸血後(手術後)、1〜2週間で発症
輸 血 後 G V H Dの臨床経過 ・男性 ・49歳 ・冠動脈 バイパス手術 自治医科大学 井野先生提供
GVHD発症の条件 1. 同種リンパ球の生着 ○T細胞免疫不全 ○供血者がhomozygotoでかつ受血者は 1. 同種リンパ球の生着 ○T細胞免疫不全 ○供血者がhomozygotoでかつ受血者は 供血者のHLAを全て持っている。 2.生きたリンパ球の存在
輸 血 後 G V H D ・・・発症しやすい因子 ・新鮮血(特に生血)の使用 ・血縁者間輸血 リンパ球を多量に含む 組織適合性抗原(HLA)の部分的一致 輸 血 後 G V H D ・・・発症しやすい因子
輸 血 後 G V H D(血縁者からの輸血例) 【HLA検査結果】 【輸血と臨床経過】 患者 K(在胎28週)、未熟児 性別 男 性別 男 病名 貧血 【輸血と臨床経過】 【HLA検査結果】 43〜46生日 父親新鮮血10ml×4 102〜103生日 父親新鮮血20ml×2 116生日 発熱、紅斑 128生日 HLA検査 135生日 死亡 患者 A24 A24 Bw52 B7 父親 A24 A24 Bw52 母親 A24 A24 Bw54 B7
輸 血 後 G V H D ・・・予 防 法 ・新鮮血(特に生血)を使用しない ・血縁者間輸血をしない ・放射線照射 ・自己血輸血
血球製剤への放射線照射 【製剤の種類】 全ての血球製剤および 新鮮液状血漿 【放射線照射線量】 15〜50Gy
輸血後GVHD(疑い)症例の報告数と確定数の推移 32324760673520170809 症例数 否定症例 確定症例
放射線照射によるカリウムの上昇 (赤血球 MAP400ml) mEq/L 照射後 未照射 保存日数
1996年 (平成8年) 12月10日 東京新聞