計算値が表の値より小さいので「異なるとは言えない」。

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計算値が表の値より小さいので「異なるとは言えない」。 観察度数 χ2値=0.69789 自由度1の表の値(5%)= 死亡 生存 合計 A 39 38 77 % 49.4 50.6 100 E 40.6 36.4 77 B 32 41 73 % 56.1 43.9 100 E 38.4 34.6 73 合計 71 79 150 % 52.7 47.3 100 3.841 計算値が表の値より小さいので「異なるとは言えない」。 オッズ比(テキストp6参照) オッズ(odds):勝ち目、勝算、配当率、見込み ある事象が起こる確率を P とすると、起こらない確率は 1-P であり、オッズはこの2つの値の比 P/(1-P) になる。 A群のオッズ:死亡/生存=39/38=1.026 B群のオッズ:死亡/生存=32/41=0.780 オッズ比=1.0262/0.780=1.31 比率の差 A群の死亡率=39/77=0.494 96%信頼区間: 0.39~0.60 E: 期待度数 重なりが大きい 合計欄の割合で、各群の合計を案分した値。 B群の死亡率=32/73=0.561 96%信頼区間: 0.45~0.66 死亡率の差=0.561-0.494=0.067

χ2検定の制約: 例数が少ないと理論モデルに適合しないので、下記の方法を用いる。 χ2検定の制約: 例数が少ないと理論モデルに適合しないので、下記の方法を用いる。 陰性 陽性 Ⅰ a b Ⅱ c d Yatesの補正: a~dに5未満が一つの場合 陰性 陽性 Ⅰ 3 9 Ⅱ 12 26 Fisherの直接確率計算: a~dに5未満が複数、または1以下がある場合 陰性 陽性 Ⅰ 7 3 Ⅱ 11 4 陰性 陽性 Ⅰ 1 9 Ⅱ 12 26

期待度数(E): 合計欄の割合で、各群の合計を案分した値。 社交性と兄弟構成の関連性 割合(%)をみると、「非社交的」では「末子」が多く「一人子」が少ない傾向にあるが、統計的には有意でなかった。 例数が14名と少ないことが響いており、このような場合には調査数を追加することも考えられる。 さらに200名のアンケートを行い、同様の結果が得られたとしたら(表中の数値を3倍)? こうしたことはないだろうが・・・。 一人子(A) 8 14.3 8.96 7 23.3 4.8 1 7.1 2.24 16 16.0 長子(B) 13 23.2 11.76 6 20.0 6.3 2 14.3 21 21.0 末子(C) 13 23.2 15.68 8 26.7 8.4 7 50.0 3.92 28 28.0 中間子(D) 22 39.3 19.6 9 30.0 10.5 4 28.6 4.9 35 36.0 合計 56 100 30 14 社交的(M) % E 普通(S) 非社交的(U) 合計 期待度数(E): 合計欄の割合で、各群の合計を案分した値。 χ2値=5.8137、 自由度=(3-1)×(4-1)=6 自由度6の表の値(5%)= 12.5916 計算値が表の値より小さいので「異なるとは言えない」。

94年の7月と8月の真夏日でなかった各2日は、平年も真夏日ではなかったとする。 元データ(一部変更) 1994年 平年 計 7月 29 22 51 8月 28 57 58 50 108 望ましい表(行列の入替え) 7月と8月の比較ではなく、94年と平年の比較だから 7月 8月 計 1994年 29 58 平年 22 28 50 94年の7月と8月の真夏日でなかった各2日は、平年も真夏日ではなかったとする。 1. 94年の計を入れる。 1994年 平年 真夏日 非真夏日 計 計算用の表 62 2. 平年の計を入れる。 3. 94年の真夏日でなかった4日を入れる。 4. 計を考慮して表中の数値を入れる。 8 50 4 12 50 5. 使う数値は? 58 4 黄色枠で示した同月日で食違った場合の数(8)は、同じ確率で起きるとすれば、それぞれが半分の4となることが期待される。 ただし、この例は、同月日が毎年同じ天気であることを前提とするかのようにも受取れ、「対応がある二試料」とするのは疑問である。