MIRS0103 鈴木隆介 中村純哉 園田泰之 坪内 稔 花島義典 増田裕太 山本一行 渡辺理恵子
・はじめに 本資料はMIRS2001競技規定に基づきMIRS0103チームの作成する自立型小型知能ロボットの基本仕様を2月14日に本提出するために記述された資料である
・システム概要 (ハード1) ・MIRS正面を上としたとき、上下左右,斜めのそれぞれ8方向に1つずつ、計8つの赤外線センサが搭載されている ・システム概要 (ハード1) ・MIRS0103システムのハードウェアは、標準MIRSとは仕様が大きく異なってい る。そのなかでも、特徴的な点を以下にのべる。 ・MIRS正面を上としたとき、上下左右,斜めのそれぞれ8方向に1つずつ、計8つの赤外線センサが搭載されている ・MIRS正面を上としたとき、上下左右にそれぞれ1つ計4つの超音波センサ(送受)が搭載されている。 ・MIRS正面を上とした時、各方向斜めの位置にそれぞれ2つずつ計8つのタッチセンサが搭載されている。 しかし、これらを管理するポートは1つのみであるので、MIRSは、どのセンサが反応しても、接触があった事以外を知ることはできない。
・システム概要 (ハード2) ・タイヤに、オムニホイールと呼ばれる、全方向移動が可能なものを採 用している。 ・システム概要 (ハード2) ・タイヤに、オムニホイールと呼ばれる、全方向移動が可能なものを採 用している。 タイヤを4つ搭載し、それを2つのモータで制御している。 ・モータについているロータリエンコーダに頼らず、オプティカルマウスにより自己の位置を把握する。 ※(注1)標準 MIRS は、2000年度5年生卒研の ATL-MIRS プロジェクトで開発を行った。開発ドキュメントはMIRSATLM ドキュメント管理台帳を参照のこと。
システム概要 (ソフト) 1. RT-Linux (Ver.2.3) を OS とし、Linux のユーザプロセス システム概要 (ソフト) 1. RT-Linux (Ver.2.3) を OS とし、Linux のユーザプロセス として行動制御プログラムを起動する。 2. 赤外線センサ、タッチセンサからの入力は、行動制御プログラムから、 定期的にドライバを呼び出すことにより監視する。 3. 走行系の制御と超音波センサの制御は、RTータスクによって行い、 RT-FIFO を介して必要なデータ通信を行う。 4. プログラムは、C 言語でコーディングする 5. MIRSの移動量はLinuxのAPIをコールすることにより検出する
システム概要 (競技会行動計画) 競技会行動コンセプト 1. 1度目の競技では、スタート位置から、正面に向かって移動する。その間、超音波センサによるポスト探索を行う。 2. ポストを発見したら、即座に獲得モードへと移行するが、この時目標 ポストでなかった場合は、その位置と番号を記憶し、通常探索モードへと復帰する。 3. 目標ポスト獲得時に、次目標ポストの情報を既にそれまでの探索時に得ている場合は、それを参考に探索を行う。 4. 2度目の競技では、1度目で記憶した座標をもとに速やかにポスト獲得を行う 。
MIRS0103本体概観
機能性能 〇外形:縦横32[cm]×32[cm]以内に収まること。 〇走行性能 :最高速度:未定[m/sec] 〇ライントレース精度: 左右の方向のぶれが±10[度]以内であること。また、目的地点での停止位 置が半径10[cm]以内の円内にあり、方向は±10[度]以内にあること。
機能性能(その2) ・超音波測距センサ性能 滑らかな平面および直径20cmの円筒側壁と正対した状態で 測定範囲:0.2[m]以上~2.0[m]以下 測定誤差:3[cm]以内 ・赤外光検出センサ性能 競技規定のポストが発光する赤外線の正面40cm以内に接近 したときこの赤外線を検 出できること。 ・全面バンパ型タッチセンサ バンパの形状は外形図を参照すること。バンパはマシンの対して 前後方向に移動可能とし、通常はバネにより前方に押し出されて いる。稼動ストロークは1cmとする。バンパを押し込むのに 必要 な圧力はキーボードを押下する程度の圧力で感知できること
機能性能(その3) 〇マンマシンインタフェース 表示機能: 接続された LCD (20文字x2行)に、ソフトウェア制御による表示が可能なこと。 入力機能: PS/2 インターフェイスから接続された 10 キーからの入力により、ソフトウェアの複 数の競技モードと試験モードの切り替え、およびシャットダウンが可能であること。
機能性能(その4) 〇制御回路 標準MIRSの回路基板の機能性能はMIRSデータベースを参照すること。 〇電源制御機能 制御回路用の電源とモータ駆動用の電源は完全に分離されていなければならない。電源は以下のスイッチによりコントロールされる。 メインスイッチ(ロック型): 制御回路系のモータ系すべての電源を 投入/切断する。 スタートスイッチ(ノンロック型): モータ系の電源を投入する。 強制停止スイッチ(ノンロック型): モータ系の電源を切断する。 〇電源 下記電池を制御回路用とモータ駆動用にそれぞれ1個づつ計2個使用する。 公称電圧:7.2[V] 容量:1700[mAh]以上 種別:NiCd電池
システム構成ツリー
エレクトロニクス回路構成/機能 FPGAボード <タッチセンサ> マイクロスイッチを用い、スイッチ押下時のチャタリングを除去した信号を送る。 障害物に衝突した場合、MIRSがこれを認識するためにこれを使用する。 <赤外線センサ> 赤外線センサ回路は赤外線センサの受光素子から送られてくる1~3(最大5)までのの信号を処理し、信号に状態変化が起きたときに割り込み要求信号をCPUに送る機能を有する。 <超音波センサ信号> MIRSATLM FPGAボード超音波センサモジュールは超音波センサボードで超音波の送受信を行うためのものであり、FPGAボード内のFPGAチップに構成される。
FPGAボード (続き) <液晶表示ディスプレイ制御> MIRSATLM FPGAボード液晶ディスプレイ制御モジュールはLCDの制御を行うためのものであり、16文字2行表示可能。FPGAボード内のFPGAチップに構成される。 <ハードウェア割り込みの処理> 必要によってCPUに対して割り込み信号を出力する。 <FPGA内の各入出力機能の制御> MIRSATLM FPGAボードアドレスデコーダはISAバスから送られるアドレスにより、FPGAチップ内に構成される他のモジュールの選択を行うためのものであり、FPGAボード内のFPGAチップに構成される。 <モーターパワー> MIRSATLM FPGAボード モータパワー制御モジュールは駆動モータのスピード、回転方向を行うためのものであり、CPUから送られてくる速度データをPWM変換し、同じくCPUから送られてくる方向データと共に出力する。FPGAボード内のFPGAチップに構成される
FPGAボード概観
ドータボード MIRSATLM ドーターボードは、FPGAボードで行っている ATLMIRS独自の入出力機能の制御を補助するためのボ ードである。 ドーターボードを通してFPGAボードにつながる各基板に電源(5V GND)を供給する。 液晶ディスプレイボードのコントラストアジャストを行う。 タッチセンサ(マイクロスイッチ)から入力されるスイッチ入力のチャタリング除去を行う。 超音波センサ選択信号によって選択された超音波センサをFPGAボードの超音波センサ信号処理モジュールに接続する。 FPGAボードから送られてくるMPC信号を用いて、MPCボードのフォトカプラを動作させる。 PDボードから送られてくる駆動系電源ON信号からパワーオン信号を作ってFPGAボードに出力する。
その他の回路構成/機能 1. <CPUボード> MIRSの情報処理、姿勢制御、駆動制御など各種演算を行うためのCPUを積んでいてISAラックに積みこむことができ、ISAバスに差し込みが可能。 2. <フラッシュディスク> MIRS0103の記憶装置としてハードディスクの役割を果たす。(64MB) 3. <電源ボード> 電源制御ボードは、主に2つの機能を持つ。 1.各ボードの電源として+5Vの電圧を出力する回路。 2.非常停止スイッチ用コネクタにより、モーターの電源のみをカットする事を可能にする。
その他の回路構成/機能 4. <モータパワー制御ボード> 電源ボードは以下の性能を有する。 7.2Vニッカド充電電池から供給される7.2Vを電子回路系用の+5Vに変換する。 7.2Vニッカド充電電池から供給される7.2Vを緊急停止スイッチを介してモータパワー制御ボードへ供給する。 駆動系電源の状態を出力する。 5. <テンキー> MIRSの電源のON/OFF、プログラムやモードの切り替えをするときに使う。 6. <オプティカルマウス> MIRS内の座標記録に使用する。
その他の回路構成/機能 7. <超音波センサ> MIRSATLM 超音波センサボードは、ボード1つにつき超音波センサが一対搭載され、FPGAの超音波センサ選択回路により選択されると超音波の送受信が行われる。この回路は、ゲートを組み合わせた送信回路と、オペアンプをつかった増幅回路を持つ受信回路、コンパレータを使った比較回路の3つの回路からなる。 8. <液晶ディスプレイ> 実行中のモードやプログラムなど、MIRSの状態を表示することでMIRSの走行試験などで正しい動作をしているか確認する。 9. <タッチセンサ> MIRSが何かの障害物に接触したことを知覚する。
その他の回路構成/機能 10. <モータ> MIRSの駆動系としてギアを間に入れてタイヤを付けて使用 する。MIRS0103ではそれを二つ使って4つのタイヤをPWM 制御によって制御する。
エレクトロニクス回路基板外形 1.下記については標準MIRS基板を使用するので MIRS データベースを参照すること。 CPU ボード仕様(暫定版) MIRSATLMーDSGN-0003 FPGA ボード(暫定版) MIRSATLMーDSGN-0003 モータパワー制御ボード製造仕様書 MIRSDBMD-SBRD-0800 赤外線センサボード製造仕様書 MIRSDBMD-SBRD-0500 超音波センサボード仕様(暫定版)MIRSATLMーDSGN-0003 電源ボード仕様(暫定版)MIRSATLMーDSGN-0003
エレクトロニクス回路基板外形 2. ドータボード FPGA の20pin ジャンパコネクタに接続したとき、ISA ラックに収納可能なこと。 2. ドータボード FPGA の20pin ジャンパコネクタに接続したとき、ISA ラックに収納可能なこと。 I/O 接続コネクタが ISA ラックの外に出て、ケーブルの取外しが容易であること。ただし、不必要にラックの外に飛び出さないこと。 ボード外形は詳細設計で示す。
ソフトウェアビジビリティ 本システムのソフトウェアビジビリティはATL-MIRSソフトウェアビジビリティ(暫定版)の仕様を基本とし、MIRS0103の各センサの個数に合わせて、変更する。
ソフトウェア 動作モード MIRS0103では以下のモードを定義する。 待機モード :電源が入った後にキーボード入力を受け付ける。このモードから,ポスト数入力モード,1回目競技用初期化モード, 2回目競技用初期化モード,試験モードに移行する。 1回目競技用初期化モード :MIRSの現在位置の座標を0,0に設定する。 全ポス トを未探索に設定する。 2回目競技用初期化モード :MIRSの現在位置の座標を0,0に設定する。 ポストの位置を一回目の競技で見つけた座標に設定する 。 全ポストを発見済みにしておくことにより, 初めからポストに直進することができる。
ソフトウェア 動作モード MIRS0103では以下のモードを定義する。 4.ポスト数入力モード :ポストの数を入力する 4.ポスト数入力モード :ポストの数を入力する 5.行動決定モード :次に移動すべきポストを知っているなら接近モード、 知らないな ら探索モードに移る。 また,全部のポストを調べたなら,終了処 理モードに移行する。 6.ポスト探索モード :ポストの探索を行う。 前進を基本的な動きとする。 7.ポスト取得判断モード :超音波センサでポストを感知した際に,そのポストがチェック済 みかどうかを判断する。 チェック済みならポスト探索モードに戻 り,未チェックなら接近モードに移行する。
ソフトウェア 動作モード MIRS0103では以下のモードを定義する。 8.接近モード :指定したポストに,規定の位置まで接近する。 正確性を求める ため,1度タッチセンサが接触するまで接近し, その後,一定距 離戻る 9.ポスト周回モード :ポストの周りを,ポストが発信する赤外線を感知するまで8角形 に周回する。 10.ポスト番号判断モード :入ってきた赤外線信号の番号を判断し,獲得するかどうかを判 断する。 11.ポスト取得モード :ポストに接触し,ポストのスイッチを押す。
ソフトウェア 動作モード MIRS0103では以下のモードを定義する。 12.終了処理モード :全ポスト獲得後に,ポストの位置の記憶などの終了処理を行う。 13.試験モード :各モードを単独で実行する
ソフトウェア モード遷移表
システム試験 システム試験概要 外形試験 大きさが競技規定内に納まっているか試験する。 センサ機能試験 機能性能どおりの性能を満たしているか試験する。 規定走行試験 規定の動きをするか試験する。 競技プログラム試験 設計したプログラム通りの動きをするか試験する。