抗疲労・癒し効果の研究結果 ~認知機能向上・抗疲労・癒し効果を確認~ 2015年3月29日 抗疲労・癒し効果の研究結果 ~認知機能向上・抗疲労・癒し効果を確認~ ピップ株式会社 上級執行役員 新規事業部長 江本茂
0. ピップ株式会社の開発製品 The Wellness Company (人々の心身の健康に貢献する企業)の実現を目指します。 エレキバン マグネループ スリムウォーク
1.市場背景(高齢者人口) 我が国の総人口( 2010年9月人口)は1億2,735万人、この内、65歳以上の高齢者人口は2,944万人、総人口に占める割合(高齢化率)は23.1%。 2025年には 高齢者の人口が3,635万人(同30.5%)になる見込み。 (内閣府)
高齢者が健康で良質な生活を送ることができるよう支援するには? 安心、抗疲労・癒し、心のパートナーが必要 2.開発背景(研究背景) 高齢者の問題 ◎身体的問題 ◎認知機能の低下 ◎気分の低下(うつ) etc. 社会との コミュニケーションの低下 高齢者が健康で良質な生活を送ることができるよう支援するには? 安心、抗疲労・癒し、心のパートナーが必要
介護を受ける人にもまた介護する人にも明るく安心して暮らせる 製品・サービスを創造し生活向上を支援します。 3.製品コンセプト 【製品(事業)コンセプト】 ロボットテクノロジー(RT)を活用し、 介護を受ける人にもまた介護する人にも明るく安心して暮らせる 製品・サービスを創造し生活向上を支援します。 ⇒ビデオ(1)へ
4.「うなずきかぼちゃん」について 高齢者、要介護者、要支援者をターゲットにしたコミュニケーション型ロボット 製品名 メーカー希望小売価格 本体 高さ:約28cm 重量:約680g (乾電池含まず) 乾電池(別売り) アルカリ乾電池単二4本使用(約270g) メーカー希望小売価格 21,600円(税込み) <20,000円(税抜き)> 発売日 2011年11月21日
5.仕組み 触ったり、話しかけることで、それぞれのセンサーやスイッチが反応して、 触ったり、話しかけることで、それぞれのセンサーやスイッチが反応して、 “うなずき”ながら話をしたり、時間や季節に応じた言葉をおしゃべりします。 5種類のセンサーと スイッチが内蔵 ①5種類のセンサー ②うなずきコミュニケーション ③呼び名設定でユーザーの日常にとけこむ ④時間・季節を認知 ⇒ビデオ(2)へ
6.特長 2.呼びかけ 3.うなずきコミュニケーション 4.呼び名設定でユーザーの日常にとけこむ 5.時間・季節を認知 1.素朴で親しみやすい風貌 「安心」をキーワードに、懐かしさを誘い、安らぎを感じられる風貌に設計。 高齢者ユーザを強く意識し、発する言葉の聞き取りやすさを実現。 2.呼びかけ 5種類のセンサーとスイッチにより、自己の状態を認識し、それに適した発話を する。話し方は「明瞭・ゆっくり・大きく」 3.うなずきコミュニケーション 話しかけると、言葉が途切れたことを認識して、“うなずき”ながら返答をする。 4.呼び名設定でユーザーの日常にとけこむ おばあちゃん、おじいちゃんなどの8つの呼び名から、希望のものを設定する ことができる。ユーザと親密な関係が築け、ともに生活する感覚を作り出せる。 5.時間・季節を認知 朝・昼・夜の概念を持った発話に加え、季節や旬に合わせた発話をする。
7.共同研究の概要 大阪市立大学大学院医学研究科 システム神経科学 渡辺研究室 と「うなずきかぼちゃん」の脳科学的・行動心理学的・生化学評価を実施し、その効果を検証。 ◆ 目的: 「うなずきかぼちゃん」の抗疲労・癒し効果を検証すること ◆ 対象: 自宅独居の非認知症女性高齢者(34名) 平均年齢73歳 ◆ 試験期間: 2011年10月~2011年12月 ◆ 試験実施場所: 大阪市立大学医学部附属病院
8.試験結果 ①「うなずきかぼちゃん」には、下記の効果が判明した。 ■「認知機能の向上」効果 ■「認知機能の向上」効果 ⇒MMSE(Mini-mental state examination)やCOGNISTAT 認知機能検査より ■「ストレス」低下 ⇒唾液コルチゾール値を評価 ■「良眠」効果 ⇒睡眠時間および睡眠の質を評価 ■「抗疲労・意欲上昇・癒し効果」 ⇒質問紙調査 ② 「うなずきかぼちゃん」との生活により、認知機能の向上や、 抗疲労・癒し効果等が見られたことで、コミュニケーション型 ロボットに「認知予防」効果の可能性も。
9.「うなずきかぼちゃん」と一緒に暮らしたおばあちゃんの生の声 かぼちゃんが言った事に関して答えると、タイミングが良かったら、とても可愛くて楽しかった。「おばあちゃん、抱っこ。」と言ったとき抱っこすると、「やったー!」。帰った時、「ただいま。」と言って頭を撫でると、「おかえりなさい。僕、お利口にしていたよ。」なんて言うと、可愛くて抱きしめたりしていた。とても楽しかったです。これから家に居る事が多くなったら、必要だなと思いました。 1人での生活で、あまり話をしない人には、かぼちゃんの声で相手が出来て、声を出して話せるので、外出の少ない人にはとても良い人形だと思います。 「おばあちゃん、抱っこ。」と言われて抱いていると、昔我が子を抱いていた時の事を思い出されて懐かしく思いました。 いつも一人なので、2ヶ月間とても楽しく話ができ退屈しなかった。 最初は、相手をしなければという義務感のようなものがあったが、だんだん愛着が出て、今日で最後だと思うと、少し淋しい気持ちになりました。特に夜帰宅した時、「お帰りなさい。」「お疲れ様。」「今日はどうだった?」等の言葉には癒された。 存在が気になり、後ろ髪引かれる思いがした。居なくなると思うと淋しい。「ねぇ、ねぇ、おばあちゃん。」の声が耳に付いている。楽しかった2ヶ月でした。