天秤の釣り合い 棒と糸の重さは無視できるものとし,(ア)から(カ)に はたく重さを求めよ。.

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Absolute Orientation. Absolute Orientation の問題 二つの座標系の間における剛体 (rigid body) 変換を復元す る問題である。 例えば: 2 台のステレオカメラから得られた3次元情報の間の関 係を推定する問題。 2 台のステレオカメラから得られた3次元情報の間の関.
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質量 1kg 重力 ( 重さ )9.8N 〇重力加速度 地球の重力によって生じる加速度を重力加速度(通 常は,記号 g を用いて表す)と呼ぶ。高校物理のレベル では,一定の値とし, 9.8m/s 2 を用いる。中学校理科の レベルでは,重力加速度を直接的に問題にすることは ないが,それをおよそ 10m/s.
1 運動方程式の例2:重力. 2 x 軸、 y 軸、 z 軸方向の単位ベクトル(長さ1)。 x y z O 基本ベクトルの復習 もし軸が動かない場合は、座標で書くと、 参考:動く電車の中で基本ベクトルを考える場合は、 基本ベクトルは時間の関数になるので、 時間で微分して0にならない場合がある。
9月23日は、秋分の 日 ・「秋分日 祖先をうやまい、なくなつた 人々をしのぶ」日である。 ・先祖を供養する日である。 ・前後3日間が、お彼岸の期間となる。 ・秋分日を「秋分の日」としている。 ・昼夜の長さが「ほぼ」同じ日である。 ・秋分日は、国立天文台で決定されている。
1 今後の予定 8 日目 11 月 17 日(金) 1 回目口頭報告課題答あわせ, 第 5 章 9 日目 12 月 1 日(金) 第 5 章の続き,第 6 章 10 日目 12 月 8 日(金) 第 6 章の続き 11 日目 12 月 15 日(金), 16 日(土) 2 回目口頭報告 12 日目 12.
有効座席(出席と認められる座席) 左 列 中列 右列 前で3章宿題、アンケートを提出し、 3章小テスト問題、4章講義レポート課題を受け取り、
第2章 機械の強度と材料 機械の必要条件 ★壊れない ★安全である ★正しく機能する そのためには・・・ ★適切な材料を使う
慣 性 力 と 浮 力.
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
1.ボイルの法則・シャルルの法則 2.ボイル・シャルルの法則 3.気体の状態方程式・実在気体
医薬品素材学 I 1 物理量と単位 2 気体の性質 1-1 物理量と単位 1-2 SI 誘導単位の成り立ち 1-3 エネルギーの単位
電磁気学C Electromagnetics C 7/27講義分 点電荷による電磁波の放射 山田 博仁.
・力のモーメント ・角運動量 ・力のモーメントと角運動量の関係
伝達事項 皆さんに数学と物理の全国統一テストを受けても らいましたが、この時の試験をまた受けていただ きます。
医薬品素材学 I 3 熱力学 3-1 エネルギー 3-2 熱化学 3-3 エントロピー 3-4 ギブズエネルギー 平成28年5月13日.
コリオリ力の復習資料 見延 庄士郎(海洋気候物理学研究室)
国際物理オリンピック実験試験のシラバス 1.標準的な実験器具・装置が使える(マニュアル無しで使える):
定量分析 その3 はかり~電子天秤へ.
伝達事項 質問: W = −U にしなくて良いのか?どういう時に “−” (マイナス符号) がつくのか? 解答:
第1回目の復習 { 1. 本講義の意義 2. 授業の進め方 3. 単位取得の判定方法 出席点,小テスト,(中間試験),期末試験,レポート
2009年8月27日 熱流体力学 第14回 担当教員: 北川輝彦.
6.粉体の粒度分布 炭酸カルシウム(CaCO3)   粉(粒子) アンドレアゼンピペット.
演習(解答) 質量100 gの物体をバネに吊るした時、バネが 19.6 cm のびた。
水中で落下する球体の運動.
次に 円筒座標系で、 速度ベクトルと加速度ベクトルを 求める.
課題 1 P. 188 解答 ΔvapS = ΔvapH / T より、 T = ΔvapH / ΔvapS 解答
1.Atwoodの器械による重力加速度測定 2.速度の2乗に比例する抵抗がある場合の終端速度 3.減衰振動、強制振動の電気回路モデル
電界(電場)は 1C に 働く力.
*大気の鉛直構造 *太陽放射の季節・緯度変化 *放射エネルギー収支・輸送 *地球の平均的大気循環
国際物理オリンピック実験試験のシラバス 1.標準的な実験器具・装置が使える(マニュアル無しで使える):
Philosophiae Naturalis Principia Mathematica
物理学セミナー 2004 May20 林田 清 ・ 常深 博.
本時のねらい 「相似の意味と性質を理解し、相似な図形の辺の長さや角度を求めることができる。」
ねらい 等式を天秤のつりあいにたとえて方程式の解き方を考え、等式の性質を理解する。
課題 1 ⇒ V = VW nW + VE nE 溶液の体積を 1000 cm3 とすると、 溶液の質量は?                        水、エタノールの物質量は?
第 3 回.
結晶工学特論 第2回目 前回の内容 半導体デバイス LED, LD, HEMT 半導体デバイスと化合物半導体 種類の豊富さ、直接遷移型、
6.粉体の粒度分布 炭酸カルシウム(CaCO3)   粉(粒子) アンドレアゼンピペット.
流体の粘性項を 気体分子運動論の助けを借りて、 直感的に理解する方法
今後の予定 4日目 10月22日(木) 班編成の確認 講義(2章の続き,3章) 5日目 10月29日(木) 小テスト 4日目までの内容
有効座席(出席と認められる座席) 左 列 中列 右列.
メンバー 梶川知宏 加藤直人 ロッケンバッハ怜 指導教員 藤田俊明
電磁気学C Electromagnetics C 7/17講義分 点電荷による電磁波の放射 山田 博仁.
物理学Ⅰ - 第 11 回 - 前回のまとめ 回転軸の方向が変化しない運動 回転運動のエネルギーとその応用 剛体の回転運動の方程式
地球の形 <地球が球形である証拠> 1.月食のときの地球の影が丸い。 2.北極星の高度が緯度によって異なる。(高度はその地点の緯度と等しい)
物理学Ⅰ - 第 9 回 -.
物理学Ⅰ - 第 8 回 - アナウンス 中間試験 次回講義(XX/XX)終了前30分間 第7回講義(運動量)までの内容 期末試験
有効座席(出席と認められる座席) 左 列 中列 右列.
変換されても変換されない頑固ベクトル どうしたら頑固になれるか 頑固なベクトルは何に使える?
化学工学基礎 −後半の後半− 第1回目講義 (2009年7月10日) 1 担当 二又裕之 物質工学1号館別館253ー3号室
応力(stress, s, t ) 自由物体図(free-body diagram)において、外力として負荷荷重P が作用したとき、任意の切断面で力の釣り合いを考慮すると、面における単位面積あたりの内力が存在する、それを応力といい、単位は、Pa(N/m2) で表す。面に垂直に働く垂直応力、s と平行に働くせん断応力、
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 8/11講義分 点電荷による電磁波の放射 山田 博仁.
低温物体が得た熱 高温物体が失った熱 = 得熱量=失熱量 これもエネルギー保存の法則.
たわみ角法の基本式 長さl,曲げ剛性EIのラーメンの一部材ABが中間荷重を受けて,移動,変形したときの材端モーメントMAB,MBA (時計回りが+)は,
ねらい 等式を天秤のつりあいにたとえて方程式の解き方を考え、等式の性質を理解する。
建築環境工学・建築設備工学入門 <空気調和設備編> <換気設備> 自然換気の仕組みと基礎
モル(mol)は、原子・分子の世界と 日常世界(daily life)をむすぶ秤(はかり)
ニュートン力学(高校レベル) バージョン.2 担当教員:綴木 馴.
宿題を提出し,宿題用解答用紙を 1人2枚まで必要に応じてとってください 配布物:ノート 2枚 (p.85~89), 小テスト用解答用紙 1枚
有効座席(出席と認められる座席) 左 列 中列 右列.
ここでは、歪エネルギーを考察することにより、エネルギー原理を理解する。
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
課題 1 ⇒ V = VW nW + VE nE 溶液の体積を 1000 cm3 とすると、 溶液の質量は?                        水、エタノールの物質量は?
下の図のように、直角三角形と正方 形が直線ℓ上に並んでいる。 8cm 8cm ℓ 8cm 8cm.
於:宇都宮大学教育学部 理科教育学学生実験室
電磁気学C Electromagnetics C 7/10講義分 電気双極子による電磁波の放射 山田 博仁.
太陽光の分配1(直接光) 木本 葉群を垂直10センチ間隔のレイヤーに区切り、各葉群レイヤーの南中時における直接光を左図の要領で算出する。この南中時における光量を元に、1日の積算入射光量を推定する。 下の方の葉群レイヤーほど自己被陰の効果が強くなる。また仮想林分の境界を越えた光線は反対から方向に入射されるとした。
荷電粒子の物質中でのエネルギー損失と飛程
固体→液体 液体→固体 ヒント P131  クラペイロンの式 左辺の微分式を有限値で近似すると?
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天秤の釣り合い 棒と糸の重さは無視できるものとし,(ア)から(カ)に はたく重さを求めよ。

天秤問題を解く上での方針 糸の重さや天秤の重さは無視できるものとする 20kg 10cm 10cm 10kg 10kg ・天秤自体が上昇しないし下降もしない→上下方向の力が釣り合っている。 ・天秤が回転しない→右に回転する働きと左に回転する働きが釣り合っている。      左のおもりまでの距離×おもりの重さ=右のおもりまでの距離×右のおもりの重さ

天秤問題の解法 ①10cm×100g=5cm×(カ) → (カ)=200g ②(オ)=100g+200g=300g   3cm×(イ)=12cm×(ウ)   →(イ)=160g,(ウ)=40g ④10cm×(ア)=15cm×(オ)   (オ)=300g   →(ア)=450g ⑤(エ)=(ア)+100g+(イ)+(ウ)   (ア)=450g,(イ)=160g,(ウ)=40g   →(エ)=750g

バネの伸び(フックの法則) ・弾性限界に達するまでは,フックの法則(F(N)=kx(cmが成り立つ。ここで,kはバネごとに固有なバネ定数であり,単位はN/cm。Fは,バネに働く力(N)で,Xはバネののび(cm)である。 ・力が働かない状態でのバネの長さを自然長と呼び,力が働いているときのバネの長さを全長と呼ぶ。 重さ10Nのおもりを下げたときに,自然長10cmのバネが 全長15cmになった。 このとき, 10N=k×5cm という関係が成り立ち,バネ定数kが2N/cmであることがわかる。 従って,このバネでは,F=2Xの関係が成り立つことになる。 上図のように,おもりを下げてバネが伸びるという状況は,おもりだけがバネを ひっぱっているという状況ではなく,おもりと天井が同じ大きさの力でそれぞれ反対向きに バネをひっぱっているという状況である。(両方から引っ張られている)

= バネの伸び(フックの法則) 上図の状態でバネが静止するということは,バネに働く力が釣り合っていることを 意味している。もし,おもりがバネを引く力だけしか働かなければ,バネ自体が下降 していくことになる。

2本のバネ (直列つなぎと並列つなぎ) すべて100gで1cmのびるバネを用いたとする。おもりのおもさが300gのとき, 直列つなぎの時は,下げたおもりの重さも天井がバネを引く力もそれぞれのバネに等しく働くため,どちらもバネも,1本の時と同じだけ伸びる。 並列つなぎの時は,1本のバネに働く力はそれぞれ半分になるため,それぞれのバネの伸びは半分になる。

1本のバネ 100gで1cm伸びるバネを用いたとする。 300g 300g これは,一方のおもりが壁の時と全く同じ。

バネの伸び 300g 300g 300g 300g 壁 300g 全部同じ。 300g

浮力 水にものを入れた場合,その物体が押しのけた水の重さ分 の浮力が働く。 浮力を求める手順は,次の通り。 ① 押しのけた水の体積(沈めた物体の体積)を算出。 ② 水の密度を確認(1g/cm3)。 ③ ①と②を用いて,押しのけられた水の重さを算出。   水の重さ(g重)=密度(1g/cm3)×体積( cm3 )   =浮力(g重) ④単位をN(ニュートン)に変換。   1N=100g重=0.1kg重   (この換算は,F=maを用いる。地球上の 重力加速度は   およそ9.8m/s2であるため,質量1kgの物体に働く重力   (重さ)は9.8Nとなる。つまり,およそ100gの物体に働く   重力が1Nとなる。 水を別の液体(泥水など)に換えた場合は,その物体が 押しのけた液体の重さ分の浮力が働く。③の計算で用いる 密度が異なるだけ。 水面 上面の全圧力 浮力 下面の全圧力

水圧 同じ深さであれば,どの向き(上下左右) にも同じ水圧が働く。深さのみで水圧の 大きさが決まる。 断面積Scm2 深さxcm 深さycm 深さxcmの位置での水圧は,深さxcmの上にある水の重さによって生じる。 水の密度は1g/cm3であるため,上にある水の重さは S(cm2)×x(cm)×1(g/cm3)=sx(g)→sx(g重)  水の体積  水の密度 Sx(g重)が断面積S( cm2 )に働くため,水圧(圧力)は,Sx÷S=x(g重/ cm2 ) 深さx(cm)の位置での水圧は,x(g重/ cm2 ) 深さy(cm)の位置での水圧は,y(g重/ cm2 )

浮力 深さxcmの位置での水圧はxg重/cm2あるため, 物体Aの上面(断面積Mcm2)に働く力の大きさは xM(g重)となる。 深さycmの位置での水圧はyg重/cm2あるため, 物体Aの下面(断面積Mcm2)に働く力の大きさは yM(g重)となる。 物体Aに働く浮力は,この物体の上面に働く力と 下面に働く力の差となる。 浮力=yM-xM=(y-x)M(g重) y-xは物体の長さであり,Mは物体の断面積で あるため,上述の式で得られる数値は,物体A の体積と同じになる。 つまり,物体が押しのけた水の体積分の重さが浮力 として働くことになる。(水を別の物質に変えた場合は, 押しのけられたその物質の重さが浮力となるため, 問題の中で与えられるその物体の密度を利用する) 断面積Mcm2 深さxcm 深さycm 物体A

浮いている物体 ・重力と浮力が釣り合っている。 だから,この物体は上昇しないし下降もしない。 ・重力の大きさ(重さ)は,この物体の質量によって 決まる。 100gであれば,100g重であり,それはおよそ1N。 ・浮力の大きさは,この物体が押しのけた水 (泥水や塩水などの場合もある)の体積分の重さ となる。 浮力 たとえば,この物体が質量100gで体積が200cm3 とし,水の中に100cm3だけ沈んでいるとすると, 水の密度は1g/cm3なので,浮力の大きさは100g重 となる。この浮力が物体に働く重力と釣り合っている ことになる。 水の代わりに密度1.05g/ cm3の泥水を用いた場合は, 押しのけた泥水の体積をx cm3とすると,1.05x(g重)の 浮力が働くことになる。これが,重力と釣り合って静止する ことになるため,1.05x=100という関係がなりたち, Xはおよそ95.2( cm3)となる。 重力

南中高度 南中高度 ●夏至の場合,北半球では,太陽の方向に地軸が傾いている。 ●角度cが夏至の日の南中高度 緯度35° 赤道 地軸 北極 南極 地軸の傾き23.4° a b c ●夏至の場合,北半球では,太陽の方向に地軸が傾いている。 ●角度cが夏至の日の南中高度 (太陽が最も高く上がったときの角度) ●c=90°-b ●角度bは,角度aと同位角で等しい ●a=緯度35°-地軸の傾き23.4° したがって,北半球のある緯度における夏至の日の南中高度は,  90°-(35°-23.4°)  =90°-35°+23.4°  ということで,90°-緯度+地軸の傾き23.4°となる。 上記と同様な考え方で,北半球のある緯度における 冬至の日の南中高度が求められる。もちろん, 90°-緯度-地軸の傾き23.4° 春分と秋分の日は,太陽に対する地軸の傾きがない。したがって, 南中高度=90°-緯度 太陽光 *この場合,赤道の真上に太陽が来る 南中高度