情報の信憑性について ~情報を正しく判断する目を養うために~ 兵庫県教育委員会 平成29年3月14日 <タイトル> インターネット等で得られる情報には役に立つ情報もたくさんありますが、中には思いもよらないトラブルへと発展してしまう情報もあります。 情報を安全に、そして上手に活用するためには、情報の信憑性を見極める目を持つことが不可欠といえます。 <クリック> ~情報を正しく判断する目を養うために~ 兵庫県教育委員会 1
正しい情報でも、正しくない情報でも、すぐに、多くの人に伝わる状況 平成29年3月14日 社会環境の急速な変化 情報化社会の進展 児童生徒にもインターネット端末が普及 正しい情報でも、正しくない情報でも、すぐに、多くの人に伝わる状況 ネット上でのトラブル・犯罪の増加 <社会環境の急速な情報化> ・情報化が急速に進んでいます。 <クリック> ・大人だけでなく、児童生徒がインターネット端末などを利用するようになっています。 ・SNSが広まった現代の情報社会では、正しい情報も正しくない情報も、すぐに多くの人に広まってしまう特徴があります。 ・ネット上でのトラブルや犯罪が増加しています。 ・情報の真偽は、受信者が判断しなければなりません。 ・それは、児童生徒であっても同じです。 ○この研修では、現在の情報化社会で起こっているトラブルや犯罪の事例をもとに、情報を正しく判断するためのポイントについて学びます。 大人はもちろん、これからの情報化社会を生きる児童生徒に、情報を正しく判断する力を身に付けさせる必要がある。
こんな投稿がありました 平成27年8月にtwitterで多くの引用を受けた投稿 平成29年3月14日 こんな投稿がありました <信憑性の低い情報の実例1> ・こんな投稿がありました<クリック> (投稿の内容を読む) ・平成27年8月にツイッター上で拡散された投稿です。 ・この投稿は冷静に読むと大変悪質ないたずらであることが分かると思います。 ※補足 RT(リツイート)=他人の投稿を自分の投稿に引用すること 平成27年8月にtwitterで多くの引用を受けた投稿 悪質ないたずらとして、平成8月25日に広島県が公式ツイートで 注意喚起(多くの府県で同様のいたずら被害)
得するかのようにだます文章 110番させる悪質ないたずら 4 平成29年3月14日 <投稿された文の問題点の説明> <クリック> ・ピンク色の部分は、冷静に見るとすぐに分かりますが、110番に電話をかけさせる操作方法です。 ・緑の部分は、操作をした人が得をするかのようにだますための文章です。もちろん通信速度が速くなるなどということはありません。 ・最後の一文にあるように、不特定多数の人に送信や拡散を促すような文章がある場合は信憑性が高いとはいえません。 ・通信速度が制限されやすい月末に拡散されたこともあり、だまされて110番する人が続出、それを面白がってさらに投稿が拡散されるということがおきました。 得するかのようにだます文章 110番させる悪質ないたずら 4
平成29年3月14日 ・これは平成27年8月25日の広島県の公式ツイートです。 ・いたずらによって本来の緊急通報に支障がでるという状況になり、新聞でも取り上げられました。 ・ツイッター、LINEなどのSNSの利用が広まったことにより、デマの情報によって被害を受けるというだけではなく、 転送や引用により加害に加担してしまうことも起きています。 ・デマの拡散を防ぐためにも、正しい情報をきちんと見極める力を養うことが重要です。 ・また、個人のつぶやきもれっきとした情報発信であり、発信された情報がどのような影響を及ぼすのか考える姿勢が必要です。
メールによるフィッシングの事例 「フィッシング対策協議会」事例公開より http://www.antiphishing.jp/ 平成29年3月14日 メールによるフィッシングの事例 <信憑性の低い情報の実例2> ・最近、「フィッシング」による被害が急増しています。「フィッシング」とは、実在する金融機関や企業等を装って、暗証番号、カード番号、ID、パスワードなどの個人情報を入力させ、詐取することを指します。 ・このメールは●●●●銀行を装って、多くの人に送られたものです。 (もちろん、●●●●銀行がこのようなメールを送っていません。) (メールの内容を読む) 実際に添付ファイルを実行したらどうなるかを見ていきます。 「フィッシング対策協議会」事例公開より http://www.antiphishing.jp/
口座番号と暗証番号が 送信されてしまうかも・・・・! 添付ファイルを実行すると・・・ 「フィッシング対策協議会」事例公開より 平成29年3月14日 添付ファイルを実行すると・・・ <添付ファイルを実行> ・添付ファイルを実行すると、このように表示されます。 ・指示に従って契約者番号や暗証番号を入力して、送信をクリックすると、口座番号や暗証番号が送信されてしまう可能性があります。 ・その結果、インターネットバンキングから、預金が引き出されてしまうことが考えられます。 口座番号と暗証番号が 送信されてしまうかも・・・・! 「フィッシング対策協議会」事例公開より http://www.antiphishing.jp/
●●●●銀行のご利用ありがとうございます。 このお知らせは、●●●●銀行をご利用のお客様に送信しております。 平成29年3月14日 ●●●●銀行ご利用のお客様へ ●●●●銀行のご利用ありがとうございます。 このお知らせは、●●●●銀行をご利用のお客様に送信しております。 この度、●●●●銀行のセキュリティーの向上に伴いまして、 暗証カードを再発行する事になりました。 再発行手続きはこのメールと一緒に添付されている申し込みソフトに必要事項を記入し送信をしていただければ手続き完了となりますので、添付ソフトを右クリックし対象をファイルに保存を選択後、必要事項を記入し送信お願いします。 再発行のカードは後日郵送で届きますので到着までは現在の確認番号カードをお使いください。 この手続きを怠ると今後のオンライン上での操作に支障をきたす恐れがありますので、一刻も素早いお手続きをお願いします。 ●●●●銀行 <メール文の問題点の説明> 先ほどのフィッシングメールのどこに気をつければよいのでしょうか。 メール本文には次のような特徴があります。 ・黄色の部分は、受信者の不安を煽っている内容です。 ・ピンクの部分は、受信者を焦らせようとする内容です。 これらによって、冷静な判断を誤らせ、添付ファイルを実行させようとしているのです。 ○送信者や連絡先のメールアドレス、電話番号が信頼できない場合も考えられるので、Webページなど複数の情報で確かめることが大切です。
Webサイトによるフィッシングの事例 偽 正 実在するサイトに酷似したサイトから 個人情報を入力させようとするサイト 平成29年3月14日 偽 アドレス http://www.*******.com/login/yahoo/ 正 アドレス https://login.yahoo.co.jp/config/login <信憑性の低い情報の実例3> ・Yahoo!オークションの偽サイトです。 ・一見正しいように見えますが、Webページアドレスが違っています。 ・このようなサイトでIDやパスワードを入力すると、情報が詐取され悪用される可能性があります。 ○信憑性の低いメール本文中のリンク先等へ安易にアクセスすると危険です。 実在するサイトに酷似したサイトから 個人情報を入力させようとするサイト Webサイトによるフィッシングの事例 「フィッシング対策協議会」事例公開より http://www.antiphishing.jp/
その情報、信頼できますか 次のメールを読んで、気づいたことを ワークシートに書いてください。 平成29年3月14日 <情報の信憑性についての演習> (ワークシートを配付する) ・実際に信頼できる情報かどうかについて考えます。
こんなメールが届きました 東日本大震災発生時に流れたチェーンメール (●●電力が「正しい情報ではない」とWebページで周知) 平成29年3月14日 こんなメールが届きました <信憑性の低い情報の実例1> ・こんなメールを読んで、情報の信憑性について考えてみましょう。 (メールの内容を読む) (このメールを見たことがあるか?と受講者に聞くのも可) ・平成23年3月11日(金)に発生した東日本大震災の直後に出回ったメールです。 ・このメール文の中で「信憑性を疑うべき部分はどこなのか」また、「チェーンメールが拡散されてしまう理由を」ワークシートにまとめてみましょう。 ※受講者がワークシートに記入し話し合う時間をとる (適宜 協議する時間をとる) ・このメールの内容を詳しく見ていくことにします。 東日本大震災発生時に流れたチェーンメール (●●電力が「正しい情報ではない」とWebページで周知)
こんなことくらいしか関西に住む僕たちには、祈る以外の行動として出来ないです! このメールをできるだけ多くの方に送信をお願いします! 平成29年3月14日 ●●電力で働いている友達からのお願いなのですが、本日18時以降関東の電気の備蓄が底をつくらしく、○○電力や●●電力からも送電を行うらしいです。一人が少しの節電をするだけで、関東の方の携帯が充電を出来て情報を得たり、病院にいる方が医療機器を使えるようになり救われます! こんなことくらいしか関西に住む僕たちには、祈る以外の行動として出来ないです! このメールをできるだけ多くの方に送信をお願いします! <メール文の問題点の説明> ・ピンク色の部分は、事実と異なる内容であるとともに、受信者の不安を煽っている内容です。 ・黄緑色の部分は、受信者の善意に訴えかける内容です。 ・不特定多数の人に送信を促すような文章である場合は、チェーンメールである可能性があります。 ・文面以外では、連絡先とメールの発信元が記されていないところも問題点です。 ・このメールには、正しくない内容も記されていますが、文面を読み、事実であると受け止め、このメールを知人に転送した人も多いようです。 ○内容が事実であるかどうかを他のメディア等で確認することが大切です。 ○チェーンメールで情報を伝えるのは、どのような内容であれ正しい手段とは言えません。 ※補足 チェーンメールとは、連鎖的に(チェーン)不特定多数への送信するように求めるメールのこと。 ※迷惑がかかる内容でなければ、転送してもよいのではないかという意見があったときには チェーンメールを送ってはいけない3つの理由。 1 情報の出所や真偽が確認できない。情報の出処がわからず、責任の所在が不明確になる。 2 転送を繰り返していく途中で情報の内容が改変されることがある。 3 情報がいったん広がりはじめると止めることが困難である。 !連絡先・発信元が記されていない! :事実と異なる内容 :善意に訴えかける内容 12
平成29年3月14日 情報の正しさを見極めるためのポイント 情報の発信者、連絡先を確認する。 ・国、都道府県、市町村、公共施設、社会教育施設、 マスコミ、企業、個人 etc・・・ 情報の新しさを確認する。 ・最終更新日時はいつか、常に更新されているか、 普遍的な情報なのか 複数の情報を比較・検討する。 <見極めるためのポイント> (読みながら受講者と確認) (「○○からの情報であれば信憑性が高いといえるでしょうか」などのように口頭で確認していく)
まとめ 情報社会に生きるために必要な力 教師が情報の信憑性を見極めるための視点を持つ。 平成29年3月14日 まとめ 教師が情報の信憑性を見極めるための視点を持つ。 児童生徒に情報の信頼性、信憑性について考える態 度や、情報を自分自身で確認・判断しようとする力を 持たせる。 情報の発信者として児童生徒の責任ある態度を養う。 <まとめ> (読みながら受講者と確認する) 情報社会に生きるために必要な力